ケルベロス大運動会~インドセレブ新聞、来たる

作者:カワセミ

●ケルベロス大運動会概要
 度重なる『全世界決戦体制(ケルベロス・ウォー)』の発動により、世界経済は大きく疲弊した。
 この経済状況を打破するため、おもしろイベントで収益を挙げようと企画されたのが「ケルベロス大運動会」である。
 ケルベロスに通常のダメージは効かない。そこで世界中のプロモーター達が持ち寄ったのは、今まで危険過ぎるゆえに使用できなかった『ハイパーエクストリームスポーツ・アトラクション』の数々。
 そして開催国である『インド』の各地に、巨大で危険なスポーツ要塞を造り上げたのである。
 そう、栄えある第一回ケルベロス大運動会の開催地は『インド』。
 ハイパーでエクストリームなスポーツ・アトラクションの数々に挑み、ケルベロス達は世界を盛り上げるのだ!
 ……しかし。ケルベロス達の仕事は、実はそれだけではない。

●『インドセレブ新聞』の出撃(上の画像はイメージです)
「先輩。もう一度確認していいですか?」
 インドの空港は、ケルベロス達の到着を待ち構える報道陣で溢れ返っていた。最早ケルベロスは芸能人のような扱いだ。
 ケルベロス到着直前の張り詰めた空気の中、いかにも新人といった風体の若い女性記者が、隣に立つ眼鏡の男性記者に話しかける。
 眼鏡記者の頷きを見ると、新人記者は手元のメモを捲り小声で読み上げた。
「私達は『インドセレブ新聞』の取材班。インドの富裕層や知識階級を対象とした、品格ある記事を世に送り出すことを使命としています。
 ゆえに、私達が求めるのはケルベロスの格調高いコメントや対応。『インドセレブ新聞』の読者にはケルベロスウォーの支援者も多数含まれます。そのような読者が納得し、喜ぶような内容であることが望ましい」
「その通り。では、僕らが取材の対象とすべきケルベロスは?」
 新人記者の読み上げる内容はマニュアル通りだ。眼鏡記者は眼鏡を押し上げ、新人記者に問いかける。
「はい! 公の場、人前での発言に慣れていそうなケルベロスです。彼らの落ち着いた言動はとても記事にしやすいと思います」
 はきはき答える新人記者。その初々しい様子を見守っていた見るからにベテランの女性記者――腕に「取材班キャップ」と腕章がある――が、ふっと鼻で笑う。
「お手本通りの解答ね。でも、そういう記事にしやすいケルベロスだけに気を取られちゃダメ」
 きょとんと瞬きする新人記者にベテラン記者は続ける。
「人前が苦手そうな子、公式の場で話したことなんかなさそうな子、一見粗野な子……。そういう相手からこそ得られるコメントがあるの。それらは極めて貴重なもので、記事にする価値が充分にあるわ」
「少々洗練されていない言葉であっても、僕らが整えて記事にし、読者へ届ける。それがプロの記者の役割だ」
 眼鏡を押し上げる眼鏡記者。先達の言葉に、新人記者はひとしきり感心してから慌ててメモをとりだす。
 そうこうしている内に、取材陣が俄にどよめいた。
 到着ロビーの向こう――ついに、ケルベロス達が到着したのだ。
「いよいよね。――さあ、『インドセレブ新聞』取材班! 仕事よ!!」
 ベテラン記者の号令に、記者達はそれぞれに返事をしてケルベロスの方へと一斉に詰めかける。
「へえい。……しかし『インドセレブ新聞』ってほんと、身も蓋もない名前っすねえ……」
 カメラ片手に飛び出しながらぼやくのは、軽薄そうな男性記者。眼鏡記者がその頭を一度叩いて窘めた。

「インドへようこそ、ケルベロス! 『インドセレブ新聞』です!
 今回あなた達が挑む『ハイパーエクストリームスポーツ・アトラクション』は極めて危険性が高いとされています。ケルベロスといえど、恐怖や不安を感じることはないのですか? 大きな試練に立ち向かう時、どのようなセルフコントロールをされていますか?」
「けっ、ケルベロスの活動には危険がいっぱいですよね。それでもあなたが戦う理由を教えてください!」
「せっかくインドに来たのです。ご予定はアトラクションへの参加だけですか? 他のご予定がお決まりでしたら、ぜひ教えてください」
「ども。インドにもケルベロスウォーの支援者はたくさんいます。ケルベロスに期待する支援者の皆様にコメントをお願いします」
 ――ケルベロス達はあっという間に報道陣に囲まれてしまった。
 あなた達は機転を利かせて巧みに受け答えしたり、速やかに包囲網から抜け出したりしなくてはならないが……。


■リプレイ


「ココ、インドって初めて……」
「俺もだぜーい。わくわくだね!」
 異国への期待を胸に空港へ現れるココと鈴蘭。
「それにしても、暑いね。日除けは大切って聞いて着込んできたけど、ココ、干物になっちゃう……」
「梅干しちゃんになる前に、俺の翼を日避けにしてもよろしくってよ」
 談笑する二人は、記者に声を掛けられると快く取材に応じる。

「え、えっと……貴女さま方は……?」
「アリス姫様の取材は、メイドのわたくしを通して――って、わたくしもですの?」
 一緒にショッピングへ向かう途中、記者からアリスを守ろうと庇いに入るミルフィ。
 取材には応じるが、折を見たミルフィがアリスの腕を掴んでその場から抜ける。
「ここは逃げるに如かずですわ……☆」
「ごめんなさい……失礼いたします……」

「今日は頼もしい仲間を紹介していくぜ! まずは彼だぁー!!」
 取材を受けるや否や、手際良く場を盛り上げるもも。
「ウラー! 矢でも鉄砲でも持って来なさいや!」
 運動会への意気込みを口達者にアピールする物九郎。彼をはじめとした仲間達に背中を押され、おずおずとフィオが前に出る。
「私も喋らないと駄目? だよね、やっぱり……うぅ」
「戦う理由? んー……色々あったんだけど、今は……」
 緊張しながらも真摯に答えるフィオと、快活さの内に誠実さを滲ませる輝凛。
「インドにきたかラにはぜひヨガを……oops,話がそれたワね?」
 ドローテアは妖艶な余裕で取材に応じる。
「フランスはブラントネール家を代表して答えさせてもらうわ!」
 シィの受け答えは、貴族としての淑やかさと快活さを兼ね備えていた。
「何でケルベロスなのに医者の免許を持っているのか? それはね……」
 落ち着いて質問に答えるノルン。摘木は向けられたカメラを丁寧に辞した。
「その、たくさん写ってしまうから。心霊写真なんて、新聞に載せられないでしょう?」
 カメラもマイクも、あちらの方に。そう言って他のケルベロスを指し示す。

「千織ちゃん、あまり走り回っては危ないですよ。……うん? 取材ですか?」
 千織の小さな体を抱き上げながら、紺が記者の声に振り返る。
「兄さん、取材に答えてる時間はないだろ。義姉さんも千織ちゃんも芸能人なんだから目立つことは……」
「大丈夫にゃよ。日本じゃアイドルやってるけど、インドじゃ無名にゃし!」
「みんなにカッコいいところ見せたいもんっ、戦うのもちょーよゆーなんだよっ!」
 藍の懸念を他所に、ねごとも千織もはきはきと質問に答える。
 仲睦まじく手を繋ぎながら、奔放に取材に応じる紺とねごと。
 質問を受けて困る藍の横で、千織が元気に手を挙げた。
「ほかの予定? ちぃ、おいしいカレーが食べてみたーいっ!」
「カレーか……。じゃあ俺も一緒に食べると思います」

「あ取材? これテレビです? あ違う? 写真ならグレイス嬢を! どうかグレイス嬢を!!!」
 取材陣にアピールするクリスティアを、小さな少女が「ステイ」と制して前に進み出る。
「マフィア『ベルファミリア』率いる、ムゲット・グレイス。
 時間を割きましょう」
 鈴の音と共に一礼するムゲットの一声に、警護の黒服達もその鋭い眼差しを緩めた。
「どのようなご関係? 見ればわかるでしょ。『家族』みたいなものさ」
 仲間へ目配せする将に、響が力強く頷く。
「血縁じゃなくても、家族も同然! うちのリーダーは来るもの拒まず! 器のでっかい人なんだ!!」
「流れ者やはぐれ者。一癖あるような連中をその懐で受け止め、家族の一員にしてくれたのさ」
 ニカッと笑うマユも臆さずに肯定する。
「……あなたたち、褒めすぎではないかしら」
 ボスへの親愛を全開で示す仲間達。照れくさそうなムゲットに扨が笑いかける。
「皆、普段言わぬことを言っただけ、そうでしょう? そういう意味でも良い機会だったねぇ」
 耳を赤くするムゲット。ベルファミリアの仲間達は、顔を見合わせて微笑んだ。

 純白のケルベロスコートから真紅のドレスへと姿を変えたドロレスに、取材陣はどよめいた。
「ケルベロスにとって戦いは義務ではありません。だからこそ、勇気と決意をもって私は戦うのです」
「おばちゃんにも取材してくれるんか? もちろんオッケーや。飴ちゃんいるか?」
 子供にしか見えない真奈に飴を差し出されると、記者は恐縮しつつ受け取る。
「恐怖や不安には元より納得済みじゃ。少々出し物が過激すぎて頭は痛いがの……」
 風月は思わずといった様子で頭を右手で押さえる。
「この国に来るのは初めてだが、とてもいい所だね。悠久の歴史と伝統を感じてみたいと思っている」
 人の多さに疲弊した本心は少しも覗かせることなく、イサギはにこやかに質問へ答える。
「皆様の中に50年前の大戦を覚えておいでの方はいますでしょうか……」
 記者の死角で、ミミックがカンペを掲げソフィアに見せる。歴史に基づいた骨太な回答が流暢に語られた。
「……みんなのために……がんばれて嬉しい……私……できるかぎり頑張る…」
 無表情で無感情な喋り口ながらも、天音の言葉には人々を思う優しさが滲む。
「戦う理由は、わかりやすい。俺はヴァルキュリアで、皆のおかげで解放されて、定命化できたから」
 柚季は光の翼を広げながら、ケルベロスや支援者達への感謝を謙虚に伝える。
「日本でアイドル活動もしてるから、良かったら私の歌も聴いてねー。アイドルとしてもヨロシクね♪」
 実麻はその場でくるりとターンして、ぱちんとチャーミングにウインクしてみせた。
 通訳を通さず、自分の言葉で如才なく取材に応じるメイザース。切りの良い所で適当な方を掌で示した。
「ふふ。私のようなおじさんの模範回答より、向こうの彼らの方がいい記事になりそうじゃないかい?」

「何だ? 新聞社? インタビュー?」
 屋台へ向かう途中、記者に声を掛けられたユストは同行していた紫睡を振り返る。
「なあ、お前さん取材の経験は――」
「え、えっと、その、インタビューって何を言ったら……。
 あ、それでは先日の依頼の事でも……」
「……無さそうだな」
 しどろもどろながらも日頃の依頼について話す紫睡。横で腕を組み、暫くは大人しく聞いているユストだった。

「ゆゆゆ結華さんこんな時どうしたらいいんでしょうっ……!」
 取材陣の迫力に驚いたフリュイが、結華に抱きついてぶるぶる震える。
「……ん、いろいろ、大変な、戦いだった、けど、今は、みんなで、楽しみたい、と、思います」
「す、すごいですね結華さんっ……」
 フリュイの背を撫でながら堂々と答える結華。怯えていたことも忘れ、フリュイは尊敬の眼差しを送る。

 総一郎が、話しかけてきた新人記者を睨み据える。
 哀れなほど凍りつく記者の前で、一が総一郎の頭に腕を回しぐりぐりじゃれついて見せた。
「悪ぃな、総ちゃんは怖い顔してっけど超絶ビビリなだけだから」
「あ……はい。取材、お受けします。怒ってないですよ」
 総一郎も硬直していただけだと知り、記者もほっとする。ビハインドも加えて和やかな取材となった。

 ――そして。
 ケルベロス達の声は、記事となって読者に届く。


●【緊急特集】戦場の牙、希望の光 ケルベロスの肉声
 この度小紙は、空港へ到着したケルベロスに直接話を聞くことに成功した!
 戦士としての覚悟、戦友との絆、守るべきもの。彼らの貴重な「肉声」に触れてもらいたい。

「戦いの中で得たもの――それは大事な仲間だ。
 仲間と巡り会えた運命には感謝している。また、戦った相手から学ぶことも多い」
 そう語るのは一后氏。
「全ての人を守る、などと言うことはできません。
 けれど目の前の困っている人を助けられるなら、できる限りを尽くしたいと願います」
 プラム氏の瞳はひたむきだ。

 ティアラハート氏は、小紙の質問に微かな憂いを見せた。
「戦う理由……それを明確に言葉にすることはできません。
 ただ、戦いは力ある者の責務。その信念が私を突き動かすのです」
「恐れや不安は快楽の力に変え、この『胸』に集中させます。
 時に身の竦むような不安や重圧も――わたくしにとっては心地よいものとなるのです」
 ホワイトラヴィット氏は妖艶に微笑む。

「デウスエクスが憎悪と拒絶を振りまくなら、ケルベロスは希望と安心の象徴となろう」
 上里氏の笑顔はまさに太陽の如く。
「大運動会では見たこともない催しが用意されているそうですね。矢でも鉄砲でも相手になりますよ」
 黒斑氏の大運動会への意欲は高い。活躍に期待だ。
「私はまだ新米で、仲間に助けられてばかりです。
 戦闘にも恐怖はありますが、挑まなければずっと怖いまま。できることを少しづつ積み重ねたいと思います」
 そう語るフィオ氏からは芯の強さがうかがえる。
「僕はまだ力不足。けれどそれは、悲しみに暮れる人を前に、僕が逃げていい理由にはならない」
 暁星氏の言葉に宿る正義の光。それはまさに地球の希望だ。
「若いケルベロスの活躍はよく知っているわ。年長者も務めを果たさなくてはね」
 ゴールドスミス氏は年長のケルベロスとして、後進の指導と育成を意識する。
「『孤児の家』等の施設へも訪問しようと考えているの。
 ワタシ達が心置きなく戦えるように、守るべきものへの援助をしてくれたら嬉しいわ!」
 ブラントネール氏は我が国の福祉へも心を寄せてくれる。
「インドには美味しい食べ物がたくさんあると聞いているわ。ビハインドと一緒に楽しみたいと思います」
 天那氏の友、ビハインド。彼からのコメントを書き取ること叶わず小紙は無念である。
「私は診療所を開業しているの。『病気のことを一つも知りもせずにケルベロスの力で直すのは愚行だ』――師個人の考えだけれど、感銘を受け、実践しているわ」
 現役医師であるコットフィア氏の信念だ。

「戦いへの恐怖や不安は尽きません。
 けれど共に戦う家族や、背中を守り合える妻がいる。それで勇気が湧かないはずがないのです」
「ケルベロスの中でもとりわけ臆病な私ですが、家族を思えば勇気が湧くのです。不思議ですね」
 勇気の源は家族――守篠・紺氏と、未来の夫人であるねごと氏はそう語る。
「父や母、兄に立派な姿を見せたい。そう思えば恐れるものは何もありません!」
 幼いご息女、千織さんの言葉は無邪気ながらも力強い。
「守る人がいる――それが俺の力の源です」
 紺氏の弟御、藍氏も家族への愛情を語る。
 一行はこの後婚前旅行を予定しているとのこと。守篠家の末永い幸いを小紙も願わずにはいられない。

「インドセレブ新聞社様の記事にはいつも目を通させていただいております」
 そう言って小紙を喜ばせてくれたのはマーレイ氏だ!
 空港に到着したマフィア「ベルファミリア」。首領のグレイス氏と構成員諸氏に話を聞くことができた。
「ご覧の通り、我々は『家族』のようなものです」
 戦場ヶ原氏は語る。家族――聞き覚えのある言葉だ。
「ボスの元で自由気ままに活動しています」
「どんな変わり者でもボスは拒まない。器の大きい人だ」
「流れ者やはぐれ者も、ボスは『家族』の一員として受け入れてくれたんだ」
 葉室井氏、芹沢氏、エンラ氏――構成員諸氏から聞かれるのは、首領への感謝と深い敬愛。
 グレイス氏は組織についてこう語る。
「我がファミリアは絆を求めた者の集い。
 力をふるうのは、『家族』を害する者にのみ。
 あなたたちも、わたしの家に住まう者。
 なにかあったら連絡なさい。力を、貸してあげましょう」

「ユストさんは私をいつも引っ張ってくれる、頼もしい人です。
 そして彼は、その強さと優しさを誇示しない謙虚さを持ち合わせているのです」
 和泉氏は、ケルベロスの活動を共にする白刀神氏についてこう語る。
 対する白刀神氏は、和泉氏の精神性を高く評価した。
「紫睡は戦いを恐れ、悲しむ感性を持ち合わせながら決して退くことはない。
 特殊な訓練を受けたわけでもない彼女は、恐怖を胸に敵へ立ち向かう。
 俺はそれこそが、真の勇気だと思う」

「先の戦いは大変なものでした。その分、今回の催しは皆さんで楽しみたいと思います」
 氷上氏の言葉から、何事も切り替えが大切だと考えさせられる。
「日差しが眩しい――ここは明るい国ですね。たくさんの競技に緊張していますが、精一杯がんばります」
 スリジエ氏は、我が国の太陽に目を細めながら意欲を見せた。

「戦いは、怖くて震える時もあります」
「いつも震えているじゃないか?」
 裏戸氏と桜井氏は、取材中も気の置けないやりとりを見せてくれた。
「はは、その通りです(笑)。けれど、皆さんのために自分にできる限りを尽くしています。それは確かに言えることですよ」
 ケルベロスは皆勇敢だが、恐怖を忘れているわけではない。それを今回の取材は改めて教えてくれる。

「ケルベロスにとって戦うことは義務ではありません。
 だからこそ、私達は誇り高い勇気と決意で戦うのです。
 もし私達の姿に“そうあれかし”と思っていただけたのなら、どうぞ支援をお願いいたします」
 ハインツ氏はそう読者諸兄に呼びかける。
「皆様には本当に感謝しています。支援なくして、我々ケルベロスが活動することは叶いません」
 小山内氏の声は、読者諸賢にも励みとなるであろう。
「恐怖や不安、そういったことは納得済みです。ただ、心を落ち着けるための瞑想はよくしていますね」
 雪華氏は語る。瞑想を日課にしている諸賢も多いのではないだろうか?
「日々の支援と声援をありがとう。この度の大運動会では、日夜鍛練を重ねた成果をお見せしよう」
 イサギ氏の言葉に、大運動会への期待はいやが上にも高まる。
「かつての大戦と違い勝利を重ねてこられたのは、皆様の支援があるからです」
 フィアリス氏は語る。支援者としての責任を再確認する言葉だ。
「皆様のために頑張れて嬉しいです。できる限りの力を尽くしたいと思います」
 そう答えてくれた霧崎氏だが、笑顔は練習中とのこと。いつか彼女の心からの笑顔をカメラに収めたい。
「俺はヴァルキュリアで、ケルベロスのおかげで解放された。戦うのはその恩返しだ。
 俺がここにいるのは、皆さんの支援があってのことでもある。
 ヴァルキュリアの一人として、お礼を言わせてほしい。本当に、ありがとう」
 ケルベロスへの支援は意義に溢れている。七生氏の言葉を聞くとそう思わずにはいられない。
「運動会では、皆さんに楽しんでもらえる試合がしたいです。参加するからには、一番になれるように頑張ります!」
 アイドル活動をしているという白波氏は、花のような笑顔を見せてくれた。

 記事の結びに、リドルテイカー氏のコメントを拝借したい。
「支援者の皆様方には心より感謝を。応援の声全てが我々の力です。これを機に我々ケルベロスを、身近に感じてもらえれば嬉しく思います」
 この言葉に少しでも添う記事となっていれば、小紙も嬉しく思う。

作者:カワセミ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年8月11日
難度:易しい
参加:37人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 7
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