屍に蹂躙される埠頭

作者:なちゅい

●海から現れし巨大な屍
 茨城県大洗町の埠頭。
 そこは、コンテナターミナルとなっており、主に男性達が汗水たらして働き、荷物の積み運びを行っている場所だ。
 現在、午後2時半。入港の時間には、まだしばらくの時間がある。
 現場で働く職員達が倉庫の清掃などを行っていたタイミング。そいつらは海からのそりのそりと上陸してくる。一般成人男性の倍はあるそれらは、多数の死体を強引に繋ぎ合わせたような姿をしていた。
 屍隷兵ヘカトンケイレスと呼ばれるその人造デウスエクスは、埠頭で働く男性達を見つけるや否や、高く上げた足で踏み潰してみせる。
「な、なんだ、この化け物は!?」
「逃げろ、殺されるぞ!!」
 逃げ出そうと近くにあったフォークリフトに乗り込んだ者もいたが、屍隷兵はフォークリフトごと、乗っていた男性を引き裂いて見せた。
 所々に撒き散らされる人だったモノ。屍隷兵達はこの埠頭にいる生きとし生ける者全てを赤い肉塊へと変えていくのである……。
 
 屍隷兵の出現を聞きつけたケルベロス。具体的な話を聞こうとヘリポートへ向かうと、そこでは、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)が集まったケルベロス達へと説明を始めていた。
「……っと、ごめんね。新しく来た人達がいるから、改めて説明し直させてもらうよ」
 ケルベロスによる空中戦において、見事に月喰島から出現した冥龍ハーデスを撃破する事ができた。
「事件は決着したかに見えたけれど、どうやら冥龍ハーデスは、月喰島から配下の戦力も進軍させていたらしいね……」
 冥龍ハーデスの撃破からしばらくして、日本各地に『ヘカトンケイレス』という種類の屍隷兵が、次々と上陸してくる事件が予見されたのだ。それは、すでに灰木・殯(釁りの花・e00496)が予測していたことでもある。
「冥龍ハーデスは既に死亡していているから、この屍隷兵の集団に統率は取れていないようだよ」
 1つの集団は10体程度で、太平洋側の海岸地帯へとバラバラに上陸してくるらしい。それらの撃破をしてほしいと、リーゼリットはケルベロス達へと依頼する。
「それほど強敵ではないけれど、人間を見つけ次第、無差別に襲撃、虐殺を行おうとするのが厄介だね……」
 迎撃に失敗すると、大きな被害が出る危険性がある。なんとしても屍隷兵を撃破したいところだ。
 現れる屍隷兵は10体。いずれも、踏み潰し、怪力での引き裂き、突撃後の暴れ周りによって攻撃を行う。
 敵が出現するのは、茨城県大洗町の埠頭だ。敵が現れる場所はコンテナターミナルとなっており、倉庫が立ち並ぶ場所となっている。
「上陸場所、襲撃時間は予測がついているから、余裕を持って迎撃が可能だよ」
 埠頭で働く人々の避難を終えてから敵と対することができるので、敵の撃破に集中することが出来るはずだ。
 今回相手にするのは、不気味な敵には違いないが。リーゼリットは皆なら撃破できると信じていると笑顔を浮かべる。
「無事に討伐できたなら、近場の漁港で取れた海産物を使った海鮮丼を食べてくるといいよ」
 とても美味しいから是非と彼女は勧める。ケルベロス達はそれに対してあれこれと考えながら、屍隷兵の討伐へと当たっていくのだった。


参加者
星黎殿・ユル(聖絶パラディオン・e00347)
灰木・殯(釁りの花・e00496)
八剱・爽(ヱレクトロニカオルゴォル・e01165)
八江・國綱(もののふ童子・e01696)
火岬・律(幽蝶・e05593)
リーナ・スノーライト(マギアアサシン・e16540)
トープ・ナイトウォーカー(影操る戦乙女・e24652)
祠堂・小夜子(追憶の鬼百合姫・e29399)

■リプレイ

●海より現れし冥龍の置き土産
 ヘリオンは直に、現場空域に差し掛かる。
「月喰島の屍隷兵は少なすぎると感じていましたが、嫌な予感ほど当たるものですね」
「まったく、厄介な置き土産をしていってくれたものだ」
 冥龍空中戦を思い返して語る人派ドラゴニアンの灰木・殯(釁りの花・e00496)に、足まで伸びるプリズムパープルの長髪が特徴的な祠堂・小夜子(追憶の鬼百合姫・e29399)が滑らかな口調で返す。
「……地球の生き物や人間をこんな化物に変えるなんて……。冥龍……最低なヤツ、だね……」
 すでにこの世にいない黒幕に対し、リーナ・スノーライト(マギアアサシン・e16540)は自らの手で討伐したかったと嘆いた。
「ドラゴン陣営も厄介な種族を作ってくれる」
 それを聞いていた、軍服姿のトープ・ナイトウォーカー(影操る戦乙女・e24652)が呟く。
「何はともあれ、人類に害為す者は倒すまで、だ」

 間もなく、この地……茨城県大洗町に屍隷兵がやってくる。
 ヘリオンから降り立ったケルベロス達は、その対策の為にと埠頭周辺にいる人々に避難を促す。
 リーナは殺界を形成して現場から人を遠ざけつつ、ケルベロスカードを提示し、隣人力も合わせてコンテナターミナルに近づかぬよう伝える。
「大丈夫、ボク達がきちんと防いで見せるから、ちょっとだけ避難していてね」
 星黎殿・ユル(聖絶パラディオン・e00347)もまた可能な範囲で人々へと直接声をかけ、八剱・爽(ヱレクトロニカオルゴォル・e01165)も避難誘導の協力を仰ぐ。
 埠頭で作業している作業員の会社へとケルベロスを代表して電話していたのは、火岬・律(幽蝶・e05593)だ。彼もまたケルベロスだと名乗った上で状況説明し、さらに放送を行うことで作業員全員に知らせるよう依頼していた。
『業務連絡、業務連絡。間もなく、デウスエクスの襲来が……』
 放送機器での連絡はトープも望んでいたこと。これでかなり避難が進む。
 殯の依頼で近辺の道路を封鎖してもらい、ユルがキープアウトテープを戦場想定場所に張り巡らせた後、メンバー達は敵の出現に備える。
「……来る」
 敵影を目にした八江・國綱(もののふ童子・e01696)が仲間へ告げた。
 海より上半身を出す、屍隷兵ヘカトンケイレス。そいつらは陸を目指し歩いてくる。バラバラではあったが、情報の通り10体いることを律は目視で確認する。
「海から現れる巨人か……。ヘカトンケイレスというより海坊主だな」
 同じく、敵の数を把握したトープも本音を漏らす。
「冥龍の置き土産……。病理が未だ健在ならば、私は治療に当たるまで」
 上陸してすぐ、ケルベロスを目下の標的と見定めた屍隷兵は、すぐさまこちらへと駆け寄ってくる。そいつらを、殯が真っ先に迎え撃つ。
 丁重に出迎え、迅速なる安寧を。足に履いたレッドブラウンのレザーで出来たブーツに暴風を纏いつつ、殯は敵陣へと強烈な回し蹴りを見舞うのである。

●襲い来る大きな躯達
 真っ先に攻撃を仕掛けた殯。的確な狙いで繰り出した蹴りは、屍隷兵の守りすら打ち砕く。
「死を奪われた屍に、安息の眠りを届けましょうか」
 医師である殯は屍隷兵を構成する屍を救済する為、不適な笑みを浮かべてグラビティを行使する。
 次に高く跳躍し、敵の頭上から襲い掛かったのはリーナだ。そいつの脳天へと雷の霊力を纏わせた霊刀「鳴月」の刀身を突き入れ、リーナはすぐにその場から離脱する。ヒット&アウェイの戦法は、暗殺者としての経験があるからこその戦法だろう。
「お手並み拝見といこうか」
 こちらも、笑みを浮かべる爽。初めて戦う相手とあらば、心も躍ろうというもの。両手に改造スマートフォンを手にした彼は、素早く画面をタッチし、グラビティの力を込めて同じ敵を炎上させる。
 ケルベロスの布陣は、前衛と後衛に二極化しての展開。メンバー達は各個撃破し、討伐に当たる構えだ。
「我が魔力、汝、救国の聖女たる御身に捧げ、其の戦旗を以て、我等が軍へ、勝利の栄光を齎さん!」
 回復役として振舞うユルは立派な胸が、大きなおしりが勢いよく弾ませ、クレカ型のシャーマンズカードを高く掲げる。
 そのカードから、彼女は救国の聖女のエネルギー体を召喚する。聖女の振るう炎に焼かれた戦旗は、見る者……前に立つメンバー達の心を揺さぶらせた。
 そこへ、襲い来る屍隷兵。大きな足でケルベロスを踏み潰そうとし、特攻してくる個体は手足を広げて暴れ周り、メンバー達を傷つけてくる。その威力は決して小さいものではない。
「――黒塚に、鬼籠もれりと言ふはまことか」
 だからこそ、逸早く倒さねばならない。盾となって敵の攻撃に耐える律は自身を含めた仲間へと鮮血状の霊力を撃ち、凶暴性を高めていく。
 同じく、強引に自分達の体を引き裂こうとする屍隷兵を、國綱が観察する。
 その上で、彼は仕掛けていた見えない地雷を一斉爆破させる。それによる敵の立ち回りを見て、大体のポジションを確認していた。
「3体はディフェンダー、5体がクラッシャーだろうな。残りは……」
 敵のポジションについてわかったことを、國綱は仲間へと端的に伝える。残り2体は、立ち位置から中衛。その上、足止めやプレッシャーの効力が高いところから考えると、ジャマーらしい。
(「敵の統率が取れていないのが吉と出るか、何をするかわからない存在が複数、という意味で凶と出るか……」)
 歯車などで構成された偽翼型のデバイス。それを背中に展開させつつ、小夜子は考える。彼女は鬼百合の紋章が刻まれたリボルバー銃を抜き、跳弾で敵の背後から銃弾で撃ち貫く。
 敵全体を見回すトープは、冥府深層の冷気を帯びた手刀で切りかかる。それを受けた敵は体を維持できなくなり、崩れ落ちていく。
「まずひとつ」
 彼女はそうして、撃破数のカウントを始めるのだった。

●屍は元の死体へと……
 ケルベロス達は声を掛け合い、連携を図る。
 屍隷兵の猛攻はかなりのもの。敵の怪力に服や体を裂かれる爽だが、彼はそれでも軽々しい態度を崩さない。
「中々、歯ごたえがある相手だな。いいねェ、テンション上がってキた!」
 上機嫌な爽は伸ばした腕から、ブラックスライムを射出する。それに拘束されてもがく敵へ、國綱もまたブラックスライムを伸ばす。
 鋭い槍の形状となったスライムに貫かれた屍隷兵。それでも、馬鹿力で暴れようとするそいつを抑えるのは大変だ。律は自らに分身の幻影を纏わせて、少しでも被害を軽減しようとする。
 仲間が怪我をしているのであらば、ユルも黙ってはいない。彼女は長い青髪と白衣を翻し、星降る銀環から光の盾を出現させて仲間を護らせる。
 数と力で押し通ろうとする敵。序盤、ケルベロス側はやや守りメインの戦法になってしまう。
 リーナは壁となる敵をやり過ごし、ジャマーとなる敵を狙う。身軽に跳躍し、空中2段ジャンプをして敵の肩口に飛び乗る彼女は、今度は刃に空の霊力を纏わせてそいつの首を狙う。肉を切り裂いて赤いものが飛び散るが、完全に断ち切るとは至らず、彼女はまたもその場から飛びずさる。
 一方で、前衛メンバーは次々に敵を撃破する。殯が音速を超える拳によって1体の胴体を粉砕した。
 ほぼ同タイミングで、小夜子は飛びかかってきた別の敵へと告げる。
「護るために在ると決めたからには、庇護の対象に害を加える輩を通すわけにはいかないな」
 傷つける為の矛ではなく、護る為に矛となると自らを定義した小夜子。普段髪から分散させて放電する静電気を、彼女は胸元の青琥珀色のコアへと集約していく。
「出力最大ヲ承認。放電ヲ開始」
 小夜子は次の瞬間、青琥珀色のエネルギー体を射出する。電磁波は屍隷兵の体を駆け巡り、完全に焼き払ってしまった。
 これで、壁となる敵が沈む。ただ、その後にいる2体の屍隷兵は絡め手で攻め来る厄介な連中だ。
 しかし、攻防が続く中で、そのうちの片方の敵に勝機を見出したのは、トープだった。
「霊子よ、我が手に集え。彼の者を切り裂く刃となれ」
 彼女が次に生成したのは、仄かに光る非実体の剣。それを屍隷兵の体深くへと突き入れ、トープは真横に切り払う。
「これで、よっつ」
 精神を寸断されたそいつは、元の物言わぬ躯へと戻っていった。

 ケルベロスに狙いを定める屍隷兵は、一応の役割分担があったようだ。それも、冥龍ハーデスの戦略としてあったのかは今では分からぬが……。
 ジャマーと思われる敵が片膝を地面に突き、上半身が大きく揺らぐ。
 そいつを攻め立てていたリーナは、刃の尖端から魔方陣を展開していった。
「わたしは、貴方がこの世に存在する事を許さない……! 塵一つ残さず消し去れ、黒滅の閃光……っ!」
 自身の魔力と周囲に散らばる魔力を集束させたリーナは、それを一挙に突き出す刃から放出する。彼女自身にもそれなりの負荷がある一撃だが、浴びた敵は塵すら残さず消え去った。
 後はほとんどが力だけで攻め来る個体ばかり。だからこそ、猛攻は続いており、回復役となるユルの負担はさほど変わらない。小夜子は降魔の一撃を織り交ぜて敵の体力を奪い取り、優位に戦おうと試みる。
 爽もまた、自らにオーラを纏わせて自らの傷を塞ぎ、眼前との敵とのバトルに興じる。
「まだ、戦えるだろ?」
 にやりと笑う爽は白い翼を広げ、聖なる光を敵陣へと撃ち放つ。
 國綱もまた敵が少なくなったことで、敵の目の前に近づいて仁王立ちをし、すっと息を吸い込む。
「この……ドアホォオオオオオーーーーー!!!!」
 ほとんど喋らぬ國綱の怒号に、仲間達すらも驚く。だが、それ以上に屍隷兵達は怯み、身を竦ませてしまう。1体は固まったまま潰えてしまったようだ。
 そんな仲間の攻撃が時に飛び交うこともあって、爽も眼前の敵が弱ってきたのを察する。楽しみながらも冷静に敵を分析していたのは、さすがだ。
「快楽に沈め」
 彼は見定めた敵と神経を接続し、強烈な快楽信号を送り込む。奇怪な声すらも周囲に響き渡ったが、声が完全に止んだとき、そいつは完全に昇天して二度とは動かなくなってしまう。
 なおも、ケルベロス達の攻勢は続く。食らいつくオーラを発し、敵の胸を抉り取ったことでそいつを倒した律は、残る敵の動きが変化したことに気づく。
「逃げに転じましたか……?」
 だが、その内の1体にはすでに、トープが取り付いていた。
「どこに行くつもりだ。貴様の敵はここにいるぞ」
 オウガメタルを纏った拳で殴りかかった彼女。ヘカトンケイレスの体を構成する死骸の一部がそれによって崩れ落ちるが、全身を保てぬダメージではなかったらしい。
「主すらなき今、これ以上死を弄ばれる必要はありません。此処で終わりに致しましょう」
 殯もそいつへと近づいていた。医師である彼はオペを行う如く敵の隙を狙い、そいつの残り少ない生命力を奪い去る。
「せめてもの餞です。それでは、さようなら」
 それは、氷で出来た真紅の花となって。殯の言葉と共に、その花と目の前の屍隷兵が同時に砕け散る。
 残る1体は、後ろにいたはずのユルが狙い済ましていた。
「キミ達は被害者なのは解ってるから、せめて安らかに、ね?」
 ここぞと持ったカードでユルが呼び出したのは、氷結の槍騎兵だ。
 ふわりと青い髪を浮かせた彼女は腕を振るい、正面に突き出す。それに応じた槍騎兵は特攻し、屍隷兵の体を氷に閉ざしてからバラバラに刻んでしまう。
「これでとお、だな」
 トープは全ての屍隷兵の討伐を確認し、武器を収めた。
 屍隷兵の残骸が転がるのを確認し、歩み寄るユルが独りごちる。
「この技術が、他のドラゴンとかに渡ってなければ良いんだけど……」
 戦力としてもそうだが、それだけの生き物が犠牲となる。ケルベロス達はそれを再確認したのだった。

●思いっきり海鮮丼!
 埠頭から屍隷兵の埠頭が消え、ケルベロス達は事後処理に当たる。
「捻じ曲げられたとはいえ、元はこの地の命だったのだ。せめて、還るべき地へ……」
 その最中、律は遺体を海に沈めようと提案する。
 海に還る命――。リーナも屍隷兵とされる為に犠牲となった人々や生き物の為、祈りを捧げた。
 その後も、破壊された埠頭へと、爽は『真に自由なる者のオーラ』で補修を行う。ユルも光の盾を展開させて破壊箇所を覆い、幻想で覆っていく。
 ある程度補修作業が進み、埠頭に戻ってきた作業員が作業を再開させたところで、メンバー達はヘリオライダーの言葉を思い出す。
「……折角ですし、海鮮丼、食いにいきましょうか」
「新鮮なものは体にも良い。依頼の報酬には持って来いですから」
 律、殯は仲間を誘い、埠頭を出て歩く。近場の漁港では、様々な魚介が水揚げされていた。
「うん、やっぱり港に上がるのは、新鮮な魚介類だよね」
 それを目にしたユルはしみじみと語る。何か日持ちするものがあればと、小夜子は漁港の関係者にそれを分けてもらいに向かう。
 大洗の町を守ったケルベロスの為ならと、彼らは塩漬けした切り身などを小夜子に土産として渡してくれた。
 さて、その近場の定食屋に入ったメンバー達は、早速話にあった海鮮丼を注文する。
 その丼に盛られていたのは、エビ、まぐろ、タコ、ウニ、しらす。大洗で取れる海の幸がこの丼に凝縮されている。
 たくさんの具材を、潮の香りが全てを上手く纏めているようにも思えて。それでいて、それぞれが器の中で強く自らを主張し、いくつもの美味しさを堪能することが出来た。
「白身魚も美味いですね……。しらすが旬の時期に、また来たいものです」
 敵を討伐したとはいえ、仕事中と考える律。酒のつまみに出来ぬことを残念に思っていた。だが……。
「やー、労働の後のご馳走は最高だよな!」
 爽はお楽しみの海鮮丼を前にする。いくら増し増しで盛られたその器を手にした彼はややテンションを高め、それに手をつけ始める。
 そばでは、國綱が黙々と海鮮丼を食べていた。気づけば、彼のそばには空のどんぶりがいくつも詰まれている。
 楽しく語らいながら、海鮮丼を食すケルベロス達。一般客も事なきを得て、顔には笑顔を浮かべている。律はそれを肴にして、海鮮丼を口にするのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年11月5日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 8
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