■第1ターン結果
魔空回廊を抜け、竜十字島へと辿り着いたケルベロス達。
十字型をした島の中央部、火山口にはドラゴンのゲートがある。
だが、それを目指さんとするケルベロスの眼前には、巨大な『島影』が鎮座している。
竜十字島の火山の斜面に現れた、もう一つの島……。
その正体は、火山島と見まごう巨体を誇るドラゴン、火喰い巨龍・ヴォルカノンテストードだ。
「……どこかで見たような……」
昔、普通の島と勘違いして、このドラゴンに上陸して危うく死にそうになった苦い経験が、ミリム・ウィアテスト(リベレーショントルーパー・e07815)の脳裏を過ぎる。
今思い返しても、よく逃げられたものだ。
原因が分かっていない海難事故にはデウスエクスによるものも多く含まれると言われているが、ミリムのように出くわしてしまった例もあるのかも知れない。
ケルベロス達が見るヴォルカノンテストードの動きは、いかにも鈍重だ。
そのために大阪への移動もしなかったのだろうが、その巨体を陸に引き上げたヴォルカノンテストードはケルベロス達の前で、文字通りの障害となっている。
「敵部隊、来ます!!」
ミオリ・ノウムカストゥルム(銀のテスタメント・e00629)は、ヴォルカノンテストードの背中から、次々に飛び降りて来る配下種族達へとアームドフォートからの砲撃を放った。
彼女の攻撃を皮切りに、魔空回廊から進軍したケルベロス達は一気呵成に打ち破る。
『……ゲート……守る……』
配下達の姿を見守っていたヴォルカノンテストードの巨大な足が一歩を踏み出す。
それだけで地響きがケルベロス達の足元を揺らし、そのまま巨大な体はケルベロスを押しつぶすべく火山の斜面を進んでくる。
「奴の動きを止めろ!!」
受けた攻撃のエネルギーを熱に変換、吸収する外殻は、ケルベロス達の攻撃にびくともしないようにも見えた。
だが、ミオリは諦めない。
「幾ら熱をエネルギーに変換する力を持つとはいえ、限界はあるはずです!」
迫る巨体に押しつぶされる恐怖を退け、ミオリは周囲のケルベロス達と共に、ヴォルカノンテストードの頭部の一点に集中するようにグラビティを次々と放っていった。崩壊する斜面に飲まれながらもケルベロス達が繰り出す攻撃に、ヴォルカノンテストードの外殻が赤熱していく。
「これで……!!」
そして人体自然発火装置を装着したミオリがシロガネを振るうと同時、火龍の巨躯が燃え上がった。変換しきれなくなった熱が、たちまちドラゴンの肉体を蝕み始める。
「今です!!」
ミオリの声に応えるように放たれたケルベロス達の一斉攻撃は、巨龍の肉体を粉砕。
死を迎えた龍の肉体が消滅、戦場に巨大な空隙が生まれ、吹き込んだ大気が風となって戦場の熱気を吹き払う。
主の死に呆然とする配下種族達をケルベロスが駆逐しきるまで、時間はかからなかった。
→有力敵一覧
→(2)火喰い巨龍・ヴォルカノンテストード(40勝7敗/戦力1800→0/制圧完了!)
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■有力敵一覧
戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。