薔薇の燈

作者:東間

●燈色を求めて
 緻密な造りが目を惹く門は、褪せてもなお存在感を放つ金。その向こうに見える館は蔦の緑をあちこちに纏った白亜で、窓枠や扉は艶を無くした焦げ茶色。
 人がいた頃あった当時の鮮やかさは色褪せ、そこを彩るのは蔦に埃に蜘蛛の巣達――そんな廃館になって随分経つこの館には、『炎の薔薇が咲き乱れる場所がある』という噂があった。
「館の中だと、炎の花弁で館が燃えてしまうかもしれない。あるとしたらここはやはり『硝子の鳥籠』に違いない……」
 門から中を覗いた男の声は、どちらかといえば静かな方だった。だが、その声、その目には、隠しきれない情熱が覗いている。
「館の庭、その片隅にある硝子の鳥籠……何故か今も薔薇が咲くそこになら、私の求める炎の薔薇が……!」
 花弁だけが炎なのだろうか。茎は。葉は。土中に伸ばした根は。
 薔薇の色はひとつなのか、無限なのか。
 炎の部分は揺れ、踊るのか否か。
 全てを自分の目で確かめて、そしてそれを小説に――。
 今後の予定を語っていた『熱のこもった独り言』が、ふいに途切れた。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『興味』にとても興味があります」
 第五の魔女・アウゲイアスの言葉と共に、男の意識が黒く塗り潰されていき――夢幻の存在が生まれる。
 姿形は荘厳かつ華麗。蕾や花の色は時に深く、時に淡く。静かに零すそれは、炎の粒子。
 花弁の所々がモザイクになっていなければ、それは男が想像しただろう炎の薔薇といえる存在だった。
 
●薔薇の燈
「実在するのであれば、きっと、とても美しくて幻想的なのでしょうね」
 咲き乱れる炎の薔薇。その光景を思い浮かべた深景・撫子(晶花・e13966)は、でも――と、少しだけ残念そうに微笑む。視線を受けたラシード・ファルカ(赫月のヘリオライダー・en0118)が、うん、と頷いた。
「残念ながらドリームイーターだから、君達に散らしてきて欲しい」
 炎の薔薇が咲き乱れるという噂に惹かれ、館を訪れた男が炎の薔薇に対する『興味』を奪われてしまった。今は廃墟となった館の正門前で気絶しているが、ドリームイーターを倒せば意識を取り戻すという。
「被害者が倒れている正門前は戦うには支障のない広さだけど、反対側……庭に近い裏門側も充分な広さがあるから、そこで噂話をして、戦闘に持ち込むのがベストかな」
 噂話は、『炎の薔薇』に関する事。
 色は? 咲く姿は? 香りは?
 そういった事を語っていれば引き寄せられるだろう、とラシードは言った。ケルベロス達を見つけたドリームイーターは、自分が何なのか問い掛けてくるが――。
「どう答えても戦闘には影響しないんだよね、これ。好きに答えてもいいし、一切返答せず仕掛けてもいいと思う」
 敵の攻撃手段は2つ。剣状にした茨による斬撃と、大輪の薔薇で対象を呑み込むもの。命中と回避に特化しているタイプのようなので、対策は必要だろう。
 ――と。情報を聞き終えた撫子が、そっと手を挙げた。
「ラシード様、ひとつ、お訊きしたい事が……」
「うん?」
「硝子の鳥籠というのは、何でしょう?」
「ああ……!」
 ぽん、と手を叩いた男曰く、庭の一角にある鳥籠に似た造りの温室だという。大きなその『鳥籠』では、館に人がいなくなった後も、何故か薔薇が咲き続けているんだとか。
「誰かがこっそり手入れをしているみたいだね。無事に終わったら、冬の薔薇を楽しんできたらどうだい?」
「まあ……宜しいんですの?」
 目を瞬かせた撫子に、ラシードが頷いてみせた。館の扉や窓には板が打ち付けられ、閉じられているが、『鳥籠』の傍には、館が閉じられた後からずうっとメッセージが残されているからだ。

 ――薔薇の燈を、どうぞ楽しんでください。
 ――誰かに愛されてこそ、私達はより輝ける。

「君達は歓迎される筈だよ。それに、何てったって、地球を守るケルベロスだ」
 それじゃあ、行こうか。男がヘリオンへ乗るよう促せば、撫子は静かに頷いた。
 炎の薔薇に焦がれた男も、硝子の鳥籠に住まう薔薇達も。散らされるわけにはいかない。


参加者
春日・いぶき(遊具箱・e00678)
リコリス・セレスティア(凍月花・e03248)
ミルラ・コンミフォラ(翠の魔女・e03579)
クレーエ・スクラーヴェ(白く穢れる宵闇の・e11631)
アシュレイ・クラウディ(白翼の騎士・e12781)
深景・撫子(晶花・e13966)
セリア・ディヴィニティ(揺らぐ蒼炎・e24288)

■リプレイ

●噂
 肌を撫でる空気は寒く、春というにはまだ遠い。花々の殆どが温かな日々を待つこの時期、咲き乱れる炎の薔薇があるとしたら――?
「この世の物とは思えない美しさなのでしょうね」
「炎を閉じ込めた花弁なのか、花弁自体が燃えてるのか」
 リコリス・セレスティア(凍月花・e03248)とクレーエ・スクラーヴェ(白く穢れる宵闇の・e11631)が口にしたその存在。
 耳を傾けていた春日・いぶき(遊具箱・e00678)は視線を動かした。炎の薔薇は、すぐそこにある裏門の向こう側、庭園の一角にある『硝子の鳥籠』で咲くという。
 けれど、と呟いたのはセリア・ディヴィニティ(揺らぐ蒼炎・e24288)だ。
「炎と花、本来は相容れる事のないものだわ。燃え盛る炎は花を焼き尽くしてしまうもの」
 有り得る筈が無い存在の矛盾。それが人の興味を、心を惹き付けるのだろう。
 彼女達が『語る』噂話を、他のケルベロスと共に物陰で聞いていた深景・撫子(晶花・e13966)は、合わせた両手の指先をそっと口元に寄せた。炎の薔薇――想像するだけで心が躍る。
(「男性の気持ちも少し分かりますわ」)
 これが夢喰いでなければ、とアシュレイ・クラウディ(白翼の騎士・e12781)は小さく溜息をついた。幻想溢れる光景を目に出来るのなら、興味が湧くのも当然――そう思う間も、噂話は続く。
「燃える炎の様に赤い。そんな言い回しもあるけれど、正に其れなのかしら。或いは、本物の薔薇の様に、炎の色も様々なのかしらね?」
 物陰でセリアの言葉を聞いたラウル・フェルディナンド(缺星・e01243)は目を閉じる。身に炎を宿していると思わす色なのか、炎そのものなのか。空想と幻想が詰まった件の薔薇は、まだ見えない。
 身を潜めていたミルラ・コンミフォラ(翠の魔女・e03579)は、自身に宿る焔と件の薔薇を重ね、左胸に手を添えていた。もし薔薇が失い難いもので地獄に補われたら――燃える花が咲くのかもしれない。
 ところで――咲くのならば、香りは?
 アロマテラピーのような癒しの香りではと言ったクレーエだが、待てよと両腕を組む。触れれば火傷するような魅惑の香りやもしれない。どちらにせよ。
「燃え続ける限り枯れない花ってなんだか心みたい」
 永遠の花なら、そこに添えるものも永遠に在り続ける。なら。
「花言葉を作るとすれば、どんな物が良いでしょうか……?」
 リコリスの問いに返答はない。何故なら皆、視界に入り込んだ炎の粒子に気付いたから。

●炎
 咲き誇る大輪に、その時を待つ蕾。現れた薔薇は透き通った薄紅色だが、僅かに向こうが透けて見え、花弁の端は時折金色に煌めいている。熱を持っていそうな粒子は極小の蛍のようで、花弁が煌めいたそこから音もなく零れては舞っていた。
 静かに近付いてくる夢喰いから、自分は何なのか、と壊れた音声データに似た声が響く。
「貴方が何者であれ、此方に住まうべき住人でない事は、確かね」
「此処に在るべきじゃない、偽りの存在だよ」
 答えたセリアとクレーエ、2人の描いた守護星座が力強く輝き、いぶきが硝子の煌めきを降らす。
 星々の護りと硝子の膜が前衛にひたり付いたのと同時、ひゅ、と空を斬る音が一瞬。そしてそれをかき消す程の轟音と衝撃が薔薇を撃った。薔薇から金色の粒子が一斉に溢れて落ちる。
「この手で散らさねばならないのは残念ですが、命を奪うものならば仕方がありません」
 しっかりと敵を見据えた撫子の言葉にアシュレイは頷き、白い刀身を閃かす。自分にとって薔薇とは唯一との絆を現すもの。繰り出した技は一瞬で薔薇を突き、そこに影が落ちる。
(「――命の灯火みたいだ」)
 翼猫・ルネッタの羽ばたきが起こす風を頬に感じながら、ラウルは敵を眼下に捉えた。
 ゆらり燃ゆる姿。揺らめきを纏った薔薇は白へとその色を変えていた。あれは本来の薔薇が持つ色彩か、それとも心を映した色か。想像するだけで心惹かれる――が。
「今日で終いにしてやるよ」
 研ぎ澄まされた蹴撃が星と共に降れば、全身を大きく揺らした薔薇から火の粒子がばたばた零れる。
 身を起こした薔薇が淡く発光した直後、巨大な蕾が空を飛んだ。一瞬で花開いた薔薇は左胸に地獄を灯したミルラへ迫り、金眼に薔薇の炎が映る。そこに蒼焔と光翼が飛び込んだ。
「助かった」
 セリアへ短く礼を伝え、己の力を研ぎ澄ます。力は暖かな光となって前衛の間を飛び回り、後衛にはリコリスの描いた星が煌めきながら展開していった。
 薔薇が開花と共に贈った余計なものを祓うべく、クレーエは桃色の霧でセリアを癒す。綺麗な花には棘がある――とはいえ、綺麗な薔薇に住まう夢喰いには棘しかない。
 それを肌で、目で見て判っているからこそ、アシュレイも攻撃の手を止めない。
「モザイクがかかっていなければ……本当に綺麗ですのに……」
 色が変わる様は、揺れながら煌めく水面のようだ。だが、厄介なオマケ付きの攻撃ばかりしてくる敵なら、仲間達が与えたものを自分がより深く広げよう。突き立てた刃で一気に押し広げると、そこから亀裂が奔り、傷口は時折炎の欠片を零す花弁の端と同様の輝きに染まった。
 1人の興味から生み出され、ただ、誰かに害なすだけの薔薇。今日ここで散らさなければいけないからこそ、撫子も敵の姿をしっかりと目に映し、緑を奔らせる。
「残せぬものなら、せめて目に焼き付けていきましょう」
 浮かべた微笑みはたおやかに。だが、薔薇を捕らえ、縛る緑はしっかりと。

●咲
 薔薇は何度も色を変えながら、時にケルベロス達を傷付け、時に薔薇自身を癒していく。
 だが、相対するケルベロス達には、ディフェンダーやメディックによる手厚い癒しと支えがあった。
 仲間を信じて動けるからこそ、夢喰いが持つ事の出来ない強さを発揮していく。
「綺麗な薔薇で、幻想的ですが……それはあくまでも幻……本物の薔薇には敵わない……」
 アシュレイが輝く翼から放った光矢は炎の花弁を次々と射抜き、前へ傾いた燃える花々に、ミルラは地獄を纏わせた緑を放つ。薔薇を触媒にした魔法を扱う身だからこそ、厄介だと判る。空いた手で左胸の辺りをぎゅ、と掴み、焔を纏った緑の塊を叩き付けた。
 地獄と薔薇の光がまぜこぜになり、激しく散る。その中でしゅるんと伸びた茨が剣の形を取ろうとし、逆再生するように解けた。
「――ナイス」
 ラウルは思わず笑みを零し、思い切り地を蹴って飛ぶ。
 薔薇が魅せる色彩は相変わらずだが、その動きが序盤と比べ目に見えて鈍っているのは、相手の体力が削られただけではない。ケルベロス達は仲間に手厚い癒しと支えを向けていたが、夢喰いである薔薇には幾重もの束縛を与えていた。
 ジャマーも、クラッシャーも。
 誰もかもが、1つ与えてまた1つ。与えたものをより深く。
 仲間に。敵に。それがぴたりと重なり、墜ちる流星そのままの衝撃を思わす蹴りが、見事に叩き込まれれば――。
「その炎が、全てを燃やし尽くす前に……凍らせましょう」
 静かに、けれど確かな決意を抱いたリコリス宣言。精製から放たれる間は僅か。
「その美しさが、人に害を為すのならば……今此処で、摘み取りましょう」
 時を凍てつかせる弾丸は、撃ち抜いた部分をバキリと凍り付かせる。
 その一瞬で薔薇は透き通った黄色に変じていた。最初の赤は愛や情熱、次の白は清純や無邪気。今の薔薇は確か、友情や嫉妬の花言葉を持っていた筈。
(「花弁の色毎に込められた意味が変わる様に、この炎にも意味があるのかしら……」)
 セリアが翳した掌に灯した蒼を見たのは一瞬。
「早いところ終わらせてしまいましょう。夢を喰らって生まれ出でたものなら、どんな夢であれ、元居た所へ還るべきですもの」
「ええ。同感ですね」
 光として放たれた魔力が迸って薔薇を凍らせ、刃を牙状に変じさせたいぶきの斬撃が、燃える花弁を幾つも散らす。
 クレーエの繰り出した一太刀が、空の霊力と共に薔薇を貫いた。そのまま横へと振るえば大きく裂け――。
「さあ、お目覚めの時間ですわ」
 撫子の掌にある紅水晶の花から眩い光が溢れ出す。
「薔薇は色によって花言葉が変わりますけれど、もし貴方が実在したならどんな花言葉が付くのでしょうね?」
 幻炎は薔薇をくるりと包み込み、その全てを終わらせ暁へと誘っていった。

●燈
 裏門周辺は、誰かが来た時驚かぬようにとヒールを。紋章めいた薔薇がうっすら浮かぶようになった後、倒れていた男性はというと。
「お仕事、もっと頑張られるそうですよ?」
 にっこり笑顔のいぶきに見送られた、らしい。
 そうして一仕事終えた彼らは、裏門を開け、庭園を進み――『硝子の鳥籠』に辿り着く。
「きっと素敵なんだろうとは思っていましたけれど……」
 実物を前に撫子はほんのり頬を紅潮させ、ほう、と溜息を零した。
 名前の通り鳥籠に似たそこは、真っ白に塗られた骨組みと硝子で出来ており、絵本や御伽話からそのまま持って来たかのようだ。
 鳥籠を見上げたいぶきは被害者の事を思い出す。硝子の鳥籠、炎の薔薇。心惹かれるフレーズが生まれた場所だ。彼が危険を押して来た気持ちもわかる。誰かが手入れをし続けているとなれば、尚更興味は強まったろう。
「では……お邪魔いたしますわね」
 扉のノブを掴み、撫子は微笑む。硝子の鳥籠の手前にあった、小さなメッセージ。
 ――誰かに愛されてこそ、私達はより輝ける。
「お言葉に甘えて、存分に愛でさせていただきますわ」
 扉を開ければ、硝子の向こうにうっすら見えていた色彩が、その色と香りでケルベロス達を出迎える。燃える紅、儚いピンク、混じり気のない白に鮮やかな黄色、優美な薄紫。他にも沢山。
 酔狂というにはやや立派が過ぎるそこは、全てに手入れが行き届いていた。廃墟となり朽ちつつある館を思い出し、セリアは向こうとは真逆ねと零す。ここだけが世界と切り離され、時を止められたかのようだ。
「此処だけが、在りし日の美しさを留めたまま、取り残されたのかも――なんて、邪推に過ぎるかしらね」
「少し、わかる気がする。廃墟の中だからかな。一層魔法じみて見えるよ」
 ミルラはそう言って薔薇に顔を寄せ、じっくり見る。葉も茎も、花も、無彩色な外とは違う輝きで満ちたものばかりだ。
 その輝きに触れて良いのかどうか。アシュレイは迷いながら歩みを進め、薔薇達の美しさに見惚れるばかり。
「誰が手入れしているかわかりませんが、大切に育てられているのがわかりますね……」
 愛情をもって育てているからか。名も顔も知らぬ誰かの成果を楽しんでいると、1つ1つ眺めていたリコリスも微笑みを浮かべていた。
「人知れず手入れをなさっている方は、此処の薔薇をとても愛していらっしゃるのでしょうね」
 ここにいると、亡き母と――亡くしてからは1人でいた屋敷を思い出す。ここのように、あの場所では今も花が咲いているのだろうか。
 手入れをしているのはどんな人物だろう。知らないからこそ、いぶきが廻らす想像は尽きず、薔薇と共に楽しませてくれていた――と、聞こえた猫の鳴き声に振り返れば、ルネッタが後ろ足で立って薔薇を見つめている。
「花と戯れちゃ駄目だよ?」
 ラウルに言われたからか、ルネッタは薔薇に顔を寄せて鼻をすんすんさせるのみ。ラウルも同じ薔薇の匂いを嗅いで、うん、と笑った。
「いい香りだ。花も……人も。大切に想われて愛される度に輝きを増すんだろうね」
 溢れる程の愛情を込めて育てられたからこそ、どの薔薇もたおやかに咲き誇り、その燈を魅せている。自分もいつか、誰かの心に燈の花を咲かす事が出来たら――なんて。
 ラウルの足に体を擦り寄せるルネッタを見て、くすりと笑んだ撫子だが、薔薇へと目を向けるとやはり溜息が零れてしまう。
「どの薔薇も、心から愛されているのが見ているだけで伝わってきますわ」
 色、咲き方、大きさ、香り。硝子の鳥籠を訪れてからずっと、撫子は魅了されっぱなしだ。
 ここが持つ名前の響きに自分の過去を重ね見たクレーエは、訪れた時とは違う笑顔を浮かべていた。ここに咲く薔薇達はよく手入れされ、愛されている。別物だと感じたから、今はその美しさを素直に愛でる事。
「花も人も愛されてこそ、だね」
 湧き上がった愛おしさは、指に光るリングへと。
 ふと、ミルラは外とは違う新たなものを感じた。温室の中だからというだけではない何か。
「炎の薔薇ではなかったけど、ここには違う温かさがあるね。まるでここだけ灯がともされた様な……」
 ――ああ、そうか。
 呟き、薔薇達を目に暫し黙った青年の様子に撫子が気付く。どうかなさいましたか、と目で問われ、ミルラはぱちぱちと瞬きした後、少女から薔薇へと目を移した。
「誰かに愛され、今尚輝く――だから、薔薇の燈なんだね」
「……ふふ。そうですわね。ええ。きっと、そうですわ」
 静かに、けれど眩く咲き誇る薔薇の園。
 そこに咲く燈はきっと、これからも愛を受けながら灯り続ける。

作者:東間 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2017年2月20日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 5
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。