■第3ターン結果
●(18)原点にして至高のエフェス
月面遺跡でケルベロスと交戦した『原点にして至高のエフェス』は、『殲虐の九人姉妹』と呼ばれるダモクレス達の原型にして真の長女。
「……目標確認」
その姉妹たるティーシャ・マグノリア(殲滅の末妹・e05827)は、その姿をメガマトリクスの表面に捉えていた。
「ケルベロス、お前たちを殲滅しよう」
『殲虐』の二つ名に相応しく、エフェスは両手の刃を振りかざし、高らかに宣言。女性型のダモクレス達を率い、小剣型艦載機で飛来したケルベロス達を迎撃にかかる。
「妹達の仇として、お前達を討つ!」
背中のブースターを巧みに動かし、まるで踊るかのような華麗な動きで、エフェスが剣を振るうたび、ケルベロス達は焔に包み込まれていった。
月面での戦いで、妹達をケルベロスによって討たれているエフェス。
だが、それを為したのもまた、彼女の妹であるティーシャなのだ。
地球人に近い容姿をしたエフェスが見せている怒りの感情は、機械としてプログラムされた仮初のものに過ぎないのか。
それとも、妹を失ったことに、本当に怒りの感情を覚えているのか。
シャルル・ロジェ(明の星・e86873)には、即座には判断がつかなかった。
「でも、ここで勝たなくちゃ世界の希望が消えてしまうね」
戦争は不慣れなシャルルだが、妹であるルイーズ・ロジェを、大切な人達を守りたいという気持ちに嘘はない。
「うん、お兄さん達と協力しながら敵を倒して味方を守るね。ガイナも手伝って欲しい」
ライドキャリバーが、タイヤを回してロジェに応え、ケルベロス達を守らんとエフェスの前に進み出る。
「ここで、耐えよう!」
『Etoile du matin』の光が広がり、共にエフェスに立ち向かう仲間達を支える。
「小賢しいな。私の力の前に、お前達は無力だ!」
振り回される刃が炎を招き、ディフェンダー達を殲滅せんとする。
だが、シャルル達はその力に耐え切り、確実に反撃のチャンスを見出していった。
配下を失ったエフェスは、次第次第に追い込まれていく。それでも、凄まじい粘りを見せる様に、相対する誰もが、彼女の復讐の念を感じずにはいられなかった。
『まだだ!!』
喉が破損し、濁った声で叫ぶエフェス。その視線を真っ向から受け止め、シャルルは手にした爆破スイッチを押した。
「もう、終わりにしよう?」
シャルルがばらまいていた『見えない地雷』が、エフェスの足元で起爆する。
その爆発の中に、『殲虐の九人姉妹』の長女の姿は消えていくのだった。
●(18)機界要星メガマトリクス
惑星マキナクロス本来の衛星を、機械化したという『機界要星メガマトリクス』。
その、『惑星』としては異様としか言いようのない姿を、佐竹・レイ(きらっきら好事家の介・e85969)達は目の当たりにしていた。
「これは凄いわね……」
全長10kmはあろうかという機械の惑星の表面が蠢き、巨大な女性型の上半身を形成しているのだ。
しかも、生えている女性の上半身の付け根の部分は自在に動き、惑星上での位置も変えることができると来ている。
『ダモクレスのさらなる進歩のため、地球をマキナクロス化します』
「これだけのことを、単体のデウスエクスでやり遂げる科学力って……」
レイにしてみれば、もはや理解を越えている。「
これだけのことをやってのけるダモクレスにしても、グラビティ・チェインの枯渇という現象は如何ともし難かった。
アダム・カドモンはケルベロスのことを『尊敬できる敵』として認めつつも、地球侵攻を止めることはない。
この戦争の意義、そしてダモクレスとの関係……。
そうしたことをあれこれと考えていたレイは、大きく頭を振った。
「あーもうっ! 色々と考える頭パンクしちゃいそー!」
金髪のツインテールが、無重力の宇宙にふわふわと浮かぶ。
レイは鋭くダモクレスを見据えると、『諏訪藤四郎』を手に切りかかっていく。
「この際綺麗な建前はなしっ!! 私はやることをやるわ!」
レイの勢いに乗るようにして、ケルベロス達もまた、メガマトリクスと、それを守るダモクレス群へと突っ込んでいく。
護衛艦隊はいまだ健在。
多数の戦力が守るメガマトリクスを一度の攻撃で倒し切るのは、困難であったかもしれない。
だが、ケルベロス達は真っ向から、この巨大な女性型ダモクレスを
『機械化こそが、平和への道。感情という病毒に惑わされ、行動を狂わせる者に、宇宙は救えません』
「ビルシャナみたいなこと、言わないでよ……っと!!」
巨大な掌から降り注ぐビームの照射範囲をかろうじて逃れながら、レイは艦載機にぶら下がった。無重力の中、逆さに立ち上がる。
反転して見えるメガマトリクスの瞳に向け、彼女は突っ込んでいった。
「どっちが正しいかなんて、今はわかんない。私は、ケルベロスのやることをやるだけよ!!」
鋭く振るった『諏訪藤四郎』が、メガマトリクスの巨大な首に斬線を刻みつける。
重量に負けるかのように、その斬線に沿ってメガマトリクスの首が落下していく。
「これで、3つ……!!」
少なくとも、地球をマキナクロス化させるわけにはいかない。
迷いを抱きながらも、ケルベロス達は万能戦艦ケルベロスブレイドに帰還し、惑星マキナクロス直上へと向かっていくのだった。
→有力敵一覧
→(2)近衛軍(0勝2敗/戦力300→280)
→(4)輝ける楽園の夢想(1勝0敗/戦力1055→920)
→(5)機神雷獣クアトロフォルマッジ(1勝0敗/戦力930→795)
→(6)THE FIVE-O(1勝0敗/戦力490→355)
→(7)ドミネイター・ドラゴスネーク(1勝0敗/戦力420→285)
→(8)ギガント・エリラー(1勝1敗/戦力1465→1320)
→(10)ステラ・バイター(1勝0敗/戦力1365→1230)
→(11)弩級機動要塞メタルマザークィーン(1勝0敗/戦力1095→960)
→(13)アンヴィル(1勝0敗/戦力1355→1220)
→(16)33Ki−US(1勝1敗/戦力950→805)
→(18)機界要星メガマトリクス(27勝5敗/戦力3000→0/制圧完了!)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。