ケルベロスブレイド
狂愛母帝アリア & 統合王ジューダス
~島根県山中・暴殖要塞アポルオン~
「全ての群れの王、レギオンレイドを統べる統合王ジューダス様! なぜこちらに!?」
「太陽神アポロンが『黙示録騎蝗(ローカスト・ウォー)』の発動を宣言した。
地球人を貪り喰らうべく、まもなくここに、本星の全ローカストが押し寄せるであろう」
「それは……本能に従いし善き事ですが、アポロン様の意図は如何に……?」
「意図など無い。アポロンは、ローカスト・ウォーで地球を征服するつもりでいる」
「そんな……! ケルベロスは勿論、数多のデウスエクス相手にどうやって……!」
「アポロンは過去にも誤った判断で星を枯渇させ、我らは肉体の改造を余儀なくされた。
だがそれでも、奴は絶大な支持を誇る我らの神。その名の元に為された決定は覆せない」
「……わかりました。ゲートを守護する私のなすべき事は、『見極め』ですね」
「その通り……我は最前線で指揮を執り、皆の望むまま、地球人を貪り食わせよう。
お前は、帰還者のグラビティ・チェインを測り、今後ローカストが生き永らえるに十分な量を得たと判断したら、アポルオンの『ゲートを破壊』し敵の追撃を断つ。よいな?」
「仰せの通り、遂行致します。この豊穣なる『餌の大地』を去るのは心残りですが」
「お前は種の繁栄を第一とする女王だからな。だが私はやはり一介のローカストに過ぎぬ。
本能を思い出せと煽られれば、喰らう喜びを抑える事など不可能なのだ……」