一年中、ジャック・オ・ランタンを

作者:雨音瑛

●年がら年中ハロウィン気分を味わいたくて
 店内に転がる、無数の南瓜。南瓜。南瓜。
 色も形もさまざまな南瓜たちは、所狭しと飾られ、積み重ねられている。
 そんな店のカウンターで、ひとりの女性が盛大にため息をついた。
「なんで誰も来ないのよぉ……こんなに楽しいし可愛いのにぃ……」
 ため息をつきながらも、その手はせっせと南瓜をくりぬき、削り、掘っている。気付けば彼女の手には、見事なジャック・オ・ランタンが。
 この店は、好きな南瓜を選んでジャック・オ・ランタンを作れる店としてオープンした。開店数日こそ来客はあったものの、あっという間に閑古鳥が鳴く店となったのだ。
「私は年中ハロウィンの気分でいたいだけなのに……そういう人、もっといると思ってたのに……」
 残念ながら、ジャック・オ・ランタンの需要はそこまでないらしい。
 それなら、大人しく南瓜農家という家業を継げばよかった。小さく漏れた言葉は最後まで言えず。突如現れた魔女に心臓を突かれて、女性は崩れ落ちた。
「私のモザイクは晴れないけれど、あなたの『後悔』を奪わせてもらいましょう」
 静かな言葉の、のち。倒れた女性の横に、南瓜頭のドリームイーターが出現したのだった。
 
●君の手でジャック・オ・ランタンを
 自分の店を持つという、夢。その夢を叶えたものの、店が潰れて後悔した人がドリームイーターに襲われ「後悔」を奪われてしまう事件が起こったようだ。
 困ったものだ、とため息をつくウィズ・ホライズン(レプリカントのヘリオライダー・en0158)は、説明を続ける。
「後悔を奪ったドリームイーターは既に姿を消しているようだ。しかし、奪われた後悔を元にして現実化したドリームイーターが事件を起こそうとしている」
 このドリームイーターによる被害が出る前に撃破を。それが、今回の依頼内容だという。
「ドリームイーターを撃破しさえすれば、後悔を奪われて意識を失った被害者も目を覚ます。君たちなら大丈夫だろうが、油断は禁物だ。気をつけて事に当たってくれ」
 予知によると、現れるドリームイーターは1体。外見としては、エプロンをつけた南瓜頭の男性ということだ。頭部の南瓜の中にモザイクが見え隠れしているこのドリームイーターと、店の中での戦闘になる。店内には南瓜がごろごろ転がっているが、戦闘には問題ない。
「店に乗り込んですぐに戦闘を仕掛けることもできる。だが、君たちが有利に戦闘を進めるための方法もあるぞ」
 いわく、客として店に入り、南瓜を受け取ってジャック・オ・ランタンを作ることを楽しむこと。そうすればドリームイーターは満足し、戦闘力が減少する。
 また、敵を満足させてから倒した場合は、意識を取り戻した被害者の後悔の気持ちが薄れ、前向きに頑張ろうとしてくれる効果もあるという。
 ちなみに、ドリームイーターは接客に必要な言葉は話せるものの、交渉などはできないそうだ。
「そうそう、被害者の南・秋子(みなみ・あきこ)は、バックヤードで寝かされているようだ」
 無事に倒すことが出来たら秋子を励ましてやってもしいかもしれない、とウィズは説明を終えた。
「せっかくだ、ジャック・オ・ランタンづくりも楽しんできてくれ。戦闘も有利になることだしな。——では頼んだぞ、ケルベロス諸君」
 後で私も個人的に作ってみるか、と、ウィズが呟いた。


参加者
ラトウィッジ・ザクサー(悪夢喰らい・e00136)
ワルゼロム・ワルゼー(枢機卿・e00300)
アニエス・ジケル(銀青仙花・e01341)
ココ・プラム(春告草・e03748)
月鎮・縒(迷える仔猫は爪を隠す・e05300)
フィー・フリューア(赤い救急箱・e05301)
輝島・華(夢見花・e11960)
ジャック・スプモーニ(死に損ないのジャック・e13073)

■リプレイ

●南瓜頭がお出迎え
 ジャック・オ・ランタンづくり専門店「パンプキンヘッド」。南瓜が描かれた愉快な看板の下に、両開きの木製ドアがある。
「かぼちゃランタン、ココも作ってみたかったんだー!」
 かぼちゃ型の大きな帽子をかぶったココ・プラム(春告草・e03748)が、にこにこしながら扉を押す。瞬間、ケルベロスたちの口から飛び出す、定番の台詞。
「Trick or Treat!」
「南瓜をひとつくださいなー!」
 続けて挙手をするのは、月鎮・縒(迷える仔猫は爪を隠す・e05300)。南瓜型のミニハット、ランタンの顔が描かれたオレンジのバルーンワンピ、オレンジと黒の縞々ニーソと、ハロウィンを意識した格好だ。
 店長型ドリームイーターは大量の来客に頬を染める。南瓜頭の表情は、常に笑顔だ。
「いらっしゃいませ! お菓子はないのですが、ジャック・オ・ランタンづくりの南瓜でしたらいくらでもご提供できますよ!」
「うむ、ここはジャック・オー・ランタンを作れる場所だそうだな。せっかくのハロウィンだ、めいいっぱい楽しませてもらおうか」
 橙の南瓜を受け取り、ワルゼロム・ワルゼー(枢機卿・e00300)がうなずく。
 同じ旅団に所属する仲間が多いこともあり、アニエス・ジケル(銀青仙花・e01341)はご機嫌だ。南瓜の顔バルーンワンピの下に黒シャツを着用し、南瓜のへたヘッドドレス、黒とオレンジのボーダー靴下と、仮装はばっちり。テレビウムの「ポチくん」も同じ格好だ。
 また、店内をきょろきょろと見回す輝島・華(夢見花・e11960)も靴下の色こそ黒と紫のボーダーだが、アニエスと同じ格好をしている。
「今日はよろしくお願いします! 私の顔と同じ位の大きさの南瓜ありますか?」
 迷うことなく渡された南瓜。華はじっと見て、大きくうなずいた。
「確かに同じくらいですわね。これで作らせていただきますの!」
「喜んでいただけて何より。——他に南瓜への要望がある方は?」
「僕、悪そうな顔に彫りたいの。だから結構歪んだやつがいいなー」
 と、店長に近寄るのは赤頭巾ケープが特徴的なフィー・フリューア(赤い救急箱・e05301)。ケープの下にはランタン顔がついた南瓜色のバルーンワンピ。そこに紫のストライプタイツととんがりブーツを合わせ、いかにもなハロウィン衣装だ。
「もちろん、ありますよー!」
 店長が積まれた南瓜の中からひとつの南瓜を取り出す。どうしたらこんな南瓜ができるのかというほど、ぼこぼこに歪んでいる。
 出される南瓜とともに店内を見渡すのは、ジャック・スプモーニ(死に損ないのジャック・e13073)だ。
 天井からぶら下がる魔女や猫のガーランド、窓に貼られた南瓜の装飾、南瓜の山の間から顔を出す、南瓜頭の案山子。
「内装も素敵なお店ですね。では早速カボチャを一つ頂けますか? 私のそっくりさん」
 そう言いながら握手を求めるジャックに、店長は気前よく応じる。
「もちろんですとも! ジャック・オ・ランタンをかぶってくるなんて、相当のハロウィン好きなんですね! 歓迎しますよ!」
「ふむ……店主さん、あなたのカボチャもよくお似合いですね」
 店長を褒めつつ、ジャックは形の良い南瓜を受け取った。
「では作り方の説明を始めますよ!」
 全員に南瓜が行き渡ったのを確認した店長は、着席したケルベロスたちに道具を配り始めるのだった。

●強敵、南瓜?
「はろうぃん先取りっ!」
 包帯を巻きつつ白衣を着用したラトウィッジ・ザクサー(悪夢喰らい・e00136)が、南瓜を前にナイフを掲げる。直後、店主的にはやっとハロウィンだから逆かしらと首をかしげつつも、南瓜を眺める。
「ジャック・オ・ランタン……母国じゃ見ないのよね。作るのも初めて!」
「初めてでも大丈夫ですよ! まずは顔を南瓜に書き込んでくださいね! どんな表情でもいいですよー」
 店長の案内のもと、ケルベロスたちは油性ペンで顔を描き始める。
 丸い目に三角の鼻、歯の見える半円型の口のにっこり顔を描き込むのは華だ。
「おお、いいですね。……みなさん描き込みましたね? では南瓜のお尻の方を上にして、丸く切り抜いてくださいね。そのあと、中身をかき出し……ん?」
 店長が視線を注ぐのはワルゼロムとジャックの二人、その手元。
「お客さんたち、上手ですね!」
「ふっ、昔は割とやっていたのだよ」
 得意気にナイフを扱うワルゼロムと、手早くわたをかきだすジャック。
「私も制作経験がありまから。南瓜は料理でもよく使いますしね」
「お二人は心配なさそうですね。では、中身をかき出し終わったらお待ちかね! 顔をくりぬきますよ!」
 店長が手を打ち鳴らすと、すかさず華が手を挙げた。
「くりぬく時のコツはありますか?」
「まずは大きくくりぬいてから、細かい部分を少しずつカットするんです! 形が崩れにくいですよ〜」
「なるほどね、まずは大きく、と」
 フィーがナイフを差し込み、目をくりぬいてゆく。
「かぼちゃくりぬくのって結構力が要るんだね……難しいなぁ」
 と、南瓜に突き刺さるナイフに力を込めるココ。少しずつ刃を進めて、やっとのことで貫通する。
「めいっぱいかわいくて笑顔のおかおにしたいのですっ」
 ゆっくりとナイフを進めるアニエスを応援しようと、ポチくんが画面の顔文字をくるくると変化させている。
「くりぬくのって、飾り切りの一種になるのかしら? アタシ林檎の兎くらいしか作ったことないけど、他の子の参考にしながら頑張っ……」
 ラトウィッジの、刃を入れた手が止まった。
「ぅん? 刃先入れすぎた……」
 笑顔のまま刃を戻す。引く。押す。どうあがいても左右対称にならないことに焦りを覚えながら、そーっと調整らしき行為を始める。
「ここはあえて非対称ですよ的にして……」
 もちろん、苦戦するのはラトウィッジだけではなく。
「んー、ここをこうして……あれ? 削り過ぎ?」
 時折手を止めては、縒が首をかしげる。じゃぁ今度はこっちを、とバランスを取ろうとすれば、さらに穴が広がり。丁寧にやろうとして、無駄な力が入っているようだ。
「……どんなに歪な顔になっても、目と口がくっつく前に妥協しないとだね」
 歪んだ南瓜の顔も、愉快に歪んでいた。
 店長やワルゼロム、ジャックが不慣れな者へアドバイスをしつつ、短くも楽しい時間はあっという間に過ぎて行った。

「完成です! 大変でしたが楽しかった!」
 華がナイフを止め、南瓜を両手で持ち上げる。
「……かわいければよし!」
 勢いよくナイフを机に置き、ラトウィッジも完成を宣言した。
「まあるいカボチャのおかお、くり抜かれたすてきなおめめにおくち。アニエスのジャック・オ・ランタンも完成です!」
 全員がナイフを置いたところで、店長がハンドベルを鳴らす。
「それではみなさんの作ったジャック・オ・ランタンを見てみましょう!」

●悪戯よりもずっとハードな
 並べた南瓜は、どれも個性豊か。悩んだり迷ったりした跡が見えるのも、また面白いもの。南瓜を順に見ながら、華が嬉しそうに声を上げる。
「皆様の作ったランタンも可愛いですね!」
「どれもすてきでかわいいです、ね!」
 ポチくんを抱き上げ、アニエスも微笑む。
 しかし、ひとり困り顔をするのはココ。
「かわいいお顔にしたかったのに、なんだかこわーいお顔になっちゃった……」
「独創的で素敵なお顔ですよ。ジャック・オ・ランタンの顔に正解なんてないんですから」
 並ぶジャック・オ・ランタンを見て、店長はとても嬉しそうだ。
「……ひねくれ顔でも大丈夫?」
 作成したジャック・オ・ランタンを指差し、縒が店長に問う。
「大丈夫です! あー、これはもうお菓子あげないと絶対悪戯される顔ですね! 手作りならではの面白さ、ですね!」
 テンション高くくるくる回る店長に向けて、縒がいたずらっぽい笑みを浮かべる。
「そう? おにーさんも面白かった?」
「もちろんです! さ、あとは乾かし——」
「んじゃ、店長さんの気持ち、満足いっぱいで返してね!」
 店長の言葉を遮り、縒はファミリアロッド「黒猫のチロちゃん」を手にした。
「さて、南瓜も安全な場所に置いた事だし……そろそろ始めようか。Trick “and” Treat!」
 フィーがそう言い終えるが早いか、店長は素早くジャックに近寄って頭突きをした。
「ジャック・オ・ランタンづくりはまだ終わってません! ちゃんと乾かさないと、カビが生えるんですよ!!!」
「ジャックさんから離れてください……えいっ……!」
 逆上する店長からジャックを引き離そうと、アニエスが破鎧衝を叩き込む。加えてポチくんが手にした凶器で店長を殴りつけ、牽制した。
 その隙に、フィーが愛用のバスケットに忍ばせている攻性植物に生命力を注ぐ。特殊調合した専用の薬液を吸わせて急成長した果実は、南瓜型。果実はやがて店長に触れ、大きな爆発を起こした。爆風が収まるのを待ち、縒は大きく息を吐き出す。
(「間違えてスプモーニさん殴らないように気を付けないと」)
 大丈夫とは思うが、念のための指さし確認。
「猫の牙だからって侮ったら後悔するよ……!」
 直後、店長の腕や足に見えぬ獣の牙が突き立てられる。
「ジャックさん、大丈夫ですか?」
「ええ。私の南瓜頭にはヒビひとつ入ってませんよ」
 雷の壁を展開しながら問いかける華に、ジャックは帽子を上げて応える。次いで胴に這わせたブラックスライムを変形させた。
「——後悔何ぞは置いていけ、狗にでも喰わせろ。お前は満足したまま消えるんだ」
 周囲の南瓜を巻き込まないように配慮しながら、黒犬のような形となったブラックスライムを店長に食らいつかせる。そこで容赦なく斬りつけるのはラトウィッジだ。融解する血肉を彷彿させる刀身を深く刺し、軽々と引き抜く。南瓜相手に悪戦苦闘していたのが信じられないほどのナイフさばきである。
「やっぱりアタシ、南瓜をくりぬくナイフより惨殺ナイフのほうがしっくり来るわ!」
 整った顔は、気付けば悪人顔に。色の移り変わる髪をなびかせ、店長と距離を取る。
 そこへワルゼロムが跳躍し、店長の頭上から迫った。
「仕上げの喧嘩祭りだ!」
 オウガメタルを纏ったワルゼロムの拳は店長の頭、つまり南瓜頭に当たり、小気味よい音が響いた。ミミックの「樽タロス」が思い切り噛みつくと同時に、ココが古代語魔法の詠唱を始める。
「松、いくよ!」
 光線が店長に直撃すれば、ミミックの「松乃進」もエクトプラズムで武器を作り出す。間髪入れず見舞われた殴打に、店長の目や口からモザイクが漏れた。まるで、蝋燭を灯したジャック・オ・ランタンから蝋が零れるように。

●明かり灯して
 足元めがけて放たれたモザイクを、ココがひらりとかわす。
 弱体化したドリームイーターはケルベロスの敵ではない。とはいえ、時間が経過すればダメージや状態異常はいくらか蓄積されるもの。
「―――祈りを。アニエスのたいせつな人たちをまもるための、光を」
 アニエスの祈りが、光の粒となって前衛に降り注ぐ。
 回復の必要はないと判断した華は、掌の中に花弁を作り出した。
「さあ、よく狙って。逃がしませんの!」
 魔力で生成された花弁は、正確に店長を狙う。花弁による傷を受けた店長へ、ジャックが炎を叩きつけた。続いて加わる炎は、ワルゼロムの熾炎業炎砲。さらに樽タロスの武装で横殴り。重ねてフィーの放った光線が灼けば、店長の頭部は見るも無惨な状態に。
 だからといって手加減するラトウィッジではない。
「享受せよ!」
 ラトウィッジの吐き出した息が、オオスカシバの幻影へと変化する。オオスカシバの群れが店長を覆い、ラトウィッジは妖しい笑みを浮かべる。
 幻影が止むと同時に、縒はファミリアロッドを猫の形に戻した。
「チロちゃん、ざっくりやっちゃってー!」
 赤いリボンをつけた黒い美猫は、縒の魔力で射出される。
 命中と同時に転倒した店長を見て、ココがタイミング良く爆破スイッチを押した。
「たのしくハロウィンのパーティするためにも! ドリームイーターはバイバイだよっ」
 爆破音の後、店長の南瓜頭が転がり出て——ポン、と弾け、消え失せたのだった。
「僕たちの勝利、だね。さて、秋子さんは大丈夫かな?」
 フィーがバックヤードへと通じるドアを見遣った。その前に、と、ジャックが室内にヒールを施した。

 ドアを開け、華が秋子を助け起こす。目覚めた秋子はケルベロスたちから説明を受け、状況を把握した。
「秋子さんも無事のようですし、ハロウィンパーティしませんか? お話沢山聞きたいですし、一緒にハロウィンを楽しみたいんです」
 華の誘いに、秋子は身を乗り出した。
「年中ハロウィンの気分でいたいと思っているのは決して貴女だけでは無いという事を伝えておきましょう。365日をハロウィンにしようと頑張っている人も世の中には居るのですよ」
 ジャックが所属している旅団【ハロウィン・プロジェクト】の団長の姿と秋子を重ねつつ、語る。
「年中ハロウィン!? いいなあ、でも私はランタン作りしかできないからなあ……」
 うつむく秋子に、ラトウィッジとココが迫った。
「何の問題があるっていうの! ねえ店主さん、アタシ、もっと可愛いのが作りたいの! コツ、教えてくれる?」
「あ、ココも教えて欲しい! かわいいお顔、どうしたら作れるかなっ」
 二人が最初に作ったランタンを持ち出されると、秋子は的確なアドバイスをする。ナイフの持ち方から力の入れ方など、身振り手振りを交えての説明。ひととおり説明が終わったところで、ワルゼロムが腕組みをしつつ秋子に笑いかけた。
「ジャック・オー・ランタンを好むその意気や良し、だが同じことを繰り返さぬためにも、ちょいと経営のコツも話し合いたいところだな」
「素敵なお店だと思う……けど、かぼちゃランタンはこの時期だからいいのかな……お野菜アート、他にもいろいろ見てみたいなってココは思うんだけど……どうかな……?」
「好きなもの詰め込んでお店始めちゃうみたいな秋子さんの生き方、僕は好きだな。ハロウィン期間限定のお店とかにしたら続けられないかなぁ? ——まあ、積もる話はパーティーしながらでどうだろ?」
 フィーが促し、秋子とケルベロスたちは店内へ移動する。
 気付けばもう、夕暮れ。薄暗い店内でジャック・オ・ランタンに蝋燭を入れると、優しい光が満たされた。
 華が持ち込んだ飲み物や、縒の持ち込んだかぼちゃのお化けシュークリーム、ハロウィン用お菓子の詰め合わせ、ハロウィンパンプキンパイなどのお菓子。そしてココが持っていたシーチキン。それらをつまみつつ、再度のランタンづくりを楽しもうと。
「Happy halloween!」
 フィーの楽しそうな掛け声が、店内に響いた。

作者:雨音瑛 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年10月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 3/キャラが大事にされていた 0
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