ケルベロスブレイド

ジグラットゼクス『ポンペリポッサ』&『青ひげ』   
~ポンペリポッサの念話空間~

「イヤだね! 『赤ずきん』の居ない今、あんたらに加担する義理などあるもんか!
 あたしらドリームイーターは虜囚の集まり。同胞でも仲間でもありゃしない!
 それに『青ひげ』、あんたは『赤ずきん』を見殺しにした張本人だろうが!
 よくもまあ、このばばあの前に顔を出せたもんだね!」

「ぶわっはっは! そうは言っても『ポンペリポッサ』よ、お前は協力する事になる。
 お前が協力する理由は、ゲートの為でも、ジュエルジグラットの為でもない。
 かわいいかわいい『赤ずきん』の為、余に協力する事になるのだ……」

「何をばかな。死んだ『赤ずきん』を蘇らせる方法など、あるわけがない。
 季節の魔法は無数の残霊を蘇らせる程の膨大な力を持つが、肉体は蘇らない。
 仮に死神があたしに協力してサルベージするとしても、魔竜王クラスに膨大な力を自己に有する存在でもなければ、特定の誰かを蘇らせる事などできない。
 ……なんと!? まさか……!」

「察しがいいな。その通りだ。
 余は、『魔女の素養を持つ死神』を見つけ、同盟関係を結んでおる」

「確かに、確かにそれならば、不可能じゃないかもしれないね……。
 いいだろう、ならばこのばああの目的は、ケルベロスの『季節の魔法』の使用を中断させ、残った力をその死神に渡す事だ。利害が一致した以上、協力してやろうじゃないか」

「そうこなくては。さすがは魔女の長『ポンペリポッサ』だ!
 では、汝はその怪力で、地上からジュエルジグラットの手を引きずり下ろせ。
 余は対空防御ひげで、上空から抑えつけてくれよう。
 これで、『継母』と『ウルフクラウド』が再び鍵を閉じるまでの時間を稼げれば勝ちだ。
 死力を尽くすが良い。各々が皆、各々の為にな!」