●とあるメイド喫茶にて
仕事から開放され、家路につく男は、軽く一杯飲むために馴染みの店へ足を向ける。
といっても、お酒を飲むわけではなく……メイド喫茶で温かい紅茶をいれてもらうのだ。
「お帰りなさいませっ。ご主人さま♪」
店の扉を開けると、元気な店員、もといメイドさんが出迎えてくれる。
(「おっ、新人さんかな?」)
その初々しい姿に新鮮味を感じながら、男は席へと案内される。
「こちらへどうぞっ」
椅子をスッと動かして促すメイドさんにほほえみ返しながら、
(「いつもはあっちだけれど……」)
男はいつも座るお気に入りの席に視線を向けつつも、
(「ま、いいか」)
彼女の笑顔を傷つけたくないと考え、促されるまま席につこうとする。
「大変申し訳ございません!」
だが、その様子に気づいた店長。もといメイド長は大慌てで男に駆けより、
「杏奈。ご主人様はそちらのお席にお通しして」
深々と頭を下げて謝罪しながらメイドさんに指示を出す。
お店の常連さんには決まった席があることを事前に教わっていたメイドさんは、
「ご主人さま……」
上目遣いで男を見つめながら、目尻にちょっぴり涙をためて、
「大変申し訳、ございませんっ」
心をこめて丁寧に頭を下げる。
「ああ、大丈夫……!?」
男は優しい声でメイドさんを落ち着かせようとするが、その心にビリビリが走る。
「そうだ。そうだよ。こんな素敵なメイドさんたちが、俺の生活、いや、それこそ世界のすべてを素敵に管理すべきなんだ!!」
そして、そう叫ぶとともに、男はその身をビルシャナのそれへと変容させるのだった。
●メイドさん最高を唱えるビルシャナ
「メイドさんが何でもできるとは思いませんが、たしかに身の回りのことをおまかせできるのはいいことなのかもしれませんね」
といいつつも、セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)の目は笑っていない。
今回の事件は、メイドさんが大好きな一般人の男が、メイドさんの仕草や振る舞いに感動して、『世界はすべてメイドさんが管理するべき』という教義を持つビルシャナと化すというものだ。
「男を放置すると、同じ思いを持つ人達を次々とビルシャナにしてしまい、非常に危険な存在となってしまいます」
だから、ビルシャナとなったところでその芽を摘んでほしい。
「今はまだ、男はビルシャナとなっていませんので、ビルシャナとなる瞬間にできる限り一般人を遠ざけて、巻き込まれないようにしてください」
幸い、ビルシャナは、ケルベロスが戦闘行動を取らない限り、自分の大正義に対して意見を言われれば、それに反応してしまうようだ。
「賛成でも反対でも、意見を言うことで戦闘行動を抑えることができますので、うまく誘導してください」
ただし、その場合は、本気の意見を本気で叩きつけないと、ビルシャナは相手にしない。
それだけの覚悟を持って望む必要があるだろう。
「こちらが特に手出しをしないのであれば、男がビルシャナとなるのはメイド喫茶の中となります」
時間は夕刻。そこまで大きな店ではないが、お客さんは他にも何組かはいる時間帯となる。
「男は会社からメイド喫茶まで徒歩で移動して、店内に入ったところで先程のような状況となります」
セリカは地図を出してその経路を指でなぞる。
その経路は、基本的には繁華街の中を通るものだが、ところどころ人通りの少ない裏通りも含まれているようだ。
「状況的に、メイド喫茶の営業を止めるわけには行きませんが、他のお客さんをこっそり避難誘導させるのが作戦の肝になると思われます」
メイド喫茶のお客さんは、間違いなくメイドさんが好きなはず。
つまり、ビルシャナに感化される可能性が高いと考えられるだろう。
ただ、事件が起こる前にいきなり追い出すのは難しい。
また、能力を使うのは『戦闘行動』とみなされてしまう恐れもある。
「避難が無理であれば、正面きって論破する。もしくは……」
いくつか考えられる作戦は、どれも達成が不可能ではなさそうだ。
どの作戦が適当かはこのあと検討すればいいだろう。
「また、戦闘になった際のビルシャナですが、基本的には一般的なビルシャナが扱う光や呪文による攻撃が主となるようです」
攻撃力は比較的高いほうだが、力に振り回される感じがするらしい。
「それこそ、メイドさんのようにサポートする人がいると、大分強力となりそうなので、協力者は極力作らせないほうがいいでしょう」
仮にメイドさんが感化してしまうと、厄介なことになりそうだ。
「残念ですが、ビルシャナはメイドさんがどんなに懇願しても、もとのご主人さまには戻れません」
冥土が管理する世界へ送り出してあげるのが、せめてもの弔い……になるのかもしれない。
「それでは、よろしくおねがいいたします。ご主人さま方」
セリカはそう言うと、丁寧に一礼した。
参加者 | |
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ローレライ・ウィッシュスター(白羊の盾・e00352) |
ルピナス・ミラ(黒星と闇花・e07184) |
ユグゴト・ツァン(パンの大神・e23397) |
豊田・姶玖亜(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e29077) |
曽我・小町(大空魔少女・e35148) |
リリエッタ・スノウ(小さな復讐鬼・e63102) |
オルティア・レオガルデ(遠方の風・e85433) |
ケイト・クゥエル(セントールの鎧装騎兵・e85480) |
●メイド喫茶、オープン中!
「いつもありがとう……今日は、見ない顔が多いね」
夕方まであと少しという時間帯は、お客さんもまばらな時間。
この時間帯を好む常連さんは、いつもより多くのメイドさんたちが働く店内を見渡す。
「そうなんですよ。今度新しい店舗をオープンすることになりまして、研修中なんです」
そう答えるベテランのメイドさんは、心を落ち着けながら彼女たちの『動き』を追いかけた。
入口近くのテーブルを拭き掃除していた曽我・小町(大空魔少女・e35148)は、
「おかえりなさいませ、ご主人様♪」
お客様の来店を知らせる鈴の音に合わせ、表情を変え、ご主人様を上目遣いで見つめながら声色を作る。
その可愛らしさに、ご主人様もいい気分で笑顔で返した。
「ん……」
キッチンでは真剣な表情で目の前のオムライスにケチャップでアートを描く少女の姿。
メイド見習いとして仕事をするリリエッタ・スノウ(小さな復讐鬼・e63102)は、言葉を発さず味のあるイラストを黄色いキャンパスに描いていく。
「ご注文はいかがなさいますか? お嬢様」
真面目な感じで対応するローレライ・ウィッシュスター(白羊の盾・e00352)は、
「そうね。今日はこれをおねがいするわ」
ブレザーを着た女学生風のケイト・クゥエル(セントールの鎧装騎兵・e85480)と、模範的な客と店員を演じ、
「善き我が子達よ、大義で在る」
ユグゴト・ツァン(パンの大神・e23397)はオムライスを頂きながら、
「お気に召していただけて嬉しいです。ちょっと転びそうになりましたけれど……」
苦笑いするルピナス・ミラ(黒星と闇花・e07184)と、
「時々そういうところがある方がいいよ」
理想のメイド像について語る豊田・姶玖亜(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e29077)の2人のと談笑を続ける。
人付き合いが苦手なため、隅の席でじっとしていたオルティア・レオガルデ(遠方の風・e85433)は、メイド長が丁寧に接客したことで勇気をもらい、ラテアートをしたカフェラテをなんとか頼むと、
「お嬢様、カフェラテをお持ちしました」
メイド長は明るい声でオルティアに微笑みかけ、
「熱いので、気をつけてくださいね?」
鬱陶しく感じない程度のギリギリ絶妙な距離感で奉仕する。
オルティアは表情を変えずにラテアートを覗き込みながら、少しずつ楽しくなり、自然と笑顔がこぼれ落ちていた。
●奉仕する者される者
そんな中、扉を開いてやってくる一人の男性客。
その来店を認めた瞬間、ある者はその一挙手一投足に注意を払ってわずかに殺気立ち、
またある者はそれを気づかせまいと無関心を装いながら仕事を続ける。
店内の一般客たちは変化に気づいていなかったが、事情を聞いていたメイド長はその変化に体を強張らせる。
「そうだ。そうだよ」
そして、予知された通りのままに対応したメイドさんに向けて、
「こんな素敵なメイドさんたちが、俺の生活、いや、それこそ世界のすべてを素敵に管理すべきなんだ!!」
そう宣言すると、男は異形の、ビルシャナの姿へと変化していくのだった。
ビルシャナが自らの主張を店内に響き渡らせようと息を吸う刹那、目の前のメイドさんとの間に割って入ったローレライは、
「ひどいですご主人様!」
彼女を庇うようにビルシャナを睨みながら怒り出す。
「私達メイドの本分は、ご主人様の言いつけを守ることやお世話をすることであって、管理することではありません!」
「いや、優秀なメイドさんは、そもそも俺の命令すら管理して、うまくやってくれるはずだ!」
「管理されたいならそういう場所に行ってくださいませご主人様!」
あくまでも主体はご主人さまであり、その意向に従って奉仕するのがメイドの努めである。
メイドが主体となってご主人さまを管理するのは、また別ではなかろうか。
その反論に、ローレライは男と自分の考え方に立ちはだかる矛盾をそう理解しながら、本気で睨み合う。
男は、ローレライの主張と真っ向から対立していった。
「ご主人様、先輩、こっち」
白熱する討論が終わらないうちにと、リリエッタは素早くローレライにかばわれたメイドさん、そして入口近くにいたご主人様たちを裏口から脱出させようと誘導する。
「あとのことは、リリたちにまかせて」
そして、不安そうな顔をする先輩のメイドさんにそう言うと、リリエッタは店内へと戻っていく。
「ご主人様、動けますか?」
ルピナスは店の奥の方にいた、驚いて足が動かないご主人さまに声をかけ、
「失礼します」
肩に腕を乗せて、優しく介助しながら店外へと誘導する。
「さて……私はもうひと仕事してきます」
お礼を言うご主人様に、ルピナスは笑顔で答えると、ビルシャナが怒鳴り散らす入り口へと向かった。
●そしてメイド戦争へ
「あと、私達メイドがお仕えするのはご主人様ただ一人だけ。国に仕えてしまえばそれができなくなってしまいます!!」
「一人のメイドさんで管理してもらうわけではない。だから、不可能はないはずだ!」
ルピナスは、相変わらず激しい論争をするローレライたちの間に割り込んでいき、
「メイドさんが世界を管理する、と言うのは問題ですね。メイドさんは女の人しかなれないので、男のメイド服と言うのもあまり見たくないでしょう?」
メイドには男性がいない。というのが問題だと反論を展開し、
「メイドの他に、執事と言うのも従者としては大事だと思います」
彼女たちだけではどうにもできないことがあると主張する。
「キミは、メイドさんに政治や経済、法律に軍事等々……そんな事に通じたプロフェッショナルになれと言うのかい?」
さらに、姶玖亜が加勢して、ビルシャナがメイドさんに要求する事がどれだけ難しいかを説き、
「でも、そいつはおかしいだろう? だって、メイドさんは家事やご主人様方に喜んで貰うプロフェッショナルなんだから。世界の管理なんてさせられたら、ご主人様に喜んで貰うためのお仕事まで手が回らないよ」
そんな厳しい環境にメイドさんを置くことの大変さを丁寧に説明し、
「そして何より……。かわいくないよ」
そうなったときのメイドさんの姿を想像して、首を横に振る。
「キミもかわいいメイドさんが大好きなんだろう? 何でも完璧にこなすように見えて、時々素敵なドジをする。そんな姿が楽しいんじゃないか」
ビルシャナの主張は、それを奪ってしまうものだと主張する。
姶玖亜はそう言いながら、可愛らしいメイドさんが店外へと避難するのを確認した。
「けれど、助けが欲しい。そんな人はいると思う」
ビルシャナとメイドさんたちの討論を聞いていたオルティアは、お嬢様の立場からぽつりと自分の意見をつぶやく。
「セルフネグレクト。……助けを求めることさえ、忘れてしまったとしても、メイドさんがそれを正してくれるのなら、生きていけるはず」
だから、メイドさんがより多くのものを管理するのもありかもしれない。
「それを必要だと思う人がいる限りは、暴論ではない、はず」
「そううまく行けばいいけれど、メイドさんがご主人さまになって管理されちゃうのでは?」
そんなオルティアの考えに、ケイトは異論を挟み、
「『全く……使えない愚図なお嬢様、ご主人様ですね』なんて言われたいのでしょうか?」
ある界隈では非常に喜ばれそうなセリフを、汚物を見るような目で吐き捨てる。
(「冷たく蔑み見下すような目でメガネメイドさんに見られたら……あかん」)
ぐふふふ……ふひひひ。
その傍ら、ケイトはそんな妄想をして、アヤシい笑い声を漏らしていた。気がした。
「だがしかし!」
もう退くことのできないビルシャナは、1つ1つに反論をしようとするが、その前に、
「其処の鳥人間よ。従者が欲しいのか。違うな。身の回りの世話を成す『存在』が欲しいのだ。ならば母親は如何だ。血の繋がりなど関係ない。私が『全て』の母親で、貴様等を抱擁する真実なのだ。さあ。おいで――母なる私に飛び込んで」
ユグゴトは真なる『母』の愛情を持って、ビルシャナを迎え入れようと手を広げる。
その強烈な主張に対し、ビルシャナは思考がフリーズしてしまう。
「ご主人様はいくつか大事なことをお忘れですね?」
その時間を使って、避難が完了したことを確認した小町は、
「ひとつ。
メイドの仕事はご主人様の手助け。その意志決定無くしては成り立たないわ。
世界の管理をしたとして、それは既にメイドではないと思うの」
ビルシャナの思考を呼び覚ますように語りかけながら、
「ふたつ。
メイドとはいえ、それ以前に意思を持った個人ってこと!
メイド服の形、スカートの丈ひとつとっても意見が違うの。
世界の管理なんてするようになったら、戦争が起きてしまうわ。
そう……メイド戦争が!!」
メイドさんとご主人さまの戦争開始を宣言した。
●お帰りくださいませ、ご主人様♪
穏やかな雰囲気のメイド喫茶に殺気が満ち溢れ、緊張感は一気に最高潮に達する。
小町は素早く後方へ下がり、代わりに彼女のサーヴァント、ゲリがその行く手を阻む。
「いいだろう。ならば、その戦争、受けて立つ!」
ビルシャナはそう返すと、細かいことは考えずに全力で後光を発しながら襲いかかる。
「やはり鳥人間への変質は悍ましいものだ」
その光による攻撃を一手に受けたユグゴトは、
「此のような子を生んだ私も償わればならぬ。さあ、母の腕に包まれ、胎内に還るのだ」
自らへのダメージを意に介さずにビルシャナを抱きしめ、優しく囁きながら、
「貴様の物語を否定する」
その存在を『否定』し、その意識を混濁とさせる。Eraboonehotepと呼ばれる彼女の技だ。
「???」
力だけはあるが、それを制御することには未熟なビルシャナは、ユグゴトの腕の中で混乱状態に陥る。
「傷ついても立ち上がれ! この虹光は未来の為に!」
その間にローレライは翼を展開して七色の光を放ち、姶玖亜も果実が放つ光を彼女に照らすして傷を癒やしていく。
「ご無事ですかお嬢様?」
「構わぬ。成るように成る」
ユグゴトはビルシャナの攻撃をすべて受けるつもりのようで、援護に感謝しながらも、その場は譲らない。
「わわっ」
リリエッタは旋刃脚でビルシャナの足を狙うが、メイド服の長いスカートが邪魔になり、踏み込みが甘くなって外してしまう。
「なら――これで決めるよ、スパイク・バレット!」
接近戦は難しいと判断したリリエッタは、スカートの中から銃を取り出して強力な魔弾、『死ヲ運ブ荊棘ノ弾丸』を放って四肢を貫いた。
ビルシャナはユグゴトに抱きしめられて身動きがとれなかったが、攻撃する側も隙を探すのに苦労する。
「あなたよりはナメクジさんの方がお利口ですね」
「いつまで夢見るボクちゃんなんですか? あなた36歳児なんですか?」
ケイトは物理的な攻撃よりも、相手を精神的に追い詰めるように、ドSなメイドさんをイメージしながら蔑んでいく。
そのさなか、ケイトがアヤシク笑みを浮かべていたのは、おそらく誰も気づいていない。いないったらいない。
「気にせず成すのだ。我が子の罪、我にも咎は在る」
ユグゴトはそう言うと、ビルシャナを抱く力を強め、捕食するかのようにガッチリと捕らえた。
「さあ、踊ってくれないかい? と言っても、踊るのはキミだけだけどね!」
そう言われつつも、姶玖亜は的確にビルシャナの足だけを狙って絶え間なく銃弾を撃ち込み、まるでダンスを踊るかのように必死に避けさせる。
ダンシングショットと呼ばれる、姶玖亜の射撃術だ。
「機に立つ術にて吹き荒び。気を断つ術にて凪を呼ぶ。一過で残るは如何程か、見える程にも遺るか否か。――言って解らないなら、退け!」
続けてオルティアの怒涛の連撃、蹂躙戦技:穿群蛮馬が、ビルシャナの背中を中心に次々に突き刺さる。
「このナイフをご覧なさい。貴方のトラウマを引き起こしてあげますよ!」
更に追い詰めるように、ルピナスはナイフを彼の眼前に突きつけ、彼の過去の悲劇を記憶から呼び覚ます。
「あああああああっ!」
途端に叫びだすビルシャナに、
「無限の剣よ、我が意思に従い、敵を切り刻みなさい!」
無数に召喚した剣を次々と切り刻んでいく。暗黒剣の嵐という彼女の得意技だ。
「我が子よ。選ぶがいい。このまま我に還るか? ……そうか、それが望みで在るか」
ユグゴトは返り血を浴びながら、ビルシャナを優しく撫でて腕から解放する。
――最期はメイドさんの手にかかるために。
「……みっつ。一番大事な事」
それと同時に、小町は祈るように組んだ両手に光り輝く竜巻を纏わせ、
「あたしの一番のご主人様は、いつだってあたし自身ってね!」
ビルシャナの体をねじ切るように『―輝きの轟嵐―』を放つ。
「またのご来店は、お待ちしておりません♪」
音もなく崩れ落ち、冥土に旅立つビルシャナに、小町は明るく会釈した。
「ふう、終わりましたね」
ルピナスは店内の傷んだ部分をヒールしながら、できる限り早く営業再開できるように務める。
他の仲間たちも、先輩メイドさんたちを呼び戻しに行き、急いで店内の準備に取り掛かった。
「~♪」
それが一段落すると、小町はギターで優美な曲を引き始め、明るくなった店内を鮮やかに彩り、
「……ふぅ。少し、疲れた……なにか甘いもの、食べたい……」
もとの席に座り直したオルティアは、
「……あの、パンケーキとか、ある?」
追加でメイド喫茶を楽しむ気満々で、リリエッタに向けて早々と注文するのだった。
作者:きゅう |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2019年12月14日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 4
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