空気に鮮やかな緑の匂いが交じる。
段々と初夏も近づいてくる気候。暖かさも増しながら、まだまだ爽やかな涼しさも感じられる季節の境。
風が吹けば少しだけ冷える、そんな日に人々で賑わう街角があった。
歩めば仄かに芳ばしい香りが漂う──紅茶の店の並ぶ道。
夏摘み紅茶の旬も近づいて、見えるのは新茶を売り出す店や、アップルティーやバニラティーに始まるフレーバーティーが人気のお店。
カフェテラスで食事も楽しめるお店では、ジャムやクリームたっぷりのスコーンにサンドイッチ、パウンドケーキにタルトレットと、お茶の共も各種揃い踏み。
暑い季節が本格的に訪れる前、涼風の中で暖かな香りと甘味を楽しもうと、訪れている人の数も多かった。
けれどそんな憩いの日に、全てを切り裂く音が鳴る。
青空から、異形の牙が降って道に墜落してきていた。
人々が悲鳴を上げたのは、それが人型へと変貌する骸──竜牙兵だったからだ。
骸骨の剣士は、憎悪と拒絶を求めて刃を振るう。
風に血潮が散れば、哄笑を上げて。薫る風が濁る程に、愉快げな表情を浮かべながら殺戮を続けていった。
「爽やかな日には、紅茶が一層美味しいですわね」
心地良い風の吹くヘリポート。
気品と嫋やかさを兼ねた声音で彩咲・紫(ラベンダーの妖精術士・e13306)はそんな言葉を口にしていた。
イマジネイター・リコレクション(レプリカントのヘリオライダー・en0255)も頷きながら、少しだけその表情は困り眉。
「ええ。ただ──そんな紅茶店が並ぶ街角に、デウスエクスが現れてしまうようです」
予知された敵は竜牙兵。
曰く、空から市街地に降り立つと即座に殺戮を開始。無差別で人々を襲い始めるという。
現場は人通りも多く、放置しておけば被害は甚大だろう。
「これを許すわけにはいきません。ぜひ、皆さんに討伐に向かって貰いたいんです」
「勿論、お力添えをさせていただきますわ」
紫が応えると、イマジネイターは頷いて説明を続けた。
敵が降ってくるのは道の中心で、人の行き来も多い所。
「今回、事前の避難は予知がずれてしまうために行えません」
とはいえ、警察や消防の協力は得られることになっている。一般市民の避難はそちらに任せられるので、こちらは到着後すぐに戦いに集中すればいいと言った。
「周囲に被害なく終わらせられるはずですので……勝利した暁には、紅茶のお店に寄っていってはいかがでしょうか」
様々な紅茶葉のあるお店や、カフェとして食事を楽しめる店がある。お土産に憩いに、ゆっくり過ごしていくのも良いはずだと言った。
「まあ、楽しみですわね」
ぽん、と手を合わせる紫に、イマジネイターは頷く。
「皆さんならば勝利をつかめるはずですから。憩いのひとときの為にも是非、撃破を成し遂げてくださいね」
参加者 | |
---|---|
トエル・レッドシャトー(茨の器・e01524) |
アンゼリカ・アーベントロート(黄金騎使・e09974) |
彩咲・紫(ラベンダーの妖精術士・e13306) |
アクア・スフィア(ヴァルキュリアのブラックウィザード・e49743) |
賽賀・ひとな(剣闘の炎・e76271) |
グラニテ・ジョグラール(多彩鮮やかに・e79264) |
エレインフィーラ・シュラントッド(翠花白空のサプレション・e79280) |
●蒼空
初夏の手前の風は、眩い陽射しの下でも爽やかな涼しさを運ぶ。
人々の笑顔が花咲くのは、そんな空気が仄かな薫りを道に届けてくれるから。
清らかな水面のような髪を靡かせて、アクア・スフィア(ヴァルキュリアのブラックウィザード・e49743)は道に並ぶ店々を見遣っていた。
「紅茶の良い香りが漂ってきている気がしますね」
「ええ、素敵な街です」
賽賀・ひとな(剣闘の炎・e76271)も薄めの表情で見渡して頷く。
視界には、カフェテラスでティータイムを過ごす人々の姿も見える。ひとなも紅茶は大好きで、毎日飲んでいるからその楽しみが想像できた。
「この街で良い紅茶の葉が見つかると良いですけど……まずは竜牙兵の相手ですね」
と、言いながら眼鏡越しに青空に仰ぐ。
すると遥かな高所に、飛んでくる歪な牙の姿が見えていた。
ひとなの言葉にアクアも頷く。するべき仕事は当然のこととして──自分もまた紅茶が大好きだから。
「竜牙兵に台無しにはさせませんよ。行きましょう」
言葉を合図に、皆も駆ける。
時を同じく、牙が地に墜ちてきた。
牙は軋む音を上げて四肢を突き出し、人型の骸へ変貌していた。
刃を握りながら嗤い声を上げるのは、眼孔に映る全てが餌に見えるからだ。故に刃を振り上げて、どれから狩ろうかと値踏みしてみせる──が。
「耳障りな声ですね。静かにしてください」
抑揚の少ない声音と共に、ふわりと純白が揺れる。
トエル・レッドシャトー(茨の器・e01524)。翼を駆って全速で飛来してくると同時、その羽根を媒介に魔力を自身にフィードバック。
体に茨の文様を浮かべながら、風を置き去りにするほどに加速していた。
その一撃は『真白き茨の残影』。視認出来ぬ速度で茨を振るい一体を打ち据えていく。
骸達が色めき立つと、その背後にまた別の影があった。
「来ましたわね──」
澄んだ氷色の混沌を僅かにそよがせて、声音と共に人波から跳び出るエレインフィーラ・シュラントッド(翠花白空のサプレション・e79280)。
「──お相手致します」
静やかに、麗しく。言うと吐息を零すように、氷雪の風を生み出した。
六花咲き乱れる凍風。骸の足元が固まり、零下の痛みに蝕まれてゆく。吹き荒ぶ嵐の中で、エレインフィーラが見つめるのはその上方だ。
「さあ、お願いしますわね」
「──おー! まかせるんだぞー!」
くるり、くるり。
応えて空から舞い降りてくるのは白妙の妖精。宙で体を翻し、踊るように回転力を付けるグラニテ・ジョグラール(多彩鮮やかに・e79264)。
骸が見上げたときにはもうゼロ距離に迫って、痛烈な蹴り落としを叩き込んでいた。
ひらりと着地するグラニテと、周りの番犬達も見て骸達は熱り立つ。
「番犬共……! 我ラニ楯突クカ!」
「無論だよ。そのために来たのだからね」
毅然と、勇壮に。もうひとつの太陽のような、美しき瞳を真っ直ぐに向けて。
アンゼリカ・アーベントロート(黄金騎使・e09974)は正面から立ちはだかって、白の翼を広げながら惑う人々へ言葉を伝えていた。
「大丈夫――私たちケルベロスが、守る!」
その声と意志で皆に勇気を齎して。人々を背に守って鋭く舞い上がり、骸達の頭上へと翔んでいく。
「さぁ、黄金騎使がお相手しようかね──猟兵の戦いの始まりだ!」
刹那、陽の逆光を浴びて鮮やかな煌めきを纏いながら。流星の如き蹴りを打ち込んで骸の肩口を粉砕してみせる。
他方の二体が斬りかかってこようとも、アクアは躊躇うこともなく滑り込んで防御。
直後には彩咲・紫(ラベンダーの妖精術士・e13306)が雷華を纏う杖を向けていた。
嫋やかな瞳で、紫は骸達を見据える。
紫が危惧していた通りに街を襲ってきた毒牙。
知ることの出来た危機。防ぐことの出来る凶行──だからこそ。
「この事件だけは、私が必ず阻止して見せますわ」
声音は風に揺れる花のように柔らかいけれど、その奥にある意志は確かに強いから。刹那、雷の花弁を吹雪のように散らして燦めかせた。
「これで、緊急手術を施しますわね」
言葉に違わず、舞った花びらが刃物の如く鋭利になって。アクアの傷を切開し、縫い留めて治癒していく。
健常となったアクアは澄んだ翼で飛翔し、手に黒色の球を生み出した。
「虚無球体よ、敵を飲み込み、全てを消滅させよ」
手際は、容赦なく。圧力で押し潰すように骸の半身を消し飛ばす。
そこへ赤みがかった毛先を微かに棚引かせ、ひとなが駆けていく。目を閉じると──気配のみで敵へ肉迫し、すらりと刃を抜き放っていた。
「この一閃で全てを断つ……食らいなさい!」
奔る斬撃は『無明の一閃』。圧倒的な速度で骸を両断。上下に切り裂かれた骸骨は、そのまま塵となって消えていった。
●討伐
風が空気を撫でると、まだ芳香が少しだけ感じられた。
(「良い香り、ですね」)
エレインフィーラはそっと目を伏せて心に思う。
お茶の香りはいつでも自分を癒してくれるようで心地良い。だからこそ──未だ殺意の声を上げている骸の姿が景色に似合わないと、強く思った。
「憩いの場を荒らす不届き者は制圧しなくてはなりませんね」
「ええ。折角の紅茶の香りの中に、死臭は不快ですし」
トエルも声音に衣着せず。ただ瞳を強く敵へ向けて、そっと言葉を投げる。
「さっさとお引き取りください」
「……愚弄ヲ!」
眼窩に赫怒を湛えた骸は、軋む程に柄を握り締めて刃を掲げる。
光を浴びて防護を強め、狩りを確実なものにしようと目論んだのだろう。だが一瞬後には、こつんとブーツを響かせて、紫が扇を構えていた。
「紫の雷光よ、迸れ、そして敵を貫きなさい!」
薄紫の絹地から、視界が眩む程に鮮麗な耀が閃く。『妖の紫雷光』──横一閃に薙ぎ払う形で雷光を放ち、二体を包んでいた護りを粉々に弾けさせた。
「全て、打ち破ってみせますわ」
「その通りです。最期まで、制圧しきってみせましょう」
よろける一体へ踏み込むエレインフィーラは、槌に冷気を纏わせて巨大な凶器と成す。
その骸が間合いを取ろうとしても──。
「させないぞー!」
家並みを守る位置でグラニテが立ちはだかる。
煉瓦や屋根が美しい、どこか洋の色を見せる街角。それは目に映るもの全てが新しいグラニテにとっては勿論、強い興味の対象。
あちらこちらと見て回りたくもなるけれど──同時に守らなければならないものだから。
「ここから先には行かせないんだからなー!」
すぅと息を吸って、耀かせるのは真冬の吐息。氷晶燦めく風で骸の体を切り刻むと、そこへエレインフィーラが打撃。骸の背に亀裂を入れた。
「あとは、お願いします」
「では仕留めましょうか」
トエルは靭やかに指を伸ばし、魔力を渦巻かせて弾丸を形成。剛速で撃ち出すことで骸の体を貫いて消滅させた。
残る一体は斬撃を放ってくる、が、その一撃はひとなが自らの体で受け止めてみせる。
すぐ後には、エレインフィーラが回復行動に移っていた。
「“翠花白空”の凍気、お見せ致します」
生み出す息吹──『翠花白空の空:雪花の燈火』はひとなの傷を瞬く間に雪で塞いでしまう。感じさせるのは冷たさよりも温かさ。その優しい温度が痛みを和らげ治癒していく。
「私も、手伝わせていただきますね」
アクアはゆっくりと両手を広げて、魔力から水気を生み出して宙に浮かべていた。
「──水よ、光よ、煌く万華鏡の様に皆に届け」
瞬間、陽光に七色の光が耀く。
それはふわりふわりと浮かぶ『シャボン玉万華鏡』──時に柔らかく、時に鮮烈に。空間に光を乱反射させ、夢幻の煌めきを作り出す。
感覚を刺激する光は、癒しの効果を運んで傷を拭い去っていた。
骸は攻撃を重ねようと一層接近してくる。けれどその目に見えるのは、番犬の姿ではなく遥かな夜空だった。
グラニテが深い色で描く『群青の君』。
吹き付ける風、流れる星々。いつ自身がそこに飛ばされたのかも理解できないのは、それが幻惑の世界であるが故。
それでいて、天体衝突の一撃は現実のものとして顕れて骸の足元を砕いていく。
唸りながら、それでも骸は這うように起き上がった。
「全テ……斬リ捨テテヤル……」
「いいえ。この街の平和は、私達が守って見せます」
ひとなは首を振ると、刃を中段に構えて力を注ぐ。瞬間、刀身に大気が揺らぐほどの濃密な魔力を宿していた。
骸は構わず刃を振り下ろす。だがひとなは横薙ぎに敵の剣を払った。
「私でも、やれば出来るのですよ!」
刹那、返す刀で一閃。敵の腕を抉り裂く。膝をつく骸は最期まで呻いた。
「人間モ……街モ……全テ……塵ニ……」
「その目論見もこれで終わりだ。ドラゴンの走狗。……力なき人々の幸せを壊す下郎が!」
羽根が煌々と光を帯びる。
アンゼリカは光状のグラビティを収束させて、神聖なる輝きを纏っていた。
真っ直ぐに手を伸ばすとその煌めきを飛ばす。
「この光で──無に還れ!」
光に牙が焼かれていく。『終の光』──清浄なる意志を体現した天光色は、不浄のものを滅するように。跡形も残さず骸を消滅させていった。
●紅の憩い
皆は戦いの後、周囲を修復。景観を保ち、人々にも無事を伝えていた。
街はもう、元通りの賑やかさだ。
そして鼻先をくすぐる豊かな芳香も、皆を誘うよう。
だから番犬達もまたそれぞれに、憩いの時間へと歩み出していく。
柔らかな陽射しが、抜けるような空を照らす。
トエルはカフェテラスで紅茶を頂いている。白いテーブルに造形の美しいカップ。そこに注がれた紅色は澄んでいて薫り高い。
道を眺めると、行き交う人々は多い。こういった賑やかな所は苦手だけれど──。
「……それでも、紅茶の香りは落ち着きますね」
カップを傾けて啜ると、芳醇な味が感じられた。さくらんぼのタルトレットは瑞々しい甘味で紅茶との相性も抜群だ。
「天気もいいですし──青い空の下で甘いものを食べるというのは、何だか随分と贅沢をしている気分になりますね」
ふうと息をつくと、旅団の皆にもこの味をおすそ分けしたいと思った。
というわけで、カフェでお持ち帰りのタルトレットを買うと──別のお店で紅茶クリームのケーキや、茶葉も買っていく。
「……竜牙兵ハンターのくせに今回サボりの黒い人の分は要らないでしょうけど……小さい子も居ますからね」
呟きつつ、一応多めに、とクッキーなども取り揃えて。これなら大丈夫だろうと荷物を両手に持つと、トエルは街を後にしていった。
アンゼリカは茶葉の専門店へと寄っていた。
ドアベルを鳴らして店内に入ると──木造りの落ち着いた雰囲気の中に、様々な産地と等級の品々が棚に並んでいて……おお、と声を零す。
「何とも素晴らしい店じゃないか」
定番からオリジナルまで取り揃えられていて選びがいがある。
超会議でも紅茶を出していたアンゼリカである、来年に向けて研究をしたい気持ちもあったから、丁度良かった。
試飲も歓迎ということで、いくつか飲んでみる。
「夏摘みはバランスのいい味わいだね」
春もののフレッシュさと秋ものの熟成具合、二つを併せ持つのが夏摘みの特徴。ブレンドやフレーバーにも合うということで──。
「……我が姫にお土産にしていくとしようかな」
熟考した結果、葉が大きくて香りがよく楽しめるオレンジペコーと、乾燥果実入りの甘酸っぱいアップルティーを購入した。
恋人の表情を思い出して、一足先に笑顔になる。
「ふふ、帰るのが楽しみだな」
呟きを零しつつ、少し軽い足取りで店を出ていった。
「皆さん、折角ですので一緒にお茶でもして、のんびりしませんか?」
ふわりと、高貴な礼服の裾に円を描かせて。
紫は皆に振り返って華やかな声音でお誘いをかけていた。
アクアはこくりと頷く。
「私も、紅茶を飲みながら疲れを取りたいと思っていたところですよ」
「いいですね。これだけ美味しそうな紅茶の店が並んでいますから。どこかで過ごして行きましょう」
ひとなも家並みを見回して応える。ジャージのファスナーを首元までしっかりと上げて……ほんのりと感じる冷たい風には、きっと暖かな紅茶がちょうどいい、と。
エレインフィーラも頷いて、グラニテに微笑みを向ける。
「ご一緒しませんか?」
「おー! みんなでお茶会、楽しそうだなー!」
グラニテも勿論そう応えて──皆でカフェへと向かうことになった。
そこは一段高いテラスとなっていて、陽の明るさも風の爽やかさも、両方が感じられる開放的な場所だ。
「紅茶ー!」
グラニテがとととっ、と朗らかな足取りで席に着くと、皆も座ってメニューを眺めた。
食欲を唆られる甘味に、紅茶の数々。どれにしようかと悩んでしまうほどで、紫は上品に小首をかしげて皆へ視線を向ける。
「皆さんは、どれにいたしますか?」
「私はこのスコーンという焼き菓子が気になっているのです」
エレインフィーラが興味を惹かれたのはきつね色の写真。それに何とも魅力を感じた。
「それじゃー、わたしはこのパウンドケーキにするぞー。とってもおいしそうだー!」
グラニテも決めると、アクアは濃紅の瞳をほんの少しだけくり、と動かす。
「あら、パフェがあるんですね。では私はこれで」
「私はサンドイッチにしましょう。フルーツと、ハムの二つを」
ひとなも言えば、紫もケーキを注文。そして勿論皆でおすすめの紅茶を頼んで、食べ物と一緒に愉しんだ。
エレインフィーラはスコーンのさっくりふわふわ食感が何とも癖になりそうだった。
「ほぅ……これは良い風味です。それに──ん、ジャムが絶妙な味わいですね」
「パウンドケーキもおいしいぞー!」
グラニテもしっとりさを味わって、紅茶の深い風味にも舌鼓。
エレインフィーラは頷いた。
「地球のお茶、地球のお菓子は質が高くて素晴らしいです」
「ほんとうだなー! どうやったら、こんなにおいしくいれられるんだー!?」
グラニテは店員に話を聞く機会を得ると、そんなふうに質問して入れ方を教えてもらったりしていた。美味しいものは、味わうのはもちろん自分でも作ってみたくなるタイプなのだ。
エレインフィーラも定命化してからお茶に嵌りつつある。だからその話を聞いて、自身もまた興味深げにしていた。
紫はケーキを一口、紅茶にもそっと口をつけて。
「とても、美味ですわね」
「ん、パフェも美味しいですよ」
クリームをたっぷり掬って口に含み、瞳を和らげて。アクアも声音を少々上機嫌にしていた。
新鮮なフルーツがふんだんなサンドイッチに、ひとなも静やかな満足を浮かべている。
「こうしてみると、紅茶に合うものって沢山ありますね」
「ええ、本当に、素敵な飲み物ですわね」
紫は応えながら──そんなひとときを守ることが出来て良かったと。豊かな香りにそう実感しながら、また一口、紅茶を頂くのだった。
作者:崎田航輝 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2019年5月18日
難度:普通
参加:7人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 4/キャラが大事にされていた 0
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