暴食の徒

作者:刑部

「朕の臣民共よ、奮励せよ、邁進せよ! 黙示録騎蝗による勝利を、朕に捧げるのだ!」
 ローカスト達を支配する太陽神アポロンの声が、人里離れた山奥の澄んだ空気に虚しく響く。
 アポロンを囲むローカストの重鎮達は、口々にその臣民たるローカスト達の困窮と窮状を訴え、黙示録騎蝗の中断を願い出るが、太陽神アポロンはそれらの言に耳を貸さず、頑なに黙示録騎蝗の続行を主張していた。
 既に限界を超え理性も知性も失い、黙示録騎蝗の軍勢から脱落していくローカスト達も散見され始めた。
 それは、ローカストという種族の滅亡は遠い日の事ではないと思わずにはいられない光景であった。
 だが、その様な状況になっても、太陽神アポロンの権威は、ローカスト達を縛り続けた。
「朕を崇めよ、ローカストを救う事ができるのは、黙示録騎蝗と太陽神アポロンのみであるのだ」
 この呪縛は、太陽神アポロンが黙示録騎蝗の中断を命じるか、或いは死ぬまで続くのだろう。
 ……いや、或いは、グラビティ・チェインの枯渇によって、全てのローカストが理性を失う時まで……。

 広島県北部、国道261号線沿いの集落。
「やめろ……やめてくれ!」
 尻もちをついた男が掌を広げた腕を振りながら後ずさる。
「ギギッ……ゴ……」
 奇妙な声を漏らしてその前に立つのは、深紅の瞳を輝かせた直立するカマキリ。……ただしその体長は2mを越えている……ローカストだ。
「ぎゃあああぁぁぁあぁ!」
 隣の家から響いた断末魔の叫び。それにビクッと体を震わせた男がそちらを見遣る。その瞬間、ヒュン! と風の斬る音を響かせてカマキリが腕を振るうと、ごろりと何かが地面に落ちた。
「やめ……て……く……」
 それは命乞いをしていた男の首。同じ言葉を繰り返していた口が言葉を紡ぐのを止める後ろで、体は首から血を噴き出して倒れ……るのをカマキリが腕で支え、斬られた首筋に喰らい付いた。
 水が滴る様な音。柔らかいモノが叩きつけられる様な音。そして何かを咀嚼する音。
 それは正に惨劇だった。
 同じ様な、あるいはそれ以上に悲惨な光景が、幾つかの家で繰り広げられていたのである。

「阿修羅クワガタさんとそのお仲間達との戦いご苦労さんやったで。一般人の被害も出てないし、完勝やったわ」
 嬉しそうに笑顔を浮かべる杠・千尋(ドラゴニアンのヘリオライダー・en0044)。
「イェフーダーも撃破したし、阿修羅クワガタさんらも阻止した。もうローカストはグラビティ・チェインも殆ど残ってないやろし、まともに動ける集団は残ってへんのちゃうやろか?」
 千尋の言葉に幾人かのケルベロス達が頷く。
「せやけど奴さんらのグラビティ・チェインの枯渇はえぇ事ばかりやあれへん。
 グラビティ・チェインの枯渇によって飢餓状態となり、理性を失ったローカスト達が人里を襲う様子が予知されたから、これを討伐して欲しい……場所はここや」
 千尋が地図で示したのは、広島県北部。
 片廻山の近くで国道261号線沿いの集落であった。

「襲撃するローカストは、全て同じカマキリ型で数は5体や。
 イェフーダーの配下や阿修羅クワガタさんの仲間らに比べたら力は劣るけど、飢餓状態やから理性を失って特攻してくるよってに、窮鼠猫を噛むっちゅーやつやから、気を付けなあかん」
 千尋はケルベロス達を見渡しながら説明を続ける。
「ほんでや。奴さんらを村で迎え撃つ場合、奴さんらは自分らと戦うより、グラビティ・チェインを得る為に村人を襲う事を優先する危険性があるわな。反対に村へのルートの途中で迎撃する場合は、奴さんらはこっちからこう一直線に向かって来るから発見は簡単やと思うんやけど、発見に失敗して村を襲撃されてもたら、めっちゃ被害が出てまう事になる」
 そう言って地図を指でなぞった千尋は、
「村人を予め避難させたら襲撃先を変えてまうかもしれへんしな。難しい所やで」
 と腕を組む。

「規律なしに動き出す者が出て来るっちゅー事は、軍が瓦解しつつあるっちゅー事や。その分ゲリラ的な襲撃が増える事となるから、逐一潰していかなあかん。頼んだで」
 千尋はそう説明を締め括るのだった。


参加者
ディークス・カフェイン(月影宿す白狼・e01544)
ツヴァイ・バーデ(アンデッドライン・e01661)
ロベリア・アゲラータム(向日葵畑の騎士・e02995)
嵐城・タツマ(ヘルヴァフィスト・e03283)
罪咎・憂女(捧げる者・e03355)
天月・光太郎(紅月の焔・e04889)
螺堂・セイヤ(螺旋竜・e05343)
ヒマラヤン・サイアミーゼス(カオスウィザード・e16046)

■リプレイ


「ああ駄目だコレ、全然わかんねー」
 地面に耳を当てた嵐城・タツマ(ヘルヴァフィスト・e03283)は、耳から入ってくる情報が立っている時と微塵も変わらない事に気付き、立ち上がって頭を掻くと、千尋の言っていたローカストが来るであろう方向に目を凝らす。
「見つけたっすよ」
 その視線の届く遥か先の少し左側。
 竜翼と炎翼を広げ宙を舞うツヴァイ・バーデ(アンデッドライン・e01661)が、地を這う様に集落に向かう5体のローカストを見つけた。
「ワレ、テキヲハッケンセリっす。現在位置と進行方向は……」
「予想より少し東だが想定内、飢餓は理性を狂わせる……行動はおのずと単調になるな。ヒマラヤンの居る場所で迎撃だ」
 通信機を通して聞こえるツヴァイからの情報を、地図上で照らし合わせたディークス・カフェイン(月影宿す白狼・e01544)が、口角を上げ皆に迎撃ポイントを伝えると、自身もそのポイントに向かって駆ける。
「私達の位置がビンゴなのですね。けどみんなが来る前に、ローカストが来ちゃったらどうしようヴィーくん」
 そのヒマラヤン・サイアミーゼス(カオスウィザード・e16046)は、少し伸びをして千尋の言っていた侵攻ルートの方を見た後、傍らであくびをするウイングキャットの『ヴィー・エフト』に話し掛ける。だが、それは杞憂に終わり、
「無事発見できて良かったです。ローカストをここで確実に食い止めましょう」
「血を使うまでもなかったですね。……先の戦いの結果によっては、また違った道もあったのかも知れませんが、いえ、言っても仕方のない事ですね」
 向日葵の望遠鏡をしまいつつロベリア・アゲラータム(向日葵畑の騎士・e02995)と、赤髪と赤翼を風に舞わした罪咎・憂女(捧げる者・e03355)。
 ツヴァイとは異なる方向に監視の目を光らせた2人が、ゆっくりとヒマラヤンの前に降りて来た。
「さぁお客さんのお出ましだ。派手に迎えてやらないとな」
 その二人に少し遅れて螺堂・セイヤ(螺旋竜・e05343)が着地し翼を畳むと、
「ご予約のお客様、5名様っす」
「ギギーッ!」
 低空で舞うツヴァイを追う形で、ローカスト達が突っ込んで来る。
「悪いが、テメェ等に渡してやれるもんなんてないってな、防護展開、頼むぜ、ドローン!」
 ロベリアが翼を広げて舞い上がる中、一番遠い場所に居た為に遅くなった天月・光太郎(紅月の焔・e04889)が、駆けつけつつローカスト達の側面からヒールドローンの群れを突っ込ませた。
 そのドローンの群に反応し、吶喊の勢いを失うローカスト達。
「お腹が空いてるのは判らなくもないのですが……だからと言って、人を襲うのを見逃すわけにはいかないのですよ、ヴィーくん!」
「うにゃっ!」
 ドローンを鎌状の腕で掴み牙を突き立てるローカストをキッと睨み、白い耳をぴこぴこと動かしたヒマラヤンが満月の様な光球をタツマにぶつけ、鳴いて応じたヴィー・エフトが尻尾にある深紅のリングを飛ばすと、それを追う形でケルベロス達はローカスト達へと斬り掛ってゆく。


「ゴル……ヨコ……セ……」
 光太郎のヒールドローンを噛み砕いたローカストが、向かって来るケルベロス達に血走った瞳を向け、腕を振り上げる。
「無理な進攻に暴食……飛蝗らしい考え方だな」
「虫だけに生きる為の本性に忠実なのだろう。こちらと相容れないという現実があるだけで……な」
 ディークスが先頭のローカストに複雑精緻な青い紋様の刻まれた黒爪を突き付けると、石化光線が迸ってそのローカストを撃ち、憂女が減らした数を補う様にヒールドローンを展開する。
「飢餓による苦しみは理解するし、その姿を憐れにも思うが……それでも人を襲わせる訳にはいかない……。一歩たりともここは通させん……!」
 ローカスト達の攻撃でドローンが次々と落ちてゆく中、死掠殲装の裾をはためかせて跳躍したセイヤが、彗星の煌めきの如き蹴りをローカストに叩き込む。
 更にツヴァイの吐くブレスの光が皆の頬を照らし、ロベリアの放った砲弾が爆ぜる中、
「ゴルウギルガ……」
「お前達も、狂った主人と共に滅びを選ぶか……」
 距離を詰めたディークスが、放った捕食モードのブラックスライムを裂くローカストの鎌に、アルミニウムの輝き……オウガメタルの存在を認めて目を細める。
「思っている以上に効果的だ。光太郎ももっと撒け」
 憂女が光太郎と共に次々とヒールドローンを飛ばす中、集中砲火を受け蹈鞴を踏む1体のローカスト。
 他のローカスト達は、自身の周りを飛ぶドローンを掴んで食らい付いており、仲間を助けようという気は無い様だ。
「ギギッ!」
 オウガメタルを鎧化させて傷を癒し、守りを強化するローカストだったが、その鎧が全身を包むより早く、どてっ腹にタツマの拳が叩き込まれ、口から嗚咽と共に何とも表現し難い色の液体を吐く。
「……オウガメタルも含めて、おまえ達を苦しみから解き放つ為にも!」
 そこに踏み込んだヒマラヤンの後援を受けたセイヤの振るう降魔刀「叢雲」が、円月を描く様に斬り上げられると、ローカストの瞳が光を失い、裂かれた柔らかい腹から臓物と体液を撒き散らして崩れ落ちた。
 ディークスが飛蝗と評した様に、ローカスト達はただただ目の前にあるものに食らい付く様で、数を以って盾となるヒールドローンは、敵の攻撃を逸らすのに大きく貢献していた。

「哀れ哀れ……だが、ローカストが遠からずこうなるってのは、前から言われてた事だ。ひと思いに楽にしてやるぜ」
 ぼさぼさの白髪を揺らしたタツマが振るわれた鎌を大きな盾で受け、その動きで開いたローカストの胴目掛けて一撃を繰り出す。
「ほらほら、どうしたんっすか? こっちっすよ」
 そのタツマに怒りの眼を向けるローカストに、逆側からツヴァイ。
 声に反応したローカストが振り返るより早く、ツヴァイは極彩色の炎から取り出した魂喰竜の牙を炎を纏わせたまま叩き付ける。
「ギーッ!」
 左右からの挟撃に跳び退いたローカストは、オウガメタルを鎧化させて回復を図るが、そうはさせじとディークス、そしてロベリアが距離を詰め、攻撃を繰り出した。
 他のローカスト達は、相変わらず光太郎と憂女が飛ばすヒールドローンに牙を突き立てており、こちらに向って来る気は様子は無い。
「頭脳も虫並み……なんっすかね?」
「楽でいいが張り合いがないな。仲間の死体でも貪りそうな勢いだ。……死神に利用されなくて、かえっていいかもしれんな」
 目の前のローカストを攻撃しながらも常に周囲に視線を配り、他のローカストからの攻撃を警戒していたツヴァイが、あまりにもヒールドローンだけを齧って各個撃破されていくローカストを見て、不甲斐ないという風に呟くと、タツマも軽口で応じて肩をすくめる。
 その間にもセイヤやディークスの集中砲火を受け、体力を削られてゆくローカスト。
「今回の人生がダメでも、次の人生を楽しく生きりゃチャラっすよ。人生諦めが肝心っす」
 ツヴァイの鋭い一突きを受けたローカストが鎌を振るおうとするが、続く憂女に気付いて標的を変え、振り下ろされた鎌……が、ヴィー・エフトの飛ばしたリングに弾かれた。
「餞別をくれてやる、腹ァいっぱいに喰らっていきな! あ、釣りはいらねェから、遠慮せずにくたばれ!」
 タツマの手には凝縮されたグラビティ・チェイン。
 不安定なそれがローカストの口元に叩き込まれると、ローカストは当たり前の様に飲み下す。それは確かに彼の求めたものであったが、言うなれば断食明けにステーキを食う様なもの。
「グギ……ゴ……オォオ……ゴ……ブ……」
 変な呻き声を漏らして押えた腹が、鈍い音と共に一瞬膨らんだかと思うと、内側から破裂して臓物をぶちまけ、ローカスト自身はその臓物の中にゆっくりと倒れていった。

「ここより先へ往く事は罷りなりません!」
 そう啖呵を切って滑空する様に急降下吶喊してから、何合打ち合ったであろうか?
 振るわれた鎌腕を太陽の大盾で受けたロベリアは、盾を押し返しながらローカストを睨み付ける。
 流石にヒールドローンをいくら齧っても、飢えが満たされない事に気付いたのか、残る3体のローカスト達は、攻撃目標をケルベロス達へとシフトしていた。
「俺があっちの奴を押えるぜ」
「じゃあヴぃーくんは憂女ちゃんと光太郎ちゃんをサポートしてね」
 地皇の聖槍の切っ先を突きつけ超加速した光太郎が一体を押えに掛り、もう1体を憂女が押えているのを見たヒマラヤンは、憂女に光の盾を飛ばしつつ、ヴィー・エフトに指示を出す。
「ギギギギギッ!」
「これか……窮鼠猫を咬む力という事ですか?」
 次々と繰り出される攻撃に防戦一方になるロベリアが唇を噛むが、ロベリアを回り込む形で左側に出たディークスと、右側に出たタツマが絶妙のタイミングで挟撃を見舞うと、一気に攻守が逆転した。
「押せ押せなのですよ!」
 首元に魔封石の首飾りを躍らせたヒマラヤンが、ロベリアに向かってエネルギー光球を飛ばして後押しすると、二振りの太陽の剣を構えたロベリアが、
「改めて、向日葵の騎士ロベリア見参」
 名乗っていなかった事を思い出し、言葉を吐く勢いを乗せてセイヤの一撃に視線の逸れたローカストに斬り掛る。
「させるかよ! どうした? 守ってばかりか?」
 体を覆うオウガメタルの鎧を重拳撃で叩き潰した光太郎は、ちらりと他のローカストと戦うディークスら仲間達に視線を這わせると、相対するローカストに向き直り、上に向けた掌の指を折って挑発する。
「ギギッギー!」
 いきり立ったローカストが闇雲に鎌を振るうが、ヴィー・エフトの飛ばすリングによって出来た隙を突き、光太郎は更に一撃を叩き込む。
「隙ありです」
 その横で、ディークスの放った一撃に片膝を着いたローカストの横を、ロベリアが斬り抜けると、その背後で蟷螂の頭がごろりと落ち地面を転がった。


 残り2体にまで撃ち減られたローカストだったが、その戦意……あるいは飢餓による自暴自棄的な錯乱状態……は衰えず、手近なケルベロスを本能のままに攻撃している。
「おっと、全然当たらないっす、もっとこっちっすよ」
 その鎌を小馬鹿にした調子でかわしたツヴァイが、そのローカストを更に煽って引き付ける。
 その間に他のケルベロス達が狙うは、もう1体の方のローカスト。
 ヴィー・エフトの飛ばしたリングが腕の鎌の関節部分に掛り、片方の鎌が開かなくなった事が好機となる。
「さすがヴィーくん、いい仕事なのです」
 祝福の矢を飛ばしながら褒めるヒマラヤン金色の瞳に映るのは、
「穿て!」
 舞い上がったタイミングでそれを見て一気に急降下したロベリアが広げる白翼。
 その一撃を見舞い、反撃の鎌が振るわれるより速く飛び退くロベリア。穿たれたローカストの振るった鎌が虚しく空を斬ったところに、
「苦しいか……今、楽にしてやろう。穢れし霊に問い賜う……汝が名は何か……」
 狙いすましてディークスが放つ非業の死を遂げた意志の群勢。
 其は黒き刃雨の形をとって降り注き、ローカストの体をズタズタに裂いた。
「ギ……ギギ……」
「……破ァ!」
 痛みが渇望を上回ったのか、溢れ出る体液を推し留める様に体を押さえ、弱々しく鳴くローカスト。その体を赤い閃光か斬り抜ける。
(「相容れずとも牙交えるときはお互いこそがすべて……と願うが、その意思さえ飢えに支配されていたのは……すこし口惜しいな」)
 斬り抜け片膝をつく様な体勢から身を起こした憂女と入れ代わる様に、その背後でローカストが崩れ落ちる。
「あと1体なのです」
 ヒマラヤンの声より速く、崩れ落ちたローカストを見たタツマと光太郎、セイヤが踵を返しツヴァイが引き付ける最後の一体に踊り掛る。
「俺は運命さえも斬り伏せて見せる。お前にはその力が足りなかっただけだ!」
 いきり立ってツヴァイを攻撃していた為、隙だらけのローカストの側背からバンカー・ブラスターの拳を叩き込んだのは光太郎。
「ギッ!」
「とっとと仲間の後を追いやがれ!」
「ここまでだ。悪いがこれで倒させて貰う。打ち貫け! 魔龍の双牙ッッ!」
 その一撃に短く鳴いたローカストの体が、くの字に曲がったところにタツマとセイヤ。
 タツマのライツアウトの一撃に重ね、漆黒のオーラを纏ったセイヤの右腕に象られた黒竜が叩き込まれる。拳がぶつかる瞬間、大きく顎を広げた黒竜がローカストを呑み込む。
「真打ちは最後に登場っすよ。さぁ、その外面が文字通り剥がれるまでひれ伏し……」
 口角を上げたツヴァイが歎臥の霜床の詠唱を紡ぎ終わらぬ内に、ローカストは断末魔すら上げる間もなく崩れ落ちた。
「……ま、そう言う事もあるっすね」
 それを見てツヴァイはやれやれといったゼスチャーをとると、大きく息を吐いたのだった。

「早いとこアポロンの隠れてる場所を見つけないと、このままじゃ被害が増えるだけなのですよ」
 周辺にヒールを掛け終え骸の埋葬が終わると、ヴィー・エフトの頭を撫でながらヒマラヤンが口を尖らせると、
「他にも似た様なローカストの事件が起こっている様ですし、来る方向を纏めれば何か解るかもしれませんね」
 憂女がそれに応じ、セイヤら幾人かが頷く。
 ともあれ5体のローカストを始末する事は出来た。
 ケルベロス達は念の為、襲撃される予知の見えた集落を訪れ住人の安全を確認してから帰路についたのである。

作者:刑部 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年10月30日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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