浜辺のエンカウント

作者:奏蛍

「ねぇ、ねぇ、一緒にかき氷とかどう?」
 奢っちゃうよと、見るからに軽そうな男たちが少女たちに声をかけた。真夏の日差しを受けた波がキラキラと反射する中で、たくさんの水着が色を添えている。
 そんな開放的な雰囲気に影響されたのか、少女たちに声をかけた男たちも普段より気持ちが大きくなっているようだ。
「えー……」
 どうしようかと視線を合わせた少女たちも、いつもよりガードが甘くなってしまっている。
「かき氷くらいなら……」
「不純異性交遊は校則で禁止されています!」
 少女たちが男たちについていこうとした瞬間、別の少女の声が響いた。振り向いた少女たちの先には、メガネをかけた少女が立っている。
 浜辺だと言うのに、しかも暑いのに、きっちり制服を着ていた。第一ボタンまできっちりしめられたシャツが、苦しそうにさえ見える。
「何だこいつ」
 男たちが少女を威嚇するように一歩前に出た。
「あぁ、もうこれはダメだわ。注意する価値もないわ」
 めまいが起きそうと、少女の肩に乗ったリスがくらりと倒れそうになる。
「そうね、これはもうダメでしょう」
 リスの言葉を肯定して頷いた少女が右手を伸ばすと、その手にガトリングガンが出現した。
「な、なにそれ!?」
 一人の少女が驚きの声を上げるのと同時に、全てが終わった。少女に撃ち抜かれた体が砂浜に倒れ落ちていた。
 周りにいた人と、ナンパしていた男たちの悲鳴が浜辺を埋め尽くす。
「ほんといい事した後は、清々しいわ」
 きらりと瞳を輝かせたリスが、いそいそと倒れた人間に近寄っていくのだった。
 
「確かに知りもしない人についていくのは危険です」
 真面目な表情でセリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)が、ミント・ハーバルガーデン(眠れる薔薇姫・e05471)に視線を送る。セリカの視線を受けたミントが小さくこくりと頷いた。
 表情に変化は見られないが、そのアメシストのような瞳が微かに揺れる。夏の浜辺にリス型ダモクレスによってアンドロイドにされてしまった少女が現れるようなのだ。
「どうも校則を破る人が一番許せないようです」
 千葉県のとある浜辺に現れた少女は、ルールや規則、校則を破る人を見つけると、更生するのは無理と殺してしまうのだ。そしてつれているリス型ダモクレスを通じてグラビティ・チェインを奪取する。
「もちろん、校則でなくてもルールや規則を破るような行為があれば、彼女の方から近寄ってきてくれます」
 逆に誰かが少女の制裁を受けそうになるのを待つという策もある。場所が海水浴で賑わう浜辺ということで、みんなが最善と思う方法を取ってもらいたいとセリカが静かに頷いた。
「出来ればですが……」
 隣で話を聞いていたミントが唇を開いた。少女はまだ完全にダモクレスとなってしまったわけでなく、救える可能性があるのだ。
 ミントの言葉を引き取ったセリカが詳しいことを話してくれる。
「規則を破った人を許せるように説得ができれば、脳に埋め込まれたチップをショートすることができます」
 ショートした回路の代わりに、リス型ダモクレスが無理やり少女と合体したところで撃破することができれば少女を救える。普段から風紀委員として秩序を重んじる少女ではあるが、こんな横暴な手段を取ったことはない。
 全てはリス型ダモクレスに唆されてしまったせいなのだ。
「説得に失敗してしまったら、彼女を救い出すことは不可能です」
 リス型ダモクレスは後のことを少女に任せて撤退するだろう。またリス型ダモクレスを先に倒してしまった場合も、埋め込まれたチップが暴走して救い出すことは出来なくなってしまう。
「彼女は言葉を聞かずに攻撃を仕掛けてきますので、説得も戦いながらとなってしまうでしょう」
 その中で、最善と思う選択をしてもらいたいとセリカが真っ直ぐみんなを見つめた。少女はガトリングガンを出現させて、みんなに向かってくるだろう。
「暑い日差しの中、そして暑い砂浜の上での戦いになります。体調にも十分注意してください」
 言い終えたセリカが肩の力を微かに抜いた。
「目の前には海ということで、全てが終わったら少し羽目を外すのもいいかもしれません」
 セリカが小さく微笑んだ。


参加者
ポート・セイダーオン(異形の双腕・e00298)
上月・紫緒(テンプティマイソロジー・e01167)
光宗・睦(上から読んでも下から読んでも・e02124)
ミント・ハーバルガーデン(眠れる薔薇姫・e05471)
ルピナス・ミラ(黒星と闇花・e07184)
湯川・麻亜弥(大海原の守護者・e20324)
鍔鳴・奏(モフリスト・e25076)
フィーユ・アルプトラオム(悪夢の少女・e27101)

■リプレイ


「この場から離れなさい……怪我をしますわよ」
 ふわりとその身からさっきを放ったフィーユ・アルプトラオム(悪夢の少女・e27101)が呟いた。するとそばにいた人たちが、無意識に離れていく。
 泳ぎに行こう、何か買いに行こう……そんな声が少しずつ消えて、フィーユたちの周りは波の音だけが聞こえるようになった。
「それでは奏さん、フィーユさんよろしくお願いしますね」
 柔らかな笑みを作ったルピナス・ミラ(黒星と闇花・e07184)の声に、二人が頷いた。水着にパーカーを羽織った鍔鳴・奏(モフリスト・e25076)がフィーユを見る。
「情熱的の赤が似合う可愛いお嬢さん。俺とかき氷でも如何?」
 奢るよと距離を詰めた奏にフィーユが首を傾げる。
「あら、私をお誘いで?」
 少し考えるように赤い瞳を細めたフィーユの唇が弧を描く。
「苺シロップのかき氷が食べたいですわ♪ よろしくて?」
「もちろん」
 エスコートするように、奏が手を差し出した。それと同時に、声が響く。
「不純異性交遊は校則で禁止されています!」
 メガネの位置を直した少女がびしっと二人を指さした。さらに光宗・睦(上から読んでも下から読んでも・e02124)を指差す。
「そして、それでは制服の意味がありません!」
 睦が着ているのはファミレスのウェイトレスのような制服だ。しかしわざとアクセサリーを飾り、着崩している。
「えー、このくらい普通だしー」
 悪いことなどひとつもしていないと、睦が少女をさらに挑発する。
「これはダメなやつだわ。言ってもわからないやつだわ」
「そうね。もうダメでしょう……両方とも」
 肩に乗ったリスの言葉に頷いた少女の手にガトリングガンが出現する。そして嵐のように弾丸を一気に撃ち出した。
 瞬時にフィーユの盾となろうと、奏が前に飛び出す。そばにいる者を巻き込んで放たれる銃弾は、ナンパの様子が気になったふりをしてそばに来たポート・セイダーオン(異形の双腕・e00298)にまで及ぶ。
 青い水着の上に羽織っていたケープが銃撃の衝撃で揺れた。
「……しばしお待ち下さい」
 銃撃に耐えたポートが、小さく息を吐いて巨大なガントレットを装着する。
「必ず、助けだしてみせますので」
 言葉と同時に、地獄の炎をガントレットに纏わせて一気に跳躍した。そしてそのまま少女に向かって叩きつける。
「ねえ、注意する価値もないってどういうことです?」
 音速の拳を繰り出した上月・紫緒(テンプティマイソロジー・e01167)の突然の攻撃に、少女が瞳を見開いた。衝撃に砂浜を転がされた体を、瞬時に起き上がらせる。
「ルールを破るような……悪意があるとしか言えない行為をする者に、何の価値があるというのです!」
「ナンパは悪意のある行為ではないと思います」
 仲良くなりたいという好意なのからだと、湯川・麻亜弥(大海原の守護者・e20324)が達人の一撃を放つ。
「何があろうとルールは守らない者には制裁が必要です!」
 麻亜弥の一撃に吹き飛ばされた体を立て直して、少女が声を張る。
「ルール違反は確かに罰せられるべきでしょう」
 少女の言うことも間違ってはいないとミント・ハーバルガーデン(眠れる薔薇姫・e05471)が肯定した上で、緩く首を振った。
「でも、殺してしまうのはやり過ぎだと思います」
「言ってもわからないのだから、致し方ないことだわ」
「そうです、しょうがないのです!」
 ミントの言葉をかき消すように声を出したリスに、少女は頷いてしまうのだった。


「気づいていますか?」
 リスの言葉に全く疑いすら抱いていない少女に、ミントが問いかける。
「貴女も人殺しという社会的にも大問題なルール違反を犯す事になるのですよ?」
 何を言われたのか理解しようとしているのか、少女が眉を寄せた。しかし再びリスが少女に話しかける。
 規則やルールを守らない者に、生きている価値など全くないのだと……。ミントの言葉を聞いてはいけないと諭すリスに影響されて、少女はガトリングガンを連射する。
 蜂の巣にされる勢いの弾丸の数に息を飲みながらも、ミントはそっとリボルバー銃に手をかける。そして銃弾から逃れるために跳躍するのと同時に目にも止まらぬ速さで銃を抜いた。
「早撃ちは私の得意技ですよ、避けられますか?」
 声が発せられるのが先だったのか、銃を撃つのが先だったのか……。気づいたときには少女の体は撃ち抜かれていた。
 瞳を見開いた少女が、衝撃に動きを止める。
「良く考えてみようか」
 少女が息をつく瞬間を見計らった奏が注意を引きながらも、地面にケルベロスチェインを展開していく。そして仲間を守る魔法陣を描いた。
 同時にポクスドラゴンのモラが、順番に属性のインストールを始める。
「ふぅ……何を考えろと言うのでしょう」
 気持ちを落ち着かせるように、少女がメガネの位置を直している。
「人を殺す事は全てを無駄にする」
 次の機会というものを、全て奪ってしまうのだ。更生することもできない。ルールを守るべきだという少女の考えも全て相手には伝わらないままだ。
「無駄ではない……はずです」
 だってリスがそういうのだから、自分は間違っていないはずなのだと少女は呟く。
「そうよ、あなたが間違ってないわ」
 呟きを肯定するリスに、少女の意識が再び全て向いてしまう前に睦が動いた。
「あなたもデコって校則違反にしちゃう!」
「え!?」
 校則違反という言葉に一気に意識を睦に向かわせた少女が衝撃に震えた。
「ストーン鬼盛りで可愛くなっちゃえー☆」
 その言葉のままに、キラキラのラインストーンやラメが少女の体に纏わりついていく。
「ひっ……!」
 攻撃を受けた時よりも激しい恐怖の声が少女から漏れた。キラキラと輝いてしまった制服は、間違いなく校則から逸脱している。
「制裁を……あぁ、自分に制裁を加えなければ……」
 本当に自らを撃ってしまいそうな少女に、リスが慌ててフォローを入れる。
「あなたが校則を破ったんじゃないわ、破らされたの。全部あいつらが悪いんだわ」
「てかそもそもここ学校じゃねーし」
 そこのとこわかってる? というように、睦が首を傾げた。さらに言えば、奏もフィーユも少女とは間違いなく別の学校なのだ。
「無関係の人間に勝手に校則押し付けるほうがありえなくね?」
 ここのルールじゃない以上、校則でも規則でもなく自分ルールだと睦は言う。自らも校則違反をしてしまい、だんだん何が何だか少女はわからなくなってくる。
「そろそろ気づいて頂けて? 貴方が人を殺して良い理由は一つもないですわよ」
 傷を負った仲間を癒しながら、フィーユが少女を真っ直ぐ見つめた。
「理由は……だって、価値がないからで……」
「それなら今のアナタにとって注意する価値のある存在っていったいどんな相手?」
 本当なら狂気に染まって愛という名の憎しみを振りまきたい紫緒が、必死に狂わないように自らを奮い立たせながら問いかけた。価値がないと勝手に決めて、闇雲に規則という理不尽な暴力を振りかざす。
「一番理不尽な相手の言葉も聞かない殺人って、アナタにとって価値ある規則ですか?」
「価値はだって……この子が……!」
 リスに意見を求めようとした瞬間、少女の視界に地獄の炎を纏った羽根が舞った。自らの翼から舞った羽根を手にした紫緒が、少女に向かって投げ打つ。
 舞った羽根に意識が向いてた少女の死角から飛ばされた羽根は、見事にその体をとらえた。
「足、払いっと……!」
 さらにポートが素早い動きで蹴りを加える。完全に不意をつかれた少女がお尻から砂浜に落ちた。
「目的と行動が矛盾しているのに気づいているのでしょうか」
 殺しても結局何も変わらない。
「無駄な行為をするより、もっと有為な行いを見つけたほうが良いと思いますが……」
 自らが無駄な無限ループの行動を生み出していることに気づいて欲しいとポートが優しく言葉を紡ぐ。リスが何やら喚き始めるのを見て、ルピナスが口を開いた。
「本当に……まるでいたちごっこの様に、ですね」
 言いながらランページ・マシーン……暴走ロボットを召喚したルピナスが頷いてみせた。
「それに、即、死罪をというのはあまりにも横暴ではないですか?」
 その間に召喚された暴走ロボットは、一気に少女との距離を詰める。立ち上がろうとしていた少女が再び、砂浜に体を沈めさせられた。
 完全に思考が回らなくなってきてしまったのか、少女がおろおろと視線を彷徨わせる。
「とろこでナンパ行為ですが、断って簡単に諦めてくれるのなら特に問題はないでしょう」
 そんな様子に、そろそろ頃合と麻亜弥が事の発端に話を戻すのだった。


「どうですか? 制裁を加えて良いほどの悪事だと思いますか?」
 今までのみんなの言葉に、麻亜弥の問いかけに、少女が頭を抱えてしまう。肩の上のリスはいつまでも話し続けている。
「考えることを放棄しちゃダメですよ!」
 リスの言葉に耳を傾けないように、紫緒が声をかける。全ての声と気持ちがぶつかり合って、少女は悲鳴をあげた。
「うるさい、うるさい、ちょっと黙っててください!」
 勢いそのままに、少女が爆炎の魔力を込めて一気に弾丸を放った。その弾丸を受け止めた奏が、耐えながら声を発する。
「貴女の大切な人は、貴女が殺人を犯して事を悲しまない?」
 感情が込められた奏の言葉は、銃撃音にも負けず砂浜に響いた。自分が殺人を犯したら悲しむのか……想像して悲しむかも知れないと思う。
 そして自分がしようとしていた行為の恐ろしさに少女は気づいた。校則を破ることなど、殺人に比べたら何と軽いことなのか……。
「武器を下ろしなさい、まだ間に合いますわ」
 フィーユの声に、少女は手元のガトリングガンをみた。少女の手からガトリングガンがこぼれ落ちた。
 今の自分なら、校則を破った者を許せると感じたのだろう。少女の体が砂浜に沈んだ。
 再び起き上がった少女は、すぐにガトリングガンに手を伸ばした。そしてもう片方の手にもガトリングガンを出現させると、完全なる破壊をもたらす銃撃を開始した。
 ポートを狙って放たれた弾丸を代わりに受け止めた麻亜弥の後ろから、ポートが飛び出す。それに合わせて、ルピナスが自らの身に宿した御業を少女に向かわせた。
「さぁ、この攻撃で貴女を束縛して見せますよ」
 半透明の御業に鷲掴みにされた少女が逃れようと暴れたところに、ポートが破壊の嵐をお見舞いする。
「崩れる。壊れる。砕ける。消える。無常の理、其の身に受けて……!」
 異形の両腕から繰り出された攻撃は、少女を切り裂き、引き裂く。そして叩き潰して砕いた。
「さぁ、その傷口をさらに広げてあげますよ」
 間髪開けずにチェーンソー剣を構えたミントが迫る。そして斬り裂き、さらに傷口を広げていく。
 その間に凍結する弾丸を武器から精製した睦が、ミントと入れ替わるように射撃した。


「大丈夫ですか、すぐに回復しますのでご安心を」
 オーラを溜めたルピナスが、言葉と同時に麻亜弥の傷を癒した。
「立ちなさい! ケルベロスは倒れたら駄目ですわよ!」
 同じくみんなの盾となってくれている奏をフィーユが癒す。少女と合体したリスの攻撃は容赦がない。
 けれどそれはケルベロスも同じだった。
「さぁ、熱い攻撃が良いですか? それとも凍える攻撃をご所望ですか?」
 聞きながら、麻亜弥が武器に炎を纏わせていく。
「先に出る」
 言うのと同時に、奏が全身を覆うオウガメタルを鋼の鬼と化して少女を吹き飛ばした。そこに合わせた麻亜弥が炎を叩きつける。
「一気に畳み掛けましょう」
 麻亜弥と同じように、武器に炎を宿したポートがさらに叩きつける。
「任せてって感じー」
 ポートの言葉を受けて、睦が再びラインストーンとラメを盛っていく。
「私の翼、私の炎で、アナタを引き裂くよ♪」
 再び羽に地獄の炎を纏わせた紫緒が愛と憎しみの恋文を羽根に乗せて少女に届ける。少女の口から苦痛の声が漏れた。
「貴女の凶行はこれで終わりです」
 ふわりとミントの深海のような深い青髪が揺れたと思った瞬間には、電光石火の蹴りが少女に決まっていた。衝撃に吹き飛ばされた少女の体が、砂浜で小さくバウンドして止まる。
 その手にはもう、ガトリングガンは握られていない。
「もう大丈夫ですよ」
 仰向けに横になったまま、涙を溢れさせた少女にミントが囁いた。
「無事救えましたわね♪」
 フィーユの言葉を聞いて、睦がセリカも誘って海で遊ぼうかと思ってからふと暑いと感じる。
「てか暑いから冷たいもの欲しい! かき氷ー!」


「一仕事終えたあとのかき氷は格別ですね♪」
 ほわっと微笑んだルピナスの隣で、フィーユが海を眺めながら苺のかき氷を口に入れる。甘さと冷たさが口の中に広がって、自然とフィーユも笑顔になってしまう。
「私もイチゴが好きです」
 笑顔なフィーユに釣られて……笑顔にはならないが、かき氷を口に運ぶミントからも幸せそうな雰囲気が漂う。
「私は巨峰シロップがいいです!」
 紫色が素敵で、それでいて甘くておいしいからと紫緒がメガネの奥の瞳を輝かせた。
「えー、やっぱレモン味っしょ?」
 赤、赤、紫と来て、睦が黄色を押す。
「海が大好きですので、此処は落ち着きますね」
 波打ち際で遊ぶ麻亜弥の楽しそうな声が、少女を然るべき場所に預けてきた奏の耳に聞こえてくる。
「いやー、こうやって海で遊ぶ女の子達を見るのが眼福だなぁ」
 思わず目を細めた奏が幸せそうな表情を見せた。のんびり微笑ましげにみんなの様子を見ていたポートが奏が戻ってきたことに気づく。
「……もしよろしければ、混ざりませんか?」
 遊んでいるみんながとっても楽しそうだからと誘うポートと一緒に、奏が波打ち際に走る。暑い日差しの下で、楽しそうな笑い声が響くのだった。

作者:奏蛍 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年8月23日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 4
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。