レディースを襲う攻性植物

作者:なちゅい

●抗争に現れた攻性植物
 激しくうなるバイク音。
 エンジンを吹かせる若者達が取り囲む中、たくさんの若者達が2組に分かれ、両者がにらみ合っている。その手には長物。多くは金属製のバットのようだ。
「てめぇら、いくぜ、うらあああっ!」
「ああああああああっ!」
 その若者達は、レディースのチームだ。20人対20人と同程度の数の対決。ただ力量は片方が圧倒的に勝っていたようで、次々に相手をなぎ倒していく。
「どうした、びびってんじゃねぇぞ!」
 攻めたてる総長は調子づき、仲間達を鼓舞して一気に相手を追い込む。
 対する、劣勢側の総長。歯噛みした彼女は仲間へ呼びかける。
「お前ら、あれだせ!」
 すると、後ろから現れたのは、3体の不気味な怪物だった。緑色の植物のようなその怪物達は、全身からわらわらとツルを伸ばし、大きく避けた口で獲物を求めている。
「いけ、テメェらの力、見せてやれ!」
 劣勢側の総長がその化け物をけしかけると、そいつらは優勢側の女性達をツルで縛り付け、あるいは大きく開いた口で食らっていく。
「や、止めろ、てめぇ!」
「ざけんな、離せ……っ!」
 両者の優劣は一気に覆る。優勢だった方のメンバー達は、次々に植物達に蹂躙されてしまう。
「ふふ、ざまぁないねぇ……」
 劣勢だった側の総長は相手が次々に攻性植物の手にかかっていくのを満足げに眺めていた。
 ……しかし、これは予知でしかない。この事件は、ケルベロス達にならば、止めることができるかもしれない。
「みんな、事件なのでーす!」
 笹島・ねむ(ウェアライダーのヘリオライダー・en0003)がケルベロスの姿を見掛け、ぴょんぴょんと飛び跳ねて自分の姿を主張する。
「えっと、みんなには茨城県のかすみがうら市に向かってほしいのです」
 ケルベロス達がねむの元へ駆けつけると、彼女は困った表情をして説明を始めた。
「この街は、近年急激に発展しているのですけれど、最近、ちょっと怖いお兄ちゃんやお姉ちゃん達同士で争っているのです……」
 若者達の抗争などよくある話。別にそれだけならば、ケルベロス達が介入する必要はないのだろうが……。
「その中で、デウスエクスである攻性植物の果実を受け入れて、異形化してしまった人がいるのです!」
 デウスエクスが関係しているのならば、話は別。この攻性植物の討伐を行わねばならないだろう。
 事件は夜中、とある河川敷で起こる。
「両方とも20人くらいのチームなのですけれど、2組のお姉ちゃん達が拳とかバットで殴り合ってるのです……」
 思わず目を伏せてしまうねむ。少しばかり、彼女には過激なシーンだったのだろう。
 それでも、彼女は気丈に説明を続ける。
「劣勢になったチームが攻性植物を3体出してくるのです。その植物たちは相手チームのお姉ちゃんをツルで縛り付けたり、直接食べたりして……」
 攻性植物が出現すると、あっさりと相手チームは全滅してしまう。その前に現場へ急行し、攻性植物の対処を始めたい。
「攻性植物以外、レディースのお姉ちゃん達は普通の人間ですので、気にすることはないのです。みんなが戦いを始めれば、逃げ出してしまうのですよ」
 さて、問題はその攻性植物なのだが。
「3体いる攻性植物に、強さの差はないようなのです。でも、ツルで縛り付けられて、食べられたら、ケルベロスでも一溜まりではないのですよ!」
 また、地面に根を埋め込み、辺りを侵食することで、相手を催眠状態に陥れることがあるという。戦いさえ終われば、地面はヒールすることで元に戻るが、攻性植物が生きている間はくれぐれも注意したい。
 かすみがうら市に現れる攻性植物は鎌倉の戦いとは無関係だった為、状況が大きく動いてはいないようだが、見過ごすことはできないだろう。
「攻性植物さえ倒せば、お姉ちゃん達は放っても大丈夫なのです。ただ、ちょっとだけなら、お仕置きしても問題ないのですよ」
 ケンカはダメなのです。ねむは最後にケルベロス達へとそう告げた。


参加者
和泉・流麗(ドラゴントリガーハート・e00041)
クリスティーネ・ユーホルト(流浪の姫・e00751)
メリッサ・ニュートン(世界に眼鏡を齎す眼鏡真教教主・e01007)
リリキス・ロイヤラスト(庭園の桃色メイドさん・e01008)
斎藤・斎(錆びついた心臓・e04127)
相良・美月(オラトリオの巫術士・e05292)
ヒナタ・イクスェス(愉快型決戦存在・e08816)
ケイト・クリーパー(人生謳歌の焦熱少女・e13441)

■リプレイ

●抗争を止めろ!
 ヘリオンから降り立ったケルベロス達。
 一行はやや距離をとって河川敷へと降り立ち、沢山の女性が集まる場所へと駆けていく。
「レディースさん同士の喧嘩とはこれまた迷惑な……」
「おイタが過ぎるお姉ちゃんたちがいるのね」
 メリッサ・ニュートン(世界に眼鏡を齎す眼鏡真教教主・e01007)が呆れるのに、クリスティーネ・ユーホルト(流浪の姫・e00751)が同意する。
「まあ、若い頃は色々やっちゃうものだけれど、今回はちょっとやりすぎちゃったみたいね」
 クリスティーネの視界には、すでに呼び出された攻性植物が姿を現している。優勢だったチームは一転して追い込まれ、この場から逃げ始めていたようだ。
「レディースの方々のような無秩序は、正直好みではありません。……デウスエクスに触れる事に懲りて、更生して頂けると良いのですが」
 斎藤・斎(錆びついた心臓・e04127)はそんな本音を語りながらも、自分勝手に暴れる女性達が早く目を覚まして、正しき道を歩んでくれることを願う。
「レディースのお姉さんたちも怖いし、攻性植物も怖いし……。ふえぇぇえん、お家帰りたいよぅ……」
 まだまだ多感な年ごろの相良・美月(オラトリオの巫術士・e05292)には、それらが恐怖として強く印象付けられてしまう。
「でも、レディースのお姉さんたち守らなくちゃ……。頑張らなくちゃ……」
 それでも、彼女なりにできることを頑張ろうと考えていたようだ。

 程なく、レディースの前へと立ちはだかるケルベロス達。
 まずは、攻性植物を使役するレディースへ斎が語りかける。
「良かったですね。我々が到着した結果、あなたは仲間を苗床にして三人殺しただけで済みましたよ?」
 さすがにデウスエクスの力を借りた女性達に、彼女は苦言を呈せねばと考えていたのだ。
「はぁ?」
 やや、上から目線にも聞こえる斎の言葉に苛立ちを覚えたのだろう。レディース達はケルベロスに臆することなく、ガンを飛ばしてくる。
「世界中がこんななのに、暴れられるのはある意味大したものだと思うのですが……。少しお仕置きが必要ですね!」
「んだと?」
 メリッサの言葉で、さらに額に青筋を浮かべたレディース達は、攻性植物を盾にする。
「くぁ、元気があって大変宜しい。ワ~タシは、争い自体は否定しないのオチよ~」
 女性達の姿にうんうん頷いて高笑いしていたのは、ヒナタ・イクスェス(愉快型決戦存在・e08816)だ。赤いペンギンの着ぐるみを着た彼は、ハイテンションのままで言葉を続ける。
「……が、ヒトとヒト同士の争いに『外れ者』が介入するのはNGのオチね」
 彼はそう語り、攻性植物の攻撃に備えて身構える。
「たかが子供のケンカの為に人間やめちゃうなんて……ボクには分からないな」
 和泉・流麗(ドラゴントリガーハート・e00041)はもはや人の形すら残っていない攻性植物に呼びかける。もっとも、自身が望んでそうなったかどうかは不明だが……。
「うあぁ、気持ち悪いよぅ……怖いよぅぅぅ……」
 奇妙に触手を蠢かせる相手に、美月は顔を真っ青にさせ、足をガクガクさせてしまっていた。
「……全く厄介なことをしてくれたものです。後でお説教ですね」
 メイド服姿のリリキス・ロイヤラスト(庭園の桃色メイドさん・e01008)は逃げ遅れた相手側のレディースを逃がすべく、可能な限り攻性植物の注意を引きつける。
 この、美月、リリキスの2人はその立ち位置を保ったまま、避難の呼びかけも行っていた。
「あっ、危ないので、早く避難してくださいっ」
「貴女がたは早くお逃げなさい! ここは私達が引き受けます」
 いざというときに備え、2人も敵の動きを注視することも忘れない。
「とりあえずは、さっさと逃げるでございます。――ここからは戦争でございますので」
 無表情のままで武装を構える、ケイト・クリーパー(人生謳歌の焦熱少女・e13441)。
「さぁ、ブっこむでございますよ、相棒!」
 ライドキャリバーのノーブルマインドもウインカーで主に同意を示す。ケイトは相棒と共に最前線へと向かっていくのだった。

●レディースを守る為に
 ケルベロスメンバー達がレディースの説得を行う間、攻性植物もボーッと立っていたわけではない。
 そいつらはツル触手を伸ばし、手近な相手を捕らえようとしていたのだ。
「は、させないでございますよ!」
 これをケイトが受け止める。同じく、ノーブルマインドも植物のツルを受け止めていたようだ。
 さらに、もう1体が地面へと根を埋め込む。周辺の地面を侵食させようとしていたのだ。
「くぁ、さー来い! ドンと来い! バッチ来ーーい!」
 ヒナタは回避を考えずに防御を固め、雄たけびと共に身を張ってその侵食を受け止める。
 屋外戦闘という事で、空を飛び回り、戦況を確認していた流麗。この侵食によって、流麗は仲間が惑わされるのが怖いと判断し、ヒナタへと分身の術を施していたようだ。
 クリスティーネは頭数を減らそうと、魔法を唱える。魔法の光線は手前の植物に命中し、そいつのツルの1つが石へと化していたようだ。
「ひっ!」
 攻性植物をけしかけたレディース達はその激しい戦いを目の当たりにして、完全に腰が引けていたようだ。
「ほらほら、早く逃げなさいな。死にたいの?」
 クリスティーネがそう促すと、彼女達は一目散にこの場から我先にと逃げ出していく。戦いに巻き込まれるのは御免だと考えたのだろう。
 そんなレディース達を横目で見た美月。
(「レディースのお姉さんたちは近所迷惑かもしれませんが、それでも、奪われてもいい命なんてありません」)
 どんな人でも、自分達が守らねばならないと気合を入れようとする美月。しかし、体は正直に震えてしまっている。
「い、いきますっ、お姉さんたちには指一本触れさせませんよっ」
 それでも、彼女は精一杯の力で、握りしめたシャーマンカードから光る猫のエネルギー体を召喚したのだが……。
「……あれ? 攻性植物の指って……どれなのかしら? あら?」
 美月は攻性植物の体を見つめ、本気で指を探す。結局見つからず、そのままエネルギー体を放出する。残念ながら、その全てが敵に当たったわけではないが、ヒットした敵を毒素で侵していた。
 同じく見つめていたといえば、眼鏡を吊り上げたメリッサ。内蔵火器の全てを眼鏡ラックに換装している彼女は大量の眼鏡を飛ばす。
 投擲用爆砕眼鏡を浴びた敵は、ツルを操る攻性植物の本体に麻痺を起こしていたようだ。
「眼鏡をかけられぬお前達に、負ける道理は無い! ……のです!!!」
 彼女はドヤ顔でさらに眼鏡をくいっと釣り上げ、次なるグラビティの用意を行う。
 ケルベロス達の攻勢はなおも続く。
 戦闘になったことで、リリキスは柔和な表情が一変し、殺意をむき出しにしていた。
「デウスエクスの植物ごときが、この大地に根を張れると思わないでください。凍てついて潰えなさい」
 リリキスは吹雪の形をした精霊を呼び出し、攻性植物達を氷に閉ざす。
「貴方も仇と一緒なのでしょう? だったら……」
 斎も敵の足止めをすべく、攻性植物へと呼びかけていた。
「お願い、草むしり手伝ってよ」
 斎は敵の体を抑えつけ、敵の足止めを図る。
「くぁ~、今週のビックリドッキリメカはっし~ん! のオチね」
 ヒナタが叫ぶと、1/8スケールの小型赤ペンギンの群れが戦場へと殺到してくる。
「くぁ! 赤ペン中隊集合~! 目標は前方の『外れ者』3体! 全員撃て~!!」
 ヒナタの指示で、赤ペン隊は重火器を構えて一斉に撃ち出す。それによって、敵はヒナタに怒りを覚えたようだ。
 そこで、さらにケイトが仕掛ける。自身の携帯する固定砲台から、焼夷弾をばら撒き、植物どもを炎で包む。ライドキャリバーも主に合わせ、ガドリング掃射を行っていた。
 炎や毒で体力を削られ、痺れさせられた上に氷漬けにされて思うように動けず、さらに挑発されて苛立つ攻性植物。そいつは大きく口を開き、ケルベロス達に食らいついて来るのだった。

●デウスエクスと化した攻性植物に
 河川敷で続く、ケルベロスと攻性植物による攻防。
 レディース達は避難しながらも、自分達がけしかけた、あるいは襲われた攻性植物とケルベロス達との戦いが気になるようで、被害が及ばない程度に離れた位置で見守っていたようだ。
 その現場では、ケルベロス達が攻性植物に攻め入っていた。
「この中に入ったが最後、動きを奪いつくされるのがあなたの結末ですよ?」
 彼女は地獄の焔で描き出した魔方陣を生成し、蒼い焔が植物どもを焼き尽くす。
「デウスエクスはこの陣にて縛り、奪いつくしましょう」
 彼女の言う通り、敵は炎によって焼かれて動きを封じられてしまう。
 敵の動きが鈍ったところで、両手に鉄塊剣を握りしめた斎が最も違い位置にいる敵を十字に斬り裂き、その傷口を地獄化することで植物をさらなる毒に侵す。
「オマケでございます、よ!」
 さらに、ケイトが身体からミサイルポッドを出して、大量のミサイルを敵陣に浴びせかける。ついに、最も近場の敵の体が崩れ、土に同化するように消えていった。
 しかし、他の2体が、大きく口を開き、ケイトへと食らいついて来る。
「……この程度でございますか?」
 すまし顔のケイトだが、かなりのダメージを受けた上に毒まで負ってしまっている。Code :Blazing Braveryでの回復も考えた彼女だったが。
「あっ、いっ、いま、回復しますねっ」
 恐怖で震えながらも、美月がケイトの体を鎧で包んで守護する。
 援護を受けたケイトが「グッ!」とサムズアップすると、美月は少し嬉しそうに微笑んだ。
 敵が減ったことで、メリッサはカッティング眼鏡を使い、様々な異常に苛まれる敵を刻んでいく。
 2体を巻き込むように、ヒナタが爆炎の魔力を篭めた弾丸を連射する。
「くぁ、こっち~の敵を狙うのオチよ!」
 ヒナタは敵を観察し、身体がへたってきていた植物を指出す。
 それに応じたリリキスが地獄の炎を纏わせた大鎌を振り上げ、敵に告げる。
「植物とはいえデウスエクス。さっさと消えていただけますか?」
 大鎌で真っ二つに裂かれた植物は空高く炎を上げて燃え上がり。すぐに鎮火して消し炭になってしまったのだった。
 残りの1体は怒りの矛先、ヒナタへとツルを振るう。「くぁ!」と叫ぶ彼は耐えていたが、やはり疲弊は激しい様子。
 そのヒナタを庇うようにノーブルマインドが前に出れば、ケイト自身もヒールドローンを使い、前列メンバーの回復へと当たる。
 さらに、メディックとして仲間達の状況を確認し続ける流麗も、分身の術での回復を続けていた。
 その上で、彼女は空を飛びながら、こちらを見つめるレディース、あるいは、ふらりとやってくる一般人が近づいてこないかと警戒していたようだ。
 さて、敵も残り1体。メリッサはきらりと眼鏡を輝かせる。
「眼鏡娘の目からビームが出るのは当たり前ぇぇぇぇ!」
 機械化された彼女の瞳から出るレーザービームが、眼鏡のレンズによって一点収束されて、植物の体を射抜いてしまう。
 だが、敵はしぶとく根を地面へと埋め込み、こちらの肉体と精神の侵食を図る。
 だが、少しだけ、斎の攻撃が早かった。彼女の鉄塊剣が繰り出した一撃が、攻性植物の体を切り裂いたのだ。
「……ごめんなさい。貴方たちを助ける方法、私は知らないから」
 そいつは力なくうな垂れて。どろりと溶けるように消えていったのだった。

●レディース達にガチ説教
 全ての攻性植物が倒れた現場では。
「あ、お、お疲れ様でした。す、すすす、すいません、急いで傷の手当しますね」
 戦いで傷つくメンバーの姿に、美月はおたおたと慌てながらも、傷の手当てを行う。
「これに懲りて、より健全な遊びを趣味にされてはいかがでしょうか?」
 斎は攻性植物に襲われかけたレディース達が帰ってきたのを見て、丁寧に接し、帰宅するよう促していた。レディース達の反応はまちまちだったが、さすがに彼女達はそれに従っていた様子。相手が分かってくれたようで、斎はほっとしていたようだ。
 ケイトはうんうん頷き、戦場のヒールへと当たる。斎の説得もそうだが、他のメンバー達が攻性植物をけしかけたレディースチームを捕まえて説教をしていた為、任せて問題ないと考えたのである。
 一方で、その説教現場では。
 まず、メリッサが凛とした風を巻き起こし、全員をその場に正座させる。
「貴女方が何をしたか分かっていますか? 分かるまで何度でも言いましょう」 
 リリキスはレディース達へと愚かな行いを自覚させるべく、じっくりねっとりとお説教を行う。
「まあ、私も若い頃は色々やんちゃしたけれど、越えちゃいけない線越えちゃだめよね。……若い頃って今も若いけれど」
 クリスティーネが合いの手を入れる。彼女の年齢が気になるレディース達だが、さすがにこの状況では聞くこともできない。
「マジ、勘弁して……」
 やや涙目になるレディースの1人が立とうとしたのを、ヒナタが見逃さない。
「くぁ! ソコ! まだ講座は終わって~ないのオチよ!」
「ひっ……」
 その女性は、しぶしぶその場にまた正座する。
「まあまあ、そのくらいに……」
 さすがに、レディース達が可愛そうになった流麗が合いの手を入れる。
「でも、デウスエクスに関わって、良い目を見れると思っても、その反対の天秤には自分の命が乗ってるって事は忘れないようにね」
 流麗が言うべきことを告げて終わらせようと考えたのだが、リリキス、ヒナタ、メリッサは良しとはしない。
「いいえ、この人達はまだ分かっていません」
「くぁ! まだまだこれか~らのオチよ!」
「そうです、眼鏡説教はこれからですよ!」
 リリキスは自らの行いを自覚させるべく、同じ話を幾度も。
 ヒナタは、『ヒト同士の戦いに外れ者を加えるのはNG』と。
 メリッサは眼鏡着用の元眼鏡の歴史と素晴らしさを叩き込み、性根を矯正してくれようと主張する。
「ひ、ひいいっ」
 クドクドねっとりと長時間続く説教と眼鏡真教への勧誘に、気丈なはずのレディース達も心が折れ、悲鳴を上げてしまうのだった……。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2015年9月29日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 1/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 10
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