ケルベロスブレイド

女神ヴァナディース & シャイターン軍
~多脚神殿『人馬宮ガイセリウム』~

「クエッヘッヘ、これでオレ達も、ヴァルキュリアどもを好きに操れるってワケだな!」
「……下賤なる『シャイターン』共よ。穢れを与えると、操ることはできませんよ?」

「ケッ、しょうもねぇ! それが一番の楽しみだったのによ!
 まあいい、あのお高く止まった奴等を、オレ達が馬車馬の如くこき使ってやる!」
「シャイターンよ、『第五王子イグニス』の走狗達よ。わたくしの『ニーベルングの指環』の魔力を分け与えた程度で、地球を侮るべきではありません。あの地では……」

「第一王子のザイフリートが死んだってんだろ? そりゃ、あいつが雑魚だからさ!
 ……てめぇは確かにオレ達より強いが、まだ立場ってものが分かってネェようだな。
 お前達が『アスガルドの神』を気取ってたのは、もう昔の話だ!
 エインヘリアルに滅ぼされた時点で、お前達もオレ達妖精8種族と変わらねぇ、単なる下僕に過ぎねぇんだよ。黙って、イグニス様の命に従ってりゃイイんだ!」
「確かにその通りです。同胞を滅亡に導いた愚かな私は、こうして『人馬宮ガイセリウム』に塗り込められ、永遠の責め苦を受け続けるのが相応しいでしょう……」