●自力で調達を……
森の奥深く。
特殊諜報部族『ストリックラー・キラー』を率いるイェフーダーが、用意したコギトエルゴスムへとグラビティ・チェインを与えていく……。
程なく、ローカストが人型をとって復活する。やや不格好な姿をした黄土色のローカスト。それは、アリジゴクを思わせる。
「はぅ、う、うう……」
そのローカストは復活してすぐ、地面を転がるように苦しみ始めた。必要最低限レベルのグラビティ・チェインしか与えられず、その枯渇に喘いでいたのだ。
「すみません、グラビティ・チェインを……」
だが、誰一人、そいつに手を差し伸べるものはいない。苦しむそいつは理性を無くし、イェフーダーへと襲い掛かる。
ところが、取り巻きがすぐにアリジゴクのローカストを取り押さえてしまう。イェフーダーはそれを見下ろして声をかける。
「『流砂のミルメロ』よ。グラビティ・チェインは自らで奪取してくるのだ」
イェフーダーはそう告げ、取り巻きを使ってミルメロを呼んだローカストをその場から追い立ててしまった。
「……お前が奪ったグラビティ・チェインは、全て太陽神アポロンに捧げられるだろう」
そのローカストの背中に向け、イェフーダーが冷めた口調でそう言葉を投げかけたのだった。
ヘリポートに向かうケルベロス。
そこにはすでに、リーゼリット・クローナ(ほんわかヘリオライダー・en0039)とケルベロス達の姿があった。
「皆、来てくれて嬉しいよ」
笑顔で出迎えるリーゼリットだが、彼女はすぐに表情を引き締め、現状の説明に入る。
「ローカストの太陽神アポロンが、新たな作戦を行おうとしているようだよ」
不退転侵略部隊の侵攻をケルベロスが防いだことで、大量のグラビティ・チェインを得る事ができなかった為、新たな、グラビティ・チェインの収奪を画策しているらしい。
「その作戦は、コギトエルゴスム化しているローカストに最小限のコギトエルゴスムを与えて復活させ、そのローカストに人間を襲わせてグラビティ・チェインを奪うというものだね」
復活させられるローカストは、戦闘力は高いがグラビティ・チェインの消費が激しいという理由でコギトエルゴスム化させられたもので、最小限のグラビティ・チェインしか持たないといっても、侮れない戦闘力を持つ。
さらに、グラビティ・チェインの枯渇による飢餓感から、人間を襲撃する事しか考えられなくなっている為、反逆の心配もする必要も無いと考えているようだ。
そして、仮に、ケルベロスに撃破されたとしても、最小限のグラビティ・チェインしか与えてない為、損害も最小限となるという、効率的だが非道な作戦だ。
「この作戦を行っているのは、特殊諜報部族『ストリックラー・キラー』を率いる、イェフーダーというローカストのようだね」
まずは、復活させられたローカストを迎撃する必要があるが、いずれはイェフーダーと直接対決する必要があるだろう。
ローカストは、佐賀県嬉野市付近に現れる。
「畑が多くて人口は少ない場所ではあるけれど、住居となる家屋は密集しているから、ローカストに住民が狙われると危険だよ」
若干ではあるが、ローカストの出現より早く村に到着はできる。敵は南西の山の中から現れ、畑を通って北東の集落に直行してくる為、畑の上で相手とぶつかることになるだろう。
「ローカストは、『流砂のミルメロ』と呼ばれる、アリジゴクを基調としたようなローカストだよ」
このミルメロというローカストは、足元に流砂を起こして敵を足止めし、顎から毒を持った消化液を相手の体に注入、口器から相手のグラビティ・チェインを吸い取ろうとするようだ。
「相手はグラビティ・チェインが枯渇しているからとはいえ、油断は禁物だよ」
待ち構えて戦う戦法が得意なミルメロ。だが、グラビティ・チェインを補填しようと、なりふり構わず襲ってくるだろう。その攻撃にはくれぐれも注意したい。
「一般の人々に被害が出てしまう前に討伐を。……よろしく頼んだよ」
リーゼリットは最後にそう、ケルベロスへとローカストの撃破を託すのだった。
参加者 | |
---|---|
不知火・梓(不惑に足がかかったおっさん・e00528) |
カリーナ・ストレリツォーヴァ(硝煙弾雨のドラゴネス・e00642) |
風峰・恵(地球人の刀剣士・e00989) |
ジューン・プラチナム(エーデルワイス・e01458) |
アクエリア・アップルゲイト(咲き誇る命の花・e13812) |
夜殻・睡(虚夢氷葬・e14891) |
アーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895) |
本脇・八雲(夜雲・e29650) |
●相手の事情がどうあれ……
佐賀県嬉野市。
この地に降り立ったケルベロス達は、直に現れるローカストに備える。
「戦後処理、またの名をゴミ掃除、か」
カリーナ・ストレリツォーヴァ(硝煙弾雨のドラゴネス・e00642)は、とりあえず仕事に困ることのないこの状況に、葉巻をくわえながら悪態づく。葉巻はスパイシー・ラムフレーバーのドライシガーだ。
「素朴な疑問なんだけどさー」
ジューン・プラチナム(エーデルワイス・e01458)が仲間達に問う。今回現れるのは、アリジゴクのローカスト。もしも、そいつにグラビティ・チェインが満ち溢れたのなら、ウスバカゲロウに羽化するだろうか、と。
「……まあ、そんな機会は来ないんだけどさ」
ジューンは答えを出さず、そう自答する。グラビティ・チェインを満たすということは、多数の死者を出すことと同義。それを許すわけにはいかない。
「最小の消費でより良き成果を狙う。戦略としては正しいのですが、受け入れ難いですね」
「ローカストがやることだとはいえ、自分の仲間になかなか酷いことするよね。同情はしないけどさ」
そのやり方を、風峰・恵(地球人の刀剣士・e00989)が否定する。本脇・八雲(夜雲・e29650)も恵に同感のようだ。
「このやり方ぁ、確かに効率は良いのかもしれねぇが……。ローカストも、大分追い詰められてんだなぁ」
不知火・梓(不惑に足がかかったおっさん・e00528)は禁煙中のようで、煙草の代わりに、長楊枝をくわえている。
「……捨て駒にされたのは哀れですが、罪も無い人々を殺させるわけにはいきません……! ここで必ず食い止めます……!」
決意の言葉を口にする、アーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895)。考えることは皆様々だが、ローカストを野放しにできないという点では、ケルベロス達の考えは一致している。
「とりあえず、今は彼の者の策を破る事に集中しましょうか」
恵がそう告げると、メンバー達は作戦の為に周囲へと散っていくのだった。
ローカスト出現までは、若干の余裕がある。
八雲はラブフェロモンを使いつつ、外に出ている一般人に家屋内に入るか、北東方向へと急いで避難するよう伝える。
梓も剣気を開放し、通行しようとしてくる人々をこの場から離れるよう促す。
「後ろには集落。俺達が最終防衛線ってわけだよね。罪のない一般人を巻き込むわけにいかないし、ここが踏ん張りどころだよね」
八雲は後ろを見やる。メンバー達は北西の集落を背にし、南西の山に視線を向けて、畑の上でローカストの出現を待つ。
「戦場は畑。ま、人的被害が出ないにしても、農家さんにとっては大きな迷惑だよね」
さらに、八雲は足元に視線を落として思う。彼は美形と言える顔立ちではあるが、取り立てた特徴を見出すことができず、印象に残りづらい少年だ。
さて、布陣を整える間に、そいつはこちらへとやってくる。
「もう……、限界……」
息を荒くして近づいてくるのは、薄茶色の体躯をしたローカストだ。
「『流砂』のミルメロ、ですね……? 貴方を止めに来ました」
暗視スコープを外し、アーニャは直にその姿を確認する。さほど暗くはない為、不要と判断したのだ。
「邪魔、です……」
比較的丁寧な口調だが、赤く輝かせる目は獲物を見定めている。目の前のケルベロスはもちろんのこと、人間全てが獲物に見えているのは間違いない。
苦しそうな表情の敵を前に、梓は楊枝を吐き捨てる。
「同情なんざしねぇぜ。殺るか殺られるかを選んだのは、お前ぇさんたちだ」
梓はすらりと斬霊刀を抜く。座して殺られるのを待つほど、人ができているわけではない、そう告げて。
「ここから先には通しません! グラビティ・チェインが欲しければ、私達を倒して奪っていきなさい……!」
アーニャも全身に装着した重火器の銃口を、相手に差し向ける。すると、ミルメロは苦しそうに吼え、獣のようにのたうち回った。
「自身の飢えを満たす為に、外道に落ちましたか」
口笛を吹き、歩いて姿を現す、アクエリア・アップルゲイト(咲き誇る命の花・e13812)。
完全に理性を、そして、守るべき誇りも気高さも失ったこのローカストには何も聞こえない。
ならば、……ここで、終わらせてあげる他ない。アクエリアは口笛を一度止め、すっと息を吸い込む。
夜殻・睡(虚夢氷葬・e14891)は眠そうな表情で敵を見据え、青白くやや長い刀身を持つ斬霊刀『雨燕』を抜く。
ケルベロス達は、相手を包囲するように対峙して行く。タイミングを見て、カリーナが告げた。
「そんじゃ、派手にやるとしよう」
そこで、ジューンがバサッとケルベロスコートを脱ぎ捨てる。下から現れたのは、フィルムスーツ。そして、腰の後ろから小型ドローンを発信させ、胴部に這わせたオウガメタルをスタンバイさせる。
「鎧装天使エーデルワイス、行っきまーす!」
「うあああっ!」
ジューンの叫びに応じるかのように、ミルメロはケルベロスへと襲ってきたのだった。
●極限状態のローカスト
襲いかかってくるローカスト、『流砂』のミルメロ。
先んじて仕掛けたのは、睡だ。戦いの最中ですら眠そうな眼差しを倒すべき相手に向けつつ、睡は敵の節目を狙って切り払う。その斬撃痕には、グラビティによって氷が張っていく。
そこへ、やや敵と距離をとっていたアーニャが敵に向けたアームドフォートの主砲を一斉発射させる。砲弾が命中するごとに、氷の張った部分に痛みも走らせた。
その上、体に痺れを走らせたミルメロだが、そいつは地面へと手を当て、なけなしのグラビティ・チェインを畑に注ぎ込む。
すると、土がさらさらとした砂に変わり、ケルベロス達の足元に流砂が起こる。砂はメンバーを飲み込もうとし、巻き上がって飛び散ることで傷まで負わせてきた。
仲間を庇った梓も流砂に飲まれ、体を細かい砂で刻まれ血を流す。それでも、彼は生き生きとした表情で敵に躍り掛かり、雷を纏わせた刃を突き入れ、敵の装甲を打ち砕こうとしていく。
一見地味にも思える攻撃だが、そこは極限状態のローカスト。梓を含め、流砂に落ちたメンバー達の傷が、表情が、決して威力が浅くないことを語る。
仲間がミルメロの攻撃に耐えられるように、ジューンは胴部のオウガメタルから粒子を飛ばし、仲間の傷を塞ぐと同時に感覚を覚醒させていく。
身を張る八雲も、快楽エネルギーを撃ち出して桃色の霧を発生させる。自身を含め、仲間の傷を癒そうとその霧を振り撒いていた。
霧によって、幾分か傷が癒えた恵。一般人に被害を出さないように、彼は積極的に前に出て、敵の気を引こうとする。
多少の傷は覚悟の上。恵は傷つくことをいとわず、ローカストを日本刀『煌翼』で切り伏せ、グラビティ・チェインの力でその傷口を氷に包む。
「どうした、そんなんじゃ、俺のグラビティ・チェインは奪えないぜ!」
敵を挑発するカリーナは牙の名を冠する長銃を構え、派手に爆音を立てて弾丸を撃つ。目にも留まらぬ速さの一発は、敵の頭で炸裂した。
続く攻撃に苦しむ敵。アクエリアは生へ渇望する敵を見て、先天的な病気を患うアクエリアは相手に共感を覚える。しかし……。
「どんな辛い悲しみでも、いつかは必ず癒えるから、忘れないで……」
それでも、前に進む為の歌を口笛で旋律を刻むことで、アクエリアはミルメロの信念を揺らがせようとする。
何も聞こえずとも。何も理解できずとも。……この歌を手向けとして。
その歌は、ローカストの耳に入っていたはずだ。
だが、相手は本能だけで襲い来る。ミルメロは八雲へと取り付き、鋭い牙のようなものから毒を注入してきた。
その八雲をジューンが真に自由なる者のオーラが癒す間に、ケルベロス達はさらに攻め入る。
大きく弧を描いて睡が斬りかかったところで、アーニャが次なる一発の為に、バスターライフルを構えた。
「その力、削ぎ落させて貰います」
彼女の放つエネルギーは、ミルメロのグラビティを中和しようとする。
グラビティを弱められて苦しむ敵へ、恵が先ほどの斬撃に続き、刃を半月状に振り上げた。
続き、カリーナが遠心力をつけた竜の尻尾を荒々しく敵へと打ちつけ、迫るアクエリアが斬撃を避けられたタイミングで渾身の蹴りを叩き込む。
ケルベロスの攻撃で、なすがままになるミルメロ。
「まだ、生きたい……」
しかし、その目は生を諦めることなく、爛々と光り輝いていた。
ケルベロス達は、グラビティ・チェインが尽きかけたローカストを相手にしていたはずだ。だが、繰り返し攻撃を仕掛けているにも関わらず、『流砂』のミルメロが倒れる様子は全くない。
「足りない、足りない……!」
ケルベロス達の回復は十分だったはずだ。しかし、その一撃はケルベロス達の想像を上回る威力を持っていた。
鋭い犬歯で敵の体に食らいついた八雲。相手の体力を吸収し、彼は次なる敵の攻撃に備えていたのだが……。
ミルメロが逆に、八雲の体へと口器を突き刺す。ストローのような形状をしたそれによって、見る見るうちに八雲はグラビティ・チェインを吸われてしまう。
「う……」
ミルメロに体力気力を奪われた八雲は、がっくりと畑の上へ倒れてしまった。
盾役となるメンバーが気を引こうとするが、ミルメロは止まらない。
「まだ、足りない……」
次に狙うは、恵だ。彼も日本刀を突き出し、あるいは切り払って攻撃を繰り出していたのだが、攻撃直後の隙をつかれ、やはり口器を体の奥深くまで突き刺される。
「お、美味しい……」
自らを満たす為、ミルメロは涙すら流し、限界まで恵のグラビティ・チェインを吸い取っていく。
「無念、です……」
敵に力を吸い尽くされた恵は、うなだれる様にしてその場へ伏してしまった。
ジューンはそれを見て、再度ジョブレスオーラで今なお盾となってくれているカリーナや梓を癒す。
それで多少回復はしたものの、梓も体中から血を流している。
「いてぇなぁ、だが……」
痛みを実感しながらも、彼は握り締めた大鎌によってミルメロの体を切り裂き、奪われた仲間の体力を逆に吸い取っていく。
「死んでも良いとは思わない。だって、死んだらお終いだろ」
梓に言われた言葉はミルメロの意識に届いたのかもしれない。ミルメロはただ、「生きたい、生きたい」と繰り返し、またもケルベロス達を罠にかけようと足元に流砂を作り出す。
だが、ミルメロもまた、ケルベロス達の攻撃でかなり足を鈍らせている。
「潰せ、琥珀」
カリーナは片目の瞳を煌かせ、視界に捉えたローカストを中心に重力場を発生させ、圧潰せんとする。
「どうした、もっと抵抗して見せろ」
重力場の中で苦しむ敵へ、カリーナはまたも挑発の言葉を口にする。
「う、うああっ!」
すると、ミルメロが強引にそれから抜け出て狂ったようにケルベロスへと飛び掛った。
「天に満ちるは数多の雫 咲くは四十九(しずく)の刃也ーーー」
その敵の周りに、睡は透明な氷刃を作り出す。空中と地中に二十四振りずつ。合わせて四十八振りもの刃だ。
そして、睡が斬霊刀『雨燕』を振り下ろすと同時に、全ての氷刃が襲い掛かった。それではまるで獰猛な牙のように、ミルメロの体を噛み砕いていく。
「時よ、止まれ!」
ケルベロスの攻撃は止まらない。アーニャの声と共に、時が止まる。僅か数秒の間に、彼女は全武装を敵へと突きつけて。
「テロス・クロノス……フルバーストっ!」
全ての火力を同時に叩き込む。相手を灰燼に帰すほどの威力であるはずが、それでもローカストは息を荒くしつつも倒れようとはしない。その生への執念にアーニャは驚きを隠せない。
しかし、敵はもう、立っているのがやっとのはずだ。
「この一撃を受けてみろ!」
それまで、回復に回っていたジューンも攻勢に打って出る。大仰な構えをした彼女は叫びながら、オウガメタルを纏わせた拳で殴りかかった。
ふらつくミルメロだが、なおも踏みとどまる。
「流砂の行きつく先は一点。私の目指す所もそこです」
そこへ、アクエリアが足元の流砂から抜け出た直後に加速し、ミルメロへと接近していく。
「滅し、懺悔せよッ!」
手にした日本刀に全霊力を集中させ、超巨大な剣を形成したアクエリア。彼女はその刃に重力をのせ、彗星のごとき勢いで敵の体を斬り伏せる。
「あ、ああっ……」
もがくミルメロ。だが、胴が二分されては、もう戦えない。
そいつはどうと重い音を立て、畑の上に転がった。
そこで、アーニャがゆっくりと歩み寄り、ミルメロの上半身に手を当てる。
(「もう苦しまなくて良い。ゆっくりと休みなさい」)
「そうで、すね……」
苦しそうな表情をしていたローカストは最後の瞬間、安らいだ表情をして事切れる。
背を向けていた梓は俯きながらも、再び長楊枝をくわえるのだった。
●一仕事終えて……
ローカストが費えし後。
ケルベロス達は荒れた畑の修復に移る。ヒールができるメンバーはグラビティを、活性化していないメンバーは手作業での片づけを行っていた。
他メンバーに従う睡だが、女性恐怖症な彼は距離を置いて話を行う。なんとも難儀なことである。
また、倒れていた八雲と恵も意識を取り戻していた。しかしながら、傷は深く、しばらくは絶対安静といった状態である。
彼らの治療を終えたアーニャは、倒れ伏す敵を改めて見下ろす。そこでは、アクエリアが一輪の花を持ち寄り、そっと献花していた。
「味方に対してまで、この様な惨い仕打ち。血も涙もないのでしょうか」
「敵の指揮官……イェフーダー、と言いましたか……。同胞を捨て駒に使うなんて……。絶対に許せません……!」
アーニャは怒りに身を震わせる。
「目的の為に同族すら贄としますか。畜生にも劣る下郎としか言いようがありません」
真に懺悔が必要な相手、イェフーダー。アクエリアはその名を記憶に刻み込む。
その傍らでは、一仕事終えたことで、カリーナが新しい葉巻を吹かして一服していた。
「せっかくだし、何か見て帰ろうかなー。この辺の名産物って何だろう?」
ヒール作業を終え、ジューンはぶらり再発見を使ってみる。佐賀の嬉野なら、やはり温泉だろうか。
折角だからと、メンバー達は一風呂浴びてから帰ることにしたのだった。
作者:なちゅい |
重傷:風峰・恵(地球人の刀剣士・e00989) 本脇・八雲(夜雲・e29650) 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年8月21日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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