●動く要塞は人々を蹂躙する
「逃げろー、逃げるんだ!」
突如として現れた巨大なお城。人馬宮ガイセリウムが、八王子からゆっくりと東京都心部の方へ進んでいた。
ガイセリウムの周辺にはヴァルキュリア達が飛び回り、近づくことはできない。
人々はほうほうの体で避難を始め、ガイセリウムは無人の街を4本の脚で歩くように進んでいくのだった……。
「皆さん、人馬宮ガイセリウムが遂に動き出しました!」
先日の戦いで、エインヘリアルの第一王子から得た情報にあった移動要塞ガイセリウム。
その、四本の脚がついた巨大な城が八王子から東京都心部に向けて進軍を開始したことを、セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)はケルベロスたちに伝えた。
「なんとか撃退したいところですが、ガイセリウムの周囲にはヴァルキュリアの軍勢が警戒活動をしており、不用意に近づけば、すぐに発見されてしまいます」
そして、彼女たちに見つかると、ガイセリウムから勇猛なエインヘリアルの軍団『アグリム軍団』が現れ、殲滅されてしまうだろう。
「現在、人馬宮ガイセリウムの進路上の一般人の避難を行っていますが、今後の進路が不明のため、多摩川を超えた地域の避難は進んでいない状況です」
もしこのまま彼らが多摩川を超えれば、たくさんの犠牲者が出た上で、東京都心部は壊滅してしまうだろう。
「彼らの目的は、暗殺に失敗しケルベロスに捕縛されたザイフリート王子の殺害、シャイターン襲撃を阻止したケルベロスへの報復。そして、一般人の虐殺によるグラビティ・チェインの奪取と思われます」
いずれにしても、黙って見過ごす訳にはいかない。
「彼らを止めるため、皆さんの力を貸してください」
セリカはケルベロスたちを見つめながら、彼らにそう願った。
人馬宮ガイセリウムは強大な力を誇るが、どうやら万全な状態ではないようだ。
「人馬宮ガイセリウムを動かす為には、多量のグラビティ・チェインが必要ですが、それが確保できていないようなのです」
先のシャイターン襲撃がケルベロスによって阻止された事が大きな原因なのだろう。
「従って、彼らは侵攻途上にある周辺都市を壊滅させて多くの人間を虐殺し、グラビティ・チェインを補給しながら東京都心部へと向かうものと思われます」
これを阻止するため人々の避難は進んでいたが、多摩川を超えた以降の地域では、彼らの進路が読めないために避難が進んでいないのが現状だった。
「そこで、我々は多摩川を背にして防衛線を作ります」
そして、人馬宮ガイセリウムに対して数百人のケルベロスのグラビティによる一斉砲撃を行い、彼らを足止めする。
「この攻撃でガイセリウムにダメージを与える事はできません。ですが、グラビティ攻撃の中和の為に少なくないグラビティ・チェインが消費される為、残存グラビティ・チェインの少ないガイセリウムには、有効な攻撃となります」
そうすることで彼らはケルベロスを排除すべく、勇猛なエインヘリアルの軍団『アグリム軍団』を出撃させてくるだろう。
「アグリム軍団の攻撃により、多摩川の防衛線が突破されれば、ガイセリウムは多摩川を渡河、避難が完了していない市街地を蹂躙し、一般人を虐殺してグラビティ・チェインの奪取を行うことでしょう」
逆に、ここでアグリム軍団を撃退できれば、こちらから、ガイセリウムに突入するチャンスとなるだろう。
「アグリム軍団は、四百年前の戦いでも地球で暴れ周り、その残虐さから同属であるエインヘリアルからも嫌悪されているというエインヘリアル・アグリムと、その配下の軍団と言われています」
第五王子イグニスが、地球侵攻の為にそろえた切り札の一つなのだろう。
彼らは軍団長であるアグリムの性格により、個人の武を誇り、連携を嫌い、命令を無視するという傍若無人さを持っているが、
「それでもなお、彼らの力は圧倒的で、気を抜くことはできないでしょう」
深紅の甲冑で全身を固めたその姿は、相手にとって脅威以外の何物でも無かった。
「相手は強力ですが、ここで止めないと大変なことになってしまいます」
セリカの言うとおり、今回の戦いは最終防衛線での戦いとなる。
「ここを突破されないように、奮戦を期待します」
彼女の意志のこもった言葉に、ケルベロスたちは頷くのだった。
参加者 | |
---|---|
アイビー・サオトメ(世界はそれをアイと呼ぶんだぜ・e03636) |
ミュール・リエル(小さき銃神・e04689) |
雷波・まかね(九歳で人生に負けた・e08038) |
白銀・ミリア(ピストルスター・e11509) |
久遠寺・眞白(鬼の力宿りし忍び・e13208) |
斑目・黒羽(時代遅れの風来坊・e14481) |
音宮・翠(人理の守護者・e15384) |
黒須・レイン(海賊船長見習い・e15710) |
●敵はガイセリウムにあり
曇り空が太陽の光を隠す昼下がり。
避難が完了した多摩川近辺には、静けさが漂っていた。
「侵攻始まったと思ったら、早くも正念場かー……」
眼前に迫る巨大な城を前に、久遠寺・眞白(鬼の力宿りし忍び・e13208)は緊張感を高める。
「まぁ負けてやるわけにはいかんけどな」
だが、普段の依頼時とは違い、眞白は自然な口調で落ち着いて話し、落ち着いているようにも見えた。
それもそのはず。彼女の後ろには普段からよく見知った仲間たちの顔が並んでいるからだ。
「みなさんと一緒に頑張りますです!」
アイビー・サオトメ(世界はそれをアイと呼ぶんだぜ・e03636)の声に眞白は頷くと、
「防衛線も、共に戦う仲間も、全部守りきる! 皆で帰るんや!」
彼らとともに必ず勝利を手にする。そう心に誓うのだった。
今回の作戦は、多数のチームのケルベロス達による一斉砲撃から始まる。
「っしゃあ! 行くぜ!」
時間になり、真っ先に反応したのは白銀・ミリア(ピストルスター・e11509)だ。
「俺の拳が今日も唸るぜ!」
両方の拳から親指と人差し指を拳銃の形にして、
「いっけぇーっ!!」
指で作った二挺拳銃から気咬弾を放ち、人馬宮ガイセリウムに向けて一直線に飛ばす。
「照準よし……発射!」
続けて音宮・翠(人理の守護者・e15384)が構えるバスターライフルから中和の魔弾を連射し、
「行きますです!」
アイビーもライトニングロッドを構え、ほとばしる雷光をガイセリウム目掛けて放ち、
「もう撃ってもいいです?」
次々と仲間たちの砲撃がガイセリウムに浴びせるのを見て、ミュール・リエル(小さき銃神・e04689)も右手に銃神の旋牙、左手に拳銃を持ち、それぞれからビームと弾丸を一斉に発射する。
(「どうせ来るならクリスマスに来てくれればクリスマス中止になったのに……」)
雷波・まかね(九歳で人生に負けた・e08038)は、もう少し早く来てくれていればと残念そうに思いつつ、両手に持った2台のスマホを素早く指で操作し、奇妙な電波をガイセリウムの方へと飛ばした。
「守る為の戦い……か」
ガトリングガンを構えた黒須・レイン(海賊船長見習い・e15710)は、仲間たちの砲撃にびくともしないガイセリウムを眺めながら、
「人々の虐殺など、させるわけにはいかんな」
ポツリと呟く。
「みんな、守らないとな」
隣に並ぶ斑目・黒羽(時代遅れの風来坊・e14481)はそう同意しながら、彼女は自分が守るという決意を、心の中で追加する。
「レイン・クロスの名にかけて、この川の先へは一歩たりとも通さんよ!」
彼女のガトリングガンが火を噴くと同時に、黒羽は隠し持っていた暗器に石化の力をこめ、ガイセリウムへ向けて射出した。
●襲いかかる深紅の波
ケルベロスたちの一斉砲撃により、人馬宮ガイセリウムは多数のグラビティによる攻撃に晒された。
しかし、彼らの攻撃が終わり、ガイセリウムを隠していた光や煙が晴れると、そこには傷一つ受けず、堂々とした姿を保った巨大な城がそびえ立っていた。
とはいえ、元々この砲撃はガイセリウムを破壊するためではなく、かの城の進撃を止めるのが狙いだ。
そして、それまで轟音をたてながら前進していたガイセリウムがその場で動きを止めたことで、その効果は少なからずあったのだと予測できた。
ここまではケルベロスたちの作戦通りに進んでいる。
あとは、アグリム軍団と呼ばれるエインヘリアルたちを迎撃して、防衛線を守りぬけば作戦完了だ。
「さぁ、来たで」
砲撃からしばらくして、眞白の目が巨大な深紅の鎧を纏った男が向かってくるのを認めると、
「まずは、先手必勝や!」
喰らった魂を憑依させ、右腕をデウスエクス化する。
その腕は特定のデウスエクスの種族のものではなく、鬼のような肥大化したものだ。
さらに眞白は素早い足さばきで、まだかなり距離のあるエインヘリアルとの距離を一瞬にして詰め、
「その鎧と体に刻み込め。喰らえ!」
肥大化した腕で力いっぱい殴りつけた。
「これが……鬼の一撃や!」
鬼神降臨・拳魂一擲。
眞白の繰り出す強力な一撃は、浅くはない衝撃でエインヘリアルの前進速度を鈍らせた。
突然の奇襲にバランスを崩したエインヘリアルを尻目に眞白は再び一瞬で距離を取り、エインヘリアルは眞白目掛けて駆け抜けるように前進を始める。
「うて、うてーっ」
「先手を取らせてもらう」
まかねや翠、そして他の仲間たちは眞白が戻ってくると同時に、遠距離攻撃を持たないエインヘリアル目掛けて一斉に攻撃を開始する。
「ウオオオッ!」
それに対し、エインヘリアルは雄々しく雄叫びをあげ、ルーンアックス片手に彼らの攻撃を弾き返したり鎧で受けながら怯まずに前進を続け、
「ウラアアアアアアッ!」
多少の傷を追いながら眞白に肉薄し、斧を振り下した。
「この、えむいーの盾で、きみのこうげきは、ふせぐぞ」
だが、その攻撃から彼女を庇うように、まかねがミミックのえむいーを掲げてその攻撃を受け流すと、
「どうせ来るならクリスマスを中止にしに来て欲しかった!」
などと言いながら、エインヘリアルに抗議の意を示す。
だが、当然エインヘリアルはそんなことはお構いなしにルーンアックスを振り下ろし、えむいーの盾を力づくで吹き飛ばしてしまった。
「ちょっ、まって! まって! まって! タイム!」
まかねは慌ててスマホゲームの一時停止ボタンを連打し、そのボタンにつられたかのように動きをカクカクとさせるエインヘリアルの脇を器用にすり抜けると、
「きたぞ、きたぞ!」
彼の後ろに回り込んで痛烈なキックをお見舞いした。
タイム連打。まかねの困ったときに使う奥の手だ。
エインヘリアルがまかねを追い回す間にも、彼の紅の鎧目掛けてケルベロスたちは集中攻撃を続けていく。
「この戦いが終われば……また一歩勝利に近づく」
翠は勇敢な戦士に最大限の敬意を示し、正々堂々彼と戦うことを望み、
「……そのためにも、この防衛線は絶対に守りきる」
同時にケルベロスとして成すべきことを達成させるため、不退転の覚悟でバスターライフルを握る手に力をこめ、複数の種類の弾丸を打ち分けながら次々と攻撃を繰り出した。
●護りきれ!
「くうぅ……」
えむいーの盾を失い、エインヘリアルからの執拗な攻撃を避け、時にはスマホで懸命に受け流していたまかねだったが、絶え間なく続くルーンアックスの重たい一撃の連続で傷つき、足元がふらつき始めていた。
「まかね、変わろうか」
その様子に翠が後ろから声をかけ、まかねに変わって前衛に出て、代わりにまかねは後ろへ下がる。
気心のしれた仲間同士だけあって、チームを守る盾が仲間を守りながら、盾が傷つけば後ろの仲間が入れ替わり、その間にエインヘリアルを倒すという作戦はスムーズに動いていた。
そして、攻撃をメインで引き受けるミュールは前衛に出ながら防衛には回らず、
「じゃあ、ばんばん撃ちまくるです?」
少しだけ距離をおいて遊撃するように立ち回り、銃から放たれる石化の魔弾で鎧を石に変えて動きを鈍らせる。
「ここで、必ず食い止めてみせる!! いくぞ!」
もう一人、攻撃を専門に立ちまわっていたミリアはエインヘリアルに狙われ、傷つきながらもこの先に行かせまいと体を張って勇敢に立ち向かう。
「無理するなミリア! 下がってくれ!」
だが、そんな彼女を心配するレインが大きな十字架を模った機関砲を両手に持ちながら後ろからそう叫ぶと、
「りょーかい、合わせろレイン!」
ミリアは彼女の言葉に従って、前に出るレインの横に移動する。
「その動き、見切った!!!!」
そして、膨大な経験を受け継いだ力を瞳を中心に集中させ、見切る力を強化するミリアの必殺技、継承心眼で相手の動きを見切り、正確な射撃で急所を的確に貫く。
「私に、レインに、皆を守る力を………!」
さらにレインは機関砲をエインヘリアルの腹に押し付け、零距離で大口径の砲弾を叩き込み、荒く、容赦の無い無慈悲な一撃がエインヘリアルの鎧を貫き、無数の穴を開けた。
だが、エインヘリアルも黙ってはいない。後ろへ下がったミリアに変わり、近づいてきたレインを狙ってルーンアックスの狙いを付ける。
「させへんで!」
しかし、レインへの一撃は彼女を庇うように躍り出た眞白のガントレットが受け止め、
「おいデカブツ、こっから先は行き止まりだぞ?」
さらに黒羽が2人の前に立ち、
「行き止まりだよ、てめぇはここで止めるからな」
まくし立てるように言葉をついだ。
黒羽がエインヘリアルを抑えている間に傷が深くなってきた眞白は後退し、代わりにアイビーが前衛に移ってケルベロスたちは防御の陣形を整える。
「この子はやらせはしねぇぞ!!」
レインを狙おうとするエインヘリアルの気をひくように、黒羽は彼女を全力で守ろうと力を注ぎ、
「っと……! あぶねぇあぶねぇ……!」
刀で重い一撃をいなしながら、ときおり隙を見ては隠し持っていたナイフを投げつけて挑発し、仲間が攻撃の標的にならないように立ちまわっていた。
「たたかうのは、あんまり得意ではないのですが……」
その間に、アイビーはちょっと弱気な表情で捕食モードのブラックスライムを投げつけ真紅の鎧を黒く侵食していき、
「痛いのも嫌いですが、みなさんが痛くなるのはもっと嫌です!」
黒く染まった鎧を豪快なキックで蹴り飛ばして、エインヘリアルの前進を止める。
「くそっ……! 私の力不足か……!」
だが、その直後に黒羽の体をルーンアックスが痛々しく切り裂き、彼女は右膝を地面についてしまう。
「どうした? その馬鹿力、飾りじゃねぇだろ?」
もはやその攻撃を避けることはできないが、出来る限り仲間がエインヘリアルを攻撃できる隙を作ろうと仕向けながら、
「これが最後の一撃だ……!」
足の裾からナイフを取り出し、最後の力を振り絞って全力で投げつけると、力尽きてその場に倒れるのだった。
●撤退。そして……
ケルベロスたちは前衛でエインヘリアルを抑える担当を次々と変え、その間に他の仲間が攻撃することで彼を追い込んでいた。
しかし、チームの盾となった仲間たちは皆深手を負い、黒羽が倒れたことで徐々にではあるが押し込まれだす。
「……俺達は、決して負ける訳にはいかないんだ」
翠は大きな声でそう叫びながら、既に半分言うことをきかなくなった体に鞭を打つように気合を入れなおし、エインヘリアルの攻撃をゾディアックソードで真正面から受け止める。
「お前は強い、でも……」
だか、エインヘリアルの力強く執拗な攻撃についに翠も倒れ、
「俺には、俺達には仲間がいる。その絆の力は決して折れない」
レインに庇われながら力なく崩れ落ちた。
「そう簡単に、倒れる訳にはいかんのだよ!」
レインもまた満身創痍ではあったが、巨大な十字架のようなガトリングガンを盾にして、エインヘリアルの猛攻をしのいでいく。
「あんまり、使いたくないのですが……でもみんなの役に立つのなら!」
アイビーも普段はあまり使わないサキュバスの力を使い、レインをサポートしながら時折彼女を庇い、援護する。
エインヘリアルも、鎧はずたずたになり、いつ倒れてもおかしくないようには見えた。しかし……。
「くっ……見事だな」
ルーンアックスの一撃がレインのガトリングガンごと彼女の腰を地面に叩きつけ、レインはその場から起き上がることができなくなってしまう。
「わわっ」
返す刀でアイビーを狙った斬撃はかろうじて回避するが、ケルベロスたちが作っていた防衛戦は後一押しで崩される寸前のところまで追い詰められてしまった。
「これ以上は危険。退く準備を」
もしもの時に退く判断を任されていたミュールは、アイビーの横に移動しながら、
「ボクがしんがりになる」
アイビーと、まだ動ける仲間たちに負傷者をカバーするように指示を出す。
「追い込め、【銃神】」
そして、ミュールはエインヘリアルの気を引きつつ、6機の遠隔誘導攻撃端末を魔術で生成し、鳥のように飛び立たせる。
銃神と呼ばれるその攻撃端末はミュールの意のままに動き、エインへリアルの鎧を削り取るように前後左右上下とあらゆる方向から攻撃を繰り出していく。
……だが、彼女の本命は銃神による攻撃ではない。
「後は――ボクが撃つ」
次の瞬間、目一杯の出力を溜めに溜めた銃神の旋牙から放たれる高出力のエネルギーの束が、エインへリアルの鎧を、そして胸を貫く。
銃神の閃牙。相手の動きを制限したところで最大の一撃を加えるミュールの必殺技だ。
「……」
これでダメなら潔く撤退しよう。
そう決めていたミュールは、エインヘリアルが動き出すまでの間、沈黙する。
「…………」
だが、エインヘリアルは動き出すことはなく、その場に崩れ落ちるように倒れ、
「……勝った、です?」
それと同時にミュールの口からは安堵の声が漏れた。
なんとかエインヘリアルを退けたケルベロスたちだったが、皆深手を負い、ミュールは疲れきった顔でその場でへたり込み、
「……おつかれさま、いままでありがとね、えむいー」
まかねは動けなくなったミミックを抱き、別れの言葉を紡ぐ。
まだ死んでいない! 抗議するえむいーの抵抗を無視して優しく撫でながら、まかねはなんとなくいい感じの雰囲気を作り、
「これでえくすぴーが……!」
ぽろっと本音を漏らした。
「ほな、帰ろか?」
少しだけ戦いの疲れを癒やした後、倒れた仲間をサポートしながら眞白は立ち上がる。
こうしてケルベロスたちは、ガイセリウムへの侵入部隊の成功を祈りつつ、負傷者を連れて多摩川の向こう側へと撤退を始めるのだった。
作者:きゅう |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年1月22日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 8/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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