ドラゴン・ウォー

■第6ターン結果

●ジルニトラ
「熊本を越えそうな状況だが、まあ当然か」
『そう上手くいくと思うなよ、若造!!』
 巨竜ジルニトラの振るった爪が、衝撃波を生みケルベロスの隊列をかき乱す。
 松葉瀬・丈志(紅塵の疾風・e01374)は、思わず目を見張った。
「ただ爪と牙を繰り出す。それだけで、この強さか!!」
『滾るなぁ、オラトリオとの戦(いくさ)を思い出す……!!』
 巨竜ジルニトラの力は、魔竜を除けば、竜十字島にいるドラゴン達でも屈指のものだろう。
 だが、その一撃一撃ごとにジルニトラの生命力とでも呼ぶべきものが弱まっているのが目に見えて感じられた。この戦争で、その力を燃やし尽くそうとしているのだ。
「これで、お前達との戦いを最後にする!!」
 丈志が抱くドラゴン達への怒りの念が、零式鉄爪を通じて雷へと変わる。
 雷に貫かれたジルニトラは、しかしなおも動いて見せた。
『まだだ。先に逝った者達のためにも……まだ……倒れるわけには……』
 ジルニトラを倒しきれなかったことに、丈志は舌打ちする。

●魔竜ハート・バイター
「戦艦竜の時は、勝ち目なんて無かったなぁ……」
 何年か前の戦いのことを、ミライ・トリカラード(夜明けを告げる色・e00193)は思い起こしていた。
 相模湾を舞台とした、ドラゴン達との戦い。
 幾度も勝利を積み重ね、ようやく撃破できたものだ。
 そして、今まさにケルベロス達は、そのドラゴンに勝利を収めようとしているのだ。
『グルァァァァァァ……!』
「……っと、回想は後々!」
 戦場は、魔竜ハート・バイターの毒のブレスによって煙っていた。
 戦場を覆う毒煙を突き破るようにして、ハート・バイターが放った緋色の光線が、ケルベロスを一人また一人と貫いていく。
「速攻で決着をつけよう!!」
 既に、ケルベロス側の重傷者は千人を越えている。それを遥かに超える数のデウスエクスを屠っているとはいえ、決して余裕があるとは言えない。
『恐るべき破局』のことを考えても、長期戦はケルベロス達には望ましいものではなかった。
 轟音と共に蛇型の竜であるハート・バイターの尾が、地面ごとケルベロス達を薙ぎ払うように振り抜かれる。
「今だっ!!」
 その尾を目掛け、ミライは疾走から大跳躍を打つ。
 ハート・バイターの尾に飛び乗ったミライは、そのまま巨大な蛇竜の背を駆け抜け、ブレスを吐こうともたげられた頭部へと駆け上っていく。
 そして、ブレスが吐き出されようとした瞬間、ミライはケルベロスチェインを伸ばす。
 牙の一本に巻き付いた鎖を縮め、勢いのままに電光石火の蹴りが突き刺さった。
 深々と切り裂かれ、竜血が地面を濡らす。
 だが、なおもハート・バイターは消滅していない。
 その無数の心臓が、竜の生命を保っているのだ。が、先刻のように配下種族の助けは来ない。既に戦場から、敵は駆逐されつつあった。
「いくら心臓があっても、全部血管で繋がってるんでしょ!?」
 言うが早いが、ミライの手首から黒く無骨なケルベロスチェインが再び伸びる。
 精神感応によって伸びた鎖は、竜の太い血管をさかのぼり、その身に隠された心臓のことごとくを貫き、潰していく。
「これで……終わり!!」
 ミライの宣言と共に、強大な生命力を誇った魔竜の肉体が消滅する。
 同時に、ゲートを覆っていた魔竜結界が消滅したことを、ケルベロス達は感じ取った。
 ドラゴンのゲート破壊を巡る戦いは、最終局面へと突入する。

→有力敵一覧

→(5)ジルニトラ(7勝3敗/戦力460→80)

→(6)ギュルヴガ(5勝3敗/戦力430→150)

→(7)魔竜ハート・バイター(13勝11敗/戦力370→0/制圧完了!)

→重傷復活者一覧

→死亡者一覧

■有力敵一覧

有力敵 戦功点 現状

ジルニトラ
1960
(5)ジルニトラ:Battle1にて、松葉瀬・丈志(紅塵の疾風・e01374)に死の宿命を付与される。

魔竜ハート・バイター
3000
(7)魔竜ハート・バイター:Battle1にて、ミライ・トリカラード(夜明けを告げる色・e00193)に倒される。

戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。

戦闘結果を取得しています。しばらくお待ちください。