
●某教会
「ブルマを讃えよ! ブルマこそ至高! 我らが同志の中には、体操着とブルマの組み合わせこそ至高であると訴えていた奴もいるようだが、それは違う! 大きな間違いだ! 何故ならブルマはどんなモノとも相性が良いからだ! それこそ、穿いてよし、被ってよし! 空腹時には、オカズにだってなる代物だ! だからこそ、俺はここで断言したい! ブルマこそ至高である、と!」
羽毛の生えた異形の姿のビルシャナが、10名程度の信者を前に、自分の教義を力説した。
ビルシャナ大菩薩の影響なのか、まわりにいた信者達は、ビルシャナの異形をまったく気にしていない。
それどころか、信者達はブルマを頭に被り、『ジーク、ブルマ!』と叫ぶのだった。
●都内某所
「ルリィ・シャルラッハロート(スカーレットデスティニー・e21360)さんが危惧していた通り、ビルシャナ大菩薩から飛び去った光の影響で、悟りを開きビルシャナになってしまう人間が出ているようです。悟りを開いてビルシャナ化した人間とその配下と戦って、ビルシャナ化した人間を撃破する事が今回の目的です。このビルシャナ化した人間が、周囲の人間に自分の考えを布教して、信者を増やそうとしている所に乗り込む事になります。ビルシャナ化している人間の言葉には強い説得力がある為、放っておくと一般人は信者になってしまいます。ここで、ビルシャナ化した人間の主張を覆すようなインパクトのある主張を行えば、周囲の人間が信者になる事を防ぐことができるかもしれません。ビルシャナの信者となった人間は、ビルシャナが撃破されるまでの間、ビルシャナのサーヴァントのような扱いとなり、戦闘に参加します。ビルシャナさえ倒せば、元に戻るので、救出は可能ですが、信者が多くなれば、それだけ戦闘で不利になるでしょう」
セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、教室ほどの大きさがある部屋にケルベロス達を集め、今回の依頼を説明し始めた。
「ビルシャナは破壊の光を放ったり、孔雀の形の炎を放ったりして攻撃してくる以外にも、鐘の音を鳴り響かせ、敵のトラウマを具現化させたりするようです。信者達を説得する事さえ出来れば、ビルシャナの戦力を大幅に削る事が出来るでしょう。ただし、信者達は頭にブルマを被った変質者そのもの。そう言った意味でも注意しておかねばなりません。なお、信者達の生死は成否判定には影響しません」
そう言ってセリカがケルベロス達に資料を配っていく。
「また、信者達はビルシャナの影響を受けているため、理屈だけでは説得することは出来ないでしょう。重要なのは、インパクトになるので、そのための演出を考えてみるのが良いかもしれない。また、ビルシャナとなってしまった人間は救うことは出来ませんが、これ以上被害が大きくならないように、撃破してください。それでは、よろしくお願いします」
そして、セリカはケルベロス達に対して、深々と頭を下げるのであった。
| 参加者 | |
|---|---|
![]() ジャック・シュヴァルツ(リボルバードラゴン・e02551) |
![]() 若生・めぐみ(将来は女神・e04506) |
![]() エフイー・ヨハン(虚空の彼方をも狙い撃つ機人・e08148) |
![]() 軋峰・双吉(悪人面の黒天使・e21069) |
![]() ルリィ・シャルラッハロート(スカーレットデスティニー・e21360) |
![]() レオンハルト・シュトラウス(レグルスの偽冠・e24603) |
![]() セシリア・クラーク(神風ゴシップガール・e30320) |
![]() 花宵・一夜(アフターダーク・e32995) |
●教会前
「Whats? ブルマ……バニーガールじゃ駄目なのか? 形状はなんとなく似てると思うが……」
ジャック・シュヴァルツ(リボルバードラゴン・e02551)は納得がいかない様子で疑問を口にしながら、仲間達と共にビルシャナが拠点にしている教会にやってきた。
いまいち分かっていないところもあるのだが、事前に配られた資料を見る限り、ブルマとバニーガールはまったくの別物。
しかし、ジャックにはその違いが判らなかったため、ビルシャナ達がそこまでこだわる理由が分からないようだ。
「確か、ブルマって昔使われてた体操着よね? それに魅力を感じるというのは、よくわからないけれど……」
花宵・一夜(アフターダーク・e32995)が、険しい表情を浮かべた。
どちらにしても、このまま放っておく訳にはいかないだろう。
そんな事をすれば、街にブルマを被った一団が現れ、色々な意味で危険なハロウィンパーティになってしまう事は確実である。
「ブルマかぁ……。実際、履いたこともないし、ピンとこないなぁ。信者もビルシャナも昔の人なのかな?」
セシリア・クラーク(神風ゴシップガール・e30320)が、ハテナマークを浮かべる。
世代的にブルマとは無縁だったため、頭の中がハテナマークでいっぱいになって溢れ出しているのだが、ビルシャナ達の行動を見る限り、変態集団と考えて間違いは無さそうだ。
「昔の人かどうかは別として、ブルマを食べる時点でヤバイ奴だろ。例え、ビルシャナでなくとも、そんな事をすれば通報されるレベルだしなぁ」
軋峰・双吉(悪人面の黒天使・e21069)が学ラン姿で、苦笑いを浮かべた。
常識的に考えても『お巡りさん、この人です!』レベル。
しかも、その集団を束ねているのが、ビルシャナなのだから、危険極まりない存在と断言しても間違いではない。
「とりあえず、敵の姿を見たくないわね。特に、ブルマを被ってるのは、滅殺したくなるわ」
ルリィ・シャルラッハロート(スカーレットデスティニー・e21360)が、呆れた様子で頭を抱える。
出来る事なら、回れ右をして帰りたいところだが、そうもいかないというのが現実であった。
だからと言って、ビルシャナ達と戦えば、ウッカリ殺ってしまう可能性があるため、色々な意味で注意をしておく必要がありそうだ。
「定命化してから早幾月、ビルシャナ慣れしてきて多少の変態には動じなくなってきた気もしますが……まあ、木にしたら負けですね」
レオンハルト・シュトラウス(レグルスの偽冠・e24603)が、胸元に『れおんはると』とひらがなで書かれた体操服にブルマ姿で軽く流す。
色々と思う事はあるものの、マトモに考えたところで、何の得にもならないだろう。
「めぐみの中で、ずっと『即抹殺』という声が響いてる……でも、信者さんは騙されてるだけかもしれない……今は我慢、我慢……」
若生・めぐみ(将来は女神・e04506)が危なげな表情を浮かべ、仲間達を連れて教会の中に入っていく。
教会の中にはビルシャナ達がおり、ブルマを頭に被って、『シーク、ブルマ!』と狂ったように連呼している最中だった。
それを目の当たりにした、めぐみが殺意のオーラを漂わせる。
「確かにブルマは素晴らしい……お前らの言い分も良く分かる! だがな !今はそういう場合じゃねぇ! スカートこそ至高という事を教えてやるぜ!」
そんな中、エフイー・ヨハン(虚空の彼方をも狙い撃つ機人・e08148)がめぐみを引き留め、ビルシャナ達にビシィッと言い放つのであった。
●教会内
「スカートこそ、至高……だとぉ!? ふざけるなァ! そんなモノの何処がイイッ! ブルマに勝るモノなど、この世に存在していないッ!」
その途端、ビルシャナが鼻息を荒くさせながら、ブルマの素晴らしさを語り出す。
まわりにいた信者達も『ブルマこそ至高!』と叫び、エフイーの考えを頭ごなしに否定した。
「いいか、テメェ等! コイツを見てみろ!」
それでもエフイーは怯む事なく、セリカの等身大ポスターを掲げる。
「ここからスラっと伸びるおみ足! タイツ! 絶対領域! 昔ながらのブルマじゃあ見る事の出来ねぇ、この奇跡的な調和を括目しろ!」
エフイーが力強い言葉で語りかけたものの、信者達の心にはまったく届かない。
それどころか、冷ややかな視線を送られ、険悪ムード。
「お前は何もわかっちゃいない。よく考えてみろ! ジャンパースカートは食えるのか? 食えないだろう? そこがブルマとの差だ!」
そんな空気を察したのか、ビルシャナが俺様チックな考えで、ブルマの素晴らしさを語っていく。
それを証明するようにして、まわりにいた信者達がブルマを『美味、美味』と食べ始めた。
「わかってねぇな、ジャージこそが至高だろうに……。あの『健康的でスポーツやってるぜ!』的な感じこそ素敵なんじゃねーか! しかも、ジャージを脱ぎ捨てた後のクールタイムが最高だろ? それを理解しないで、ブルマが最高なんて、ありえねー」
すぐさま、ジャックがジャージの素晴らしさを語り出す。
「あり得ないのは、そっちの方だ。ジャージはブルマの劣化品! 例えるなら、カニとカニカマほどの差があるものだ。今のお前はカニカマの味しか知らず、カニのすべてを知ったようなモノ。それじゃ、駄目な事くらい、お前だって分かっているはずだ!」
ビルシャナが俺様理論全開で、叫び声を響かせた。
ここまで来ると、何が言いたいのか分からなくなってくるレベルだが、信者達はまるで聖書の一文でも聞くかのように、心が洗われたような表情を浮かべていた。
「……とはいえ、歴史を調べてみたのですが、ブルマがなくなったのは邪な目で見る大人が多かった所為もあるみたいですよー? このままでは更に排斥されてしまうかも知れませんねー。実際に自分でも着てみましたが、良さが分かりませんし……。それに、何だか食い込みが気になりますし……」
レオンハルトがあざとくブルマの下を引っ張り、ビルシャナ達の興味を引く。
「それはまだお前がブルマの魅力を知らないからだ! ほら、とりあえず、あの物陰に来てくれ。ブルマの良さを教えてやるから! 安心しろ。俺は男でも女でもOK……じゃなかった。差別する事無く接する事が出来るから。大丈夫、大丈夫! 本当に何もしないから!」
ビルシャナが犯罪者チックな笑顔を浮かべ、レオンハルトの腕を掴む。
「ちょっと待って! まだ話は終わっていないわよ。確かにブルマもいいと思うけど……。他の衣装だって、いいものよ」
ルリィがあらかじめ下に着ておいた体操服とスパッツ、ハイソックスを見せつけ、丸くキュッと締まった尻のラインを強調する。
それに加えて、スパッツに包まれた太ももと、素肌のコントラストを見せ付けるようにポーズを決め、大きな胸を揺らしながら、トドメとばかりにラブフェロモンを使う。
「おおっ!」
そのため、信者達の視線が釘付けになったものの、ビルシャナがイラついた様子で、彼らの頭を小突き始めた。
「お前ら、騙されるなっ! これは……ハニートラップだ! ここでコロッといったら最後。一生後悔する事になるぞ!」
ビルシャナがある事ない事ズラリと並べ、まわりにいた信者達を叱りつけていく。
「ハニートラップ? そんな訳ないでしょ。僕らはただ今の体操服の良さを知ってもらいたいだけだから。……あ、こうやって体伸ばすの、ちょっと気持ち良いかも」
セシリアがハーフパンツタイプの体操着姿で、一夜と一緒に担ぎ合って運動をしながら、無意識に気持ち良さそうに声を漏らす。
「……た、確かに、そうね……」
一夜もまんざらではない様子で、無意識のうちにハーフパンツで隠れた太もものチラリとさせ、ビルシャナ達の興味を引いた。
「そ、そんなもの、まやかしだッ! やっぱり、ブルマ! ブルマは万能! ブルマはどんなモノとも相性がイイッ!」
ビルシャナが頭の上に浮かんだ雑念を振り払い、ブルマこそ至高であると言い放つ。
「ブルマはどんなモノとも相性が良いだぁ? 鏡を見ろ、お前らむさい野郎と相性が良いわけがあるかッ! とりあえず頭にかぶんのやめろや! ブルマはよ~、女の子が履くから良いんだろうが! お前らそんなにブルマが好きなら、来世で女の子に生まれ変わってから身につけろや!」
双吉が嫌悪感をあらわにしながら、まわりにいた信者達に鏡を突き付けた。
「や、やめろおおおおおおおおおおおお!」
それは信者達にとって、受け入れがたい現実……。
彼らの中では、自分達の姿が脳内美化されていたため、余計にダメージが大きかったようである。
「そんなに落ち込むなって。男には男に似合う服がある。運動の場面ならスポーティーな服も良いが、あえて応援団が着るような学ランも雄々しくて良いぞ。それ着て応援でもしてろ。納得してねぇなら最悪ビルシャナの方を応援してても良いから、ホラ、な!」
双吉が苦笑いを浮かべて、信者達にガクランを渡す。
信者達は戸惑いムードであったが、ブルマよりはマシだという考えが過り、一斉にビルシャナをガン見した。
「だ、騙されるなっ! 俺達はブルマが好き……ブルマこそ至高であると語り合ったはずだ! それなのに、いまさら考えを改めるなんて、裏切り行為でしかないぞ! その意味……お前達だって分かっているはずだ!」
ビルシャナが色々な意味で危機感を覚え、まわりにいた信者達を脅す。
信者達もビルシャナの恐ろしさを理解しているため、逆らう事が出来ないようだ。
「皆さん、本当にブルマが好きなんですね。でしたら、めぐみのブルマ姿どうですか? もっと近くに見たくないですか? そこの変態鶏を見限り仲間になってくれたら、心行くまで見せてあげてもいいんだけどなぁ~」
そんな中、めぐみが体操服にブルマ姿で、ラブフェロモンを使う。
「やっぱり、俺達はブルマが好きだ! だが、別に穿きたい訳じゃない。被りたい訳でもない! まして食べたい訳でもない! ただ、純粋に眺める事が敵なんだあああああああああああああああああああああああ!」
次の瞬間、信者達の中で何かが弾け、躊躇う事無くビルシャナを裏切り、めぐみの傍に駆け寄った。
●ビルシャナ
「お、お、お前ら、裏切りやがったなああああああああああああああああああああ! 許さん! 許さんぞおおおおおおおおおおおおお!」
それを目の当たりにしたビルシャナが、烈火の如く怒り狂い、八つ当たり気味に破壊の光を放ってきた。
「……って、ちょっと! どうして、スパッツばかりを狙ってくるの!」
ルリィが驚いた様子で、ビルシャナの攻撃から逃げる。
「ふん! 簡単な事だ! お前がいま穿いているスパッツさえ消えてなくなれば、ブルマを穿く以外の選択肢がなくなるからだあああああああああああ!」
ビルシャナがくわっと表情を険しくさせ、キッパリと言い放つ。
何を根拠にそこまで断言する事が出来るのか分からないが、ビルシャナが鼻息を荒くさせて、執拗にルリィのスパッツを狙っていた。
「さっきからブルマ、ブルマって、いい加減にしてください。何がブルマを被る紳士ですか。それだけでも徹底的に滅したい気分になるのに、食べるって……。……もう何も言う事ありません、消えてください……永遠に」
めぐみが死んだ魚のような目で、ビルシャナを攻撃!
ナノナノのらぶりんも『この状況では仕方がないかも』と言わんばかりの雰囲気で深い溜息をもらす。
「『魅せる』ってーのは、ふさわしき者が着て初めてなるもんだ。とくと御覧じな。ブルマも着こなす美少女の姿」
その間に双吉がブラックスライムを霧状に展開し、ブルマを穿いた美少女の幻影を映し出す。
「ぬおっ! これは!」
それに気づいたビルシャナが、大興奮!
攻撃する事も忘れて、ガン見状態。
「どうやら、悔いはないようだな。だったら、テメェが倒れるまで撃ち続ける、覚悟しろよ……ッ!」
次の瞬間、ジャックがグラビティで銃火器を生成し、ビルシャナめがけて撃ち込んだ。
「うぐおっ! し、しまった! だ、だが、例え、俺が死んでもブルマは滅びず! ジークブルマ!」
それと同時にビルシャナが断末魔を響かせ、血溜まりの中に沈んでいった。
「やったね」
セシリアがぴょんと飛び上がって、一夜にハイタッチ!
「……学校でもないのにこんな格好しているのも、なんだか少し恥ずかしいわね」
その途端、一夜が我に返って、恥ずかしそうに頬を染める。
「い、いや、そんな事はないぞ! とても……似合っている!」
だが、信者達は大絶賛!
ビルシャナが倒される前と態度が全く変わっていないようだが、とりあえず洗脳状態ではなくなった……らしい。
「……と言うか、ブルマ姿の女の子はナシか。まあ、こんな連中のところにいたら、それこそ自殺行為だが……」
エフイーが残念そうに辺りを見回した。
おそらく、なんやかんやで女性信者達は、教会を去っていったのだろう。
信者達の態度を見る限り、何となくそれを想像する事が出来るため、乾いた笑いしか漏れてこない。
「……えっ? あっちですか? よく分かりませんが、色々と教えてくださいね」
そんな中、レオンハルトが信者達に連れられ、暗がりの姿を消すのであった。
| 作者:ゆうきつかさ |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
![]() 公開:2016年10月19日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 2/キャラが大事にされていた 4
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