「今年のクリスマスも一人、休みのない年末年始……それもこれも、全部社会が悪い……」
電気の落ちた暗い廃ビルの一室、男は携帯端末のライトで部屋の中を点しながら床に赤いスプレーで複雑な模様を描いていく。
「明日も朝から仕事、こんな時間に、こんな事をしている場合ではないが……なに、この儀式が成功すれば、万事問題はない……」
ブツブツと呟いていた男は楽しげに笑い声を上げ、スプレー缶を放り出すと、模様の端へと等間隔に火のついた蝋燭を並べていく。
「さぁ、我が嫉妬心に導かれ、出でよ!」
高らかに叫ぶ男は目にする。大振りな鍵を手に目深にローブを被る魔女の姿を。
成功した、そう思った男の胸元に、鍵が差し込まれ、捻られる。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『興味』にとても興味があります」
歓喜の表情浮かべたまま男はその場に倒れ付し、かわりに描かれた模様の中心に、小さな人影が現れ、それは男の体を軽く一蹴りすると、廃ビルのガラスの嵌っていない窓から夜の街へと飛び立った。
「かつて世界中を席巻した予言、恐怖の大王を皆さんはご存知でしょうか? 誰もが少なからず持つ破滅願望により爆発的に広まった予言、人生を狂わされた人もいるとか何とか……」
伝聞の話しか知りませんがねとニア・シャッテン(サキュバスのヘリオライダー・en0089)はいいつつ、話を続ける。
「その生まれ変わりというべきか、オマージュとでも言うべきか、そのとある噂への興味がドリームイーターに奪われて現実となってしまいました」
そこでニアは一度言葉を切り、ややためを作ってからその名を口にする。
「その名も嫉妬の小女王」
長い前振りの割りになんともいえないその名前に、肩透かしを食らったかのような顔をするケルベロス達にニアは意地悪い笑みを向けて、詳しい話へと映る。
「なんでも嫉妬に狂う者が彼女を呼び出すと、この小女王は、人々に声をかけては、その者が満たされていれば殺し、逆に周囲に嫉妬する心があれば、篭絡し、操り、嫉妬を連鎖させていくのだとか……これが現実化してしまったというのですから、放ってはおけませんよね?」
厄介なことに、人通りの多いこの年末の駅前に現われっているんですから尚更性質が悪いってモノですと、ニアは溜息を吐く。
「ま、嫉妬して休みたいって気持ちはわからなくもないですが。攻撃方法としては手にした武器による物理的なものと、心に漬け込む魅了、どちらもなかなか厄介です、こちらも万全の体制で挑み、目標を打ち倒しましょう」
そういって、ニアはグッと拳を握りこみ、テーブルをバンと叩き強く力説する。
「ニア達もゆっくりと休むべく、憂いのないようにこの敵を打ち倒し無事新年を迎えましょう。コタツとおせちの待つ我が家で過ごす時間を死守するのです」
参加者 | |
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アマルティア・ゾーリンゲン(リビングデッド・e00119) |
ルビーク・アライブ(暁の影炎・e00512) |
ヒスイ・エレスチャル(新月スコーピオン・e00604) |
虎丸・勇(ノラビト・e09789) |
ノア・ウォルシュ(太陽は僕の敵・e12067) |
虹・藍(蒼穹の刃・e14133) |
レティシア・アークライト(月燈・e22396) |
アウレリア・ドレヴァンツ(白夜・e26848) |
●
煌びやかにライトアップされた年末の駅前。
時は二十二時を少し過ぎた頃、仕事帰りや、あるいは既に仕事納めし、遊び歩く者、そんな人々が溢れていてもおかしくはないはずのその時間帯に、駅前はやけに閑散としていた。
人の姿は殆ど見られず、時折駅から現れる人々もまるでそこを避けるようにそそくさと足早にその場を後にしていく。
時折現れては消えていくそんな人々を眺めながら、ふと足を止めたレティシア・アークライト(月燈・e22396)はこれみよがしなた溜息を吐いた。
「この年末の忙しない時期にこの時間まで遊んでいられるというのは実に羨ましい限りですね……。みんな等しく忙しければ羨んだりしないのに、なんて思ってしまいます」
彼女のそんな愚痴を慰めているのか、はたまた鼻で笑っているのか、足元でウイングキャットのルーチェが気だるげに鳴いてみせる。
「ほんとなァ……何が年末、ハッピーニューイヤーだよ。
こちとら一人身で仕事でバッドだっつぅんだ。幸福をぶち壊す嫉妬の小女王がいるならぶち壊してくれねェかなー」
ルーチェの言葉にヒスイ・エレスチャル(新月スコーピオン・e00604)も悪態を吐きつつ足元の砂利を軽く蹴飛ばし、恨めしげに装飾された街並にガンを飛ばす。
「なんだ、意外と広まっているのかその都市伝説」
「案外有名みたいだね。やっぱり姿は小さな女の子なんだろうか…ちょっと気になるね」
どこか期待するかの様に言うヒスイとは対照的に、ルビーク・アライブ(暁の影炎・e00512)は軽く笑い飛ばすように返し、ノア・ウォルシュ(太陽は僕の敵・e12067)の方は信じているのかいないのか、淡々と噂について語る。
「バイト忙しくてそんな話知らなかったな。ま、満ち足りた幸せそうな人の顔みてると嫉妬する気持ちは、わからないでもないけど」
「妬み嫉みは人の常だし……案外、身近な存在なのかもしれないねー。ホントにそんなのいるかどうかは別だけど」
仲間たちの話に虹・藍(蒼穹の刃・e14133)は始めて聞いたという風に、噂話に興味と共感を示し、虎丸・勇(ノラビト・e09789)も、藍の言葉に同意しながらも、傍らのライドキャリバー、エリィの車体を撫でつつ、笑顔を浮かべ続ける。
「まぁ、私は悩むくらいならバイクでどっか遊びに行くよ」
そうして喋る内、彼等の足は少しずつ煌びやかな通りから遠ざかり、途中で開発の放り出された半端な暗い街の一角へと向かっていく。
「折角、年下の恋人と年末のゆっくりした時間を過ごせているというのに、それに水を差すような噂を流されては、困ったものだな」
首元の絆創膏に軽く手を触れ、なんともいえない風情でアマルティア・ゾーリンゲン(リビングデッド・e00119)はふっとそう零す。
「幸せそうでいいことだ、こちとら明日も明後日も仕事、小女王様に会社を吹っ飛ばしてもらいたい気分だ」
そんな彼女のの幸せそうな様子に、ヒスイが口を尖らせ愚痴をもらす素振りに、アマルティアは口の端を吊り上げ笑みを堪え、ヒスイを宥めるようにアウレリア・ドレヴァンツ(白夜・e26848)はゆっくりと口を開いた。
「お仕事お疲れ様なのよ。そんなものに頼らなくても、来年はきっといいことがあるわ」
「だと、いいんだけどよぉ」
項垂れた彼が頭を上げれば、辺りはすっかり人の姿のない、不気味な廃墟街。それ程規模の大きなものではない、街の片隅のほんの小さなその袋小路には街灯もなく、藍が取り出したライトを点すと、影が狭い歩道に濃く伸びる。
「ねぇ、そんなに恨めしいのなら、その望み叶えるのを手伝ってあげましょうか?」
耳朶を撫でる甘く微かな囁き。
ヒスイが振り返るよりも早く、それはするりとその腕を首と体へと回し、その背に自らの体をピタリと押し付け、続ける。
「自分だけ恵まれず、他人ばかりがいい思いをする……不公平よねぇ……? そんな奴等皆、みぃんな殺しちゃえば、自分が一番幸せ、だよ? 一緒に、みぃんな殺して、奪っちゃおうよ」
くらくらと脳を揺らす甘い囁き、暖かな肌を押し付け篭絡しようとするそれは、都市伝説がドリームイーターとして顕現した、嫉妬の小女王。
「生憎と――そういった幸せに興味はないので」
先ほどまでの態度と一変、ヒスイは柔和な笑みを浮かべ、眉一つ動かすことなく小女王の言葉にそう返す。決して大きな声ではなかったが彼女の囁きと違いそれは、前を歩く仲間たちの下にもはっきりと届く。
●
彼の声に、ケルベロス達は振向き、そしてどこからともなく現れたそれを直視する。
幼く愛らしい顔立ちに、白い髪。紅い一対の角と、腰から生えた翼。ケルベロス達が掲げる光りを映し輝く瞳は、深い緑。その胸元と腰周りだけを隠すふわふわとしたドレスもまた淡く輝く緑色。晒される真っ白な素肌は透き通るほどに白く、闇の中浮かび上がるようにそれはいた。
「なるほど、確かに小さな女王といった感じです……」
呟くレティシアの言葉の通り、その幼い見た目とは不釣合いに意志の強そうな瞳の力、そして余裕と威圧感は女王と名乗るに相応しいだけの力を持っていた。
「んー? もしかして、私のほうが釣られちゃった? 残念」
本気ではないとはいえ自らの甘言に揺るがないヒスイと、警戒し驚く事もなく臨戦態勢をとるケルベロス達に、自分の置かれた状況を正しく理解した彼女は、しかし慌てることもなく、笑みを浮かべただケルベロス達の動きを見守っている。
しかしケルベロス達の方も迂闊には仕掛けられない。仲間の背後にピタリと敵が張り付き、人質に取られているのだ。直接彼女が手を下さなかったとしても、下手に攻撃を行えば、彼を巻き込む可能性もある。
「どうしたのかしら、ねぇ? 私を罠にはめたんじゃないの?」
それを理解し彼女はクスクスと笑いながら、ケルベロス達を挑発してみせる。
いつでも戦闘に入ることができる状態ではあったものの、しかし、場は膠着し、互いにじっと睨みあう。
「人の嫉妬心に付け込むだけじゃなく、人質までとっていい気になるなんて……心が小の女王なんじゃないの?」
その静寂を破ったのは藍のそんな言葉だった。
煽りに対し、煽り返され、小女王は肩眉を一瞬吊り上げるものの、鼻を鳴らすと、トンと軽くヒスイの背を押して、地へと降り立つ。
「安い挑発、でも乗ってあげる。私に傅かない男なんて、いらないもの」
言うなり彼女の手に現れるのはその背よりも大きな斧槍。肩に担ぐように構え、余裕をもった態度で彼女はケルベロス達に一瞥をくれる。
「見た目が幼かろうと私は容赦をしないぞ?」
アマルティアが刀に手をかけ、呟くのにも、小女王は軽く言葉を返す。
「死にたくないのなら、賢明な判断ね。とくに貴方――とそっちの貴方もかしら、とっても幸せそうなにおいがするから、特に念入りに壊したげる」
アマルティアから、アウレリアへ、順に視線を移し彼女はニッと笑って見せる。
「……嫉妬とか、わたしにはまだ良くわからないけど……待っている人がいるから、貴方には負けない」
手の中の意匠を凝らした杖をくるりと回し、掲げたそれを敵へと向ける。
「幸せそうな人を見ると、ゾクゾクしちゃうの。とっても憎くて、壊しがいがあるから」
小女王が言葉と共に、武器を手に一歩踏み出す。
人気のない街の片隅で、都市伝説とケルベロス達の戦いが始まった。
●
挨拶代わりの小女王のなぎ払いの一閃がケルベロス達目掛け放たれる。
軽く武器を振るような仕草から放たれるのは、その体躯に見合わぬ剛の一撃。衝撃が地を砕き、周囲の廃ビルの壁を抉る。
巻き上がる粉塵、もとよりあてるつもりのない、魅せるための一撃として放たれたそれにケルベロス達は怯むことはない。
ルビークが視線を飛ばし、それを受けた藍とアウレリア、三人が
「後ろは見ないでいい、支え切って見せるからそんな奴こてんぱんにやっつけて!」
藍の言葉と共に雷の障壁がケルベロス達を守るように展開され、それを盾とし、ルビークが先陣を切る。武器を構え、迎え撃つ体勢の敵は退く素振りなど微塵も見せない。
「――花よ、風よ。力を、貸して」
先を行くルビークを援護するように、祈るようなアウレリアの詠唱が小さく、消える。粉塵を巻き上げ吹き上がる風。打ち捨てられた街のひび割れた道路のあちこちに種を落とし、根を張る草花が突如芽吹き、数多の花びらが舞い上がり、少女王へと向かい荒れ狂う。
それは刃へと身を変え、その体に無数の紅い線を刻む。
花びらの舞いにその身を紛らせ、肉薄したルビークの振り上げる無骨な刀剣、それに炎が灯ると同時、敵に向かい叩きつけられる。
甲高い金属の音が響く。
斧槍の柄でその一撃を受け、弾き飛ばされることなく、敵はしっかりと両の足を踏みしめ、ルビークを押し返そうとする。対するルビークも、力を抜けば反撃を受けるとわかっている以上手を抜くことは出来ず退くこともままならない。
小女王は炎にじりじりとその身を炙られながらも、笑みを絶やすことはない。
突如ふと、ルビークに抗するように掛かっていた力がふっと抜ける。彼はその以上にいち早く気づき、すぐさま力を抜き、後退しようとするものの、目の前の敵はただ力を抜いただけではなかった。
目の前で武器の柄が突如折れ、幾本の鎖でつながれた多節棍となったそれはルビークの武器を絡めとり、その身を無理やりに引き寄せる。
「悪戯が過ぎましたね。夢を見るのはお仕舞にしましょう」
翡翠の輝きを放つ雷が突如、闇を裂く。
舌打ちと共に、武器を引き戻した小女王はヒスイの撃ち出したその一撃を翼で身を覆うようにして受けた。
「断ち――――斬るッ!!」
視界を翡翠の輝きに焼かれた小女王の頭上から、突撃の速度を載せたアマルティアの一撃が襲い掛かる。それを迎撃すべく、下から掬い上げるような斧槍の一撃が、アマルティアに襲い掛かる。互いの刃がぶつかり合い、澄んだ音が響く。
互いの一撃がが相殺され、小女王が更にもう一撃を繰り出すよりも早く、その薄いお腹を、アマルティアの横薙ぎの斬撃が切り裂いている。
一瞬の視線の交差、冷えたアマルティアの瞳と、煮えたぎるような怒りと憎悪の渦巻く小女王の瞳。対照的なそれらがぶつかったのも一瞬。
「こちらは多人数なのをお忘れですか?」
廃ビルの壁を足場に、レティシアの放つヒールで踏み砕くような蹴りが小女王の頭上から襲い掛かる。
咄嗟にその一撃を再び斧槍で彼女が受けた瞬間、その体を重力が押さえつけ、渦巻く電流を纏う勇の振るう刃が、身動きできないその体を深く切り裂く。追撃にノアの放つ炎を纏う蹴りが小女王の体をしっかりと捉え、その小柄な体が派手に吹き飛ばされた。
●
しかしその体は小さな腰の翼を使い宙で反転し、体勢を立て直したかと思うと、手にした斧槍を彼女は高々と放る。
「舐めるな番犬風情。私を誰と心得る」
言葉とともに、バラバラに分解された武器が一斉に、アマルティアに向けて降り注ぐ。ルーチェの放った輪がパーツの一つを弾き飛ばすものの、それでは到底手が足りない。アマルティア自身も足を使い、刀で打ち落とし、攻撃を凌ぐものの、その全てに対応は出来ない。
鎖と柄で構成された一パーツが、攻撃を振り払おうとした刀に絡み付き、その重さに彼女の体が崩れる、そこに襲い来る、槍の穂先と斧の刃。
それらをルビークの炎を吹き出す縛霊手が受け、叩き落す。
「人の夢を食い散らかしてはいけないよ。それは夢喰い、お前の夢ではないのだから」
ルビークの言葉に、彼女は唇を噛み締め、引き戻した武器を組み上げ、再びそれを放つ。
「私は女王だぞ! 凡百な夢と同列に語るでない!」
再び、鋼鉄の雨が降り注ぐ当然、ルビークへとそれを向ける間、彼女の手に武器はない。
地を蹴り、敵の初撃で崩れた瓦礫を踏み台に、アウレリアが飛ぶ、傷口を抉る、すれ違いざまの一撃に、小女王の体が地に落ち、武器の雨が止むと同時、藍がすぐさまルビークへと駆け寄る。
「あまり無茶しないでください」
言葉と共に彼女が施術を開始するの気にかけながら、他のケルベロス達は、立ち上がり武器を構えなおした小女王を包囲している。
「他と比べられるからこその、嫉妬。他を羨み、嫉み、前に進めないが為に他を蹴落とすしかない、それが貴方の本質なのですね」
「女王が語るに落ちる」
先ほどのやり取りから見抜いたその本質を語るヒスイに対し、余裕のない視線を小女王は向け、続くアマルティアの言葉に、強く、強く武器を握りこむ。
「満たされた者にはわかるまい、他者を妬む気持ちなど!」
「自分のために時間を使う方が有意義でしょうに」
言葉とともに、レティシアの放つ砲撃が、彼女を襲う。それを凌ぎ、立ち竦む小女王の体を目掛け目にも留まらぬアマルティアの斬撃と、ヒスイの振るう光の剣が迫る。
それらを武器の柄で受け、弾き、再び彼女は武器を握りなおし、横薙ぎに振るう。
その一撃を、真っ向からノアが受け止める。
「誰かと比べ、そのたびに嫉妬して、終わりもキリもない、そんなのは疲れるだけだ」
「それでも人々は誰かを羨み、妬むことは決してやめられない。その者達を救う女王こそがこの私だ!」
攻撃を受け止めていたノアを吹き飛ばし、彼女はケルベロス達を蹂躙すべく武器を振り上げる。
それは立ちはだかる敵を打ち払う、全力の一撃。
「悪いけど、じっとしててね」
眩く光る螺旋に渦巻く蒼雷が奔る。それは小女王の一撃が街並をなぎ払うよりも早く、最短距離を裂いて、小女王の体を切り裂いていた。武器を取り落とした彼女の膝が折れ、地へと倒れ付す。
モザイクに解けた都市伝説の模倣物は、誰の願いもかなえる事はなく、ただ空しく散っていった。
●
もとより人の寄り付かぬうち捨てられたその場所の修復は必要最低限にケルベロス達は撤収の準備を始める。師走の忙しい時期だ、誰もが皆それなりの理由と用事を抱え、家路を急ぐ。
誰かが待つ家へ帰る者、或いは遣り残した仕事を片付けるために急ぐ者、はたまた、ただ、慌しい周りの空気に急かされているだけの者。
彼等だけでなく、再び人通りの戻った煌びやかな師走の街には、沢山の色んな人々が溢れている。
その中にはきっと、また誰かを妬み、羨む者もいれば、それと同じだけ、幸せな者もいるのだろう。結局それはその時々のことで、時の流れの忙しなさに皆移ろい行く。
ただ、誰もが、きっと抱える同じ思いの為に、日々を生きている。
来年は、或いは、明日はいい日でありますように、と。
ケルベロス達はその願いを叶える為に、日々を慌しく過ごして行く。
作者:雨乃香 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年12月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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