第５ターン

■第５ターン結果

●（9）バトルケニアpart2『ブラッドスター』
　過酷な熱の中でのケルベロス達の音楽と（ハリボテとの）戦いは続いていた。
「……いや、本当に暑いな、ここ どっちかと言えば、熱で体力を持っていかれそうだぜ……」
　暑さに辟易しながら、ルト・ファルーク（千一夜の紡ぎ手・e28924）は息を吐きつつ、周囲のケルベロス達の様子を見る。
　ブラッドスターの勇ましさを感じさせるリズムに合わせて戦うケルベロス達には、まだまだ意気軒昂な者が多くいるようだ。
「ハッハァー！　中盤戦だァ？　まだまだ此れからが本番だァ！　この程度じゃ俺様の燃え盛るメタルハートは収まりやしないのさァ！！」
　レヴォルト・ベルウェザー（叛逆先導アジテーター・e00754）は自らギターをかき鳴らし、ハリボテ達をテンポよく叩いていく。
「歌え！　そして叫べェ！　とくと味わいなァ、この俺様の妙技をよォ！！」
「ブラッドスターはいつも演奏しているのです！　余裕なのです！」
　サーヴァントのベルと共に、八点鐘・あこ（にゃージックファイター・e36004）は
　あたかもネコ科の獣を思わせるような動きは、彼女が編み出した猛獣ダンス
　ネコ科の獣の狩りを思わせる動作で、天地殲滅龍の首を叩き潰していく。

「……っし！　俺も負けちゃいらんないな。会場が暑いなら、冷ますまでってな！」
　周囲のケルベロス達の様子に気分を取り直し、ルトも手にした水鉄砲を再び天地殲滅龍へと向けていった。

●（10）必殺居合アタック
　必殺居合いアタックの会場にケルベロスが現れる度に、ケニアの人々の声援が飛ぶ。
　サバンナの大地を踏みしめ、或いは、バオバブの木の上から、その一瞬の勇姿を見ようと、瞬きさえ忘れて、食い入るように見る観客たち。
　超人的な視力を誇る、マサイの戦士の目にも留まらぬ早業は、戦士としてのケルベロスの力を誇示する、またとないデモンストレーションであったろう。
「これが私の実力……ってー！ 無理！！ あんなのもう１回やれとか無理！！」
　皆の期待を背負った前回パーフェクトの長谷川・わかな（白のかくれんぼ・e31807）は１８連勝で第３位。
「ふふ、上出来ですよね」
　フローネ・グラネット（紫水晶の盾・e09983）は前回を越える１９体の敵（ハリボテ）を撃破して記録を更新。
「ん、この競技はいい練習になるの♪」
　動物好きのフォン・エンペリウス（生粋の動物好き・e07703）は、野生動物の多いサバンナで戦えて嬉しそう。
　そして遂に、優勝が決まる戦い。
「まだまだ、こんなものじゃない……！」
　極限まで高めた集中力で後１体まで敵（ハリボテ）を追い詰めてみせたのは、これまでノーマークだった伏兵、園城寺・藍励（孤高なる白猫・e39538）であった。
　愛剣でもってバッサバッサと敵を切り伏せる大穴、藍励の活躍は、多くのマサイの戦士達に夢と希望を運んだのか、暖かい拍手で迎えられ、必殺居合いアタックの競技は、無事成功する事ができたのだった。

●（11）ナイロビジャンパー
「自然も嫌いではありませんが……街中の方が動き易いですね」
　機械の脚を壁の出っ張りに引っ掛けて飛び上がり、天津・千薙（天地薙・e00415）は眼下に広がるナイロビの街を見下ろした。

　ダッシュジャンパーは、ケニアの首都にして最大の都市であるナイロビへと舞台を移して行われていた。
　ナイロビの標高は1,795 m。日本だと蔵王連峰などに近い高地だ。
　真夏の日本はもちろん、昼間のうちに通過してきた地域（火山のセット除く）と比較しても相当に肌寒く、空気も薄い。

　そんな街の屋根の上に設けられたコースを、ケルベロス達は全力で走っていた。
　ケルベロス達がコースを走り、華麗なジャンプとナノナノ・テレビウムの回収を決めるたび、街のあちこちで人々からの歓声が上がる。

「何だか迷子のテレビウムが増えていないかい……？　おっと、ナノナノ達も手伝ってくれるのかい？　ありがとう」
　いまいち趣旨を理解しているのか怪しいルージュ・ディケイ（朽紅のルージュ・e04993）なども高得点を挙げる中、今回のレースで最高得点を挙げていたのは万道・雛菊（幻奏酔狐・e00130）だった。
「さっきは凄い点数を見せられたけど、負けてられないわね～」
　今度こそ、の意気込みで望んだ雛菊がゴールに入ると、回収したナノナノ達が楽しげに鳴き声を上げる。

　このナイロビジャンパーの成否は、次なるパズル戦場の解放にも関わる。そんなパズルマニア達にも注目の戦場だが、攻略は次へと持ち越されたようであった。

●（12）野生のジェットパッカー
　ケニア、ウガンダ、タンザニアに囲まれたアフリカ最大の湖、ヴィクトリア湖。
　その面積は、九州と四国をあわせたよりも広い、世界第三位の湖で、ケルベロス大運動会の競技の一つ、ジェットパッカーが行われようとしていた。
　ケルベロス達は、制御が難しい野生のジェットパッカーを抑え付け飼い慣らし、その背に負うと、次々と湖へと飛び立っていく。

　中山・萌（サキュバスのガンスリンガー・e36243）は、ヴィクトリア湖の丁度中間まで飛んで墜落するも満足そうで、
「沢山とんだぞー！」
　と、Ｖサイン。
「流石にわしは体力がもたんな……眠くなってきた」
　ぐぬぬ、来年こそはと湖面に墜落していったのは、ケケト・カーメンラー（輝く黒い太陽・e29293）。
　１０歳の彼女には、この耐久レースは酷であったか。
「空を飛ぶ物体Ｔだよ！」
　そして更に、ぱるんぱるんと空を飛び続けた猫夜敷・千舞輝（地球人のウェアライダー・e25868）も、ヴィクトリア湖ジェットパッカー記録を塗り替えていく。
　そして遂に、ジェットパッカーのやせいを制御したウルスラ・ワルフラーニ（プラス・e37377）による、ドッタンバッタン超飛行は、ヴィクトリア湖を横断し、三大瀑布の一つヴィクトリアの滝へと至り……、
「イエーイ！　またまたオレがいちばんダーーーー！！　見よ、あれが、ヴィクトリアの滝なのだ！」
　という言葉を残して、ヴィクトリアの滝の壁に衝突して滝つぼに飲まれていったのだった。

　その衝撃映像に、慌てて救助に向かったテレビクルーのボートは、滝つぼにぷかぷか浮いているウルスラの回収に無事成功し、しっかりしろよと声をかける。
「大丈夫っすか？」
　そう問いかけたテレビクルーに、ウルスラは、にっかり笑って、
「もっちろん、オレ達、物理無効だからな！」
　とげんきひゃくばいで答えたのだった。
　それは、また一つ、ケルベロスの運動会伝説が作られた瞬間であった。

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→（9）バトルケニアpart2『ブラッドスター』
　（参加人数：293名　合計スコア：121703／戦力171216→49513）

→（10）必殺居合アタック
　（参加人数：277名　合計スコア：254500／戦力110000→0／制圧完了！）

→（11）ナイロビジャンパー
　（参加人数：487名　合計スコア：926285／戦力2000000→1073715）

→（12）野生のジェットパッカー
　（参加人数：450名　合計スコア：2453300／戦力800000→0／制圧完了！）