ドラゴン・ウォー

　アトランテス、フレアヴェインの軍勢を強引に突破したケルベロス達は、その勢いのままにジルニトラ、ギュルヴガの陣へと突入した。

『なんとしても……ここで足止めするのだ！』
　その命の最後の一滴までも、この戦いに費やさんとしているジルニトラは配下達と共に

　だが、その陣を、ケルベロス達のグラビティが切り裂いていった。
「敵の圧力も増してる……でも、まだ進まなくちゃ……」
　ジルニトラの陣を突破したシルディ・ガード（平和への祈り・e05020）は、荒い息をつく。
　その構えたスマートシールドは、度重なる戦闘で幾たびもの敵の攻撃に激しく傷ついていた。
　状況的にはギリギリだったが、ケルベロス達の奮戦は、最短の時間で魔竜ハート・バイターの陣にへの突入を可能としていた。

　一方、火口を挟んで反対側、魔竜アポクリファ・セラフィムのいる地点の前面では、奇妙な軟体を持つドラゴン『ギュルヴガ』の陣を、ロゼ・アウランジェ（七彩アウラアオイデー・e00275） らが突破しつつあった。
『運命紡ぐノルンの指先。来たれ、永遠断つ時空の大鎌ーーあなたに終焉を』
　ロゼの詩に応えて出現した光纏う終焉の大鎌が一閃された。
　往く手を遮るドラグナーの肉体を断ち切り、消滅へと追いやる。
「気持ちの悪い敵が多かったですが……なんとか、こちらも突破できそうですね」

　ケルベロス達は、ここまで最短時間で魔竜の喉元に食らいついた。
　ゲート破壊に迫りつつあるケルベロス達の戦いは、佳境を迎えようとしていた。