黙示録騎蝗~広島市を救え!

作者:雪見進


 ここはとある深い森の奥。そこでは何か不自然な土の盛り上がりがあった。巨大な蟻塚のような形の中は、巨大なアリの巣のようになっている。ここは息を潜めひっそりと暮らすローカストの集落だった。
「ギッギぃー」
「ギギっ!」
 一つしかない入り口を守るように立つ2体のローカスト。それが突如、膝から崩れ落ちる。
「ギギっ??」
 相方が突如倒れる姿に驚く間もなく、もう一体のローカストが打撃音と共に倒れる。
「ここか……」
 その暴行の元凶が姿を表す。それは、保護色の身体と自身を偽装する木の葉で身を包んだ、コノハチョウに酷似するローカストだった。
 そのまま集落の中へ押し入ると、身を潜めて暮らすローカストに暴行を加え、ローカストを引っ立てて連れて帰る。
「貴様らは、次の作戦に必要だ……黙示録騎蝗の為の……な」
 そのまま、特殊部隊『ストリックラー・キラー』のローカストは隠れ暮らしていたローカストを何処かへ連れていった……。


「ノーザンライト・ゴーストセイン(のら魔女・e05320)さんの調査により、ローカスト達が、下水道から侵入して、広島市を制圧する作戦をする事がわかりました」
 チヒロ・スプリンフィールド(ヴァルキュリアのヘリオライダー・en0177)は自分で用意したメモを手に説明を始める。様々な事件が発生しているから、間違った説明をしないようにとの工夫だろう。さらに、自分で描いたイラストと補足説明を載せたイラストを掲示してから説明を続ける。
「この作戦は特殊部隊『ストリックラー・キラー』が行い、さらに指揮官であるイェフーダーも現場で指揮を執るようです」
 さらに広島市の下水道の地図を出して、説明を続ける。
「このローカストは多数のコギトエルゴスムを持って、グラビティチェイン枯渇状態のローカストと共に下水道から侵入してきます」
 枯渇状態のローカストが街に入ればやる事は一つ。まともな思考が出来ない状態で暴れ、グラビティチェンを奪取するだろう。
「そして、得られたグラビティチェンでコギトエルゴスムから新たに枯渇状態のローカストを復活させるのです」
 それが成功すれば恐ろしい速度で戦力を増加させ、広島市はあっというまに制圧されてしまうだろう。
「この作戦が成功してしまえば、制圧までの推定時間は24時間程度です」
 震える声を必死に抑え、顔を少し伏せながらチヒロは説明を続ける。この場合の制圧は数十万人の虐殺を意味する。
「ですが、ノーザンライトさんのおかげで事件後を察知出来たので、下水道内でローカストを迎え撃つ事が出来ます」
 しかし、それを防ぐ事が今なら出来るのだ。チヒロは顔を上げて説明を続ける。
「皆さんには、『ストリックラー・キラー』のローカスト1体と枯渇状態のローカストの2体をお願いします」
 そして、ローカストの戦闘力についての説明に移るのだった。

「皆さんが相手してもらう『ストリックラー・キラー』のローカストはコノハチョウに似たローカストです」
 木の葉のようなブレード攻撃や、木の葉を舞い踊らせた幻惑攻撃を行う。また、枯渇状態のローカストは、まともな思考が出来ない状態で攻撃してくる。
「それと、ちょうど進路上に開けた場所があるので、そこで迎え撃って下さい」
 さらに地図を広げローカストの進路と迎撃場所の説明を行うチヒロだった。
「この作戦に失敗すると広島市が大変な事になります。なんとか、よろしくお願いします」
 そう言って後を託すチヒロだった。


参加者
アイリ・ラピスティア(宵桜の刀剣士・e00717)
神無月・玲那(執行者・e02624)
舞原・沙葉(生きることは戦うこと・e04841)
エフイー・ノワール(遥遠い過去から想いを抱く機人・e07033)
海東・雫(疫病神に憑かれた人形の復讐者・e10591)
アシュレイ・ヘルブレイン(生まれたばかりの純心・e11722)
アビス・ゼリュティオ(輝盾の氷壁・e24467)
五十嵐・崇仁(わん公・e27210)

■リプレイ


 薄暗く、じめじめした場所を8人のケルベロスが目的地へ向かって歩いていた。
「匂いがきついですね……」
 周囲を警戒しながら五十嵐・崇仁(わん公・e27210)は鼻を押さえながら呟く。
「ええ、気持ちの良い場所ではありませんね……」
 そんな崇仁の言葉に同意するように答える神無月・玲那(執行者・e02624)。ここはじめじめしているだけでなく、様々な悪臭が混在し、原因の匂いが何だか分からないほど。
 しかし、そんな場所でも強い決意を持って進むケルベロスたち。
「確かに、こういった場所の方が見つかりにくいのかもしれませんが……」
 ここは広島市に下水道。隠れるならば最適な場所だろう。
「気持ちが良い悪いとか、そんな事は言ってられませんね……」
 崇仁に同意しながら、手元の地図に視線をおとす玲那。この下水道は広島市の地下に広がっている。そこでローカストが大規模な作戦を行う。それを防ぐために、厳しい環境の中、目的地へ向かっていた。
「このあたりでしょうか?」
「そうですね。あちらからローカストが現れると思われます」
 穏やかな雰囲気ながらも、強い覚悟を感じさせる様子で玲那と地図を確認しているのはアシュレイ・ヘルブレイン(生まれたばかりの純心・e11722)。
 万が一、間違えないように二人で地図を確認しながらローカストが現れるルートを確認していた。
(「地図だとあちらからローカストが出現する。そして地上では、ここは……」)
 その上で舞原・沙葉(生きることは戦うこと・e04841)も自分でも地図をしっかりと記憶する。もちろん、手元の地図も重要だが、激しい戦いとなれば地図を見ている余裕が無いかもしれない。そんな状況に備え準備する念の入れようだった。
「これ以上、好きにさせない」
 アシュレイはローカストゲート破壊戦争で、敵を逃した事に強い責任を感じている様子。それ故に率先して行動していた。
「緊急時は、このルートで避難しましょう」
 そんな強い覚悟を感じさせるアシュレイに冷静に声をかけるエフイー・ノワール(遥遠い過去から想いを抱く機人・e07033)。
「そうですね」
 そんなエフイーの言葉に、少しだけ雰囲気が柔軟になるアシュレイ。交わす言葉は少ないが二人の間に強い絆があるのを感じさせる。

「使い捨てにされるとは憐れなローカストですね」
 準備を終えた海東・雫(疫病神に憑かれた人形の復讐者・e10591)が静かに口を開く。現れるローカストは特殊部隊『ストリックラー・キラー』のローカストと、それに連れられたグラビティチェインが枯渇しているローカスト。特に枯渇ローカストは意図的に枯渇状態にされた憐れなローカスト。
「ただ、手加減はしませんよ」
 憐れではあるが、手加減出来る相手ではないし、もし枯渇ローカストがグラビティチェインを入手したら、新たな枯渇ローカストを復活させられてしまう。
「そうだよ、虐殺なんで当然させない。必ず止めるよ」
 そんな雫の言葉に同意するように答えるアイリ・ラピスティア(宵桜の刀剣士・e00717)。彼女も枯渇に苦しむローカストを無理矢理暴れさせるやり方が気に入らない様子だ。

 そんな彼らとは一歩距離を取り周囲を警戒しているのはアビス・ゼリュティオ(輝盾の氷壁・e24467)。
 その態度にもローカストをこれ以上好きにさせないという強い意志が見える。その意志に同調するように、その相棒、ボクスドラゴンのコキュートスはアビスの足に身体を摺り寄せていた。
「……来ます」
 声を出したのはアビス。同時に周囲を警戒していた者達も気付いた。怪しくも悪しき気配に……。
「……」
 最初、それはただの風に揺れ動く枯葉に見えた。森の中であればカモフラージュ効果があったかもしれない。しかし、ここは下水道。枯葉が動くのは不自然に見えてしまう。それは動く枯葉も理解しているのだろう。
「……」
 枯葉から変質させ姿を表すコノハチョウのローカスト。
「ギギギ……ガガガ……」
 その背後には、明らかに様子のおかしい蟻型ローカスト。苦しそうにピクピクと手足を震わせていた。その様子はまるで虫が死ぬ間際にもがく様子にも見える。
「……ケルベロス……」
 そんな同胞の様子を気にもせずに、立ちふさがる8人をケルベロスだと断定したコノハチョウローカスト。
「さてと……わざわざ来たところ悪いけど、これ以上先には進ませないよ。通りたいなら……わかってるよね?」
「無論、貴様らを皆殺……」
 口を開いたアビスに、憎悪の視線を向けるコノハチョウローカスト。対して言葉を返そうとするが、その前に動く影があった。
「ガガガァァァァァァアアアアァァ!!」
 狂ったような咆哮を上げ、アビスに襲いかかったのは枯渇ローカスト。ケルベロスはグラビティチェインが豊富な存在。その為、余計な問答も耳に入らず、グラビティチェインを奪う為に襲いかかってきたのだ。
「虐殺なんて当然させない。必ず止めるよ」
 枯渇ローカストの暴走とアイリの決意の言葉で、戦いが開始された!


「クソがぁ!」
 ケルベロスは自分が足止めし、枯渇ローカストだけでも都市に放つ事を考えていたのだろうか。枯渇ローカストの暴走に悪態を付くコノハチョウローカスト。
「ガァァァ!」
 枯渇ローカストにそんな理性は残っていなかった。目の前にある豊富なグラビティチェインを喰らう事しか考えられなかった。
「させません!」
 飛び掛かる枯渇ローカストの前に立ちふさがるのはアシュレイ。枯渇ローカストが伸ばす鋭い牙を蹴りで迎え撃ち、そのまま至近距離でバスターライフルを構え、顔面へエネルギー弾を発射する。
「まずは一撃!」
 さらに攻撃を重ねるのは玲那。精神を集中させローカストの牙を爆破させる。
「ガガガァァ!」
 アシュレイのエネルギー弾に中和され、さらに玲那の精神力で爆破され、牙が消滅する。しかし、即座に折られた牙を再形成しながら、そのままアシュレイの喉頸を狙う。
「させません」
 そこへ、流れるような動きでアシュレイたちと合わせるエフイー。
「どんな強力な牙であろうとも……」
 伸ばした牙を狙い高速で銃弾を放つエフイー。その弾丸に込めたのは雷の破壊エネルギー。
「穿ち、破壊する!」
 それが牙の根元に命中し、ローカストの牙を砕く。
「ガギャァァァ!」
 再び牙を折られたローカストは倒れもがく。
「お前たちに、これ以上の勝手は許さない……」
 そこを狙うのは沙葉。ゲシュタルトグレイブを強く握ると同時に一瞬光を放つ。光は雷の霊力。それがゲシュタルトグレイブを包み込む。
「覚悟してもらおう」
 沙葉の鋭い眼光と同様に放たれた鋭い付きがローカストを貫く。
「ガガガァァ!」
 その一撃で表皮が削れるも構わず立ち上がる枯渇ローカスト。しかし、その膝は曲がりバランスを崩すも、それすら理解していないかのように、残りの足でもがき、ケルベロスたちに手を伸ばす。その姿は餓えた者が食料を求め手を伸ばすかのような姿であった。
「こんなやり方、気に入らない」
 そんな飢餓枯渇状態のローカストを意図的に作り出すのがイェフーダーの作戦だ。そのやり方に嫌悪感を抱きながらも斬霊刀・宵桜を構えるアイリ。
「宵闇に浮かぶ月の如く」
 静かにに歌うように斬霊刀に凍てつく『霊気』を纏わせる。
「冷たく、鋭く、鮮やかに」
 描く霊気の軌跡は孤月。それが枯渇ローカストの胸部に描かれる。
「ガハァ!」
 枯渇ローカストに刻まれた月形の傷口が氷傷となる。
「憐れなローカストですね」
 雫は枯渇ローカストに憐憫の視線を向けるも、手加減はしない。
「ライド、勝利を後ろにいる女神に捧げましょう」
 自身の憐れむ気持ちを抑えるように、守るべき仲間の為に声を出し、アームドフォートを展開。
「ライド、ガトリングを撃った後は味方の護衛を優先しなさい!」
 雫の指示に答えるようにガトリングを斉射しながら、仲間を守るべきように布陣するライドキャリバーのライド。
「私はあいつを破壊します!」
 ガトリング斉射の合間を縫って、アームドフォートから放たれたレーザーが枯渇ローカストの急所を狙い撃つ。
「オノレェェェ!」
 枯渇ローカストに集中される攻撃を見ながらコノハチョウローカストが動く。その動きは口調とは違い冷静で静かにな動き。その動きのまま、身に纏う枯れ葉を舞わせケルベロスを攻撃する。
「遅いですよ?」
 その攻撃の中で木の葉を弾丸で打ち落としていく崇仁。無論、すべてを打ち落とせた訳ではない。攻撃で傷を負いながらも、そのまま高速の抜き打ちで枯渇ローカストに銃弾を叩き込む。
 ケルベロスたちは枯渇ローカストに攻撃を集中させ、ダメージを重ねていった……。

 戦いは激しさを増していく。
「ガァァハハハッァァァ!」
 叫びながらの凄まじい蹴りに耐えながら雫は奮戦していた。
「お前らに大切な人をやらせはしない!」
 ライドと前線を維持しながら共に攻撃を重ねる。
「A-003。貴方の技、使わせてもらいます!」
 その技は相棒の技をアレンジして、己の物にした技。ナイフを両手で握り音速に近い斬撃を繰り出す。
「グガガァァ!」
 しかし、動けるのが不思議なほどのダメージを受けながらも枯渇ローカストは渇きを潤す為に雫へ牙を立て喰らい付く。
「……これで終わりだよ」
 しかし、そこまでだった。コキュートスの属性インストールの支援を受けたアビスが踏み込み、急所を狙った一撃が正確に打ち込まれる。
「ガハァッ……!」
 そのまま、糸の切れた操り人形のように、膝から崩れ落ち……枯渇ローカストはそのまま溶けて消えた……。


 枯渇ローカストが倒れてもコノハチョウローカストは戦いを諦める様子は無かった。
「貴方に……首を落とされるのは……嫌です……ね」
 激しい攻撃に、静かに膝を付く雫。アシュレイたちと共に2体のローカストの攻撃から仲間を守ってきた雫の戦功は計り知れない。
「安心しろ、残りを片付けたらお前の首も落としてくれよう!」
 その言葉は戦況が見えていないのか、それとも自身を奮い立たせる虚勢か、それともケルベロスたちを惑わせようとする幼稚な虚言か。
「さっさと潰れてくれないかな? 所詮前座なんだからさ」
「それは我の言葉だ。貴様らを倒し再び駒を増やせば作戦は成功する!」
 その言葉の真意は分からないが、どちらにしてもケルベロスたちには関係ない。
「死ね!」
 周囲で踊る木の葉分身と共に突撃してくるローカスト。狙いは沙葉。
「枯葉のワルツ!」
 木の葉ブレードを展開させ、その名の通りワルツを踊るようにブレードを旋回させながら沙葉を切り刻んでいく。
「このままシネェ……ェ?」
 死へのワルツが突然止まる。その身体には薄く光る何かが絡まっていた。
「なんだ、これは?」
 その薄い光は幾重にも増え、ローカストの身体を雁字搦めにしていく。
「逃がさないよ」
 その薄い光はアビスが地面から発生させた氷の鎖。それがローカストの身体を拘束した。
「避ける暇などあたえませんよ」
 拘束されてなお、逃げようともがくローカストに突撃する崇仁。
 その背中を押すように、アイリが青みがたった銀色に優しく光る魔法の木の葉を仲間達に纏わせる。
「ありがとうございます。先ずは足から頂きましょうか」
 アイリに感謝してから、そのまま獣の如く飛び付き足に喰らいつく崇仁。
「出来れば肉に噛り付きたいところだったんですがね」
 獰猛な獣のような視線で睨みながら距離を取る崇仁。そこへアシュレイとエフイーが攻撃を重ねる。
「そこですね」
 高速の抜き打ちでローカストのブレードをエフイーの弾丸が撃ち抜く。
 そこへ絶好のタイミングで攻撃を繰り出すアシュレイ。
「奔れ、苦難を越えし覚悟の旋風……カーディナルガスト!!」
 鋭く放つ蹴りで生じた衝撃波が赤い波動の奔流を作り出す。
「くっ!」
 その奔流を間一髪で避けたかに思えたが、その衝撃波が水中を走りローカストを貫き、内部からの衝撃でローカストの感覚器官を鈍らせる。
「メディックとしての勤め、果たしましょう」
「感謝する」
 玲那からオーラの力で治療を受けた沙葉が静かに武器を構える。
「覚悟してもらおう」
 気迫の言葉と同時に踏み込み、己の力を最大限まで引き出した斬撃を繰り出す。
「それはこちらもだ!」
 その斬撃を木の葉ブレードで受けると、激しい音と共に飛び散る火花。しかし、沙葉の斬撃は止まらず、何度も何度も攻撃を繰り出す。
「ぐがぁ、お、おのれ!」
 何度か受けたものの、止まらぬ沙葉の攻撃に外皮が削れ、ブレードは破損し、追い詰めて行く。
「ガガガァァ!」
 ついにブレードが折れ、受ける手段を失ったところへさらなる斬撃が繰り出された。
「まだ、終わりではない……!」
 そのまま止まらぬ乱舞についに倒れ伏すコノハチョウローカスト。
「無念……」
 そのまま倒れローカストは消滅した。ケルベロスたちの勝利だ。


「コギトエルゴスムが!」
 撃破と同時に爆発四散したコノハチョウローカスト。その胸部付近から、光る何かが周囲へ蜘蛛の子散らすように飛び散っていった。
「……」
 その光景は、まるで捨て駒にされそうになっていたローカスト達が逃げ出そうとしている様子。そんなイメージを抱いたのは、枯渇ローカストの悲惨な姿を見たからだろうか。
 そんなイメージを抱いたのも一瞬だけ。
「一つ残らず回収しましょう!」
 すぐにコギトエルゴスムを回収するケルベロスたちであったが、ここは下水道。光り輝く宝石のコギトエルゴスムであっても探すのは困難。
「憐れなローカストを増やさない為にも全て回収しましょう」
「全体的にべとべとですが……」
 匂いが辛いはずの崇仁も一生懸命コギトエルゴスムの回収作業を手伝う。
「他の班も作戦成功したようだ」
 コギトエルゴスムを探しながら、他の班と連絡をとっていた沙葉や雫たちに連絡が入る。
「これで一安心ですね」
 ひとまずコギトエルゴスムの回収に専念するケルベロスたちだった。

「これで全部か?」
 少し時間を費やし回収したコギトエルゴスムは11個。
「このコギトエルゴスムに眠るローカスト達は絶対に渡さない」
 汚れてしまったコギトエルゴスムを綺麗にして、丁寧にしまう。
「イェフーダー撃破の連絡がありました!」
 そんな中で、イェフーダー撃破の報告も入る。どうやら、他の班が協力し合い、無事にイェフーダーを撃破したのだ。
「これでアポロンをかなり追い詰めたはず……」
 誰ともなく呟いた言葉。しかし、太陽神アポロンが残っている限りローカストの脅威は終わらない。無事勝利し、横浜市を守ったケルベロスたちであったが、まだ敵は残っている。油断せずに気合を入れ直すのだった。

作者:雪見進 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年9月27日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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