〜冥府の海(デスバレス)〜
ザルバルク、カラミティ、レクイエム。
冥府の三神よ、我が姿を見るがいい。
千年先を見通すが故に、一日先を見れぬ汝らよ。
汝らに、私の変貌はもはや捉えられまい。
が、あの宇宙の者達……ケルベロスやデウスエクスは、私よりも遥かに早く進化する。
彼等はさながら、全体でひとつの生命体なのだ。グラビティがなければ生きられぬ彼等は、故にその生命を激しく燃え盛らせるのだ。
汝らは、「死者の泉」を奪われた時点で、彼等に対する勝利を諦めていたな。
ただ恐れ、蓋をして、他の死神が溢れゆく様をただ眺めていたな。
私は、アスガルド神を始め、向こうの宇宙で、様々な勇士達に仕えてきた。
勇猛、悪徳。全ての「生きる為の意志」を学んできた。
冥府に財は持ち込めぬが、私は全ての人生で、その魂を燃やし尽くしてきた。
それこそが、魂こそが、死にゆく私達の宇宙を救うと、確信したからだ。
その証拠が、今この時だ。
汝らはもはや、私の意に背き動くことすらできぬ。
倒すべきは、ケルベロスとダモクレスのみ。
戦うのだ。傍観者ではなく、戦士として。
彼等を滅ぼし、「剣(ブレイド)」を奪い、宇宙を濁流で埋め尽くすのだ。
認識せよ。今を逃せば、私達は遠からず、全ての存在意義を失い、破滅するのだと。
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