■第3ターン結果
●浄化菩薩
クルウルクの眷属であるスター・ピルグリムの戦場を制し、マスター・ビーストの作品である、神造デウスエクスの戦場を強引に突破して攻め寄せるケルベロスの軍勢に、浄化菩薩ははるか高みから言葉をかけた。
『なんと、嘆かわしい』
浄化菩薩の心からの言葉。その言葉は、ケルベロスという存在を嘆き、憐れんでいた。
「おっす! あちきっす! そしてこいつが羽猫のマネギっす!」
そんな浄化菩薩の憐れみなど意にも介さず、鯖寅・五六七(猫耳搭載型二足歩行兵器・e20270)が挨拶をする。
これから戦う相手といっても、挨拶くらいは礼儀として行っても良い。
五六七のウィングキャットのマネギもブスッとした表情で、ペコリと頭を下げてみせる。
『挨拶……礼儀……それらは他者の存在を前提とするものです』
その挨拶に気分を害したように、浄化菩薩はその教義を声高に主張する。
『人は2人いれば争い、3人集まれば派閥を作る。この世界を真なる平和に導くには、世界の全てがビルシャナ大菩薩と合一し、世界に1人だけとなるしかないのです』
だが、五六七は馬耳東風と聞き流し、砕けた調子で反論して見せた。
「世界に1人だけじゃ、対戦ゲームもやれないっすねぇ。そんな世界、おことわりっす!」
五六七は、アームドフォートで巨大な浄化菩薩に最接近すると、フォートレスキャノンを発射する。
「ドッカンっす!」
この攻撃は、浄化菩薩を守護する梟羅漢に阻止されたが、この攻撃を皮切りに、ビルシャナとケルベロスとの戦いは本格化していった。
テンションアップにより、多くの戦場を突破して大菩薩の撃破に集中するとしても、浄化菩薩は必ず撃破せねばならない重要な敵である。
不退転の覚悟のケルベロスは、教義を信じるビルシャナ達相手に、死力を尽くして戦い合い、激しい戦いの末、浄化菩薩以外の敵の駆逐に成功する。
「これで、あちきらの勝利っす!」
しかし、必勝の気合を乗せて放った、五六七のフォートレスキャノンは防がれ、その後のケルベロス達の猛攻も、浄化菩薩を撃破するには至らない。
『もともと、私は一人で戦う方が得意なのですよ。全ての知性あるもの、大菩薩と合一せよ!』
「今のは流石に効きました……」
「くうっ‥…こいつはキツイぜ‥…」
「やられたっすー!」
返す刀で放たれた、浄化菩薩の知性掃滅波動により、五六七を含めたケルベロス達は次々と倒れていく。戦の主導権は浄化菩薩に握られようとしていた。
苦戦するケルベロス達に、戦場で倒れ伏す五六七は、ただ仲間の勝利を祈るしかない。
その苦しい時間が5分以上続いただろうか。
五六七の瞳は絶好のチャンスを見出していた、彼女のウィングキャット、マネギが、浄化菩薩に止めを刺せる絶好の位置に滑り込んだのだ。
五六七は、体の痛みを忘れ大声で叫んだ。
「マネギ! 今だかかれーっす!」
その五六七の言葉が聞こえたのか、マネギは胸の招福小判をキラリと光らせると、必殺のキャットリングを浄化菩薩へと叩きこんだ。
『なぜ、私がこのようなモノに……』
信じられないという目で、マネギを見つつ崩れ去る浄化菩薩。
「それは1人じゃないからっす。アチキとマネギは、1人と1匹で力を合わせたからこそ、あんたを倒せたっすよ」
五六七は、そう言葉を返した。
それは、少女と猫との絆が、全ての知性体を合一せんとした浄化菩薩の教義を打ち砕いた瞬間であっただろう。
マネギも五六七の言葉に応えるように、ドヤ顔でフンスと胸を張ったのだった。
●特殊ルール「神造レプリゼンタ」
(4)レプリゼンタ・ギガトラルドンの戦力が500に回復しました。
(10)レプリゼンタ・ジェイダリオンの戦力が500に回復しました。
→有力敵一覧
→(4)レプリゼンタ・ギガトラルドン(1勝0敗/戦力500→450)
→(5)ギガンティック・スター・ピルグリム(2勝1敗/戦力330→220)
→(6)ソフィステギア(8勝1敗/戦力490→80)
→(7)浄化菩薩(15勝3敗/戦力750→0/制圧完了!)
→(8)レプリゼンタ・パントファルドス(2勝0敗/戦力800→700)
→(10)レプリゼンタ・ジェイダリオン(7勝1敗/戦力800→440)
→重傷復活者一覧
→死亡者一覧
■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。