●ミス・バタフライ
シルクハットに大胆なレオタード姿、螺旋の仮面を付けた女性、ミス・バタフライが、配下の螺旋忍軍に命じた。
「あなた達に使命を与えます。この町に、時計技師という時計を修理する事を生業としている人間の男が居るようです。その男と接触し、その仕事内容を確認・可能ならば習得した後、殺害しなさい。グラビティ・チェインは略奪してもしなくても構わないわ」
これを聞いたクラウン姿の螺旋忍軍が、道化の棒をくるくる回しおどけたように笑った。
「了解しました、ミス・バタフライ。一見、意味の無いこの事件も、巡り巡って、地球の支配権を大きく揺るがす事になるのでしょう」
隣では、腕の筋肉が膨れ上がった、力自慢の大男がふんふんと頷いた。
●依頼
「ミス・バタフライという螺旋忍軍が動き出したようです」
セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)がこう言って説明を始めた。
ミス・バタフライが起こそうとしている事件は、直接的には大した事は無いのだが、巡り巡って大きな影響が出るかもしれないという厄介な事件となる。
今回の事件は、時計技師という、珍しい職業をしている一般人の所に現れて、その仕事の情報を得たり、或いは、習得した後に殺そうとすると言うことだ。
「この事件については、ロイ・メイ(荒城の月・e06031)さんも気にかけてくださっていました」
視線を向けられ、ロイが静かに頷いた。
セリカも頷き返し、再び説明を続ける。
「この事件を阻止しなければ、まるで、風が吹けば桶屋が儲かるかのように、ケルベロスに不利な状況が発生してしまう可能性が高いのです」
勿論、それがなくても、デウスエクスに殺される一般人を見逃すことは出来ない。
「そこで、皆さんには、一般人の保護と、ミス・バタフライ配下の螺旋忍軍の撃破をお願いしますね」
●情報
敵はミス・バタフライ配下のクラウン姿の螺旋忍軍と、その取り巻きの大男だ。
彼らの狙う時計技師を警護して戦うというのが基本と言う事になる。だが、事前に説明をして避難させてしまった場合などは、敵が別の対象を狙うなどしてしまう為、被害を防ぐことができなくなる。
「それから、今回は事件の三日前くらいから時計技師さんに接触することが出来るので、事情を話すなどして仕事を教えてもらうことができれば、螺旋忍軍の狙いを自分達に変えさせることができるかもしれません」
自分達が囮になるためには、見習い程度の力量になる必要があるので、かなり頑張って修行する必要があるともセリカは言った。
時計をきちんと修理することは出来なくとも、部品を揃えたり、客に説明をしたり、ある程度時計の内部を障ることが出来たりなど、頑張って覚える必要があるだろう。時計を綺麗に磨き上げることなど、その他の雑用も沢山ありそうだ。
時計技師は、町の時計の修理屋さんとして慕われている好々爺だと言う。事情を話せば、きっと修行させてくれるはずだ。
もし囮になることに成功した場合は、螺旋忍軍に技術を教える修行と称して、有利な状態で戦闘を始める事が可能となるだろう。
やりようによっては、二体の螺旋忍軍を分断したり、一方的に先制攻撃が可能となる。
戦いになれば、敵は螺旋忍軍の力で攻撃を仕掛けてくる。
「それでは、皆さん。町の時計の修理屋さんのこと、よろしくお願いします。時計技師の修行は、細やかな作業をこつこつと頑張る必要があるかもしれませんけれど、興味深いものかもしれませんよ」
そう締めくくり、セリカは説明を終えた。
参加者 | |
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魅咲・サソリ(紫忍者・e00066) |
アリッサ・イデア(夢夜の月茨幻葬・e00220) |
メルティア・サーゲイト(去らない老兵・e00750) |
メルカダンテ・ステンテレッロ(茨の王・e02283) |
ロイ・メイ(荒城の月・e06031) |
テトラ・カルテット(碧いあめだま・e17772) |
君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801) |
月井・未明(彼誰時・e30287) |
●
店内を見回っていたメルカダンテ・ステンテレッロ(茨の王・e02283)が作業部屋に戻ってきた。仲間のケルベロス達が、時計技師に師事し修行している。
事件の起こる三日前から、ケルベロス達は時計技師の下を訪れていた。
「時計修理の技術、ね。何か作ろうとでもしているのでしょうか」
メルカダンテは細やかな作業をしている仲間達を見ながら呟く。技術を習得すべく、真面目に作業しているようだ。
「まさか、デウスエクスがワシを狙っているとはねえ」
「その警護のためにわたし達は来たのよ」
アリッサ・イデア(夢夜の月茨幻葬・e00220)が螺子を一つ一つ仕分けしながら頷いた。
時計技師はニコニコとしながら丁寧に時計の汚れをふき取っている。
事情を説明したところ、快くケルベロス達を受け入れてくれたのだ。
「機械式の懐中時計はないのでしょうか?」
次に修理する時計を眺めてメルティア・サーゲイト(去らない老兵・e00750)が言った。機械式の懐中時計には興味がある。電池すら使わない時計は、メルティアの生まれた地では想像も付かないと思う。この機会に、是非その仕組みを理解したいものだ。
「そうだねえ。最近は懐中時計の修理自体、少ないからねえ」
そう言いながらも、時計技師は懐中時計を一つ棚から取り出しメルティアに手渡した。
「いきなり分解はダメだけれど、これはどうだろう?」
「ありがとうございます」
受け取った時計は、手のひらの上でコチコチとリズム良く小さな音を刻んでいる。
指示された作業をしていたロイ・メイ(荒城の月・e06031)が顔を上げた。
「最近はと言うと、昔は沢山の修理があったのか?」
「まあ、沢山だったり、少なかったり、色々だったよ」
「そんな長い間、ずっとこの店で直しているのか? 何故?」
技術を完璧に習得することは難しいかもしれないけれど、気持ちや心情を理解できたら良いと思う。
店主は次に修理する時計を見ながら語った。
「やっぱり、一番はお客さんに出来上がった時計を手渡しするときだよ。あの、ほっとした後に見せてくれる笑顔がね、好きなんだねえ」
そう言う技師の顔にも、笑顔が浮かぶ。
「成る程なあ。ええ話やん」
タイミングを見計らい、魅咲・サソリ(紫忍者・e00066)が隣のテーブルにお茶を並べた。皆が作業している大机には、飲み物を置くなと言われている。
サソリはお茶が来たことを伝えながら、仲間達の様子を見て回った。
技師に言われた通りに修理道具を揃えているのはテトラ・カルテット(碧いあめだま・e17772)だ。
「この道具でしっかりと時計を固定するのかー」
どうやら技師は裏蓋を明けようとしている。器具に固定し、裏蓋には側開器をしっかりとかませていた。
「やってみるかい?」
「いいの?!」
技師は頷くとテトラに側開器を握らせた。ちょっとした作業だし、実際興味もある。しかし、本当に作業するとなるとやはり多少は緊張もする。おっかなびっくり、テトラはそっと時計の裏蓋をはずした。
隣では、君乃・眸(ブリキノ心臓・e22801)がピンセットを持ち、時計から必要な部品を取り出している。
「内部の機構はこウなっていルのか……興味深イ」
精密な作業をしながらも、時折時計の中身を覗いては構造をなぞってみた。
「電池の交換も業務なのか」
月井・未明(彼誰時・e30287)は小さな電池を手のひらに乗せ、蓋の開いた時計を眺めた。技師に習いながら、手順を踏んで作業を進めてみる。細やかでいくつも段階のある作業だが、元々物覚えも良く手先も器用な未明には楽しかった。
●
二日目も三日目も、ケルベロス達は修行に励んだ。
「すごいな、楽しいな」
未明は裏蓋を回しながら言う。一朝一夕ではそこまで深い技術が身につくわけではないけれど、こつこつと作業を進めるのはやはり楽しい。
螺子を巻く、ピンセットで摘む、簡単でいて奥が深い作業は楽しいのだ。
「これに一生を捧げる人が居るのも判る」
「そうね。少しずつ出来ることも増えてきたわね」
涼しい顔をしてアリッサが頷く。本当は興味深い作業や部品が多く、真剣に取り組んでいたのだが、それを悟られないためにも、表情を装ったのだ。
「おーおー頑張れよー」
そこにサソリが姿を見せる。
いつものようにお茶を隣の机に並べ、作業をする仲間達の背をばっしばしと叩いた。
「ごふっ、っとと、頑張ってるよん♪ ほら、この部品はここので、こうするとかちっとはまるんだよね!」
一瞬息をつめたテトラは、出来上がっていく時計をサソリに見せる。
いくつも道具を重ねていく工程は、とてもワクワクした。
「この時計を客に渡すのか」
修理の完了した時計を納めるケースを眺め、ロイは技師を見る。
「うん。そうだよ。これを手渡したときが一番だねえ」
分かる気がした。
丁寧に修理して磨き上げたものが認められるのはきっと嬉しい。そして、元の持ち主が笑ったときに、全ての修理が達成されるのだと。
他の仲間達も、いったん手を止め顔を見合わせた。
「見てください、精巧な造りです。一つ歯車をずらすだけでもう動かなくなる」
「確かニ、複雑な組み合わセをいくつも重ネ、計算されつくしていル」
メルティアと眸は二人で懐中時計の構造を見ていた。
二人ともみっちりと技師から指導を受け、今では自由に時計の蓋を開けて良いと言われている。
時計の内部の構造は、美しく組み合わされていて、複雑だった。
メルティアは器用に器具を使い、いくつかの部品を外してみる。
趣味の銃器コレクションの手入れと、少しだけ似ている気がした。毎日分解して整備をしているので、手先の器用さには少しばかり自信がある。それでも、部品を並べ終わるまでは慎重に作業を進めた。
「なるほど、この歯車がこう動ク」
眸は並んでいく部品を順に見て考える。単純な部品が複雑に重なっているだけなのに、それを再現するとなると難しいなと感じた。
時計修理の修行をしている仲間の元にメルカダンテが顔を見せる。
敵を誘導する経路や、戦いやすそうな場所を探していたのだ。
皆に確認を取り情報のすり合わせを行う。
それが終わると、仲間達がどんな作業をしているのか見て回った。
皆それなりに手つきが滑らかになってきているように感じる。
そして、そろそろだとも。
「未明、そろそろ時間です」
次の時計に手を伸ばした未明を、メルカダンテが制した。
未明も気づいたのか手を止める。
「何が因果になるか判らんが、未然に防ぐのもおれたちの仕事だ」
はっと、仲間達は顔を見合わせた。
そう言えば今日は三日目。聞いていた通りなら、そろそろ敵が来てもおかしくない。
メルカダンテは一足先にと待機場所へ急いだ。
眸はビハインドのキリノを見て、唇の前に指を立てる。
「キリノ、戦いが始まルまで隠れテいてくれ」
慌しくなってきた作業場の真ん中で、時計技師が首を傾げた。
「そろそろかね?」
「そのようね」
アリッサは大丈夫だと、技師の方へ向く。
「大丈夫、先生は普段通りにしていればすぐに終わります。傷一つ付けさせません、先生も時計も」
「うんうん。それじゃあ、お願いするかな。ワシの弟子達に」
メルティアも言うと、時計技師は再び椅子に座った。
そして、店先から来客の合図が聞こえる。
作業部屋から覗くと、クラウンと怪力男が姿を現した。
●
「いらっしゃいませー。何かご用やろか?」
現れた二人をサソリがにこやかに出迎えた。
「ふむ。こちらに時計技師、と言うんですか? そんな方がいらっしゃると聞きましたよ」
「ふんふ。ふんふっ」
「はいはい。なるほど、そう言うことか」
クラウンから事情を聞き、サソリは作業部屋まで二人を案内した。
「おや、これは。技師が沢山居るんですねえ?」
ケルベロス達は何食わぬ顔で作業を続けている。
「おや。いらっしゃい。見学ですかな? ワシの工房へようこそ」
時計技師がにこやかに二人を迎え入れた。
螺旋忍軍二人は技師の技術を習得したいのだと、頼み込んでいる。
時計技師は頷き、自分の弟子だとケルベロス達を紹介した。
技師の弟子にふさわしい振る舞いをしながら、ケルベロス達はその時が来るのを良く観察し窺っていた。
「なるほど。部品の点検、解体、修復、確かに専門の職業と言うだけのことはある」
クラウンは何度も皆の手元を眺め、したりと頷いてみせる。
「ふんふ。ふんふ」
怪力男も、腕を振り上げそれに同意した。
タイミングを見て、未明が怪力男の手元を覗き込む。
「これは此処の設備では難しいな」
「ふん?」
「別の作業場に案内すル。ワタシも行こう」
「そうですね。確かにあの器具が必要です」
眸とメルティアが、怪力男に立つよう促した。技師の技術をしっかりと学んでいる二人が言うことで信じたのだろう。
「離れに器具があるから移動しよう」
最後にダメ押しとばかりに未明が言うと、怪力男はさして疑うこともなく、立ち上がった。
その様子を全く気にかけていないような振りをしながら、アリッサはクラウンに指示を出す。
「それでは、あなたにはこの時計の裏蓋をはずしてもらいましょうか?」
「ふむ」
「道具はこれだな」
ロイもそこに加わり、必要な道具を次々に並べた。
「それじゃあ、ここはお任せするよ!」
二人がクラウンを足止めすると確認したテトラも、怪力男を追うように作業部屋を出ていく。
「……店長、確かそろそろ目薬の時間では……」
「おお、もうそんな時間かねえ」
「後は、私達で対処する」
そして、ロイが時計技師を別室へと逃がした。
「別の作業場まであるのですか?」
言われた通りに時計の蓋を開けながら、クラウンがアリッサとロイを見比べた。
アリッサはしれっと頷き、ピンセットを取り出す。
「そうね。時計は作られた年代、工場、種類によって様々な機能や形をしているわね。だからこそ、様々な修理器具が必要なの」
「ピンセットの使い方は大丈夫か?」
「ああ、はいはい」
ロイに言われ、クラウンはピンセットを構えた。
二人はクラウンの動きを見張り、しかも気取られぬよう気を使い対応している。
もうすぐにでも戦いが始まるだろう。
後は仲間達が首尾良く怪力男を倒すのを信じるのみだ。
そして、仲間を信じているのはメルカダンテも同じだった。
目の前を未明達と怪力男が通り過ぎて行く。
戦いの場所の少し手前に潜んでいたのだ。
(「この位置ならば、確実に背後を取ることができます」)
メルカダンテはそう考え、いつでも飛び出せるよう武器を手に取った。
●
「作戦開始ダ。その企ミ、阻止させテもらう」
その場所に到着し、怪力男が首を傾げた瞬間、眸はキリノを呼び、仲間を庇える位置まで走った。
「ふん?」
同時に、ケルベロス達が一斉に攻撃を叩き込む。
「短期決戦や、行こう!」
「ゴメンねー、貴方たちにあげられる知識はないの!」
サソリが螺旋掌を繰り出し、テトラは氷結の螺旋を放つ。攻撃が命中したことを確認し、すぐに二人は飛び退いた。
「おれも行く。あいつはまだ動けていない」
未明は仲間に声をかけつつ、攻撃を繰り出す。
実際、怪力男は驚き、動きが止まっていた。
「そのようですね」
メルティアは頷き、折りたたみ式長砲身大口径のレールキャノンを展開後姿勢を整える。仲間の後方から、敵を撃つつもりだ。
「周辺環境設定確認。弾道計算開始……対象の三次元座標設定、反射可能角度計測、弾頭速度、回転方向設定……通りました」
先制攻撃が成功したことにより、キャノンの展開も無事終わったのだ。
PHANTOM SNIPERが炸裂し、怪力男が吹き飛んだ。
「ふ、ふんっ」
怪力男が地面を転がり逃げ呻き声を上げる。
その、何もなかったと思った先に、突如メルカダンテが飛び出してきた。
「もういいかい、なんて」
潜んでいた場所から一気に躍り出てきたのだ。
ありえないケルベロスの出現に、怪力男が目を丸くする。
奇襲に翻弄され、それでも何とか逃げようとした敵は、言葉を失った。
「奇跡を殺せ、ルクスリア」
メルカダンテが怪力男の膚に触れる。皮を擦り、肉を押し、骨を辿って、まるで毒でも塗り込むように撫でた。貫く槍が敵の身体を蝕んでいく。
「ワタシも攻撃に加わル」
伏した敵を見て、眸も攻撃に加わった。
怪力男はケルベロス達の猛攻に追い詰められ、あっという間に地に伏す。
何度か攻撃を重ね、怪力男を撃破した。
「ふう。マジ怪力やったな、こいつ」
サソリが汗をぬぐい、皆を見る。
倒れた怪力男を残し、ケルベロス達はクラウンの元へと走った。
「何か、音がしますね?」
戦闘が始まり、すぐにクラウンは冷たい瞳でアリッサとロイを見た。
「そうかしら?」
アリッサは惚けたが、戦いの音や衝撃がすでにこちらまで届いている。
「ふふふ。この音は戦いの音ですね。とすれば、貴様らもグルか!!」
もはや隠し通せるものではなかった。
クラウンは立ち上がり、二人から距離を取る。
懐から取り出したカラフルなボールを操り、いきなり投げつけてきた。
「アリッサ、後ろへ」
ロイは咄嗟に前へ出て、庇い傷を受ける。
その間に、アリッサがビハインドのリトヴァを呼んだ。
「寂しい想いをさせてごめんなさいね、わたしの”いとし子(リトヴァ)”」
軽く額を寄せて告げ、オーラをためてロイを回復する。
クラウンは二人の対処に舌打ちをした。そして、矢継ぎ早に攻撃を繰り出してくる。
二人とリトヴァは、回復を主にして何とか猛攻を耐えていた。
「ふん。たったこれだけの人数で、何ができると言うのです?」
クラウンは笑い、再びボールを手の上で遊ばせる。
その時、敵の背後から全てを破壊するような散弾が撃ち込まれてきた。
「なあ?!」
クラウンは驚きの表情と共に吹き飛ぶ。
「ここの構造は掌握済みです。どの位置にどの角度からでも撃てますよ? まあ、撃つ時は動けませんがねぇ」
メルティアの声がした。
攻撃に耐えていた二人が顔を上げる。
怪力男を倒した仲間達が次々に飛び込んできた。
「ロイ、アリッサ、無事でしたか」
メルカダンテは二人の無事を確認し安堵する。
「致命傷ではなイ。回復すル」
眸も走ってきて、オーラを集め傷を回復させた。
「な、な、なに?! かかか怪力男はどうしたのです?!」
よろよろと立ち上がったクラウンは、次々に現れるケルベロス達を見てうろたえる。
どう見ても、形勢が逆転したのだと、クラウンを含めた全員が認めた瞬間だった。
「さーて、やっちゃうか!」
テトラが声をかけると、仲間達は一斉に攻撃を叩き込む。
クラウンはろくに反撃も出来ずに沈んでいった。
戦いが終わり、ケルベロス達は戦場をヒールし、技師に挨拶した。
長いこと店をやっていると、時にはこんなこともあるだろうと、技師は笑っていた。
作者:陵かなめ |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年9月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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