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「どうか今年こそ、初恋のあの人と恋人になれますように!」
手と口を清め、きっちりとお賽銭を納め、鈴を一度鳴らし、二礼二拍手という作法を守った女子高生が、神前に真摯に願っている。
その内容は、子供の頃からずっと一緒だった幼馴染みと、結ばれたいというもの。
女の子らしい、可愛いらしい願い。
だが運の悪い事に、少女の訪れた神社には酉年様のビルシャナパワーが充満しており、少女もそれに巻き込まれてしまう!
「うっ!?」
変貌していく少女の身体。
細い身体を羽毛が覆い、少女の願いを反映するようにトサカがハートマークになる。
強制的に酉年様の配下となった少女――『酉年ビルシャナ』は振り返り、呆然とこちらを見つめる他の一般参拝客に告げる。
「幼馴染み同士は必ず結ばれるべきよ! 絶対、そうに違いないのっ! あと、今年は酉年なんだから、一年中酉年様をあがめ奉りなさいよね!」
そう叫ぶと、少女は一般参拝客に襲いかかるのだった。
●
「新年早々集まって頂いて、ありがとうございます。というのも、酉年様と呼ばれるビルシャナが出現したのです」
セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)がケルベロス達の顔を見回す。誰も彼も、「またビルシャナか」と溜息をついていた。
「この酉年様ですが、十二年周期で特別な力を得るらしく、酉年を祝う人々の祈りを奪って力をつけているようなのです。そして、集めた力を利用して、神社にやってくる老若男女の参拝客を『酉年ビルシャナ』に変貌させ、配下としているみたいです」
変貌した酉年ビルシャナが人々を殺すことで、さらなるグラビティ・チェインを獲得することが目的のようだ。
酉年ビルシャナは、日本各地の神社に出現する。
「被害が出る前に、どうか撃破を。……また、酉年ビルシャナは強制的にビルシャナにされているだけですので、撃破すれば少女を救出する事ができます。しかし、救出できるのはビルシャナ化が定着していない今回だけですので、注意してください!」
香川県のとある神社が現場となる。
「もう一月も中旬ですので、一般参拝客の姿は大分少なくなっているようです。それでも、まったくいない訳ではなく、年始に比べれば……という感じですね」
酉年ビルシャナは、強力なグラビティ・チェインを得るため、『酉年を褒め称える』発言をした相手を最優先が攻撃する。たとえ周囲に一般人がいる状況でも、そういった性質を利用すれば、一般参拝客が狙われることはないし、避難の必要もあまりないだろう。
「その辺りの判断は、臨機応変にお願いします。間近で皆さんの勇士を見られるとあれば、一般の方も応援してくれるかもしれませんね」
セリカは資料を仕舞う。
「少女の願いは、こんな多くの祝福が集まる場所で穢されていいのもではありません。どうか、少女と一般参拝客の皆さんを救うため、力をお貸し下さい!」
参加者 | |
---|---|
ロナ・レグニス(微睡む宝石姫・e00513) |
八王子・東西南北(ヒキコモゴミニート・e00658) |
ミルフィ・ホワイトラヴィット(ナイトオブホワイトラビット・e01584) |
羽丘・結衣菜(巨乳絶対許さん魔法少女・e04954) |
九条・櫻子(地球人の刀剣士・e05690) |
リディア・リズリーン(希望双星・e11588) |
ウルトゥラ・ヴィオレット(はぴねすおふぃさー・e21486) |
八紘・一宇(地球人の刀剣士・e34501) |
●
「(美少女ハーレムキター!! これは新年早々幸先よく、彼女できちゃうかも!? いっその事、全員を惚れさせるくらいの勢いで行きたいですね!)」
現場となる香川県の神社までの道すがら、八王子・東西南北(ヒキコモゴミニート・e00658)の脳内には煩悩が溢れていた。彼はラッキースケベ展開を期待して緩みそうになる表情を必至に引き締め、表面上はクールな冷静さで取り繕う。
だが、女性経験皆無な東西南北が、横目でチラチラと女性陣を眺めてしまうのを我慢できるはずもなく……。
「(うわー、めっちゃジロジロ見てるでぃす!)」
「(両サイドから違った意味で熱い視線を感じますわ)」
当然のように、リディア・リズリーン(希望双星・e11588)とミルフィ・ホワイトラヴィット(ナイトオブホワイトラビット・e01584)に、その視線は勘づかれていた。
「(スタイルいい子多すぎなのよ! ミルフィちゃんなんて私よりも年下なのに……)」
そして、ミルフィに熱い視線を送っていたもう一人こと羽丘・結衣菜(巨乳絶対許さん魔法少女・e04954)は、その凹凸のない自身の身体にガッカリしたり、
「どうしましたか、しみんユイナ?」
「ううん、な、なんでもないのよ?!」
ミルフィよりもさらに年下であるウルトゥラ・ヴィオレット(はぴねすおふぃさー・e21486)のペッタンコの胸を見ては安堵し、その無垢な瞳に見つめられては目を泳がせていた。
「さて――」
酉年ビルシャナの出現する神社を視界に納めた九条・櫻子(地球人の刀剣士・e05690)が、眼鏡をクイッと持ち上げる。
「そろそろですわね、気を引き締めて参りましょう」
堅い口調だが、別に櫻子は怒っている訳ではない。むしろ、彼女なりに表情を緩めて言ったつもりであった。多少真面目なだけで、普通の女の子と変わらない櫻子だが、東西南北やリディアに「格好いい」「クールです!」と言われ、内心少し落ち込む。
「櫻子さんの言う通りです。デウスエクスの分際で、神域である神社を穢し参拝者の真摯な願いを嘲弄する行為、決して赦せません」
八紘・一宇(地球人の刀剣士・e34501)は、櫻子の心情を知ってか知らずか、どこか親しみの籠もった笑みを向けた。だが口にしたデウスエクスへの敵意は、まるで刃物のように鋭い。
「わたしは、こい、は……おうえんしてあげたい、な」
ロナ・レグニス(微睡む宝石姫・e00513)には、一宇のような鋭さはない。敵に対してでさえも、傷つけるのを躊躇う心優しい性格だ。それは、紛れもなく彼女の長所であった。
ロナの少女の恋を応援したいという思いは、ケルベロス共通のもの。そのために、ビルシャナを倒さなければならない。
「じゃ、始めよっか」
結衣菜が神社に、殺界形成を張り巡らせる。近場にいた一般参拝客が少しずつ捌けていき、
「きゃあああ!」
同時に本殿周辺で悲鳴が上がった。
「幼馴染みは運命なの! 結ばれるべきなの! 今年一年中酉年様を崇め奉るのと同じくらいの運命よ!」
悲鳴の先にいたのは、トサカがハートマークの形をしたビルシャナだ。主張をしながら、今にでも参拝客に飛びかからんとしている。
「酉年って開運招福・商売繁盛の年なんですってね。とっても素敵! ずっと景気も悪いですし、酉年にあやかりたいですわね。もう毎年、酉年でもいいくらいですわ!」
その時、櫻子の声が朝の神社に木霊した。参拝客を襲おうとしていたビルシャナの身体がピタリと止まり、こちらを向く。
「分かっている人がいるじゃないの、そうよ、その通り! さぁ、貴女のその祈り、酉年様に捧げなさい!」
喜色満面、ビルシャナが櫻子に襲いかかる。それは、ケルベロス達にとっては想定通りであり、櫻子は一歩前に出ると、ビルシャナに日本刀の切っ先を向けるのだった。
「あなたのお相手は私がして差し上げますわ。少女の気持ちを弄ぶなんて許しませんわよ!」
●
「古の龍の怒り、その身で受け止めるといいわ!」
ハートのトサカから放たれた孔雀型の炎を櫻子の日本刀が断ち切る。火の粉が舞い、炎の残滓が櫻子の肌に火傷の痕を残すが、櫻子は顔色一つ変えることなく必殺の太刀筋と桜を纏った古龍でビルシャナを吹き飛ばす。
「ああっ、こ、このぉ!」
傷口を押さえ、激昂するビルシャナ。強力なグラビティ・チェイン獲得のため、再度櫻子に迫ろうとするが――。
「酉年とはまた縁起が宜しゅうございますわね……酉は「取り込む」に繋がり、運気やお客を取り込め、商売繁盛や良い結果が得られるといわれてございますからね」
「えっ、そっちにも分かってる人がいるの!?」
ミルフィが賞賛の言葉を告げると、すぐにそっちに意識を持って行かれる。それはまるで、餌をチラつかされた犬のようだ。酉だけれど。
「では……縁起の宜しい酉年様と、戦いの「姫初め」と参りますわ……!」
「幼馴染みと結ばれる恋の閃光で逝きなさい!」
ミルフィのアームドフォートによる一斉発射と、ビルシャナの閃光が激突し拮抗する。余波を受けた結衣菜の前には、まんごうちゃんが立ちはだかっている。
「ありがとね、まんごうちゃん。それにしても、雑な侵攻を企てたものね。でも、彼女は良く分からない力で強制的にビルシャナ化させられたんだから、油断は禁物よ」
何よりも、人の恋路を歪めるのは許せない。馬に蹴られてしまえと結衣菜は思いつつ、環境を魔術的に操作することで自らの姿を消してビルシャナに接近し、ふい打ちを喰らわす。
「だ、誰、一体何が起こったの!?」
結衣菜の攻撃を受けたビルシャナは、ブンブンと首を振って姿なき攻撃者を探る。そんなビルシャナをロナはじっと見つめて、ポツリと言った。
「たまご、って……いろんなえいよう、ぜんぶはいってて……しかもおいしい、よね」
「いきなり何の話よ?」
「もちろん、とりどしの、はなし……ふかふかおふとんも、もすてがたい……。うもうぶとん……このきせつ、でられない……」
「……も、もしかして、それは酉年様を崇めているつもりなのかしら?」
コクリと頷くロアに、絶句する酉年ビルシャナ。
さらに……。
「分かります、分かりますよロナさん! ボクは目玉焼きもオムレツもたまごかけごはんも大好きです!」
東西南北が卵の美味しさについて熱く語り出すと、ビルシャナはワナワナと震え出した。
「卵はともかく、羽毛布団は完全に脅迫じゃないのよ! 崇め奉るっていうのはね、もっとこう――」
「酉年サイコー! 酉年ブラボー! 十二支なんていわずにずーっと酉年が続けばいいのに! こんな感じですか?」
「何よ、分かってるんじゃない! それでいいのよ!!」
東西南北の切り返しに、ビルシャナは無防備に襲いかかってくる。あまりにもチョロすぎるビルシャナに、ロナの無数に分裂した吸血槍が突き刺さり、よろけた所を東西南北が伸ばした如意棒が追撃する。
「にほんのジュウニシとよばれるぶんかは すばらしいですね。しみんたちが、じぶんたちのこうふくをしんじられるようになるのは、きっとぎむのすいこうにつながるでしょう。しょうばいはんじょうや、せいじゅくにもいみがつながるので かっきづくよいきっかけになるとおもいます」
「ええ、ええ! 特に酉年様は素晴らしいの! 貴女はよく勉強しているのね、ご褒美をあげるわ!」
ビルシャナは、酉年様への崇拝の気持ちをポエムとして唱え始める。ウルトゥラは頭へ浸食するポエムに僅か顔を顰めながらも、的確にビルシャナの弱点を見抜いて応戦する。
「それじゃ、ミュージックスタート! 私も負けていまれません、ナノちゃんは応援動画、お願いね!?」
前衛に疲労とダメージが蓄積したと見るや、リディアの判断は早かった。自分はカラフルな爆風で仲間を鼓舞し、回復はナノビィが応援動画を流すと、連携するように小金井もバッドステータスを負った仲間に応援動画を流し出す。
だが、そうしたヒールや補助のための動きがビルシャナの目に留まったようで……。
「なにをしているの!」
ビルシャナがメディックのリディアに襲いかかろうとした。
すると、その傍に居た一宇が、ボソリと言う。
「伊勢の神宮では、鶏が神使とされています。さすが酉年様……神そのものではありませんが」
「まぁ、貴女も強力なグラビティ・チェインを秘めているようね!」
最早、様式美のように釣られて一宇に飛びかかるビルシャナ。一宇は柔和な笑顔を浮かべたまま、ビルシャナにさも当たり前のように毒を吐き出す。
「羽毛布団って、暖かくて軽くて最高ですわ。さすが酉年様……あら、目の前にちょうど良い材料が。クス」
「……ぇ?」
見事釣られた事にビルシャナは気付くが、時既に遅し。一宇が両手の日本刀を振るうと、炎を放とうと準備していたハートのトサカは、周囲の空間ごと断たれてしまうのであった。
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すでにケルベロス達の目に見える範囲に参拝客の姿はなかった。ならばもう、無理に酉年様とやらを褒め称える必要はないのだが。
「酉といえば、やっぱりバトミントンのシャトルに、日々の生活に欠かせない卵よね、人々の生活に貢献していると言っていいかもしれないわ。確か、神様として祭り上げてる国もあった気がしないでも無い!」
「バトミントンのシャトルの行は余計だけれど、酉年様が世間、いえ世界に貢献しているのは紛れもない事実よ!」
結衣菜の褒め称える言葉に、性懲りも無くビルシャナが襲いかかる。まるでコントだが、攻撃の的を絞らせないために手段としては秀逸である。
結衣菜は襲いかかるビルシャナに、カウンター気味に「鋼の鬼」と化した拳を叩き込むと、リディアに目配せする。
「酉に関してはともかく、幼馴染みカップルは大変いいと思います! 近すぎる距離にジレンマを感じたり、周りにさっさと結婚しろよと思われる幼馴染みは須く幸せになればいいとすら思います!」
言いながら、リディアは結衣菜の目配せに軽く頷くと、前衛を中心に桃色の霧で覆った。前衛が負った催眠を解除して、事故の可能性をできる限り排除する。
「(それにしても、ビルシャナの主張に同意するなんて新鮮でぃす!)」
最も、変わりに酉年様を崇めないといけないので、どっちもどっちではあるのだが、リディアはテンション高くバイレンスギターをかき鳴らす。
「まぁ、リディア様も幼馴染みがお好きなのですわね」
ミルフィは言って、その脳裏に一人の少女を浮かび上がらせた。取り方によっては、その浮かんだ少女の事も、ある種の幼馴染みと呼べるのかもしれないが。
「(幼馴染み同士が結ばれるなら……主人……特に『姫君様』とメイドも、結ばれるべきですわっ……!)」
騎士道精神溢れるミルフィとしては、姫とメイドにこそ惹かれる面があるのも確か。
「酉年様だけでなく、幼馴染みの素晴らしさが分かる人までいたのね! よければ私の信者に――ぎゃふっ!」
「早く倒れなさいませ!」
自身の主張に共感するリディアを勧誘するビルシャナに、連鎖的に姫君を思い出し、早く姫君の元へ帰りたくなったミルフィの炎を纏った蹴りが襲いかかる。
「熱い、あつっ! こ、焦げちゃったじゃないの!」
悶絶し、地面を転がって火を消すビルシャナ。自慢の羽毛を焦がされて怒ったのか、愛のポエムを呟いてミルフィを幼馴染み好きに鞍替えさせようと試みる。
それは、明らかに無謀な挑戦であったが、ポエムを唱えようとしたビルシャナの耳に、ロナの声が割って入った。
「ひよこも、かわいい……。りっぱな、とりどしさまになる……しょうらいせい、かんじる……」
「当たり前よ! 酉年様の将来性はすごいんだから! ビルシャナ菩薩にだってなれるかもしれないんだからねっ! そのために、貴女も礎になりなさい!」
「……それは、こまるの……だって、ぼさつになると、かわいくないの……」
ポエムの波動をロナは困ったような表情を浮かべながら躱す。続けて、炎弾を放とうとして、ロナの動きが一瞬だけ止まった。
「(……ごめん、なさい……)」
心優しいゆえロナの胸を覆う罪悪感。だが、少女を救い、恋を応援するためには仕方のない事でもある。
「しみんロナはただしいことをしています。しみんたちのコーフクのために、やれることをやるのです」
「……ウルトゥラ、そう、ね」
ウルトゥラの後押しを受け、ロナが炎弾を放つ。
続けてウルトゥラの大量のミサイルもビルシャナを覆い、爆炎が上がった所をコンピューター様が凶器で隙をつき攻撃する。
「このっ!」
「させません!」
ダメージの蓄積で、動きが鈍くなってきたビルシャナが、後衛を閃光でなぎ払う。そこに東西南北とまんごうちゃんが庇いに入り、小金井とナノビィが個別にヒールを施した。
「くっ!」
身を張った東西南北だが、彼は受けた傷とは関係なく、血涙を流していた。
「(幼馴染みが恋愛成就のために初詣……なんて甘酸っぱいエピソードですか、羨ましい!)」
東西南北は、少女を助けた後に起きるだろう幼馴染みとの嬉し恥ずかし展開に嫉妬満載であった。
「世界の中心東西南北ここに在り!」
だが、東西南北は悔しさを噛み殺して螺旋の如く火柱を上げ、火柱とケルベロスチェインを不死鳥の幻影に成して追撃する。
「ぎゃあああ!」
業火に焼かれるビルシャナに、迫るのは前後からの刃の煌めき。
「これで止めですわ、女の子を帰して頂きます!」
「そろそろ羽毛布団の材料になっていただきましょう」
櫻子の放つ卓越した技量の剣技と、一宇の抜刀術が閃光を瞬かせながら交差する。
――キンッ!
櫻子と一宇の二人が、刀を納刀する音。それが、戦闘終了の合図であった。
神社について造詣の深い一宇の指示の元、皆で手分けして境内をヒールしていく。
「その恋路は全力で応援しますよ!」
少女の看護を買って出たリディアは、恋の曲を弾きながら、その寝覚めを待つ。
すると、
「ん、んん」
少女は目覚めた。ビルシャナの面影のない、元の恋する乙女の姿で。
「ずっと、ねがいつづけて……いれば、……きっとかなう、よ」
「大丈夫 きみの気持ちはきっと伝わりますよ」
少女の無事にホッとしながら、ロナと東西南北が駆け寄り言葉を伝える。
「ようやく片付きましたわね。せっかくですから、皆さんでお参りしませんか!?」
そこに、汚れた眼鏡を拭きながら戻ってきた櫻子が合流し、眼鏡姿とは印象が違うことを弄られながら、満更でもない様子。
「作法は覚えていますか?」
「もちろんよ!」
一宇の言葉に、結衣菜がVサインで返す。
ならばとそれぞれお賽銭を入れ、一宇が鈴を鳴らして二礼二拍手。
「(しみんたちが、ことしもこうふくでありますように)」
少なくとも、今日一人を幸福にしたのだ。ウルトゥラはその事を胸に、祈りながら今年一番の笑みを浮かべるのであった。
作者:ハル |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2017年1月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 3
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