血のクリスマス事件~気の早いサンタ

作者:雨乃香

「今年ももう終わりですねぇ……その前にクリスマスが待っているわけですが、ゆっくりできるかどうかは皆さんしだい、といったところでしょうか?」
 ケルベロス達の集った小さな部屋でニア・シャッテン(サキュバスのヘリオライダー・en0089)は白い縁取りの真っ赤な衣装に身を包み、彼等の視線を集めつつ、含みのある笑みを浮かべ、フフっと笑って見せた。
「というのもですね、リヴァーレ・トレッツァー(通りすがりのおにいさん・e22026)さんらの調査のおかげで、現在起きているVRゲーム型ダモクレスの事件が、大侵略期の地球で『血のクリスマス』と呼ばれる大虐殺を引き起こした侵略型超巨大ダモクレス、『ゴッドサンタ』の復活のための下準備であることが判明したのですよ」
 名前からして、なかなか冒涜的なダモクレスですね? などとニアは笑いつつ、真面目な表情に戻ると、今回の事件について説明を始める。
 ニアの説明によれば、VRゲーム機型ダモクレスは、ゴッドサンタの配下によって、少し早いクリスマスプレゼントとして子供たちに届けられたもので、更に『ゴッドサンタ』は、クリスマスを楽しみにする人々を血祭りに上げる事で、自らが復活するグラビティ・チェインを得ようと動き出したのです。
「襲撃が発生するのは、十二月二十四日、午前中。この襲撃が成功し、必要な量のグラビティ・チェインが集ってしまいますと、夜にはゴッドサンタが復活し、世界中に破壊のクリスマスプレゼントが振りまかれるわけです……ニアとしてはゆっくりケーキでも食べていたんですがね?」
 そのためにはどうすればいいか、わかりますよね? とでもいいたげな視線をむけたニアはそのまま、手元の端末を操作して、ケルベロス達の前に、目標となる敵の情報と出現の予測される場所の地図を投影する。
「街を襲撃するのは『ゴッドサンタ』の配下の量産型ダモクレス、『ヴィクトリーサンタ』と『ヴァンガードレイン』二体で一組のダモクレスですね。
 これらのダモクレスは二十四日の早朝、日本各地に現れ人々を襲い、グラビティ・チェインの奪取を目論んでいます。
 皆さんに今回向かってもらうのは、この地図で示したとおり、市街地の駅前ですね。人が多く、ツリーも立っており、いかにもクリスマスを満喫している感じの人が多いので、狙われるのは必然といったところでしょうか……」
 相手がいればニアもこういう所にいくんでしょうかねぇ……と小さく呟きを漏らしたニアは、弧ホント咳払いをすると本題に戻る。
「この二体はセットということもあって連携して攻撃を仕掛けてきますが、個々の戦闘能力事態は一般的なダモクレスと比べるとやや弱いです、連携を封じ、各個撃破できれば楽に倒せるでしょう」
 詳しいデータに関しては後で送りますので目を通してくださいね、とニアは告げると、投影していた画像を消し、ケルベロス達のほうを向き直る。
「せっかくのクリスマス、皆さんだって満喫したいですよね? 心置きなく楽しむためにも、憂いは事前にきっちりと取り除いておきましょうね?」


参加者
シルク・アディエスト(巡る命・e00636)
春日・いぶき(遊具箱・e00678)
御伽・姫桜(悲哀の傷痕を抱え物語を紡ぐ姫・e02600)
メリチェル・エストレーヤ(黒き鳥籠より羽ばたく眠り姫・e02688)
神咲・刹那(終わりの白狼・e03622)
オズワルド・ドロップス(眠り兎・e05171)
四方・千里(妖刀憑きの少女・e11129)
燈灯・桃愛(陽だまりの花・e18257)

■リプレイ


 十二月二十四日、雨と曇り続きのはっきりとしない空模様はどこへやら、雲の少ない晴れた空。
 駅前をいく人々の足取りはゆったりと楽しげで、イルミネーションに飾られた街の風景を楽しみながら彼等は笑顔を浮かべている。
 そうして誰もが楽しそうに過ごすその日常の光景に、影がさす。
 それは、人々の視線を集めるように、駅前の広場へと降り立った。
 金色のトナカイを模したダモクレス、ヴァンガードレインは、蹄を鳴らし足踏みし、サンタを模した赤い装甲のダモクレス、ヴィクトリーサンタはそのカメラアイを左右に振り、周囲の人々が驚き、困惑している様を確認。
 事態を飲み込めない人々はその様子をただ呆然と見つめていたが、ヴァンガードレインの角がバチバチと音を立て、光りを帯び始めたのを見て、ようやくただ事ではないと悟ったのか、悲鳴を上げ、慌てふためき始める。
 そんな広場の様子を尻目に、ヴィクトリーサンタは腰を低く構え、背のブースターに炎を点す。その視線の先にあるのは逃げ惑う人々の一団。
 重々しい音と共に飛び出したその体が人々を吹き飛ばし、焼き尽くすその直前、激しい金属音が広場に響き渡った。
「人を傷つけることは絶対に許しません……」
 ヴィクトリーサンタ人々の一団をひき殺すその直前、どこからともなく割り入った御伽・姫桜(悲哀の傷痕を抱え物語を紡ぐ姫・e02600)は黒鎖を地に展開し、守護の魔法陣を描き挙げ、その突進をしっかりと受け止めていた。
 その突然入った邪魔にヴィクトリーサンタは動揺しない。
 後方に角に電撃を貯め待機していたヴァンガードレインが控えているからだ。
 その意図を読んだヴァンガードレインはすぐさま電撃を周囲へと放出しようと、角を振り上げる。
「定命を持ち、日々を懸命に生きる者達にとっての祝いの日――それを乱させはしません」
 空から降る声。
 次いで降り注ぐ無数の光の槍。
 その直撃を受けたヴァンガードレインの角に集っていた雷撃は、周囲の地を焦がし、霧散するに留まった。
 自らの放ったその攻撃を盾に、シルク・アディエスト(巡る命・e00636)はヴァンガードレインに肉薄し、一角獣を模した砲塔であり槍であるその武装を突き出す。
 敵はその一撃を角で弾き、シルクの体を弾き飛ばすものの、それで十分な時間は稼げていた。
「皆さん、ここは危険ですわ。安全な場所へ案内するのでついて来て下さい」
 四方・千里(妖刀憑きの少女・e11129)の腕に抱かれ、上空のヘリオンから降り立ったメリチェル・エストレーヤ(黒き鳥籠より羽ばたく眠り姫・e02688)はその背に人々を守るように立ちながら声を張り上げ、人々に逃げるための道筋を示す。
「大きくて頑丈なトナカイのロボットだなんて、素敵なクリスマスプレゼントです」
 メリチェルへと敵を近づけないように千里と共に前に進み出た春日・いぶき(遊具箱・e00678)は呟きと共に手にした刃の輝きをヴァンガードレインへと向けた。
 その刃の煌きに何を見たのか、ヴァンガードレインは一歩後ずさった。その動きにヴィクトリーサンタは、仲間が満足に動けないことを悟ると一度姫桜から距離を取る。
「安全な場所へ案内しますので慌てずに指示に従って動いて下さい」
 その動きに対し警戒は解かず敵から目を離さないようにしながら、姫桜はメリチェルと共に避難誘導へと回り、予め手配していた、警察等と協力しこの場から人々を遠ざけていく。
 このまま人々を逃がせば、グラビティ・チェインを確保する事は出来ない。その事に焦ったのか、ヴァンガードレインは再び角に蓄電を始め、ケルベロス達を威嚇するように蹄を鳴らす。
「せっかくのクリスマス……悪い子のお前には私が死をプレゼントしよう……」
 戦闘の意思を見せたヴァンガードレインに対し、千里が踏み込む。ぶわりと袖がはためき、長身の刀が陽光に煌いたかと思うと、瞬く間に紫電を纏う突きの一撃がヴァンガードレインの黄金の装甲を穿っている。
 たまらずヴァンガードレインは、暴れ、角による突き上げて反撃を試みる、が、
「避難誘導が終わるまで手出しはさせません」
 神咲・刹那(終わりの白狼・e03622)の縛霊手から伸びる霊力の網がその黄金のボディを縛りあげ、千里はその隙に刀を引き抜き離脱する。
 その一連の動作の内に、ヴィクトリーサンタが打って出ていた。
 本来であればヴィクトリーサンタが撹乱を担当する所であったが、ケルベロス達に包囲されている今、グラビティ・チェインの獲得と優先して考えるのであれば、高軌道のヴィクトリーサンタを本命とするべきだと、判断を下したのであろう。
 意表をつく突撃にヴァンガードレインに注意を払っていた、ケルベロス達は咄嗟に反応が追いつかない。
 ブースターを吹かし、一直線にヴィクトリーサンタは逃げる人々の背を目掛け突撃する。
「もあ、一緒に行くのよ」
 燈灯・桃愛(陽だまりの花・e18257)の命に応じ、ウィングキャットのもあがヴィクトリーサンタの前へと立ちはだかる。桃愛の命を受け、仲間達にその力を分け与える攻性植物の助けを受け、もあは羽を広げ、敵の攻撃に抗い、力を拮抗させる。
 しかし、その体躯の差は大きい、もあの限界が訪れ、弾き飛ばされようとしたその瞬間。
「邪魔させてもらうね」
 獣のものへと変化した腕に長剣をしっかりと握り、その先に重力を集め、オズワルド・ドロップス(眠り兎・e05171)は横合いからヴィクトリーサンタへと切りかかる。
 攻撃を察知したヴィクトリーサンタは咄嗟に両手を交差させ、その一撃を受け止める。
 重力を伴う一撃が敵の体に重く圧し掛かり、地が抉れ、ヴィクトリーサンの腕の装甲が、音を立て、凹む。長く受け続けては不味い、そう判断したヴィクトリーサンタは一般人への攻撃を諦め、ブースターによる加速で距離を取り、仕切りなおす。
「血のクリスマスになんか絶対にさせたりしないの」
 人々が避難を終え、喧騒の去った煌びやかな駅前に桃愛の宣言が響く。
 二体のダモクレスはそうして計画を邪魔するケルベロス達へと標的を完全に移し、任務遂行の為の障害を排除すべく、全力での戦闘を開始する。


 人気のない街中、ケルベロスとダモクレスは互いの全力をぶつけ合い、攻撃を重ねあう。
 シルクの作り出した幻影の龍がヴァンガードレインへと襲い掛かり、その黄金の体を炎に包む。しかし、それに怯むことなくヴァンガードレインは角に貯めた雷撃を周囲に拡散し、ケルベロス達にまとめて攻撃を仕掛ける。
 踏み入る事を躊躇わせるそこに、構わず千里が飛び込むのにあわせ、先後するように姫桜が雷を杖から迸らせ、続く刹那の起こす爆発が敵を怯ませる。飛び込む間に千里の手元で扇へと姿を変えたオウガメタルの一撃がヴァンガードレインの装甲を拉げさせるものの、電撃の中に飛び込んだ千里の体にも少なくない負担が掛かる。
 すぐさま至近にいたシルクと千里の傷を癒すためにいぶきの放った薬瓶が弾け、薬液の雨がその傷を癒していく。
「さぁさ、あなたたちのお相手はこの私たちよ? もちろん、覚悟、できてますよね?」 
 挑発するようなメリチェルの言葉と共に砲撃がヴァンガードレインを襲う。爆風に煽られながらも、地を駆け直撃を避けた金のトナカイは反転し、飛び上がる。
 ヴァンガードレインの撃破を第一に捉えていたケルベロス達の視線は自然、そちらへと引き寄せられたところで、ヴィクトリーサンタはブースターを点火し、前衛を務めるケルベロス達の間を抜け、瞬く間に後方へ回り、オズワルドと、桃愛へと向け、炎の尾を引く突撃を刊行する。
 メリチェルのビハインド、ノイエが周囲のイルミネーションを飛ばし、その前進を食い止めようとするものの、攻撃をものともせず、ヴィクトリーサンタは進む。
 炎の壁が奔り、地を焼き、イルミネーションが燃え上がる。
「癒しのあめよ、ここに集いて、きらめく世界を彩って。――ねぇ、あなたのこころも癒してあげるの」
 炎を鎮めるように七色の雨が桃愛の手によって降り注ぐ。広く炎が燃え広がることを一旦は防げたものの、空へと高く駆け上がったヴィクトリーサンタが反転するのがケルベロス達の目にははっきりと見える。
 点のように小さかったその体は一瞬で再び、オズワルドと桃愛と目掛け襲い掛かる。
 それを真っ向から迎撃すべくオズワルドは長剣を片手に構えた。


「とっておきをプレゼントだよ」
 オズワルドは傍らのミミック、シトラスの口から新たな剣を引き抜くと、向かって来る敵へと向けて飛ぶ。
 オズワルドの横薙ぎの一撃を、ヴィクトリーサンタは弾き飛ばし、勢いのままに彼の体をそのまま持っていこうとする、しかし、剣と交差した腕が突如重みを増し、ヴィクトリーサンタの体勢が大きく崩れた。
 ただ剣を弾かれたわけではない、重力による拘束でその持ち前のスピードを奪われ、続く、縦に切り下ろす一撃が装甲を切り裂き、更なる重さがヴィクトリーサンタの体へと負荷をかける。
 しかし、ヴィクトリーサンタは腕を地につきながらも、オズワルドの体を掴み、ブースターの出力を上げ、地に擦りつけ引き摺りまわそうとする。
「そうはさせません」
 その出力が上がりきるよりも早く、姫桜が力強く羽ばたきオズワルドの体を抱きとめ、敵の手からその体を解放するものの、仲間の危機に動こうとしていたのは彼女だけではなかった。
 ヴィクトリーサンタ本来の役割が、ここにきてようやく果たされ、一瞬とはいえ、ケルベロス達の注意の外に置かれたヴァンガードレインはシルクへと向け、全力の一撃を見舞う。
 帯電した角が音を立て、光る。それを解放することなく、突き出し突撃する、ヴァンガードレインの放てる最も攻撃力を有する技。
 既に回避の間に合うタイミングではないことをシルクは悟ると、砲塔を構え突撃する。
 ヴァンガードレインのほうが一瞬早く自らの射程内にシルクを捕らえ、放電を開始する。雷撃にうたれ、その足が一瞬止まる。
 そこへ迫る、角による突き上げ。その雄雄しい角が彼女の体を貫くと同時、シルクの突き出した砲塔がヴァンガードレインの体を貫く。
「光に呑まれ、地に還りなさい」
 自らの身を厭わない相打ちの一撃、突き立った角から直接流される電撃に耐えつつ彼女はアームドフォートの引き金を引いた。
 零距離から放たれる砲身すら焼け付く最大出力の一撃がヴァンガードレインの体内へと直接打ち込まれる。膨れ上がる光が大きく広がり、周囲の視界を焼く。
「少々無理が過ぎますね……もう少し僕も遊びたかったのですが」
 光が収まり、ヴァンガードレインの姿が跡形もなく消えたその爆心地で、シルクの体を抱えながら、いぶきは本気なのか冗談なのか、どちらとも取れない声色と表情でそう呟やいた。
「まだ、戦いはおわっていません。もう一体います」
 大丈夫だといぶきの助けを断りシルクは一人で立つと、仲間達と交戦するヴィクトリーサンタのほうへと視線を向ける。
「いいんですか?」
 そう問うのは治療の必要性か、それとも、先程の戦いから彼女の秘めたモノへの気遣いか。
「はやく向かうべきです」
 その言葉に、いぶきは目を伏せると、そのまま交戦の続く仲間達の下へと向かっていく。
 入れ替わるように、桃愛がシルクへと駆け寄りすぐさま治療を始めると、シルクはそれを拒否することはなく、黙って受けいれる。
「すぐに治しますよ。お願い、笑顔の華をたくさん咲かせてっ!」
 ありがとうと、頷きつつ、シルクは決着の近い仲間達の戦闘風景を眺めつつ、ぐっと拳を握り締める。


 相棒であり、本来であれば攻撃を担当するヴァンガードレインを失った撹乱約のヴィクトリーサンタ単機では複数ケルベロス達を相手にそう長くは持たないのは目に見えていた。
 それでも彼は、諦めない、自慢の速さを生かし、高速移動を繰り返し、視覚の外からメリチェルへと急襲をかける。
 だが、どれほど早かろうと、複数のケルベロス達の視線から逃れられるわけではない。
「敵の攻撃が迫って来てますわ……気を付けて下さいませっ!!」
 姫桜の言葉と共に、ボクスドラゴンのシオンがブレスを吐きかける。敵はその攻撃を体を傾けかわし、メリチェルへと肩よりぶつかるものの、声により気づいていた彼女は七色の花が咲き誇るグレイブでその攻撃を受け止め、流す。同時、その背部のブースターを一突きにする。
 小さな爆発と共に、素早さを奪われたその体を、ケルベロス達の攻撃が襲う。
「さぁ、砕け散りなさい!」
「聖なる夜の晩餐の……メインディッシュに魂を……
 ―――お前も糧になれ……」
 目にも留まらぬ刹那の拳が乱れ舞い、重力に引かれ加速する千里の刀身が敵の体を微塵に切り裂く。
 一時の間を置いて爆発四散するヴィクトリーサンタの体。
 奇跡的に残された頭部が飛び出し、まだカメラアイの生きているそれはいぶきの足元へと転がり、とまる。
「貴方方に上げるグラビティチェインはないんですよ」
 サンタ帽を模した頭部は踏み潰され、煙を上げ、その機能を停止した。


 破壊され、焦げ付いた街の様相はケルベロス達の手により、お昼を過ぎる前には元の通り、イルミネーションの輝く美しい街並へと戻っていた。
 修復により幻想を含んだその風景は、よりいっそうクリスマスらしいそれとなり、誰も気にかけることもなく風景へと馴染んでいく事だろう。
「皆さんはこの後のご予定はどうなっているんでしょうか?」
 サンタモチーフの衣装に着替え、修復とささやかなプレゼント配って回っていたシルクが作業を終え、一息ついたのを確認したオズワルドがふと、思い出したように仲間達にそう声をかける。
「ご飯の予定がありますが、それまでは特には」
「彼と一緒に来る予定が……」
 いぶきと刹那がそう返す以外にこれといった返事はなく、姫桜はでしたら、と前置きをして口を開く。
「それまで皆さんで祝勝会もかねてパーティーなどいかがでしょうか?」
 その提案に桃愛が一番に頷き、返事を返す。
「皆さんとケーキやチキン、美味しいものをたくさん食べたいのよ」
 他のケルベロス達も、了承の答えを返すと、彼等は徐々に人が戻り始めた駅前の街の中、営業を再開している店を探して歩き始める。
「ふふ、皆さんと一緒にクリスマスを過ごせて嬉しいですわ」
「楽しい時間になるといいですね」
「シャンメリータワー……」
 メリチェルに、シルク、千里誰もが楽しそうに、ふっと口に出し、そうして笑い声が上がる。
 そんなケルベロス達の一団を見つけ、街いく人たちが小さく礼をし過ぎ去っていく。
 まだまだ始まったばかりのクリスマス。
 誰もがこの日を楽しもうと皆笑顔を浮かべ、大切な人共に時間を過ごしていく。

作者:雨乃香 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年12月24日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。