第６ターン

■第６ターン結果

●（9）バトルケニアpart2『ブラッドスター』
「もうハリボテ叩くの飽きたと思うんですが、 何故か繰り返し何度もやってしまうんですよねえ……とっくの昔にすっかり飽きてて全然はまってないんですがね。いやあ謎です」
　京極・夕雨（時雨れ狼・e00440は折りたたんだ番傘でハリボテをリズミカルに叩き伏せていく。
　リズムに合わせて敵を打つ……そんな単純な動作にも、人はハマってしまうものなのかも知れない。

「右、左、次は上……！」
　ミミックの『ダンボールちゃん』にも手伝ってもらい、ルビー・グレイディ（曇り空・e27831）は踊りならハリボテを薙ぎ払う。
　小さい体に似合わない超重量級の一撃を受けたハリボテが、次々吹き飛ばされる。

「随分とリズミカルなハリボテでしたねー。ですが、エウジェニオ様の手にかかればなんてコトないダンスパーティーですよ♪」
　見事にパーフェクトにキメたエウジェニオ・バルダッサーレ（真実を嘯くパラノイア・e01048）の元には、勇敢なケニアの若者達が写真を撮ろうとやってきていた。
　一緒にダンスを踊らないかと誘うものや、他のケルベロスと一緒に音楽番組に出演しないかと誘う声もあり、エウジェニオはご満悦だ。
「では、最後は皆で決めましょうか！」
　ケルベロス達の一斉のフィニッシュで、『ブラッドスター』との戦いも終わりを迎えた。

●（11）ナイロビジャンパー
「む……ああ、そういう事か。 つまりはナノナノは、テレビウムは、迷子ではなかったんだね」
　よかった迷子のサーヴァントはいなかったのか……。
　と、安堵したようにルージュ・ディケイ（朽紅のルージュ・e04993）は微笑。
　もっとも、前方にいるココロの裂けそうな水着を隠しているナノナノ達を手伝う必要はありそうだ。
「ならば……全力で走れる、このままゴール目指して一直線だ」
　すっと立ち上がり、ルージュはゴールへ走り出す。

「やー！　裂けます！　水着とはこんなに恐ろしいのですか！」
　果たしてケニアのどこから調達したものか、スクール水着を着込んだココロ・ファクトリー（恋するゼラチン状の立方体・e23724）がナイロビの建物の上を跳んでいく。
「水着持ってたのか……」
　とは、その場に居合わせたヴィンセント・アーチボルト（ウルトラビートダウン・e38384）とケルン・ヒルデガント（共に歩む・e02427）の感想であった。だが、ココロが着ていた水着がみちみちと音を立てるにつれて、ヴィンセントは思わずぎょっとする。
「おいおい……随分とギリギリを攻めやがるな」
「ううむ、あのように体を締め付けておいて記録を出せるとは……だが、妾は決して挫けぬぞ！」
　規制とか光とかそういうものと戦っているココロの様子から目を逸らしつつ、ヴィンセントとケルンも次なるジャンパーの戦いに意識を向ける。

●（13）夕暮れのマサイの戦士
　夕闇迫るサバンナに降り注ぐ槍の雨霰。
　ダンダダン、ダンダダン。
　マサイ戦士風のジャンプにも、すっかり慣れた風情のケルベロス達が、各々のタイミングで槍を投擲する。
　投擲された槍は、上空の一点で交差し、そして反対側へと突き刺さる。
　その、誇り高きマサイの戦場とも言うべき場所で、雨後・晴天（本日は晴天なり・e37185）は、傘で日差しを遮りつつチャンスをうかがい続けた。
「雨降り止めば、いつかは御天道様が顔を出す――ってね」
　全身の神経を研ぎ澄ませた晴天に、その一瞬が訪れた。
　それこそが、地面を蹴る跳躍音が重なりあう瞬間であり、数多の槍が風を切る音が重なり合う瞬間であった。
「リズムに合わせて……それっ！」
　晴天は、シャーマンズゴースト『快晴』に見守られつつ、夕焼けの空へと跳び上がる。
　ケニアの夕日が晴天を照らし、長い影をサバンナに映し出す。
　その影は、幾重にも重なった槍の影を貫き、何重にも重なる、槍をへし折る音を響き渡らせた。
「よし、よし」
　晴天は、満足げに頷くと、駆け寄ってきた快晴が差し出した飲み物を受け取って一服するのだった。

●（15）ケルベロス逃走中・古代遺跡編
　ケニア奥地の古代遺跡。
　儀式の為に引き入れられたのか、遺跡の中には無数の水路が流れ、没薬であ強い匂いを発する松明が、煌々とあたりを照らしている。
　そんな中、数十名のケルベロス達が遺跡に足を踏み入れ……逃走を開始した。
　逃げる、隠れる、紛れる、動き回る。
　百戦錬磨のケルベロスの動きは、観客の中にいるマサイの戦士の超視力をもってしても、なかなか見抜くことができないようで、険しい表情で目をこすっていた。
　勿論、
「逃走中、難しいー」
「無理ー」
「苦手ー」
「目が痛いー」
　それは挑戦するケルベロス達にも同じ事のようで、目を酷使した為に目つきの悪くなったケルベロスが量産されつつあるようだ。
　しかし、そんな中でも、偉業というべき戦果をたたき出す者達もいる。
「はい逮捕！　はい確保！　はいお縄！　みんな纏めてつーかまーえたぁーーー！！」
　テトラ・カルテット（碧い渡り鳥・e17772）は、目にも留まらぬ早業で超アクティブ＆ハイテンションで逃走中のケルベロスを次々に捕獲していく。
　その早業は、他の追随を許さない。
　だが、上には上がいる。そのテトラを上回ったのは、
「お前らが隠れそうなとこなんてお見通しだ！」
　慣れ親しんだ古代遺跡という地の利を生かして、隠れ潜むケルベロスを暴き出す魔王、クシュリナ・ヴァルザーダ（自称元魔王・e39231）であった。
　前回惜しくも２位となった妹、ククリネアの仇を取るべく、魔王御自らご出馬なされたらしい。
「やっぱりオレ様は追われるより追う方が性にあってるぜ！」
　圧倒的で、暴力的で、魔王的な捕獲能力により、２位以下に圧倒的なをつけて、魔王・クシュリナは華麗に勝利を収める。
「ククリの無念晴らしてやったぜ！」
　勝負が終わったとき、古代遺跡にはクシュリナの高笑いだけが木霊していた。

●（16）フリースローダンジョン・モンスターズ
「またいるし……」
　イズナ・シュペルリング（黄金の林檎の管理人・e25083）はゴールの前に浮かぶ死神ザルバルク（のドローン）を、可愛らしく頬を膨らませた。
「なかなかはいらないし、ザルバルクじゃまだし、む～」
「あの魚！　絶対に許さない！！」
　ディルティーノ・ラヴィヴィス（ブリキの王冠・e00046）の瞳に怒りというかストレスが宿る。
（あのザルバルクを！僕は許さない！ゴールを塞ぐあいつらを！突き破る勢いで！ 弾丸のように！ぶん投げる！）
　心の中に、これまでに何度も良いところでザルバルクドローンにフリースローを遮られた思い出がよぎる。
　だがディルティーノは手にしたブーメランを投げる前に、静かに息を吐いて心を鎮めると、そっとブーメランを投げ上げた。
「どーだ！　これが策略！　頭脳派のやる事だ！」

「あれ妨害用やんな？　絶対妨害用やんな！？」
　ザルバルクにボールぶつけてゴールに突っ込む戦法を編み出そうと四苦八苦していた猫夜敷・千舞輝（地球人のウェアライダー・e25868）は、ぽつりと一言。
「ごめんやっぱ成功率低いわきついわ」
　ケルベロスもルールには従わざるをえない。
　白旗をあげた千舞輝は、素直にフリースローに戻る。
　叩きだした高得点は、どこか怒りの気配が宿っていたという。

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→（9）バトルケニアpart2『ブラッドスター』
　（参加人数：136名　合計スコア：56193／戦力49513→0／制圧完了！）

→（11）ナイロビジャンパー
　（参加人数：199名　合計スコア：387453／戦力1073715→686262）

→（13）夕暮れのマサイの戦士
　（参加人数：538名　合計スコア：1059200／戦力1100000→40800）

→（15）ケルベロス逃走中・古代遺跡編
　（参加人数：110名　合計スコア：100600／戦力400000→299400）

→（16）フリースローダンジョン・モンスターズ
　（参加人数：599名　合計スコア：617900／戦力400000→0／制圧完了！）