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森の奥深く。
特殊諜報部族『ストリックラー・キラー』を率いるイェフーダーは、一つのコギトエルゴスムに僅かなグラビティ・チェインを与える。
間もなく蘇ったのは、両手の鋏と太い尾が特徴的な蠍のローカスト。
「ガ……グ……グァァァァ!!」
ローカストは唸り、更なるグラビティ・チェインを求めて暴れだすが、すぐさまイェフーダーとその部下たちに取り押さえられてしまった。
「グラビティ・チェインが欲しければ、自分で略奪してくるのだ」
簡単なことだろうと、追い立てられたローカストは同族の手を振り払って駆け出す。
「……お前が奪ったグラビティ・チェインは、全て太陽神アポロンに捧げられるのだがな」
ローカストの背が見えなくなった頃、イェフーダーは言い捨てた。
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「ローカストの太陽神アポロンが、新たな作戦を始めたわ」
集ったケルベロスたちに、ミィル・ケントニス(ウェアライダーのヘリオライダー・en0134)が語りだした。
「不退転侵略部隊の侵攻をケルベロスの皆が防いだことで、思っていたほどグラビティ・チェインを集めることが出来なかったのでしょう。また配下のローカストに人を襲わせて、グラビティ・チェインの収奪を画策しているみたいね」
その新しい作戦は、コギトエルゴスム化しているローカストに最小限のグラビティ・チェインを与えて復活させ、人間を襲わせてグラビティ・チェインを奪うというものだ。
「復活させられるローカストは、戦闘力は高いけれどグラビティ・チェインの消費が激しいという理由でコギトエルゴスム化させられていたもの。最小限のグラビティ・チェインしか持っていないとはいえ、侮れない戦闘力を有しているわ」
更に、グラビティ・チェインの枯渇による飢餓感から人間を襲うことしか考えられなくなっているため、反逆する心配がなく、ケルベロスたちに撃破されたとしても損害は最小限のグラビティ・チェインのみ。
「確かに効率的かもしれないけれど……同族を捨て駒同然に扱う、酷い作戦よね」
これを指揮するのは、特殊諜報部族『ストリックラー・キラー』を率いる、イェフーダーというローカストらしい。
「いずれイェフーダーとも直接対決しなければならないだろうけれど、まずは復活したローカストの迎撃ね。被害が出る前に、何とか止めてくれるかしら」
ローカストが現れるのは、避暑地としても扱われる山間部のキャンプ場。
時間は十四時頃で、施設利用者向けの散策コースである森林地帯から姿を見せるという。
「見た目は蠍を人型にしたもので、目を引くのは首飾りのように埋め込まれた鮮やかな鉱石と、両腕の大きな鋏、そして毒を持った太い尾ね」
毒は口から噴射することも出来るようだが、基本的には鋏と尾で力任せに攻撃してくるようだ。
「場所と時間が明確に判明しているから、待ち構えて迎撃するのは難しくないと思うわ。気をつけなければならないのは、施設利用者の扱いかしらね」
飢えるローカストが何をしでかすか分からない。
施設を利用している一般市民の姿は、発見されない方が良いだろう。
「この蠍ローカストはフォルヴリルという名前らしいわ。グラビティ・チェインが枯渇していても高い戦闘力を持つ敵、油断しないで、必ず撃破してね」
参加者 | |
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ゼロアリエ・ハート(晨星楽々・e00186) |
戯・久遠(紫唐揚羽師団のヤブ医者・e02253) |
ジェノバイド・ドラグロア(狂い滾る血と紫の獄焔・e06599) |
エヴァンジェリン・ローゼンヴェルグ(真白なる福音・e07785) |
レクト・ジゼル(色糸結び・e21023) |
クロシェ・チェスト(水匱・e27919) |
ラグナシセロ・リズ(レストインピース・e28503) |
デリック・ヤング(レプリカントの降魔拳士・e30302) |
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「家族、友人、同行者が見当たらないって人は……他に居ないね?」
にこやかな笑みを浮かべつつ、ゼロアリエ・ハート(晨星楽々・e00186)が呼びかける。
彼を含めた八人のケルベロスとキャンプ場の利用客たちは、施設内で最も大きなコテージに集まっていた。
すし詰め状態とまでは行かないものの、定員を超える人数が押し込めれられた屋内は正しく避難所。
端的に事態を説明されて、今のところケルベロスの指示に従ってくれている人々の顔にも、不安が色濃く滲んでいる。
「大丈夫大丈夫。ここで待っててくれたら、ささっと終わらせてくるから」
元来の楽天的な姿勢を崩さず、言ってのけるゼロアリエ。
そこへやってきたクロシェ・チェスト(水匱・e27919)が、片目を閉じたままで報告を入れた。
「施設の管理スタッフからでございます。入場規制が終わったと」
初めての任務に挑むクロシェの動きは些か固いが、最初の務めは無事に終えたらしい。
「助かるね。後できちんと、お礼を言っておかなきゃ」
ゼロアリエは人々に向けているものと同じ笑みで、クロシェに答える。
すると今度は、レクト・ジゼル(色糸結び・e21023)が柔和な表情に少しばかりの困惑を混ぜ込んで近づいてきた。
傍らに従う女性は、レクトよりも更に狼狽えた様子だ。
「困りましたね。まだ時間に余裕はありますが……」
ゼロアリエに耳打ちするレクト。
懸念しているのは、女性の子供が一人、まだ見つかっていないことであった。
何せ、ここは山間部のキャンプ場。それなりに広い。
昼時ということもあり、大半の利用者は滞在するコテージなどの周辺に屯していて簡単に誘導することが出来たが、幾らかの人々についてはケルベロスたちで探しださねばならなかった。
それでもあと一人、レクトに縋っている女性の子供さえ見つかれば一段落なのだが。
「……ラグナが見つけてくれるといいんだけどね」
一際注意を払って捜索を続けているはずのラグナシセロ・リズ(レストインピース・e28503)に期待を寄せて、レクトとゼロアリエは屋内の人々に目を向け直す。
そこで、眼光鋭いレプリカントが声を上げた。
「よく聞けッ! あと少しでここをローカストが襲う。
だがお前らは運がいい……こうして俺たちが、先んじて助けに来てやったんだからな」
精悍な肉体に粗野な言葉遣い。
改めて状況を説明したのは、デリック・ヤング(レプリカントの降魔拳士・e30302)。
「命が惜しかったら、絶対に顔を出すんじゃねーぞッ!」
デリックの語りかけは力強く、ともすれば高圧的にも聞こえる。
大人たちはデリックの頼りがいがありそうな姿に胸を撫で下ろしているが、一方で子供たちは、今にも泣き出しそうな顔。
その様子を目に留めたクロシェが、アイズフォンの使用を終えてしっかりと開いた両眼を子供の高さに合わせ、宥めるように告げた。
「……必ず、私達がお守りします。安心して下さいませ」
少しでも気を紛らわせようと作った笑みは不慣れで下手なものだったが、それでも気持ちは伝わったのだろうか。
子供たちはクロシェに頷いて、大人しくなった。
「窓際に立ったり、外に出ないことは勿論、音や光を出すものの使用も控えて下さいね」
此方も優しげな声色で、丁寧に注意事項を上げていくレクト。
それが終わろうかという所でコテージの扉が開き、何処かのんびりとした雰囲気の青年が姿を見せた。
「お待たせいたしました。この子で、最後でございますね」
青年が言うが早いか、手を繋がれていた子供は弾かれるように駆け出し、狭い屋内を縫って件の女性に飛びつく。
「虫取りに夢中になっていたようで、危うく森の中に入ってしまうところでございました」
「ご苦労様でした、ラグナさん」
「いえ。無事に見つけることが出来まして、僕も一安心でございます」
親しいレクトからの礼で、ほっとした様子の青年、ラグナシセロは僅かに頬を緩めた。
「後は内側から……これで塞いで、避難は完了でございますね」
万が一にでも人々が飛び出してこないよう、キープアウトテープを出入口の屋内側に貼り付けて、作戦の第一段階は終了。
最後にもう一度、心配することはないとゼロアリエが人々に声を掛け、ケルベロスたちはコテージの外へ出た。
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「この一年で、中毒になったよなぁ」
伊達眼鏡の男、戯・久遠(紫唐揚羽師団のヤブ医者・e02253)がボヤき、唐揚げを一つ口に放り込んでから辺りを見回す。
前方には、散策コースである森林地帯。
後方には、避難所代わりの大型コテージ。
人々を誘導し終えたケルベロスたちは森林地帯に踏み込まず、コテージが目視できる程度のところへ陣取って、ローカストの出現を待っていた。
「……飢餓状態の兵士を食料確保の為に突っ込ませる、か。
有効だが、気に喰わねえ戦術だ」
久遠はまたボヤいて、唐揚げを頬張る。
空腹感に苛まれているわけではなく一種の緊張緩和策らしいのだが、飢えたローカストを待つ間に貪るとは皮肉な光景でなかろうか。
なおも何事か言いながら、咀嚼を続ける久遠。
どうにも胡散臭い雰囲気の男を尻目に、エヴァンジェリン・ローゼンヴェルグ(真白なる福音・e07785)が言葉を吐いた。
「グラビティ・チェインを集めるためとはいえ、
同族を使い捨ての消耗品のように扱うとはな……」
「敵とはいえど、少々苦いものがありますね」
「同胞に騙され、使い捨てられる……その姿を哀れと思うのは、
傲慢でございましょうか……」
レクトとラグナシセロも、それぞれのサーヴァントである金髪少年ビハインドのイード、ボクスドラゴンのヘルに戦いの備えをさせながら唸る。
(「……先の戦争でアポロンを討っていれば、あるいは……」)
ミミックのサブ・チェストを撫でたクロシェは悔恨の情を溢れさせるが、過ぎてしまったことはどうにもならない。
なればこそ、依然として続く『黙示録騎蝗』による被害拡大を、少しでも防ぐのがケルベロスの務め。
「そのうちアポロンとも戦うことになるだろうけど、まずはこの、配下を使い捨てにする計画からバッキバキにぶっ壊してやらないと!」
敵との戦いを待ちわびるゼロアリエが、何処か楽しげに決意を表す。
……と、木々の向こうから乾いた音が響いた。
ようやくやってきた獲物に、デリックが拳を構えて舌なめずりする。
間もなく姿を現した敵――蠍のローカストは、太い尾を左右に揺らして、しきりに両手の鋏を開閉させていた。
木陰から陽の下に出てくると、首元に埋め込まれた鮮やかな鉱石が光を返して煌めく。
「グ……ギギ……」
「捨て駒にされるたぁ、ザマァねーなッ!」
吠えるデリック。
対するローカストは意味のある言葉など発さず、唸り声を狂った叫びに変えて地を蹴った。
「見境が無くなった突撃兵だ。皆、油断するなよ」
最後の唐揚げを飲み込んで、眼鏡を外した久遠が戦いに意識を切り替える。
「さぁ、いこうか……」
自らを奮い立たせるように呟き、エヴァンジェリンはアームドフォートの砲口を向けた。
「……利用されるだけ利用されて捨てられる。オレだったらそんなの御免だぜ」
吐き捨てるジェノバイド・ドラグロア(狂い滾る血と紫の獄焔・e06599)の、地獄の紫炎揺らめく右手に握られた方天戟が戦いの幕を切って落とす。
「スプラッターにしてやるぜぇ!」
突撃してくるローカストに負けないくらい声を張り上げて、ジェノバイドが方天戟を振り下ろした。
直撃だ。そう確信した瞬間、ローカストはギザギザの刃を片手の鋏で受け止めて、ジェノバイドごと彼方に放り投げる。
すぐにルーンアックスを構えたゼロアリエが続き、レクトの起こした色とりどりの爆煙とラグナシセロの撒いたオウガ粒子、更にはクロシェの手に輝く果実の光を浴びながら斬りかかっていくが、これも反対の鋏で防がれて、ジェノバイドと同じ道を辿ってしまう。
「……さすが、言われてた通りの強敵みたいだね」
空中で身を捻り、軽く着地して笑うゼロアリエ。
それを一瞥して、デリックは虫風情が何するものぞと威勢よく飛びかかっていく。
「ハッ、死に損ないのローカストなんざ、俺がブチのめして魂を喰ってやるぜ!」
一気に懐へ詰め寄って、放つ電光石火の蹴りはローカストを捉えた。
すかさず三体のサーヴァントたち――サブ・チェストは敵の脚に喰らいつき、ヘルがブレスを吐きつけ、背後に忍び寄ったイードも攻撃を加える。
が、どれも手応えはあまり良いものとは言えず、ローカストは太い尾を伸ばしてデリックへ反撃を仕掛けた。
咄嗟に後方へ跳躍するも、見た目以上に長く伸びる尾から逃れきる事は出来ず、デリックは先端から生える針に腹部を深々と貫かれてしまう。
「……毒か。厄介な敵だ」
バトルガントレットで殴りつけたあと、デリックの元へ取って返した久遠が、傷口から滴る気味の悪い液体を見やって言った。
「身体に違和感が出た者は直ぐに言え。症状が酷くなる前に処置するぞ」
言葉を継ぎながら、治療のためにデリックへ打ち込む陽の気を、高めていく久遠。
それを援護するため、漂うオウガ粒子によって少し鋭敏な感覚を得たエヴァンジェリンがアームドフォートで砲撃を仕掛ける。
撃ち出された時空を凍結する弾丸はローカストの顔面にぶち当たって、敵の身体を森林地帯の方に押し返した。
そこへジェノバイドが叫びながら、方天戟を掲げて高々と跳び上がる。
「避けてんじゃねーぞ!!」
声と顔に破綻的な一面を覗かせつつ、振るわれた方天戟は敵の頭蓋を叩き割らんばかりの勢いで、今度こそ直撃。
あまりの衝撃に、ローカストが繰り出した鋏はジェノバイドを逸れて空を切った。
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激しい応酬の中でもコテージは射線に収めないよう、エヴァンジェリンが注意を払って戦場を制御している。
「楽しい時間はまだまだこれから! ラグナ、レクト! ガンガン行くよ!」
「お任せ下さいませ、ゼロ様」
「ゼロアリエさんも、しっかり仕事してくださいね」
声を弾ませて気咬弾を撃つゼロアリエに、ラグナシセロが丁寧な返事を、レクトは冗談めかした言葉を返す。
そんなやり取りは無視して、腕の鋏で気弾を打ち払うローカスト。
しかし気弾は弧を描いて舞い戻り、執拗に食らいついてきた。
今度は身を翻して避けようとするも、見計らったように飛び込んできたラグナシセロの蹴りに動きを阻害されて、奪われた一瞬のうちに気弾が背を叩く。
唸り声と歯軋りを織り交ぜ、突き返した大鋏はゼロアリエにもラグナシセロにも届かず、オウガメタルで全身を覆ったレクトに受け止められてしまった。
その間にイードが背後に忍び寄ると、レクトが退いて空いた所にヘルが走りこんで、体当たりで挟み撃ちにする。
「素晴らしい連携でございますね……私達も、遅れを取らぬように参りましょう」
サーヴァントを含めた彼らの動きを良く見極めつつ、クロシェはサブ・チェストが具現化した武装で攻撃するのに合わせて、スパイラルアームを繰り出した。
回転する腕が、バリバリと音を立てて蠍の甲殻を打ち破る。
「大分戦い辛くなってきたろ? 今のてめぇは、さしずめ籠の中の虫ってところだなァ!」
哄笑するデリック。
それを認める素振りなど、ローカストは勿論見せない。だが、時折不自然な所で動きを中断したり、ケルベロスたちの攻撃から逃れきる前に足を止めてしまう様子から、ローカストがグラビティ・チェインの枯渇とは違う不調をきたしているのは明らかであった。
「俺たちが、ここでキッチリ引導を渡してやるよ!」
真っ向から踏み切って跳び上がり、デリックは再び鋭い蹴りを放つ。
「俺という恐怖を焼き付けな!!」
ジェノバイドも、地獄の炎を宿した方天戟を嬉々として振るう。
欠片ほどの容赦もない攻撃は、ローカストの全身を文字通り燃え上がらせた。
悶えて地を転がると火の勢いも弱まったが、今度はエヴァンジェリンが、光の剣を掲げて突撃してくる。
避けようとしたローカストは老人のように足をもつれさせ、全く無防備なところを斬り捨てられた。
それでも何とか踏みとどまり、ローカストは口から緑色の霧を吐きつける。
しかし、本来の力であれば急激に身体を侵して命を脅かすはずの毒も、レクト、ラグナシセロ、クロシェの三人が壁となって受け止めた直後、久遠が降らせた薬液の雨とレクトが起こした碧の暴風で、虚しくも綺麗さっぱり、打ち消されてしまった。
そのまま一気に畳み掛けようとするケルベロスたち。
「初めて使うこの技、見切れるかぁ!?」
まずはジェノバイドが燃え盛る右手の紫炎を握りつぶし、上に投げ捨てるように拳を開く。
たったそれだけの短い動きで、晴れ渡る空からローカストの脳天へ黒い雷が墜ちた。
「逃げられないだろうけど、逃がす気もないから、ね?」
笑みを絶やさず言って、ゼロアリエは眼前に現した水鏡にローカストを映す。
そして放たれた水の矢は、光の粒子となったラグナシセロと一緒に敵を激しく追い回して捉え、胸を深々と貫く。
「これで、仕舞いだッ!」
敵の全身構造を解析したエヴァンジェリンが砲撃を放ち、クロシェが飛び蹴りを浴びせて。
「それじゃあ貰うぞ、てめぇの魂をなッ!」
デリックが叫び、拳に集めた降魔の力を叩き込んだ。
ローカストは粉々に砕け散り、緑色の体液がデリックの身体を濡らしていく。
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「ふぅ、終わったな」
眼鏡をかけ直して、胡散臭い雰囲気に立ち戻った久遠がデリックを見やる。
「……簡単だけど、検査するか。
毒ってのは、初期に適切な処置をすれば怖くは無いんだぜ?」
平然と仁王立ちしているデリックを薬液で洗い流す久遠。
その間、じっと敵が在ったはずの所を見つめていたクロシェは、ここに至る前に聞かされていた敵の名を小さく呼んで、目を伏せる。
心を与えられた今こそレプリカントであるが、それが無ければ自分とてダモクレス。
倒したデウスエクスとは、ほんの僅かな差異しかないのだ。
「……おやすみなさいませ」
弔うようなクロシェの言葉。
それに居心地の悪さを感じて、デリックは聞こえぬ程度に吐き捨てる。
「フン……連中も地球を喰い尽くす肚で暴れてるんだ。
同情なんざァ要らねぇ……叩き潰すだけだぜ」
やがてケルベロスたちは、避難所になっていたコテージに戻る。
「もう安心安心、全部終わったよ♪」
無事に戻ってきたケルベロスたちに、安堵を浮かべた人々は口々に礼を告げていく。
ラグナシセロの手で最後に保護された子供も、元気よく丁寧にお礼を言って、外へ飛び出していった。
「キャンプ再開、でございますね」
小さく手を振って、見送るラグナシセロ。
「……楽しそうだねぇ……良いなぁ」
「暇が出来たら、遊びに来ますか?」
ゼロアリエの呟きを拾い上げて、レクトは笑った。
作者:天枷由良 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年8月24日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 3
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