リザレクト・ジェネシス

■第4ターン結果

●『終末機巧』アルマゲドン
 遂に枷を解き放った『終末機巧』アルマゲドンは、江東マキナクロスの戦場に一人佇んでいた。
 先の戦いで軍勢は壊滅し、残り少ない護衛達も、既に壊滅している。
 しかし、その少女は凛として、戦場に立ち続けていた。
 少女の青きレーザーの光が戦場を舞い、終末の魚がケルベロスに食らいつく。
 戦場の中央に座す、アルマゲドンは、その戦場の全てを支配するように攻撃を繰り出し続ける。
 しかし、所詮は多勢に無勢。
 どれほど強大であろうとも、ケルベロスが力を合わせて連携すれば、倒せない敵などありはしない。

 豊満な体を誇示する、エレス・ビルゴドレアム(揺蕩う幻影・e36308)は、静かにアルマゲドンと対峙していた。
 強敵と呼ばれるアルマゲドンであっても、自分は自分にできる最大限を行うだけ。その事を知っている、エレスは、どのような時であっても心が惑う事は無い。
「アルマゲドンさん。既に勝敗は見えていますでしょう? できるならば、負けが決まった今でも、あなたが戦う目的を教えていただけませんか?」
 戦いの最中、エレスは、アルマゲドンに問いかける。
 返答を期待しての問いでは無かった。
 ただ、戦場で孤高に咲くアルマゲドンという花に疑問をいだいてしまっただけ。
 だが、意外にもアルマゲドンは、素直に答えを返してきてくれた。
 その答えが、
「知りません」
 であったとしても。
「此度の企ては、もともとは、ノストラダムスの姦計であったものを、カタストロフが利用して上書きしたもの」
 そのノストラダムスとカタストロフの双方が滅びた今となっては、真の目的を知る者はいないのだと、アルマゲドンは言う。

「でしたら、何故あなたは一人になってまで戦っているのでしょう?」
 エレスの当然の疑問に、アルマゲドンは、その言葉の意味が理解できぬように、小首を傾げた。
「この地は既にマキナクロスです。そして、マキナクロスは我らが本星。本星に攻め込んできた侵略者を迎え撃つに、何の理由が必要なのでしょう」
「なるほど、それが引けない理由ですか。なら、私も皆さんとの平和な一時を守る為、退く事はできません」
 これ以上の問答に意味は無いと、エレスは、最後の攻撃をぶつけるべく、全身の魔力を極限まで高めていく。
「互いに退けない戦い。それが最終戦争でしょう?」
 アルマゲドンもまた、残された力の全てを、浮遊するクリスタルの破片へと集めて、反撃の体勢を整える。
 エレスの魔力の一撃を避け、返す刀でレーザーを射出し、その命を刈り取るカウンターとする構えだ。
 勝負は、紙一重で決まる。
「本気で行きます!」
 決意の言葉と共に、エレスは全身を弾ませるように両腕を前に伸ばし、不可視の魔力を迸らせる。
 その攻撃を紙一重で避けるアルマゲドン。
 だが、避けた筈の攻撃はアルマゲドンを捉え、その左半身を消滅させていた。
「あなたが思っていたよりも、少しだけ射程が広かったかしら?」
 胸を弾ませながらエレスは、そのまま、魔力を横薙ぎに動かした。
「せめて、安らかに眠ってください」
 エレスの魔力が、アルマゲドンの体全体を消失させていく。
 消失するアルマゲドンは、自らの敗北を受け入れた。
「えぇ、眠るのは慣れているわ。心配せずとも、安らかに眠りましょう……」
 そう言い残し、この世界から消え去ったのだった。

●宝瓶宮グランドロン
『不法侵入者あり。グランドロンは契約者ハールに不法侵入者の存在を通告します。
 不法侵入者あり。グランドロンは契約者ハールに不法侵入者の存在を通告します』

 グランドロンへのケルベロスの侵入は、即座にエインヘリアルに露見した。
 宝瓶宮グランドロン内部に突入した四辻・樒(黒の背反・e03880)達を迎え撃ったのは、フェーミナ騎士団の中でも最精鋭のエインヘリアル達だ。
 さらに、これまで姿を見せていなかった、男性エインヘリアル達の姿もあった。おそらくはペルセウス直属の配下なのだろう。
「それにしても、手強い……」
 彼らは外にいた者達に比べても、その力は一段上であるように感じられている。だが彼らと攻防を繰り広げながら、ケルベロスは、奇妙な力を感じ取っていた。
「グランドロンが、エインヘリアル達を強化している……?」
「これもまたグランドロンの力の一つ。護り手に与える力だ」
 涼やかな声が、ケルベロス達の耳に届く。
 現れた青年の姿は、ダンジョン『ステラデウス・パンテオン』を攻略したことのある樒にとっては見覚えのあるものだった。
「英雄神ペルセウス……!」
「久しぶり、と言っておこう。地球の護り手、四辻・樒よ。他にも私の知る者が数多くいるな」
 そう挨拶するペルセウス。その身から感じられる力は、ダンジョンに現れていた鏡影とはまるで違う。
「私の部下たる勇者達をこうも倒すとは、やはり君達もまた、想いを背負って戦う勇者なのだろう。だが、私もまた、敗北は許されぬ身だ。真なる戦いを、始めよう」
 ペルセウスが『アポロンの杖』を振るうと、彼の周りに幾つもの魔法陣が現れる。
「封ぜられし『妖精』達よ、その力を示すがいい」
 鮮やかな魔術の光がペルセウスの周囲を彩った。
 その光に押されるようにし、エインヘリアル達が一気に反撃に出る。
 ケルベロス達は勇戦し、ペルセウス以外の敵を倒しきるに至った。
 だが、英雄神はその杖を振るい、ケルベロスを一人また一人と倒していく。
「く……あと一歩というところで!」
「まずは私達の勝利か。……だが、君達はまた挑むのだろうな。地球の勇者達よ」
 現在の戦力では、ペルセウスを倒すには一歩及ばない。樒達は悔しさを覚えつつも、一時グランドロンから退くのだった。

→有力敵一覧

→(2)築地城壁(1勝0敗/戦力830→780)

→(3)月島城壁(0勝1敗/戦力890→880)

→(5)汐留城壁(0勝1敗/戦力1170→1160)

→(7)江東マキナクロス(8勝3敗/戦力60→0/制圧完了!)

→(11)京葉工業地域(0勝1敗/戦力930→920)

→(12)品川城壁(1勝0敗/戦力850→800)

→(13)石油化学コンビナート群(0勝1敗/戦力890→880)

→(19)東京湾アクアブリッジ(0勝1敗/戦力750→740)

→(21)川崎港(0勝1敗/戦力720→710)

→(23)木更津港(0勝1敗/戦力800→790)

→(27)宝瓶宮グランドロン(19勝12敗/戦力1200→130)

→(28)富津岬(0勝1敗/戦力730→720)

→(31)観音崎灯台(0勝1敗/戦力600→590)

→(32)新舞子海水浴場(1勝0敗/戦力570→520)

→(37)三浦海岸海水浴場(0勝1敗/戦力1170→1160)

→(38)金谷港(1勝0敗/戦力850→800)

→(41)宮川湾(2勝1敗/戦力1470→1360)

→(42)大房岬(5勝1敗/戦力1080→820)

→重傷復活者一覧

→死亡者一覧

■有力敵一覧

有力敵 戦功点 現状

『終末機巧』アルマゲドン
3900
(7)江東マキナクロス:Battle1にて、エレス・ビルゴドレアム(揺蕩う幻影・e36308)に倒される。

英雄神ペルセウス
3900
(27)宝瓶宮グランドロン:Battle1で戦い、現在も同地域に存在。

戦功点の★は、「死の宿命」が付与されていることを表します。

戦闘結果を取得しています。しばらくお待ちください。