雲間から差す光の線が地上を嘗めてゆく。道を濡らしていた雨の名残は、注ぐ陽光にきらきらと反射して地面を輝かせていた。
それは数日続いた雨が止んだ日。
薄暗い空模様の続いていた中、ようやく見えた晴れ間はいつもより美しい。肌寒さがあった風もこの日は暖かく、爽やかな明るさに初夏の空気を感じさせていた。
市街を歩く人々も今日は傘を差さず闊達に歩く。そして時折空を見上げては光の眩さを感じるように、目を細めていた。
だがその全ては先刻までのこと。
今、歩く人並みは崩壊する建物に巻き込まれ、人々が見上げるのは土煙に曇った空。陽光を隠さんばかりに暗い影を落とすのは、空中で蠢く巨大な攻性植物だった。
それは突如出現したサキュレント・エンブリオ。蠢く根でビルを破壊し、人を見つければ捕らえて殺し、一方的な殲滅活動を行っている。
人々は悲鳴を上げて逃げ惑うが、血煙と粉塵がその全てを覆い隠す。陽光の眩さはそこにはなく、ただ薄暗い死の匂いが充満するばかりだった。
「集まっていただいて、ありがとうございます」
イマジネイター・リコレクション(レプリカントのヘリオライダー・en0255)はケルベロス達に説明を始めていた。
「本日は攻性植物について予知された事を伝えさせていただきますね」
爆殖核爆砕戦の結果として、大阪城周辺に抑え込まれていた攻性植物達が動き出している、その流れのひとつだ。
これら攻性植物は、大阪市内を重点的に襲おうとしている。狙いは、一般人を遠ざけることで、市内を中心に自身らの拠点を拡大させることだろう。
放置すれば、敵勢力に優勢な結果となって現れる。何より、多くの人々が命を落としてしまうことになるだろうと言った。
「この侵攻を防いで反攻に転じるためにも。攻性植物の撃破をお願いします」
作戦詳細を、とイマジネイターは続ける。
「敵は、攻性植物サキュレント・エンブリオが1体。出現場所は大阪の市街です」
人口が多い一帯でもあり、数多くの建物やビルが立ち並んでいる場所だ。
敵の出現位置は確認されているので、避難誘導などは警察、消防が協力してくれる。
「皆さんは出現と同時に戦闘に集中していただければと思います」
戦闘では建物などにも被害が出るだろう。が、それはあとでヒールすることが出来る。短期決戦で確実に撃破することに集中するべきだと言った。
「サキュレント・エンブリオは浮遊しています。建物を移動経路として使用したり、電柱などを利用して狙撃するなど、立体的な戦法を取れれば、有利に戦えるかも知れません」
では敵の能力について説明を、とイマジネイターは続ける。
「攻撃法は、根で捕らえてくる遠列捕縛攻撃、根を針のように飛ばす遠単パラライズ攻撃、建物ごと薙ぎ払ってくる遠列足止め攻撃の3つです」
各能力に気をつけてください、と言った。
「大阪はまだまだ予断を許さない状況みたいです。だからこそ確実に、敵を撃破してその侵攻を防いでくださいね」
イマジネイターはそう言って頭を下げた。
参加者 | |
---|---|
空飛・空牙(空望む流浪人・e03810) |
ビーツー・タイト(火を灯す黒瑪瑙・e04339) |
霖道・裁一(残機数無限で警備する羽サバト・e04479) |
円谷・円(デッドリバイバル・e07301) |
鴻野・紗更(よもすがら・e28270) |
アルシエル・レラジェ(無慈悲なる氷雪の弾丸・e39784) |
鹿島・信志(亢竜有悔・e44413) |
遠野・篠葉(ヒトを呪わば穴二つ・e56796) |
●迎撃
陽光に輝く街に、ケルベロス達は降り立ってきていた。
市民の避難は既に始まり、こちらは敵を待つだけの状態となっている。ビーツー・タイト(火を灯す黒瑪瑙・e04339)は中層のビルの上に立ちつつ、空を見上げていた。
「長雨も情緒があって良いものだが、陽の光を浴びると活力が湧くな」
スポットライトのように注ぐ陽は美しい。
しかし、だからこそ目の前の空間がぐにゃりと歪むのが、はっきりと見えた。
巨大なその歪曲は、魔空回廊。直後にはそこから、根を蠢かす巨体が出現してきている。
「うっわ、大きい……」
と、地上から驚くのは円谷・円(デッドリバイバル・e07301)。陽を遮るその巨花の異形、サキュレント・エンブリオをまじまじと見つめていた。
霖道・裁一(残機数無限で警備する羽サバト・e04479)は翼で飛び上がりつつ、ふむと観察する。
「地上に根を張った植物だけでも手を焼くのに、今時の植物は空も飛べるんですね」
「でも、こんな街中に巨大浮遊体が現れるとか、怪獣映画じゃないんだから……」
円は半ば呆れつつも、敵の直下へと移動し始めていた。
その周囲の視界は暗い。巨体が街に影を落としているのが、より一層感じられるのだ。
ビーツーはそれを見つつ、視線を戻した。
「つまりは、招かれざる存在ということだ。陽を遮る無粋な傘には、早急にご退場願うとしよう」
「そうですねぇ。日照権も侵害してるっぽいので──間引くべき植物だと認定します!」
声を継いだ裁一は、ビーツーと対角側へ飛翔。挟むような位置から、強烈な魔弾を放って根の一端を凍結させた。
それを機に、皆も交戦に入り始める。遠野・篠葉(ヒトを呪わば穴二つ・e56796)は家屋の屋根をぴょんぴょん跳びつつ、素早く中層のビルへ上がっていた。
「逃げ遅れた人もいない、と」
途中で眼下を見つつ、人々の避難が済んでいることも確認する。それから自身の攻性植物に怪しげな呪符をぺたんと貼り付けた。
「というわけで。さーて、今日もバリバリ呪っちゃうぞ! 採れたて新鮮、ぴっちぴちの呪いの果実を召し上がれ!」
すると植物が、急速に果実を実らせる。色こそ体に悪そうだったものの、それは仲間に施されることで効能を発揮。耐性を植え付けさせていた。
ビーツーも、臙脂色の炎に雷を交ぜて守護の炎雷を形成。盾として展開することで、防護を整えている。
敵もゆらりと移動し始め、裁一とビーツーの間を抜けようとしていた。
が、その面前に飛来する影がある。
アルシエル・レラジェ(無慈悲なる氷雪の弾丸・e39784)。棘を模したかのような輝きで構成された6枚翼を羽ばたかせ、一気に中高度まで上昇していた。
「こちらも、行き止まりだよ」
柔和な声で言ったアルシエルは、ビルの縁を蹴って加速。速度をつけて槍での刺突を叩き込んでいく。
そのままふわりと間合いを取ると、アルシエルは眼下に向いた。
「そちらも、行けるかい」
「ええ、ではわたくしは一段下へ参ります」
と、応えたのは鴻野・紗更(よもすがら・e28270)。素早い足取りで中層の建物上を駆けると、丁度アルシエルの下方へ移動。敵の壁になる位置で雷撃を発射し、衝撃で巨花を押し戻していた。
三方を塞がれた巨花は、自然、後方の高空へ動こうとする。
が、そのさらに高所に潜む者がいた。それは高層ビルの天頂にいた、空飛・空牙(空望む流浪人・e03810)だ。
「じゃ、行くかね」
首から提げたヘッドホンを頭へ装着した空牙は、そのまま跳躍。銃身を含んだ棍装“異装旋棍【銃鬼】”を振り上げ、宙を降下した。
「頭の上から邪魔すんぜ植物野郎! 空なんて飛んでないで──地面に根差してな!!」
そのまま空牙は、重力と打力を乗せた一撃。痛打を与えて巨花の高度を一気に下げた。
「おっし、今だ」
「ああ、任せてくれ」
そう声を返したのは、同方向の眼下から飛来する鹿島・信志(亢竜有悔・e44413)だった。
表情はあくまで静かに、しかし眼鏡を外したその眼光は、平素よりもどこか鋭く。
風を裂いて下降すると、落下中の巨花に狙いを定めて体を回転。踵落としを直撃させて落下を加速させた。
敵も落ちるばかりではなく、開けた大通りの地面すれすれを通って加速を目指す。
が、直進する巨花に、丁度円が正面から立ちはだかっていた。
「ここから先には行かせないんだよ! しーびーれーろー!」
同時、大振りに放つのは『月鱗の欠片』。三日月型の鱗をブーメランのように投擲することで斬撃を与え、月の狂気を伝搬。麻痺にも似た苦痛を与え、その動きを止めていた。
●空闘
サキュレント・エンブリオは一度、苦悶するように低空を漂っていた。
建物上にいた皆も、その様子を見下ろしつつ低層の建物に降りてくる。変わらず包囲された形の巨花は、出方を窺うようにその場でゆっくりと回転していた。
「サキュレント・エンブリオ……見れば見るほど異様なものでございますね」
警戒しつつも紗更が見据えると、空牙も頷く。
「巨大植物が空飛ぶ時代になったかぁ……とか、現実逃避してる場合じゃねぇよなぁ。こうやって間近で見ているとさ」
「出現自体を絶とうと思えば、大阪城そのものをどうにかせねばならんのだろうが……それも簡単ではないのだろうな」
信志も目を細めて、巨花を注視する。
こんなものが次々と出てくるほど、未だ大阪の情勢は不安定だ。それでも、信志は惑うこと無く日本刀を構える。
「どうであれ。まずは目先の脅威を取り除くのが先決か」
「ええ──これ以上の被害を出すわけには参りませんから」
紗更が静々と応えると、空牙も頷いて、逆の手に持った“異装旋棍【斬刹】”を握り直していた。
「面倒事はごめんなんだが……やるしかねぇなら、仕方ねぇしな」
そのまま、空牙はビルの屋上を蹴って跳躍。花弁の真上に着地する形で、旋棍の刃による斬撃を叩き込んでいく。
連続して、紗更もビルからビルへ跳びながら、巨花を中継にするように拳の打突。
信志は滑空しながら刀を振り抜き、紗更と十字を描くようにダメージを与えていた。
すると巨花は真上へ浮上。囲おうとするこちらの面々を、根を放って縛ろうとしてきた。
が、そこには円がウイングキャットの蓬莱を飛来させている。
「蓬莱っ、皆を守って──それから回復もね!」
蓬莱は呼応して前面に出ると、そのまま根を防御。直後に豊かな羽を揺らして治癒の風を作り出し、余波で衝撃を受けていた仲間の体力も回復させた。
次いで、篠葉は攻性植物から藁のような枯れ草を生成。そこに釘を打ち付けて呪いを行使していた。
「これで一層濃い呪いをプレゼントよ!」
生まれたおどろおどろしい光は、仲間の体を包むと、傷だけを蝕むように浸透。ダメージを消していき、皆の体力を万全に持ち直させる。
ただ、この間に敵は高層ビルに並ぶ程の高度に上がっていた。
「……ちっ、考えてみりゃ、浮遊してる敵とは初めてだったか──やりにくいったらねぇ」
と、呟くのはアルシエル。好青年然とした装いも、余裕がなくなるにつれて段々と素の表情へと取って代わっている。
しかし翼で同高度へ上がると、自身の血から弾丸を生成。すぐに銃口を巨花に向けていた。
「まあいい、こいつで少しばかり苦しんでろよ」
獰猛な笑みさえ浮かべて放つそれは、『Blood Bullet』。呪の力の籠もった弾丸は命中するたびに内部を蝕み、動きを鈍らせていく。
円が魔法矢を放って畳み掛けると、巨花はさらに高高度へ上がろうとした。
が、その面前へと裁一も飛行している。
「飛べるのはそっちだけじゃないんですよ! ヘイへーイ、逃げ回ってばかりでビビってんですかーい!」
シュッシュッ、と裁一は煽るようにシャドウボクシング。
敵がにわかに距離を詰めてくると、裁一はそのままビルが壁となる袋小路へ誘引。ある程度まで引きつけたところで攻勢に周り、『嫉妬暗殺術』。巨花へと注射を突き刺した。
「植物には農薬を。特別性ですよ」
敵の体内を巡るのは神経を侵す麻痺毒。それによって動きが止まったところを、皆も高台に上がって追い詰める形をとった。
巨花は直上に動くしか無い。が、ビーツーがフックつきロープを放つことで、既に一番に高い高層ビルへと素早く登攀していた。
「こちらが目指すのは短期決戦。一秒たりとも──無駄な時間は使わせんぞ」
瞬間、高高度から飛んだビーツーは、陽光を浴びて急降下。オウガメタル“アファニティクコート”を拳に纏い豪速の打撃を放ち、巨花を地に打ち下ろしていた。
●闘争
地を割る衝撃とともに墜落したサキュレント・エンブリオ。
だが、それで絶命に至るわけではない。壁があるなら壊すとばかり、その場で根を八方に放ち、ビルを倒壊させながらの進軍を始めていた。
崩れるビルを跳び移りつつ、篠葉は土煙に満ちる一帯を見回す。
「んもー! こんなに派手にやらかしちゃって……! 本当に、誰よ育ちすぎた植物を捨てたのは!」
「とにかく早く倒さないと、街がボロボロになっちゃうよー!」
円も瓦礫の雨を避けながら、大通りを走っていた。
とはいえ裁一は慌てず、羽ばたきながら低層の建物の上に降りている。
「まあ、壁が使えなくても包囲はできます。ならば袋叩きを続けるだけですよ」
言うが早いか、氷気を収束させて青い弾丸を発射。進行する巨花に撃ち当てて、その動きを阻んでいった。
「さあ皆さんも、どんどんやっちゃってください!」
「ああ、勿論だ」
裁一に頷くアルシエルも、素早く降下。勢いのままに槍を突き出し、雷撃で小爆破の如き衝撃を与えていく。
敵の侵攻が緩めば、円も再度鱗を投擲。的確に花弁へ命中させてその一片を斬り飛ばした。
巨花はわななきながらも、こちらをビルごと薙ぎ払ってこようとする。
だが、瓦礫が降り注ぐ中でビーツーは素早く雷壁を生成。煙を晴らすほどの眩い雷で辺りを照らしていた。
「その攻撃も、予想済みだ」
その雷光が皆を包んでいくと、傷が治癒されていく。
同時に篠葉も、魔法陣を描いていた。黒魔術的な呪文の描かれたそこへ、攻性植物から生み出した果実を供えることで呪術は効果を発揮。皆を淡い呪力で包んで、体力を癒やしきっていた。
「今日も呪いの調子はばっちりね。これで、皆大丈夫なはずよ」
篠葉が言うと、頷きを返すビーツーは自身のボクスドラゴン、ボクスを見やっていた。
言葉をかけるでもなく、ボクスはアイコンタクトで攻撃に移っている。火山属性を持つ白橙色の光を纏うと、敵へ一直線。高速で飛来して体当たりを喰らわせていった。
巨花はそれを振り払おうと根を流動させる。が、それに先んじて、高所から飛び降りた紗更が直上に迫っていた。
「これ以上の蛮行を、させはしませんよ」
宙で体を翻した紗更は、脚に炎を纏って落下。花弁に強烈な蹴り落としを加え、そのまま反動で低い家屋の屋根へと移っていく。
入れ替わりに敵へ接近するのは信志だ。羽ばたきつつもビルの壁を蹴って加速すると、苛烈な斬り下ろし。刃を振り抜いて花弁をさらに数片霧散させていた。
「気をつけろ。反撃がくるぞ」
「大丈夫だ。俺がなんとかする」
信志に声を返す空牙は、敵の根が伸びてくると、『仕込影分身』を行使していた。
その分身体は、いわば自立起動する暗器。苦無や手裏剣で攻撃を加えつつも、攻撃されると消滅しつつ武器をばら撒いていた。
敵を襲うのはそれによる攻撃と阻害の波状攻撃。衝撃の嵐によって、敵の根はその半分以上が破壊されていた。
●決着
サキュレント・エンブリオは高く浮上する力も残っていないのか、平行移動するように間合いを取ろうとし始めていた。
だが、皆は最後まで包囲を続ける。篠葉も敵の面前へと位置取り、筮竹をじゃらじゃらと動かして占っていた。
「これ以上の被害は出させないからね。ちょうどいい感じの呪いをあげるわ。……さーて、貴方の今日の運勢は……おっと凶ですね。今日は凶……なんちゃって!」
言いつつも、発揮された呪力は強力に、敵を捕縛していく。
その隙に円も地面から矢を放ち、巨体を貫いていた。
「このまま、たたみかけていくの!」
「ええ、参りましょう」
応える紗更は、家屋を跳んでゼロ距離に迫ると一撃。拳で痛打を与え、巨花を後退させていく。
「今でございます」
「ああ、その花弁をずたずたにしてやるよ」
と、そこへアルシエルも追いすがり、血の弾丸を至近で連射。花弁の破片を散らせながら追い込んでいた。
巨花はあがくように根を伸ばすが、ボクスがそれを防御すると、ビーツーはすかさず『雷激癒流』。治癒の雷光を纏わせてボクスを癒やしていた。
「これで、問題あるまい。あとは頼めるか」
「了解」
応えた空牙は、電柱を跳んで敵の頭上に降り立つ。
「これで、そろそろ狩らせてもらうか」
「ええ、長引かせる道理も無し! デストローイ!」
声を継ぐ裁一も隣に並び立つと、足元の花弁へ注射を突き刺す。そこに空牙も渾身の打撃を打ち込んで体力を奪っていった。
巨花は意識を明滅させるようによろめく。信志はそこへ『惨爪剔抉』。呪詛で蝕まれた右腕にグラビティチェインを流し込み、不浄の血を流していた。
それを纏わせるのは握りしめた日本刀。
「これで終わりとしよう」
瞬間、血飛沫とともに一閃。剣圧を血龍にして放ち、サキュレント・エンブリオの命を打ち砕いた。
爆散したサキュレント・エンブリオは、空に胞子を撒いていく。
信志はそれを見上げていた。
「花粉症の者たちにはつらそうなあれだな……尤も、そんなことよりも面倒な存在ではあるのだろうが」
「今できることは、街を補修すること、か」
ビーツーは言って見回す。戦闘範囲は狭く済んだが、いくらかのビルは倒壊していた。
「じゃあ、直すか」
空牙は言うと、分身の術を行使。人海戦術にも見える形で、一帯の修復を始める。
皆もそれぞれに動き出し、辺りをヒール。地面やビル、戦闘痕を一つずつ直していった。
篠葉は視線を巡らせる。
「これで、一通りは済んだかしら?」
「うん。直せるところは、全部直ったの」
円も言って眺める、そこは少しばかり幻想の交じった町並みだ。
瓦礫も撤去したアルシエルは、柔らかな表情を浮かべた。
「大変だったけれど。市民に被害が出なくてよかったね」
「ええ。それが、何よりでございました」
紗更が言うと、裁一は頷く。
「それじゃ、やることもやったし帰りましょうか!」
それを機に、皆は帰還し始めた。
町並みに人々が戻り、活気が帰ってくる。未だ予断を許さぬ戦時下ながら、そこには確かに平和を喜ぶ人々の笑顔があった。
作者:崎田航輝 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2018年6月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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