寝苦しい夜。
誰かに呼ばれる夢を見た気がして、はたと目が覚めた。
横に寝ていた妻がねぼけ眼で、身を起こした彼を見る。
「少し水を飲んでくるよ」
妻に断りをいれてから立ち上がると、何だか足取りすらふわふわしているような気がした。
「何か、まだ夢みてぇだな」
キッチンで水を飲み、誘われるように庭に出て空を見上げる。
つい最近まで夏の匂いに満ちていた風が、爽籟と吹き抜けた。
「――……」
微かに声が聞こえた気がする。
「……誰だ?」
微かに声が聞こえた。
「――……」
あの子が呼んでいる、行かなければならないだろう。
裸足のまま、彼は歩きだす。
風は鈴蘭の青い香りに満ちていた。
●森の鈴
「よう、……今回も攻性植物が現れると言う未来予知が出たぞ」
ヘリポートでケルベロスを待ち受けていたレプス・リエヴルラパン(レプリカントのヘリオライダー・en0131)は、軽く会釈をしてから掌の上に資料を展開する。
「コイツは放っておけば市街地を蹂躙し人々を攫って行く。そこでお前たちの出番という訳っつー訳だ」
山麓に広がる森より街へと繋がる細い道。
出現予想ポイントに赤いバツを重ね、彼は細い溜息を零した。
「最近続いている事件同様、この攻性植物には人が囚われている。……数日前に自宅から姿を消した男と特徴が似ているようでな、多分ソイツだろうと思われるんだが。――最近の事件同様と言った通り。コイツにも説得は通じない。もう、人として考えられる力が残されちゃいねェようだ」
攻性植物の目的は3つ。
グラビティチェインを獲得し、自らを配下とした攻性植物に届ける事。
新しい配下候補を連れ帰る事。
市街地を制圧し、自らを配下とした攻性植物の拠点として提供する事だ。
「現れるのは1体だけだが、絡みついた根が筋肉のように作用するのかコイツの物理攻撃はめちゃめちゃ痛いみたいだから気をつけてくれよなァ」
幸いな事に敵が現れる細道は人通りが少なく、人払いに関して困る事はないだろう、と付け足した彼は瞳を閉じて頭を振った。
「男を配下にした攻性植物の足取りは、今回も掴めて無ぇんだ。……スマン。この付近を探しても何も見つからねぇ事も予知に出ている。この事件が終わった後にでも……お前たちの直感をまた聞かせてくれないか?」
ポイントを絞れば未来予知の足しになるかもしんねぇからな、とレプスは眉根を寄せたまま空を見上げる。
ヘリポートから見る空は、冴え冴えと秋色をしていた。
参加者 | |
---|---|
サルヴァトーレ・ドール(赤い月と嗤う夜・e01206) |
ラウル・フェルディナンド(缺星・e01243) |
ミルラ・コンミフォラ(ヒースの残り香・e03579) |
レスター・ヴェルナッザ(凪の狂閃・e11206) |
ジルカ・ゼルカ(ショコラブルース・e14673) |
王生・雪(天花・e15842) |
ジャスティン・ロー(水色水玉・e23362) |
日御碕・鼎(楔石・e29369) |
●人の子
昼下がり。
秋の空は広く広く澄んだ色を誇る。
森より街へと続く、舗装のされた細い道に広がる青い香り。
――鈴蘭の香りを湛えた道を塞ぐ形で、前衛を任されたケルベロスたちは立っていた。
「ちょーっと待ってね! ここから先は通さないよ!」
「Buon giorno Signore、そんなに急いでどこに行こうというんだ?」
ジャスティン・ロー(水色水玉・e23362)が大きく両腕を広げ、続けて赤い髪を揺らしてサルヴァトーレ・ドール(赤い月と嗤う夜・e01206)が首を傾ぐ。
「がうがうっ」
青いもふもふのボクスドラゴン、ピローも主に倣って両手を広げて道を通せんぼだ。
「こ、んにちは」
対するは、鮮やかな緑の葉と巨大な鈴蘭を背負った攻性植物。
根が絡みついたその四肢から軋んだ音を立てて、男は会釈をして笑って見せる。
「この先には、街があり、ますね」
明らかに異形と化した男は、人に道を尋ねるような丁寧な口調でケルベロスたちに問う。
――二度ある事は三度在る、とは言うが。
「ええ。その通りです。この先は人里」
漆黒の瞳に憂いを滲ませて。王生・雪(天花・e15842)は小さく頭を振る。
またも――鈴蘭だ。
こうも巡り合うとは、自身が『何か』に呼ばれているような感覚すら覚えてしまう。
未だ力及ばず。植物から解放する事も叶わず。
彼を害する事の他に手段の無い歯痒さに、胸の前で固く拳を握りしめる雪。
……助ける事が叶わず、御免なさい。
「けれど、そこは最早人ならざる貴方様が、踏み入って良い場所ではありません」
雪のその言葉に宿るのは強い覚悟の色。
そして先の助ける事が出来なかった2人と、彼へと向けられた謝罪だ。
「そうですか」
言葉の上では納得をしたかのような相槌を打ち、攻性植物は道をそのまま押し通ろうと歩み始める。
「行かせる訳には行かねえんだよな」
骸と呼ばれる、巨大な鉄塊剣。
竜の骨を加工した刃を下げたレスター・ヴェルナッザ(凪の狂閃・e11206)の右腕が、チリチリと地獄の炎を燻らせた。
――全くもって胸糞の悪い話だ。人の身体を、意思を弄ぶなんて。
瞳の高さに刃を引き構え、レスターは攻性植物への明らかなる敵意を形として示す。
同じく得物を抜いたサルヴァトーレが、二振りのゾディアックソードを逆手に構えて片目を瞑った。
「……命が救えないなら魂を、っていうのは安っぽいな。……ま、俺はそう思っているだけさ」
上手く罠に引っかかってくれよ、と。更に惹き付けるように、じり、と歩を後ろに引くサルヴァトーレ。
口調こそ優しくとも、その瞳の奥に揺らめく殺気は本物だ。
「ここで終わらせる事で救われるものがあるってな」
「君たちは、邪魔をすると、いう事ですか」
機械的に呟いた攻性植物の腕に巻き付いた根が膨れ上がり、生の色を失った虚ろな瞳がケルベロスたちを見渡した。
●攻性植物
緊張が走った、その瞬間。
「来ました、ね。……行きましょう、悲しい噺を終わらせに」
日御碕・鼎(楔石・e29369)の放ったケルベロスチェインが守護の魔法陣を描き、前衛に加護を与える。
彼の言葉と共に木陰から姿を現したのは、隠れて先制攻撃のタイミングを見計らっていた前衛以外のケルベロスたちだ。
奥歯をギリと噛み締めるラウル・フェルディナンド(缺星・e01243)。
「……元に戻る術がないのなら……、少しでも早く終わらせてあげたいね。――何よりも……気に食わねぇからな!」
ラウルには、彼の穏やかな日常を奪った事が。配下にした攻性植物の存在が。終わらせる事でしか救えない命が。――気に食わない。
軋んだ音を立てて痛む胸を乱暴な口調で押さえ込み。
切り替えたラウルはLuneとBellonaの二丁から達人の一撃を敵の背へと解き放つ。
背後から現れたケルベロスたちへ、一瞬反応が遅れた攻性植物の膨れ上がった根に氷が爆ぜ広がる。
「何、を……ッ!」
狙いが逸らされ、大きく振りかぶった攻性植物の拳。
「よぉーしっ、僕に任せてよっ!」
力強い踏み込みに、ジャスティンの小さな身体が攻性植物の懐へと一瞬で潜り込んだ。
ぴょんと飛び跳ねて、そのままジャスティンは巨大な腕へと飛びかかる。
重ねる形で鼻先に放たれたのは、白いウィングキャットの絹のキャットリングだ。
殴ろうとした所に少女にぶら下がられ。そのままの体勢からなんとかリングを避けようとした攻性植物は、完全にバランスを崩され蹈鞴を踏む。
何とか地に齧り付いた彼は、ジャスティンを振りほどいて地へと叩きつけるが、すでに遅い。
――その隙を逃さず、既にミルラ・コンミフォラ(ヒースの残り香・e03579)は地を蹴っている。
「叶うなら奪いたくなんて、ない。けど……、せめて彼がその手を汚さないように」
癒し、護る為の力。
傷つけるためにその力を振るう事を躊躇いは隠せない。
それでも、今はその力が必要な時だ。
彼を救う為に、彼の手を汚さぬ為に必要な力なのだ。
ミルラは鋭く息を吐き出し、槍を握る掌の上に掌を重ねる。
どうか、僕に。――俺に、勇気を!
強い気持ちと共に槍を握り直したミルラの左胸の地獄が、轟々と火を吐き出す。
彼の欠損した勇気を補う翠色の炎は、彼の心を補い奮い立たせる。
攻性植物を睨め付ける、太陽の色の瞳から迷いが消える。
「ッ、は、あっ!」
稲妻めいて繰り出された一撃。
目にも留まらぬ速さで攻性植物を穿ち、それに合わせて地に転がったままジャスティンもライトニングロッドの魔力を解放する。
魔法の稲光が辺りを照らし、一瞬遅れて破裂音が響いた。
翼をはためかせて、柔らかい白い毛を持つウィングキャットのルネッタは前衛へ癒やしと加護を与える。
「お願いだよ、蝶々さんたち」
皆の動きを注意深く観察しながら、攻性植物の逃げ場を無くすように陣形を狭めたジルカ・ゼルカ(ショコラブルース・e14673)は、縛霊手を大きく広げた。
展開された縛霊手の祭壇から、前衛を囲むように紙兵が溢れて出す。
差し出した人差し指に一枚の紙兵を纏わり付かせながら、ジルカは眉宇を歪めた。
「――かわいそうだね、なんて思うのは俺が単純すぎるのかな。だって、このおじさんは何も悪い事してないのに。……どうして? どうして。傲慢に奪おうとするんだ。誰にもそんな資格なんて、ないのに」
小さく呟く疑問は、答えられる者は居ない疑問だ。彼の後ろにいる『なにものか』は、何を考えているというのか。
答えの代わりにろんと揺れた巨大な鈴蘭の花が、幾重にも編み込んで巨大な縄のように硬度を高めた蔦がレスターを狙って振り落とされるその前に。
間へと割り込んだのは雪だ。
すらりと構えた日本刀に指先を当て押さえ込むと、真っ向から蔦を受け止める雪。
殺しきれぬ勢いで踵が地を削り、ガリガリと2本の轍を作る。
「……誰かの為に身を賭す点では、彼もまた同じ……。然れど彼は奪う為に、我らは護る為に此処に在る」
ぎり、と奥歯を噛み締めて雪は言う。
「譲る事は、出来ませぬ」
力比べで言えば押していたのは攻性植物だったが、急接近する気配を察知した攻性植物はその場からバックステップで間合いを取る。
間合いを取られれば、その分詰めれば良いだけだ。
全身のバネを使い。軽く跳躍したサルヴァトーレは、構えた二振りのゾディアックソードを十字に構える。
「痛みは少ない方が良いだろう? さっさと倒れてくれよ。見ていて気持ちのいいものでは無いからな」
重力と体重の乗った十字斬りは、星座の煌めきを刃に宿し。更に後ろへと引こうとした攻性植物の蔦を荒く切り裂く。
骸の柄を握りしめて雪の背より飛び出したレスターの身を、千切れた攻性植物の蔦が幾度も切り裂くが気にしたことか。
命を弄ばれる怒りに、右腕を滾る銀炎は暁光の如く。
「眩しけりゃ、目でも瞑ってな。――尽きろ」
揺らがず。躊躇せず。一刻も早く在るべきだった姿に戻してやるために。
レスターが振り抜き、叩きつけた地獄の刃は銀炎を飛沫と為し。
猛き連撃は蔦を穿き、葉を裂き、攻性植物の身を大きく削った。
●あの子
ケルベロスたちの猛攻に攻性植物の身体が地を転がり跳ね、木の幹に叩きつけられる。
「痛いじゃ、ないですか。でも、そのグラビティ・チェインの力、とても良いです。……あの子も、届けると、喜ぶでしょう」
丁寧な口調は崩さず拳を強く握りしめた彼は、鋭い踏み込みで一瞬の内にジルカの間合いに入り込む。
毒を纏ったその一撃は、ピローとジャスティンのステップよりも早く彼に叩き込まれ、げぼりと咳き込みジルカは身体をくの字に折り曲げた。
しかし、その赤い瞳には打ちのめされた色は混じりはしない。
「けほ……げほっ、い……痛……くなんか、ない。……少なくとも、あなたよりは。――きみに、あげる」
その身を奪われ、傀儡とされ、命を蹂躙されるよりは、ずっとずっとこんな傷は痛くなんてないから。
俺たちは、今、その命を奪うしかできないけど。……せめて罪にまで染まる前に。
ジルカの差し伸べた手にベニトアイトの輝きを宿した大鎌の幻影が揺れた。
夢のように、悪夢のように、青い刃が振り落とされる。
「……、癒す、よ」
鼎が札に溜め込んだオーラでジルカを癒やし、瞳を細める。
「俺達が今出来る事を。救う事は出来ない、が。せめて、もう。これ以上の被害がないように」
淡々とした口調で鼎は言う。
彼がせめて、自らの家族や友人の血で手を汚さぬように。
こんなに悲しいお噺を、終わらせるために。
「そして早く終わらせてやろうぜ、……いつまでもソイツの身体を乗っ取ってるんじゃねぇよ!」
ラウルが吠えるように叫けぶ。
その瞬間、膨れ上がったグラビティ・チェインが鈴蘭の花弁を内側から爆ぜさせ。
胡蝶がゆうるりとケルベロスたちの周りを舞った。
「ええ、そろそろお眠り、頂きましょう。――良い夢を」
瞳を閉じた雪の足取りは舞うように、優雅で、華麗で、そして鋭い。
せめて最後は人の形で終わらせられるように。絹も鋭い爪を振りかざし。
走る白刃と爪は葉を、花弁を、蔦を、根を、千切り払い、繰り出される。
攻性植物は受け身の上から連撃を受け、たしかに削られ行く体力に瞳を細めた。
「止めろ」
一つだけ残った鈴蘭の花弁が膨れ、鐘の中がまるで鋭い獣の牙のように変化した。そして大きくその口を開き。
「そうはさせないよーっ! 補助展開コード:鷹の目っ! ――ミルラおにーさんの千里を見透す眼となって!」
ジャスティンが指差すと、電子ホログラフィの眼鏡がミルラの前に生まれた。
飛躍的に視力を引き上げるホログラフィは彼のスナイパーとしての力を高める。
「さあっ、やっちゃってっ!」
ジャスティンの声掛けに喉を鳴らし、ミルラは巨大な鈴蘭を睨め付ける。
救う為に得たこの力なのに、取り零し続けてばかりだ。
痛む左胸を押さえつける、酷くクリアな視界に喉を鳴らす。
「俺は助けたい、でも助けられない。……あなたを生かして救う術を持たないこと、それがただ、悔しい。……でも、今はもう迷わない。さぁ、踊ろうか」
鈴蘭の香りに混ざる幻想の花の香り。
彼の身体に、腕に、脚に、指に、首に。絡みつく茨の輪は彼を捕らえ、離しはしない幻想。
「……っ、ぐぅ……!」
呻いた攻性植物は、牙を持つ巨大鈴蘭の口を大きく開かせて放つ。
受けて立ったのはレスターだ。
「――恨むも、憎むも。好きにしろ」
右拳に点した命を食らう銀色の炎弾を、その拳ごとレスターは口へと叩き込む。
牙に傷つけられた拳が血を流し、骨を軋ませる。
力任せにぶつかりあった腕と花弁は、罅を双方に与え。
「結局の所、殺すのは俺達だ。――だが、いつか、必ず。その手に代わって復讐を果たそう」
ばりん、と割れるような音が響き、鈴蘭の牙が崩れ落ちる。
「だから、そんな檻はとっとと棄てちまえ。……あんたには、帰るところがあるんだろう」
レスターは眩しそうに瞳を細め、その自らの銀色の地獄の炎の照り返しを受ける。
鈍く苦悶の声を漏らした攻性植物に。
続き、振り落とされたのは絶対なる殺意。
そして、迷い無き一太刀だ。
「Buona notte,Signore。――Addio」
サルヴァトーレから吐き出された嘆きの川は彼を飲み込み、その意識を冷たく冷たく奪い去る。
後に残るのは、冷え切った命を失った身体だけだ。
「聞こえないかもしれないが、挨拶くらいはな」
助ける事の出来ぬ相手に対し、迷い等必要は無い。
冷静なるマフィア、ドールファミリーのボス。サルヴァトーレ。
攻性植物が動かなくなった事を目で確認すると、彼はゆっくりとゾディアックソードを納刀した。
「ごめんね。……貴方は、もう帰らぬ存在だ。還って、眠れ」
倒れた攻性植物――彼を、鼎は抱き上げその瞳を閉じてやる。
彼のその表情は、けして安らかとは言えぬ表情であったが。
どこか清々した表情のようにも見えた。
●誓い
ジルカが服の裾で目尻を擦ってから、ブルースハープを口に寄せると、澄んだ音色が森に響く。
絹に寄り添われた雪は祈る。雪は誓う。散った命が、安らかに眠れるように。
「――もうこれ以上、徒花が咲かぬように」
「命削る生々しい感覚、声。忘れない。覚えていく。それがきっと、今の僕に出来る事だから――」
小さく呟いた雪の横に座った、ミルラの左胸の翠色の炎が煌々と燃える。
ルネッタと鼎が木々にヒールを施した道。
昼過ぎの日差しはうららかで、袂涼しく吹く風は戦闘後の火照った身体を心地よく冷やすようだ。
「お疲れさま、ルネッタ」
ルネッタがラウルの肩へとその身を預け、ルネッタは吐息を吐く。
失われた彼の命で救われた命がある事は、確かなのだ。
「どーして今回の人は巻き込まれちゃったのかな、ピロー。もう、こんな事件、起きて欲しくないね……」
ジャスティンがピローを抱きしめて呟く。
でも、僕まで元気をなくしちゃったら、みーんな元気が無くなっちゃうよね。
ぴょん、と一度跳ねたジャスティンは、にいっと笑ってみせた。
「あれっ、ジルカくん泣いてる?」
「な、泣いてなんかないよ!」
びくんと跳ねた肩。ブルースハープの音が止まる。
ふと目にはいるのは、千切れた鈴蘭。
白い鈴みたいな可憐な花。
聞こえない歌を歌って、人を呼び寄せているのかな、なんて。少しだけ想像してみたりした。
彼の身体を担いだレスターは、街へと続く道を歩きだす。
動かなくなった彼を運ぶ。……こんな事しかできずに、悪いなと言う言葉は口の中で噛み殺し。
彼の家路へとレスターは歩を進める。
「……どこに居ようと、見つけ出してやる」
誓いの言葉と、鈴蘭の香りは、風に溶け。
「せめて安らかに眠れますように。願っています」
鼎が空を見上げる。
青く青く、高い空。
作者:絲上ゆいこ |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年11月5日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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