●支配する女と従う女
釧路湿原の奥地……。
獣毛のフードを被った死神『ティネコロカムイ』は下僕である怪魚達が、一人の女の周りをゆったりと泳ぐのを、唇に笑みを浮かべて眺めている。
「そろそろ、貴女に働いてもらおうかしら? 私の望みは分かっているわね?」
「はい、ティネコロカムイ様。市街地の襲撃……造作も無いことです」
ティネコロカムイの問いに、長い赤髪の女は抑揚の無い声で答える。
「そう、いい子ね。なら、行きなさい。私の為に……嬉しいでしょう?」
「はい、ティネコロカムイ様の為に……私の剣にかけて」
女の答えに満足そうに唇を歪めると、ティネコロカムイは視線で宙を泳ぐ魚達に、女に付いて行く様に命ずる。
ゆっくりと、女は市街地へ向けて歩を進める。
「あの子なら、私の望みを叶えてくれるかしら……」
呟きを残して、ティネコロカムイは静かに姿を消した。
●死者迎撃! 敵は女エインヘリアル!
「みんな、お仕事だ! 説明始めるぞ!」
ヘリオンから駆けて来ると、大淀・雄大(太陽の花のヘリオライダー・en0056)は、すぐにケルベロス達を招集する。
「釧路湿原近くで活動が確認されている、ティネコロカムイがまた動いたみたいだ。第二次侵略期以前に死亡したデウスエクスをサルベージして、釧路湿原に何らかの方法で移動し、釧路市街地を襲撃しようとしている。みんなには、このサルベージされたデウスエクスの迎撃を行ってもらいたい」
予知によって、デウスエクスの侵攻経路は判明している為、市街地と湿原の途中の平原で迎撃可能と言う事で、家屋や一般人の被害は心配する必要は無く戦闘だけに集中出来るが、肝心のティネコロカムイは既に姿を消しており、足取りも掴めていないとのことだ。
「今回の撃破目標は、サルベージされたエインヘリアルの女戦士。軽戦士の部類に入る戦士で、武器はレイピアタイプのゾディアックソードの二刀流だ」
それ以外に、ティネコロカムイが付き従わせた、怪魚型死神が3体居るらしい。大した戦力ではないが、ヒールグラビティも使用可能とのことで、注意した方がよさそうだ。
「ティネコロカムイの目的に関しては未だ不明。今の所は、奴が動いた後に迎撃するのが限界と言うのが現状だ。それでも、俺達が、事件を未然に防ぎ続ければ、いずれティネコロカムイも自ら動かざるを得ないと思う。だから、今は一つ一つの事件の解決に最善を尽くして欲しい」
真摯な瞳をケルベロス達に向け、雄大はそう言う。
「サルベージされた、エインヘリアルに関しても、こんな形で蘇らせられた事は、本意ではない筈だ。今度こそ目を覚まさないで済む様に、ケルベロスとして……もう一度死を与えてあげて欲しい。信じてるぜ、みんな!」
強く言いながらも、雄大は信頼の笑みをケルベロス達に向け、ヘリオンへと足を向けるのだった。
参加者 | |
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水守・蒼月(四ツ辻ノ黒猫・e00393) |
天谷・砂太郎(平穏の中に潜む悪意と狂気・e00661) |
草火部・あぽろ(超太陽砲・e01028) |
西村・正夫(週刊中年凡夫・e05577) |
渡羽・数汰(勇者候補生・e15313) |
レイヴン・クロークル(偽りの黒翼・e23527) |
唯・ソルシェール(フィルギャ・e24292) |
高円寺・杏(ヴァルキュリアのミュージックファイター・e28520) |
●ティネコロカムイの目的は……
月光が照らす平原に一つ一つ灯される、人工的なライト。
水守・蒼月(四ツ辻ノ黒猫・e00393)が用意し、戦場となるこの平原に一つずつ設置していた。
光源の心配はいらないと言われていたが、昼間と夜間ではどうしても明るさに違いがある。
死神が夜を支配するものだとするなら、人は昼を生きる者だ。
用心に越したことは無いと、蒼月は考えていた。
「けどさ~、何で急に釧路湿原で、サルベージを大量にし始めたんだろうね?」
軽い口調で蒼月が仲間達に疑問を投げかける。
その疑問は、多くのケルベロス、そしてヘリオライダーが疑問に思っていること。
そして未だに答えに辿りつけない疑問であった。
裏で糸を引いていると思われる『ティネコロカムイ』の思惑が、全く分からないのだ。
「お魚をお供に連れてるって事は~、ケルベロスが関わるってのを想定している感じなのかな?」
この疑問も誰にも答えられない。
死神がケルベロスとの戦闘を想定していると、確信が持てないからだ。
ケルベロスとの戦闘を想定しているのであれば、戦闘力の高い死神を傍らに置くべきだと考えられる。だが、ティネコロカムイがサルベージしたデウスエクスの監視に付ける死神の戦闘力はけして高く無い。
「何を狙ってるんだろうね~」
結局何の答えも出ないまま、蒼月は明かりを灯して行く。
「それにしても、秋の釧路湿原ですか」
ややのんびりとした口調で、西村・正夫(週刊中年凡夫・e05577)が口を開く。
「月明かりに大平原ってのも、なかなか幻想的ですよね」
薄雲に隠れているが、月は広大な釧路の地をその月明かりで淡く照らしている。
「都会に疲れた時には、こういう所で乗馬でもして、ガス抜きしたら気持ちいいんでしょうね。まぁ、今回はそんな訳にもいきませんけれど……」
そう言うと、正夫は前方から近づいて来る、怪しげ光を放つ浮遊魚と中央を歩く、女に目を凝らす。
「せめて……この夜の美しさが、サルベージされたエインヘリアルの二度目の黄泉路の道行きの慰めになる事を祈りましょう」
静かに呟いて、正夫はドラゴニックハンマーを手にする。
「ティネコロカムイ、死神のサルベージね……。今回も当人は居ない様だし、手早くエインヘリアルを眠らせましょう」
あくまでクールに事務的に、高円寺・杏(ヴァルキュリアのミュージックファイター・e28520)が呟く。
(「それにしても、サルベージした対象を使い潰すような襲撃、一体何が狙いなのかしら?」)
表情こそ変わらないが杏の胸にも、その疑問はあった。
ティネコロカムイが釧路を襲撃し始めてから、何体ものデウスエクスのサルベージ体がケルベロスの手で葬られている。
事実上、戦果が上がっているとは言えないのだ。
それでも、同じ事を繰り返すと言う事は、ティネコロカムイには他の思惑があるのかもしれないとも考えてしまう。
だが、目下の敵は迫りくるエインヘリアル達だ。
杏はゲシュタルトグレイブを手にすると、足元で得物を構えるテレビウムに視線を送る。
自分は、回復手、テレビウムには仲間達の援護を任せている。
それをしっかりと理解しているのか、テレビウムの画面からは、やる気に満ちた赤い光が放たれている。
(「そろそろ、この子にも名前を付けてあげないとダメかしら。不便でもあるし、けど……いざ付けようと思うとね」)
杏がそんな事を考えていると、一人のケルベロスが漆黒の大鎌を構え、エインヘリアル達にケルベロスとしての強い意志を告げる。
「ここから先に行かせる訳にはいかない。俺達にはこの先に住む人々の平和を守る使命がある。ここで消えてもらうぜ」
手にした大鎌と揃いの漆黒の鎧から、攻撃的グラビティ・チェインを揺らめかせ、渡羽・数汰(勇者候補生・e15313)の声が辺りに響く。
その言葉を理解したのか、風に靡く長い赤い髪にも構わず、女エインヘリアルはニヤリと笑った。
その笑みが、エインヘリアルの戦士としての誇りある笑みとは、異質なものにケルベロス達には見えた。
●死神の所業……
「相変わらず死神の動きにゃ嫌気がさすな……ったくもう寝てるんだから起こすなってのに。ほらよっ!」
腰のポーチに入れている、飴玉を指弾の要領で死神達に放ちながら、天谷・砂太郎(平穏の中に潜む悪意と狂気・e00661)がぼやく様に口にする。
自らは表に出る事無く、眠りについている死したデウスエクスを捨て駒の様に使い続ける……砂太郎にとって、それは死への冒涜としか思えなかった。
だからこそ、死神への嫌悪も日に日に増して行く。
「死者は鎮めてあの世へ返品……ってな、これも巫女としての仕事さ。手早く祓ってやるから。……その前にこいつらを片付けるけどな!」
死神に御業で編んだ縄を絡みつかせながら、草火部・あぽろ(超太陽砲・e01028)が、快活に言う。
あぽろの額にはライトが装着されており、太陽の様に死神を照らしている。動きの制限を受けず、その上で自身のファッションにもマッチするライトを選び身に付けたあぽろは、機嫌よく戦場を跳ねる。
ケルベロス達の動きを見た、女戦士は二本のレイピアを抜くが高スピードの巨大な矢が、女戦士の肩口を貫く。
「悪いが、邪魔者共が退場するまでは此方と踊ってもらうぞ」
束ねた弓を女戦士に向け、レイヴン・クロークル(偽りの黒翼・e23527)がクールに言う。
その地獄化した左目は、女戦士の剣が死神を相手する仲間達に向かない様に、真っ直ぐに女戦士を睨み据えている。
女戦士は、死してなお衰える事の無い戦士の勘で、レイヴンから始末するべきと判断する。
女戦士が飛び上がると、二本のレイピアがしなり、レイヴンを十字に斬り裂こうと軌跡を描く。
だが、その十字の斬撃を受けたのは、咄嗟にカバーに入った、唯・ソルシェール(フィルギャ・e24292)だ。
「あなたのお相手は、私もさせて頂きます。死神が居なくなるまでは、どうぞ私に怒りをぶつけて下さい。圧倒せしめよ」
濁流を思わせる水が女戦士を飲み込むと竜巻と共に、竜が天に昇る様に女戦士ごと空へと舞い上がる。
空へとその身を投げ出された女戦士だったが、水竜が消えると、身体を反転させ華麗に大地へと着地し笑みを零す。
(「サルベージされて再び戦場へ赴く……それは当人にとって嬉しい事なのか……。あの笑みの意味は……。そこに自分の意思があるのでしょうか……。死神とサルベージされたデウスエクスの関係性……疑問が増えるばかりですね」)
「考えごとしてる暇はねえみてえだぜ。死神共が消えちまうまで、俺達2人だ。アイツの顔からして、殆ど痛みを感じてねえ。押し切られねえようにしねえとな」
女戦士と死神の関係性について思考を巡らせていたソルシェールに、レイヴンの静かな声が届く。
(「サルベージ体……痛みを感じねえかも知れねえな。だとしたら厄介だな」)
左目の地獄の炎を凝縮させながら、レイヴンはあくまで心はクールに分析していた。
「生きる事を迷わないで、貴方は許されてる、足踏みしても振り返っても良いから」
歌声は情熱的に、生きる事の罪を肯定するメッセージを込めて、杏は死神に噛み付かれ、牙の痕の残った、あぽろの腕を癒していく。
「あなた達に時間を取っている暇は無いんですよね、私達」
言いながら、正夫は達人の如き身のこなしで死神を大地に叩きつける。
「いいよ、出てきて一緒に遊ぼうよ」
蒼月は、自身の影から大小様々な猫を呼び出し、その沢山の猫の幻影を死神へと群がらせる。
その様は、魚を食い荒らす、飢えた猫そのものだ。
「雑魚の掃除を迅速に。本命はその後だ!」
風の速さで脚甲を纏った右足を死神にクリーンヒットさせながら、数汰が叫ぶ。
「死神の刺身なんて食えたもんじゃないだろうけどな!」
日本刀『GODLIGHT』に月の光を乗せ、あぽろが死神に斬撃を決める。
「死を弄ぶお前等に同情する気は微塵も無いぜ」
星剣の重い一撃を死神に浴びせ、砂太郎が言い放つ。
「その気持ちは俺も同じ! 我が手に宿るは断罪の雷霆――その身に刻め。裁きの鉄槌を!」
数汰は、天に掲げた大鎌に雷を降らせ、眩く輝く大鎌を死神に振り下ろす。
「こいつ等に構ってる時間なんて無いんだ! 早く片付けて、エインヘリアルを叩こう!」
その時、数汰の視界の端で、レイヴンとソルシェールの身体に射手座のオーラが降り注ぐ光景が目に入った。
●彼女の証は何も無く……
「無理しないで、今回復する!」
杏の生命力がオーラとなって、ソルシェールを包む。
あぽろ達、死神殲滅班は既に2匹の死神を地に伏していたが、その間、女戦士を2人で抑えていた、レイヴンとソルシェールの傷は想定以上に深いものとなっていた。
レイヴンが女戦士の行動阻害に重点を置く事で、女戦士の動きも多少は鈍っていたが、女戦士は3つの攻撃グラビティを多彩に使い、サルベージされたからこそからなのか、大きなダメージを与え続けていた。
レイヴンの負傷は自らのヒールグラビティで癒せる程度だったが、ソルシェールはレイヴンの代わりに攻撃を受ける事も多く、自らを回復する手段も持っていなかった為、全体を見渡せる位置に立つ、杏のヒールが滞ってしまえば、ダメージが蓄積される状態になっていた。
だが、それでも、仲間達が死神を殲滅するまではと、ソルシェールは自らを光の粒子に変えて、女戦士に突撃する。
「少しでも動きをとめねえと……。此の炎はお前の身体を焼く事はない、安心しろ」
言葉と共にレイヴンの左目の地獄の炎は凝縮され、小さな弾丸へと変質する。
その弾丸を手にすると、すぐに銃に装填し、レイヴンは女戦士を狙い撃つ。
レイヴンが放った弾丸は、女戦士の身体に小さな傷を作るだけ……だが、その弾丸は体内から神経を焼き続ける炎の楔となって、女戦士の足を止める。
「こっちは終わったよー!」
元気な声を響かせると、蒼月は動けなくなった女戦士に、音速を超える拳を打ち込む。
「もう時代が変わっちゃったんだ、君が居る時代じゃないんだよ」
女戦士に、そう告げながら拳を引く蒼月。
「悪い待たせたな。壁役は俺が代わる。風よ、かの者に癒しと活力を与えたまえ」
ソルシェールにそう言うと、砂太郎は穏やかな風を起こし、ソルシェールを包み込む。
砂太郎の起こした風は、癒しを司る風。春風のように一瞬で去る風でありながら、ソルシェールのグラビティの流れをも整え吹き去って行く。
「二度も黄泉返らされて、アンタも難儀だよな」
言いつつも、数汰の拳は容赦なく……いや、これ以上の苦しみを彼女から取り去る為に、女戦士に打ちつけられる。
(「もうすでに死んでしまった彼女にはおあつらえ向きの攻撃ですよね?」)
そんな思いを抱きながら正夫は、生命の『進化の可能性』を奪う氷結撃を放つ。
「仮初めの生なんて泡沫、あなたの時間はもう終わってしまったんですよ」
それは、変えようもない事実……今、動いているのは、ティネコロカムイに生かされているだけ……。
「安心しろよ、もう一度奈落のベッドに寝かしつけてやる」
ナイフで女戦士の傷口を抉りながら、彼女らしく、それでいて……憐れんでいる様に、あぽろが女戦士に囁く。
「今よ、総攻撃チャンス!」
テレビウムに閃光を放たせ、杏自身は、ゲシュタルトグレイブを高速回転させ、女戦士を薙ぎ払う。
「『Buzdygan zloty』砲撃形態参ります!」
鮮血を流しながらも、ソルシェールはドラゴニックハンマーから竜砲弾を放つ。
「……終わりみたいだな。俺から、もう一発選別だ」
レイヴンの弾丸が女戦士の動きを更に鈍くする。
「その星剣も折らせてもらうぜ!」
砂太郎の『蒼晶華ハルワタート』を女戦士がレイピアで受ければ、無残にその細身の剣は折れ、砂太郎の斬撃で女戦士は肩から胸にかけて、大きな傷を作る。
「今度こそ永久の眠りを……おやすみ」
雷を纏った数汰の大鎌が右下から命を刈り取る様に奔る。
「黄泉への道標だ……もう現世に迷うんじゃねーぞ?」
『バチバチ』と音を発てながら、あぽろは右手に力を収束させていく。
「喰らって成仏しな! 『超太陽砲』!!」
巫術と魔法の融合、あぽろだけが可能にする太陽に匹敵する火力エネルギーの一斉放射。
女戦士はその太陽の如き輝きに包まれる。
周囲は夜だと言うのに、闇をぬぐい去られたかのように明るくなる。
ほんの少しの時を置いて、光が消え去った時……女戦士は未だ消える事無く、折れたレイピアを持ち……立っていた。
攻撃に転じれる訳では無い……それでも、仮初めの命はまだ消えていなかった。
言葉を失うケルベロス達。
一人、正夫がゆっくりと女戦士へと歩みよる。
「もうお眠りなさい」
正夫は眼鏡を外し、胸ポケットにしまうと、右手にグラビティ・チェインを集めていく。
(「敵であれど、せめて利用された魂を悼みましょう」)
下がった眉、悲しげな瞳、真っ直ぐに結んだ口……やるせない気持ちを抱きながら、正夫は渾身の一撃を女戦士の腹に撃ち込んだ。
折れる様に、倒れる女戦士。
女戦士が倒れ伏したと同時に、彼女からグラビティ・チェインが宙へと舞って行く。
少しずつ薄れゆく女戦士の身体……時間にしてほんの数分。
彼女の存在した証は、一切無くなっていた……。
●おやすみ……
「埋葬するまでも無かったんだな……」
女戦士の消えた場所を見ながら、数汰がポツリと呟く。
「もう死んで休んでいる魂を……。それをたたき起こして戦わせようなんてのはおじさん好かないですね」
正夫も悲しげに言う。
「テイネコロカムイに、いずれ誰かがたどり着く……その時までに、力を付けましょう」
「死神の手にかかっちまえば、エインヘリアルも……ただの操り人形かよ。そして犯人は死者に任せて高みの見物……気に入らねえな」
正夫の言葉を受けて、あぽろが吐き捨てる様に言う。
「死神さんもエインヘリアルさんも、何も痕跡を残さなかったねえ。今、ティネコロカムイが蘇らせてる人達は、全員同じぐらいの年代に生きてた人なのかな?」
蒼月が素朴な疑問を口にするが、第二次侵略期以前と言っても歴史は長い、どの時代のデウスエクスが蘇らせられているかの確証を持つ事は、出来ないだろう。
デウスエクスは、本来……不死なのだから。
「皆さんの傷も完全に癒せたようですね。ヘリオンに戻りましょう」
仲間達の回復を終わらせた杏が事務的にそう言えば、ケルベロス達は、夜闇を歩き出す。
ソルシェールとレイヴン、女戦士の悲哀と最も対峙した二人は少しだけ伏し目がちに、仲間達に続いた。
一番後ろを歩いていた砂太郎は、一度だけ女戦士が消えた場所を振り返ると『おやすみ』と一言呟いた。
その言葉も、やがて秋の夜空に吸い込まれて行った……。
作者:陸野蛍 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年10月7日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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