爆殖核爆砕戦

　最初の爆殖核を爆砕し、地下への侵攻も可能となったことを受け、ケルベロス達はさらにユグドラシルの攻略を進めていく。
　イルミナルセイバー・ドラゴン率いるイルミナルセイバーズ！は既に瓦解し、強行突破して新たな爆殖核の攻略に取り掛かることも可能となっている。

　一方、竜忍爆殖核の攻略に挑んでいた狐村・楓（闊達自在な螺旋演舞・e07283）は、竜人忍者「羅剛」の分身体達に混じって、戦場に混じる不吉な影を認めていた。
「屍隷兵（レブナント）っすか！？」
　人間の死体から造られる神造デウスエクス。
　その螺旋忍軍による量産体だ。「禍つ月のハクロウキ」と「アダムス男爵」は研究データを持ったまま、研究施設から撤退して、この戦いに参戦している。
　この屍隷兵達は、その嫌なコラボレーションの産物らしい。
　とはいえ、さすがに研究施設が破壊されたためだろう。屍隷兵はまだ知性を感じさせる動きはせず、武装も攻性植物に頼っているようだ。
　寄生型攻性植物の方が効率が良いようにも思える。

「ハクロウキ様が新たに作った者達のことか。まだ大した数もいないが、死体から作れるのは興味深いな。あの方の実験意欲も大したものだ」
　そう嘯く眼前の羅剛の分身体に、楓はハンマーを力強く叩きつける。
　次いで、襲い掛かって来る屍隷兵達も、さして労せず勝利を収める。
「こんな奴ら、ちょちょいのちょいっす！」
　ふん、と息を吐きながらも、楓は複雑な心境だった。
　先の戦いで、ハクロウキの実験体となっていた少女達は撃破された。
　楓もまた、一歩間違えばその一人となっていたかも知れない。
「ハクロウキを放っておいたら、また何やらかすか分かったもんじゃないっすね……」