■第1ターン結果
●(9)超変形合体ラセンロボ
「子供向けの特撮みたいで楽しい戦場だねっ!」
ラセンロボの戦場に立ったトリューム・ウンニル(碧き天災の運び手・e61351)は、群がる螺旋忍軍を楽しそうに見やる。
「レッド、ここは私が食い止めます」
「グリーンの仇!」
「わたしはラセンX、わたしの指揮に従いなさい」
「わたしの曲を聴けぇ!」
様々なドラマと忍術忍法乱れ飛ぶ戦場だったが、ファーストアタックで十分に戦力を削っていたケルベロスは、ダモクレス側を的確に追い詰めていく。
「ダモクレスの方も、螺旋忍軍のデータをとってるんでしょうね……。でも、最後まで雇い主に従うなんてね」
「誉め言葉と思っておこう」
トリュームのガトリングガンが火を噴き、ラセンブラックの掌打がトリュームを襲った。しかし、その攻撃もトリュームには届かない。
「サイコーにキレイな花火よー! キャハハハハ!」
返す刀で繰り出された、トリュームの『超完璧メチャデカぶっ飛びブキ!』が螺旋忍軍へと突撃、爆破していく。
「くっ、さすがはケルベロス。だが、我々はこのままでは負けぬ。まだ我々には、超変形合体ラセンロボがあるのだっ!」
そのラセンブラックの言葉と共に、戦場の中央に全長40mのラセンロボがトリューム達へと迫ってくる。
「今度はロボ戦? お約束ね!」
どこか嬉しそうに、現れたラセンロボに立ち向かうトリューム達。彼女は、ラセンロボにその実力を見せろと呼びかける。
「さぁ、変形合体を見せてみなさいっ!」
『そのような機能は無いでござる』
「えっ、変形も合体もしないの……? だましたわね!」
トリュームは、期待を裏切られた怒りと共に、ラセンロボを攻撃し、周囲のケルベロス達もそれに続く。
対するラセンロボは、
『必殺っ! 螺旋忍法ナパーム・シュリケンズ!』
と、雨あられのようにナパーム・シュリケンズが放ちはじめる。だが、ケルベロス達はその攻撃を避け、或いは耐えて、ラセンロボを包囲すると、そのまま一斉攻撃を開始したのだ。
「的が大きいって事は、一斉攻撃もしやすいって事。つまり、ワタシの計画どおり!」
巨大ロボであるラセンロボも、ケルベロスの一斉攻撃の前に、抵抗する間もなく次々と誘爆を繰り返す。
「何か言い残すことでもある?」
『死して、屍、拾う者……』
「ナニナニ? きこえな~い!」
トリュームは、外装部分が破壊され、内部機構を露出させらたたラセンロボに対して、止めの一撃を叩き込む。
トリュームが放った爆炎の魔力が込められたガトリング弾は、ラセンロボの内部で暴れまわって、その内部を破壊しつくしていく……。
「やっぱり、ワタシの計画って凄いよね!」
そう言い張るトリュームの背後で、ラセンロボが七色の煙を噴き上げながら爆発四散し、この戦場の勝利が確定したのだった。
●(12)リーリエ
ダモクレス精鋭軍とケルベロスの戦いが繰り広げられる宇宙空間。
その戦場の中心に、場違いに見える小さな影が一つ。
その影は、妖精のような羽で宇宙を飛び回りながらフェアリーミサイルを撃ち放つ。
「ゴルドラも負けちゃったし、こんなロボ戦場の指揮をしろなんて言われてもどうしろってーのよ! あぁ、私って、宇宙一不幸な天才最強カリスマ妖精女王だわっ!」
そんな嘆きと共に戦う、妖精のようなダモクレス・リーリエに、水無月・鬼人(重力の鬼・e00414)が愛刀堀川国広を向けた。
「てめぇが、このあたりの敵の頭だよな? 俺の名は鬼人、お前を撃つものだ!」
鬼人がそう名乗りを上げて攻撃を仕掛けると、リーリエは脱兎のごとく回避する。
「ちょっと、この天才最強カリスマ妖精女王リーリエ様に、なんて失礼なことするの。私への直接攻撃は禁止ったら禁止なの!」
意味不明の言葉を喚き散らすリーリエは、鬼人をファナティックレインボウで迎撃するが、撃退するには至らない。
「この程度、大したことはねぇーんだよ。リーリエ、覚悟しなっ!」
ファナティックレインボウを耐えた鬼人は、そのまま愛刀を片手にリーリエに迫る。
「ほんと失礼ねっ! 私を呼ぶときは敬意をこめて、リーリエ様とおよびっ!」
プリプリ怒るリーリエに、鬼人は、呆れたように眉をあげると、問答無用とばかり刀を振るった。疾風の如き速度で、妖精女王(自称)を切り裂いていく。
「キャァァァ、殺されるぅ」
暴漢に襲われた被害者のように逃げ惑うリーリエ。
だが、この戦場にリーリエを助けてくれる警察的なものは存在しなかった。
そのリーリエの悲鳴に、
「人聞きが悪ぃだろ……。いや、言ってることは間違っていないのか?」
鬼人は、憮然とした表情を作りつつも、リーリエを追いかけて追い詰めると、その命を奪う為に、斬霊刀・越後守国儔を非物質化するとリーリエを切り伏せた。
切り伏せられたリーリエは、装甲の大部分を失いながら、
「ちょまっ、私は天然美少女で、お色気要員じゃな……」
と意味の無い言葉と共に、宇宙の塵となり消え去ったのだった。
●(12)機改神殿エリュシオン
地球のマキナクロス化を目指すダモクレスのグランドクロス艦隊。
その中央の守りとなる要塞が、機改神殿エリュシオンであった。
四方のマキナグランドクロスに匹敵する巨大要塞は、アダム・カドモンとその近衛軍の壁としてケルベロスの前に立ちふさがる。
「いくよ、これが最後の戦いだ」
ルージュ・ディケイ(朽紅のルージュ・e04993)は、目の前の巨大要塞を目の当たりにしても、戦意を衰えさせることは無い。
惑星型ダモクレス程ではないが、巨大な要塞を、個人の力で攻撃するのは無謀ともいえるだろう。だが、
「でも、僕達ケルベロスは、こんな要塞よりも巨大なドラゴンだって倒してきたんだよ! だから……」
今回も勝たせてもらうよ。そう言って周囲のケルベロスを鼓舞したルージュは、小剣型艦載機に座上して、機改神殿エリュシオンへと吶喊する。
「要塞級星戦型ダモクレスっていっても、突き詰めれば1体のダモクレスに過ぎないんだ! 大きさなど飾りに過ぎないってことを教えてあげる」
そのルージュの横を、巨大な光線が突き抜ける。
体感的に10億メガワットに近い威力で放たれたエリュシオン砲だ。
その威力に、ルージュは身震いする。
(「この光線の直撃を受けたらさすがに厳しそうだね。でも、懐に入ればっ!」)
ケルベロス達は、小剣型艦載機の速度を限界まで上げ、機改神殿エリュシオンへと飛び込んでいく。
だが、至近距離に近づいても、機改神殿エリュシオンの防衛力は健在である。
無数に配置された、対近接戦闘用機銃が、接近しようとするケルベロスを牽制し足止めする。
その上で、防衛用のダモクレス達が迎撃してくる為、戦況はケルベロス側に不利になっていく。
「くっ。このままでは少し厳しそうだよね……」
ルージュは、状況の悪化に歯噛みするが、それも一時だけ。
すぐに、戦況を打開する案を思いつく。
「まぁ単純な話だけどね。このデカブツを倒せばそれで終わりんだよ」
本物の要塞であれば、要塞の一部が破壊されたとしても、それで要塞の全ての機能が失われる事は無い。
だが、この要塞は、要塞級ダモクレスだ。機改神殿エリュシオンの撃破に成功すれば、要塞の全てが同時に機能を停止する。
「巨大なダモクレスにも、たった一つのコギトエルゴスムってね」
ルージュは、対空砲火をものともせず、肘から先をドリルのように回転させつつ、機改神殿エリュシオンへと肉薄する。
途中で足元の小剣型艦載機を破壊されるが、その爆風さえ利用して、機改神殿エリュシオンに取りついたルジュの腕が機改神殿エリュシオンに突き刺さり、そして、そのまま鎧装を引き裂くと、機械部分の奥へ奥へと攻撃を突き抜けさせた。
「……この地獄の炎をこうして使うのも最後かもしれない。だから、行くよ、最後まで!」
不退転の覚悟で攻撃をし続けるルージュに、さしものエリュシオンも、抗う事ができなかったのか。
何度目かの攻撃の後、機改神殿エリュシオンの内壁の一つから光の粒子が飛び散った。
その光の粒子は、次々と連鎖していき、機改神殿エリュシオン全体へと広がり、そしてはじけ飛ぶように消滅していく。
エリュシオンの消失と共に宙に投げ出されたルージュは、地獄の炎を宿した瞳で、守るべき地球の姿を目に焼き付けるのだった。
●(17)飛行戦艦アルサレイデル
地球を囲む4つの機械型惑星を守る『グランドクロス艦隊』。
その一つを目指すケルベロス達は、飛行戦艦アルサレイデルを中心とする敵部隊と接触していた。
星戦型ダモクレス、あるいは宇宙戦仕様に改造されたダモクレス達が、艦から一斉に飛び立つと共に、艦の各所に設けられた砲門から、光線がケルベロス達を目掛けて放たれて来る。
「ハリネズミみたいだな」
「ネズミにしては大きすぎるけどね」
水瀬・翼(地球人の鎧装騎兵・e83841)は、その姉、水瀬・和奏(フルアーマーキャバルリー・e34101)と共にアルサレイデルを見下ろしていた。
軽口を叩きつつも、アームドフォートから展開した浮遊砲台を縦横無尽に操り、飛来するダモクレスを叩き落としていく。
「この手の大きいのを倒すのは、中枢を叩くのがお約束なんだが……」
2人の目を持ってしても、幾つもの艦橋『らしきもの』を持つアルサレイデルのどの部分が中枢なのか、容易には判断がつかない。
全てがダミーということすらありうるのだ。
ダモクレス達を交戦しながら考えを巡らせ、そして出した結論は、
「全部潰すのが良さそうね」
「了解」
2人をはじめ、アルサレイデルと戦うケルベロス達はそう結論づけた。
この先には、より惑星型ダモクレス『ディザスタープラネット』が待ち受けている。
マキナ・グランドクロスを構成する、この機体を撃破するためにも、護衛艦隊の一翼を担うアルサレイデルを撃破しておくことには大きな意味がある。
「よし、やっちまえ和奏!」
突入していく姉に発破を掛けると、翼は彼女を守る体制に入る。
ここに至って、現れるダモクレスの練度は尋常でなく高い。
だが、翼らディフェンダーは、ダモクレス達の攻撃を受け止め、仲間の攻撃を敵陣へと通していった。
アルサレイデルの砲塔が、一つまた一つと沈黙していく。
だが、巨大な戦艦はそのタフネスぶりを見せつけるように、尋常ならざる速度で旋回。その主砲をケルベロス達へと向け、素早く放って来る。
「流石に、タフね……!」
巨大な砲門から放たれた鋼の塊が、貫かれたケルベロス達を確実に仕留めていった。
古風な武器でありながら、その威力は絶大だ。
そして、高速で回転した砲門が、翼達をその照準に捉える。
「いや……ここだ!!」
もはや狙うまでもない。翼は自身を捉えるアルサレイデルの砲門へと浮遊砲台を飛び込ませた。
「撃ちまくれ!!」
指示と共に、自身のアームドフォートを無我夢中で操り、アルサレイデルの主砲へと火力を集中させていく。
そして、爆発が生じた。
閃光と共に、主砲が内部から奇妙な形でねじ曲がる。
「よし!!」
手応えを感じ、翼は姉や周囲のケルベロス達と共に、アルサレイデルへとさらなる火力を集中させていく。
やがて、飛行戦艦は、その機能を停止するのだった。
→有力敵一覧
→(2)近衛軍(2勝1敗/戦力600→320)
→(4)輝ける楽園の夢想(0勝1敗/戦力1200→1190)
→(5)機神雷獣クアトロフォルマッジ(1勝0敗/戦力1200→1065)
→(7)ドミネイター・ドラゴスネーク(0勝2敗/戦力450→430)
→(9)超変形合体ラセンロボ(2勝0敗/戦力200→0/制圧完了!)
→(12)機改神殿エリュシオン(12勝1敗/戦力1500→0/制圧完了!)
→(13)アンヴィル(1勝0敗/戦力1500→1365)
→(16)33Ki−US(3勝0敗/戦力1500→1095)
→(17)飛行戦艦アルサレイデル(13勝1敗/戦力1500→0/制圧完了!)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。