■第7ターン結果
●(18)白猿宝物殿
この戦争に先立って行われた大阪地下潜入作戦において、ケルベロスはレプリゼンタ・ロキと交戦。
その不死をハヌマーンの魂を宿す『如意棒』の力を使って破り、撃破することに成功していた。
本来の主を欠いた宝物殿には、しかし蠢く異形の攻性植物達がひしめいている。
板餅・えにか(萌え群れの頭目・e07179)は、尾の毛を逆立たせて敵を睨む。
「スター・ピルグリム、まだこんなに残っていたなんて!!」
「先客がいたかと思えば、こいつらとはな」
レスター・ヴェルナッザ(凪ぐ銀濤・e11206)の腕を伝った地獄が、銀色の火柱となって敵を呑み込んでいく。
月面での戦いで破ったレプリゼンタ・クルウルク。
『クルウルク神族』の最終生存体であるクルウルクは、おぞましき眷属『スター・ピルグリム』を従えていた。
この宝物殿にそのピルグリム達がいるということは、ロキが(おそらくは勝手に盗み出して)保管していたのだろう。
生き残りのピルグリムたちを統率しているのは、少女の姿をした存在だ。
「クスクスクス……くるうるく、モウイナイ。ろきモ、モウイナイ。ダッタラ、コノホシ、スキニタベチャッテモイイヨネ……?」
クスクスという微笑。だが、そこにあるのは本能から来る欲望だ。
目の中に宿る黒い渦に、えにかは顔をしかめた。
「人間に擬態するピルグリム? レプリゼンタ・クルウルクも、気色の悪いものを残していってくれちゃって……」
「ダレガキショクワルイノ!!」
スターピルグリム・プリンセスの髪の毛が蠢き、その先端が鋭い針のような形をした産卵管を形成する。
「アナタモワタシ達ノ餌ニシテアゲル!!」
「悪いがそれをさせるわけにはいかんな」
レスターは伸びる産卵管を、獄炎を帯びた大剣で受け止め、返す刀で切り裂いた。
切り散らされる髪、少女の目が動揺を表すように、顔の上を奇妙に動き回る。
『逞帙>?∽ス輔※縺薙→繧抵シ!!!!』
「何を言っているのか分からん」
耳障りな悲鳴をあげるプリンセスが広げた翼から、強烈な衝撃波が周囲を薙ぎ払い、えにかが恐るべき魔獣を召喚してそれに応戦する。
「全く、難儀な相手だな……ん?」
衝撃波で破壊された壁の中に、扉のようなものがあるのにレスターは気付いた。
衝撃で開いた扉の中から、何かが転がり落ちて来る。
「なんだ、これは?」
レスターは転がり落ちて来た、封印の文様が施された鳥籠のようなものを見下ろす。
その中にあるのは、奇妙な『輝き』だった。
輝きは幾つかに別れながら籠の外へと飛び出し、レスターを取り巻くように動き回る。
「武器なのか、これは……とにかく、今は奴らを倒すのが先決だ!」
襲い掛かって来るピルグリムへと剣を向けるレスター。それに反応するように、光はピルグリム達を取り巻き、魔力の輝きによる攻撃を行っていく。
光を見咎めたか、スターピルグリム・プリンセスの顔が欲望に歪む。
『ソレ! カガヤケルホシ……さうざんどぴらー! ソレモ、ワタシ達ノモノニスル!』
「なるほどな。なら、そいつは俺達が有効に使ってやる」
奇妙な光への欲望を示すスターピルグリム・プリンセス。そこに生まれた隙を見逃さず、レスターの大剣が地獄の炎を帯びて振り下ろされる。
絶叫と共に、異形の攻性植物の残党は消滅していった。
「サウザンドピラー、か。意味深な名だが……どうやら残されていたのはこれ一つのようだな」
少なくとも武器として使えるのは確かのようだ。研究に回して複製することができれば、いずれ他のケルベロス達にも行き渡るだろう。
籠に光を収めると、レスターはそれを蒼鴉師団の設けた情報本部へと運んでいくのだった。
→有力敵一覧
→(2)要塞ヤルンヴィド(1勝0敗/戦力1380→1330)
→(3)ハール軍残党(0勝1敗/戦力690→680)
→(6)屍隷兵実験場(1勝0敗/戦力450→400)
→(7)ドリーム学校空間(1勝0敗/戦力670→620)
→(8)ファンガス地帯(1勝0敗/戦力640→590)
→(10)ニーズヘッグ地帯(0勝1敗/戦力1190→1180)
→(11)ダモクレス実験施設(0勝1敗/戦力880→870)
→(12)ドリーム直角迷宮(1勝0敗/戦力790→740)
→(15)邪樹竜の森(1勝0敗/戦力760→710)
→(18)白猿宝物殿(8勝2敗/戦力240→0/制圧完了!)
→(21)バシュム樹海(1勝0敗/戦力1200→1150)
→(24)ユグドラシルゲート(18勝7敗/戦力1470→500)
→(31)大阪城地下港(1勝0敗/戦力840→790)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。