暴走少年

作者:木乃

「なぁ、最近タケルヤバくね?」
 茨城県かすみがうら市、現在は廃棄されている工場内に数人の若者が募っていた。チョコ菓子を頬張りながら一人の少年が仲間の一人について切り出す。
「あー、あれマジドン引きだよな」
 彼らの話題に上がっているのはタケルという少年、グループ内では喧嘩も弱いし気が弱い典型的な下っ端だった……そんな彼が変わったのは攻性植物を取り込んでから。
「つーかもう、人じゃなくね?」
「鬼キショいよな! マジうけるし」
 口々にタケルの悪口を言い始めるとうねうねと触手のように蔓をしならせる少年の姿が。
「……酷いよ」
 少年が呟くと同時に、葡萄の蔓に似た植物が廃工場内に疾駆し幾人の断末魔が響き渡る。
 ***
 黒瀬・ダンテは集合したケルベロス達に向き直るとグッと拳を握りしめて事件について説明をはじめる。
「皆さん、茨城県かすみがうら市で攻性植物の果実を取り込み異形化した少年が出現したっす! このまま放っておくとグループの仲間を皆殺しにする大惨事になるっす、そうなる前に攻性植物を取り込んだ暴走する少年を撃破して欲しいっす!」
 ダンテの未来予知によると、攻性植物の果実を食したタケルという少年がグループ内での自身の陰口を聞いてしまいその場にいる仲間全員を攻性植物で惨殺してしまうのだという。
「タケルは弱い自分を嫌って強くなりたいと願うあまり攻性植物を受け入れたみたいっす……しかも陰口を聞いたことで怒るあまりに凶暴化した自我だけが残って救出は困難っす」
 ダンテは羽を垂れ下げながらケルベロス達に討伐を最優先するように伝える。
「場所は霞ヶ浦付近の廃工場っす。誰も寄り付かないこともあって溜まり場にしてたみたいっすね、今から向かえば若者達を助けられるっす!」
 ダンテが周辺地図を開いて場所を示す、霞ヶ浦に面しており工場の規模も戦闘に支障のない広さのようだ。
「タケルは葡萄の蔓に似た植物を両腕から生やしてるっす、両腕の蔓を鞭のようにしならせて捕食形態、埋葬形態で仕掛けてくるっすよ! 捕食形態では噛まれると毒に、埋葬形態は離れていても同列の複数人に仕掛けられる上に催眠状態になるので要注意っす!」
 皆さんがタケルと戦い始めればグループの若者達は勝手に逃走するっすとダンテは付け加える。追撃阻止の為にも戦闘に集中すると良いだろう。
「弱かった自分との決別を望んだとしても、こんな事態をタケルは望んでいなかったと思うっす。これ以上苦しめない為にも攻性植物ごと撃破して欲しいっす!」
 ダンテは勢いよく頭を下げて暴走する少年の討伐を頼んだ。


参加者
メルキューレ・ライルファーレン(青百合レクイエム・e00377)
ヴォル・シュヴァルツ(黒狗・e00428)
ジョン・スミス(三十二歳独身・e00517)
水戸坂・乃々(オラトリオの鹵獲術士・e02051)
オーフェ・クフェロン(人類好きの人形・e02657)
キリト・スカイ(厄払い・e02956)
ゼフト・ルーヴェンス(影に遊ぶ勝負師・e04499)
ブレイブ・ファントム(幻影剣士・e05423)

■リプレイ

●芽吹く者
 廃工場の中は赤錆と埃にまみれたベルトコンベアや薄汚れたドラム缶、壁や天井にも作業用機械が転々と設置されている。その中で15、6歳の少年が出入口に背を向け、奥に座る17、8歳の少年を中心とする若者数人と対峙するように仁王立ちしていた……少年・タケルは垂らしている両腕から葡萄の蔓に似た植物を生やし強烈な殺気を放ち不気味に揺らめかせている。若者達も陰口を聞いているとは思わなかったが、それ以上に殺されるかもしれない恐怖にガタガタと体を震えあがらせる。
『バァンッッ!!』
 そこへ勢いよく飛び込んでくる者が8名。
 ゼフト・ルーヴェンス(影に遊ぶ勝負師・e04499)は若者達が早々に逃走するように殺界形成を発動、強烈な殺気がもうひとつ廃工場内に満ちていく。
「うぁ、あ、ぁぁぁぁぁっ!!」
「いやだ! 助けてぇ!」
 恐慌状態に陥る若者達は身に迫る恐怖が限界に達し絶叫を上げ一気に騒然とする。
「死にたくなきゃとッとと逃げろ!」
「この場は僕達に任せて」
 ヴォル・シュヴァルツ(黒狗・e00428)とキリト・スカイ(厄払い・e02956)はパニックに陥る若者達に呼びかけると数人が腰を抜かしている仲間を立たせて出入口まで逃げ出そうとする。
「逃ガスト思ッテルノ?」
 タケルは逃げ出そうとする一人に向かって片腕を向け勢いよく伸ばし、ハエトリグサのような口で齧り付こうとする。
「させませんッ!」
 オーフェ・クフェロン(人類好きの人形・e02657)が間に割って入り長大なバスターライフルの銃身で弾き追撃を防ぐ。
「のあ、のの達も行くよ!」
 水戸坂・乃々(オラトリオの鹵獲術士・e02051)はボクスドラゴンのノアを伴い蜂蜜色のルーンアックスと縛霊手を構え前に出る。
(「嗚呼、こんなにも自身がウィッチドクターであることを恨んだことはありません」)
 ジョン・スミス(三十二歳独身・e00517)は嘆いた、今すぐにでも抱き留めてあげたいのに。彼に必要なのは殴られながらの説得ではなく、自身を傷つけずに済む無償の愛ではないのか? と悔しさを滲ませる。
(「力とは、悲しいもの」)
 メルキューレ・ライルファーレン(青百合レクイエム・e00377)もタケルに同情を禁じ得なかった。持てど悲劇、持たぬも悲劇……力を求めるあまりに飲まれようとしているタケルの姿を痛々しく感じた。
 ブレイブ・ファントム(幻影剣士・e05423)は一対の魔剣を両手に携えると血の色を思わせる赤い左目と地獄の業火を吹き出す右目で見据える。
(「絶対に、助ける」)
 決意を瞳に、願いを魔剣にこめてタケルと対峙する。

●蔓蠢く者
「まずは頭でも冷やしなさい?」
「こいつも積んでけェ、相棒!」
 メルキューレは白銀の大鎌から時空凍結弾を生成するとタケルに向かい撃ちだす、攻性植物が宿主を守るように蔓を一本伸ばして受け止めたまま動きを止める。ヴォルはスターサンクチュアリを発動し前衛に立つ乃々達に守護星座の加護を与える。
「抑えられない人殺しの力で、貴方さえも殺したいのですね?」
 過剰使用は死に繋がると暗に伝えるメルキューレ、タケルは禁縄禁縛呪による半透明の御技を避けながら蔓を鞭のようにしならせ反撃する。
「予想以上に攻性植物の影響を受けているようです。ホッパー、足止めをお願いします」
 ジョンも攻性植物の攻撃を警戒し、黄金の果実が放つ神々しい光で後衛を固めるキリト達に状態異常への耐性を高めていく。ライドキャリバーのホッパーは足止めしようと一気に戦場を駆け出す。
「最大出力で障壁展開!」
 オーフェもヒールドローンを生成、さらに広範囲に渡る指向性障壁を展開。
「その植物は貴方に寄生し食い潰す危険な生き物です。せめて人を守るために力を行使すると約束して、でなければ本気で撃ちます!」
(「タケルさんは植物と心に戦い、打ち勝つ可能性を持っている筈です……」)
 最後通告を行いながらオーフェは直撃を避けて撃ち続ける、腕から新たな蔓を生やしタケルは蔓を捕食形態に変えて伸ばしていく。キリトは殺神ウィルスを凝縮したカプセルをライトニングロッドから投射していくが狙いは縦横無尽に動き回る攻性植物の蔓や両腕、カプセルは想定の位置になかなか当たらない。
「予想以上に動く的は厄介だね」
「お前は今の自分の力が怖くないのか?」
 ゼフトはブラックスライムでハエトリグサのような大きな口をひらく蔓を弾きながら問う。
「俺は自分の力が怖い。だが、恐怖心があるからこそ、人知を超えた恐ろしい力が制御できる。自分の力に恐怖や不安のない奴は底が知れるんだ」
 熾炎業炎砲を放ち挑発するように語りかけタケルは苛立ち顔を歪ませる。
「一緒ニスンナヨ!!」
 タケルはゼフトの放つ炎弾を蔓の一本を犠牲にして受け止める。
「弱者のまま誰からも認められず消えて行って、それで貴様は満足なのか?」
 ブレイブは後衛から肉薄しブラッディダンシングを仕掛けながら呼びかける、舞うように武器を振るう度に攻性植物をバラバラに解体していくが斬られた分を補おうとタケルの腕から蔓の新芽が急成長していく。
「全員ブッ殺セバ良イダケダロウガヨォォォ!!」
(「言葉は通じてるのかな……?」)
 苛立ちながら粗雑な言葉を吐き、両腕から次々と新たな蔓を生やしていくタケルに乃々は不安が募る。しかしほとんどの者が呼びかけを続けている。『攻性植物そ克服出来るハズ』だと。
(「可能性はすっごく低いけど、助かるかもしれないんだよね?」)
 乃々はノアに属性インストールさせながらダメ元で呼びかけようとタケルの正面に躍り出る。
「タケルお兄ちゃんは攻性植物をうけいれて強くなったんだよね? !」
 縛霊手を振り下ろそうとすると蔓を巻きつけて受け止められるが、乃々は呼びかけを続ける。
「でも、それは道具の力だと思うの。お兄ちゃんの力じゃ、ないと思う……」
 伝わっているか解らないこともあり乃々の言葉尻は小さくなっていく。

 説得と討伐は目指す方向が真逆だ。
 説得は『相手に自身の話を納得させること』、討伐は『相手を討ち滅ぼすこと』
 説得に応じるのでは? と、期待が生じると手心が生まれる。呼びかける者達は無意識に手心が加わりはじめ七、八割の力しか出せずにいた。
「邪魔ヲ、スルナァァァァッッ!!!」
 業を煮やしたタケルはメルキューレ達に怒りの咆哮をあげ、蔓で覆った拳を地面に突き立てる…‥地面から数倍も太い蔓が幾重にも溢れ出し周囲を巻き込んでいく。

●根深き者
「うぉぉッ!?」
 激昂するタケルの埋葬形態による一撃が前線を支えていたヴォル達を飲み込む、オーフェの張っていた障壁も同時に破壊されパキィンッとガラスの砕け散るような音が響き渡る。
「タ、タケルさ……きゃあっ!?」
 周囲を巻き込んだ一撃は廃工場も損傷しオーフェ達の頭上へ崩れ落ちてくる、落下物による負傷はないがメルキューレ達の視界は一時的に遮られる。
「……キヒッ」
 隙を突いてタケルは大きく穴を開いた廃工場の壁から外へと飛び出そうとする。
「いけません!ホッパー!」
 砂埃舞う中、後方から支えていたジョンは薬品の雨を振りまき瓦礫の下から起き上がるヴォル達の傷を癒しながらホッパーにタケルの屋外への脱出を阻止するよう指示。ホッパーは火を吹き上げながら突進しゼフトも接近しながらレゾナンスグリードを発動、ブラックスライムで丸呑みしようとする。
「少しは大人しくしろ」
「ウルセェ!!」
 タケルはゼフトとホッパーの攻撃を両腕の蔓でクロスカウンター気味にぶち当てる、互いに致命傷を避けたもののタケルの足は止まらない。
(「逃げる……いや、違う?」)
 ブレイブはタケルが外に出て逃げるのかと危惧した。しかし蔓の動きばかりではなくタケル本人にも視線を向けていたから見えた……タケルの殺気立って憎しみに歪む顔が。タケルはまだ諦めていない。
「タケルは逃げている連中を追うつもりだ!」
「そうまでして殺したいのか!?」
 キリトはブレイブの言葉に動揺しながら殺神ウイルスを投射、合わせてブレイブも止めようと駆け出す。タケルは腕にカプセルが直撃するとウィルス入り薬剤がかかる。タケルはキリトを睨めつけ再び地面に拳を叩きつけると蔓が侵食して周囲を再び埋め尽くす、外部と隔てていた壁ごとぶち壊しながら大量の蔓が大津波のようにジョン達を襲う。
「ぐぅ……っ」
 ブレイブが蔓の猛攻をどうにか凌ぎきり崩れてきた瓦礫を押し退けている間にタケルは工場外に飛び出す。目の前には霞ヶ浦の穏やかに凪ぐ水面となにもない平坦な空き地、周辺を覆うように雑木林が広がっている。
「あ、ぁ」
「……見ィツケタ」
 空き地の端には腰を抜かして動けなくなっていた若者が4人。タケルは陰口を叩いた張本人達を見つけるやゾワリと蔓を広げ両手を地面につく、巨大な蔓が地面から飛びだす。
「い、いけません……!」
 廃工場から飛び出してきたオーフェがベクトルシルトを展開して少年達への攻撃を防ごうとバスターライフルを構える。大量の蔓の向かう先にエネルギーを拡散放出……直撃する寸前に展開された障壁はわずかに突破され、2人が負傷したものの直撃は紙一重で阻止。
「の、のあ! お兄ちゃんたちのところへ行こう!」
 後を追って出てきた乃々も蜂蜜色のルーンアックスを掲げ破壊のルーンを呼び起こし、ノアと共に負傷者の治療を行う。
「アッハハハハハヒャヒャヒャヒャ……!!」
 タケルは笑った。自分を馬鹿にしてきた連中が竦み上がる醜態が面白おかしくて、狂ったように笑った。
「……ヴォル」
「ありゃもう人じゃねェ、人の形したバケモンだ」
 メルキューレは高笑いをあげるタケルを苦々しい表情で見つめ、ヴォルも両手のゾディアックソードを構える。

●花散る者
「ハッ……戻れねェならラクに殺してやるよ、クソガキ」
「えぇ、せめてラクに逝かせて差し上げましょう」
 ヴォルがゲラゲラと狂気を含んだ笑い声をあげるタケルに急接近すると星天十字撃で斬り刻みに行く。メルキューレも白銀の大鎌を構えながら超自然的な御技を喚ぶ。禁縄禁縛呪による不可視の御技がタケルを捕えると超重力の十字斬りが蔓の大半を押し潰すように刻む。
「ヒ、ヒ……ヒヘヘッ」
 タケルの両腕から新たな蔓が芽を出すが、タケル自身は額から汗をダラダラと垂らし明らかに疲労している。攻性植物が戦う力を引き出そうとかなり負荷をかけていることが伺えた。
「殺すことでしか救えないか」
「笑い話にもなりやしないよ……」
 後を追って出てきたブレイブとキリトは埋葬形態による一撃で痛む体を引きずりながらヴォル達とタケルの打ち合いを見て、説得は不可能と確信。
「お守り代わりに持って行ってください」
 出てきたジョンもオーフェにマインドシールドによる光の盾を託す。
「……行きます!」
 オーフェとブレイブ、キリトも加勢しようと一気に踏み出す。捕縛を破ったタケルがヴォルと距離を置いた隙にキリト達は急接近。
「イレギュラーを排除します」
 冷淡に言い放ちバスターライフルを構えるオーフェにタケルが蔓を振り抜くとベルクトシルトの障壁を展開、直後にキリトがロッドを振り上げ飛び込んでくる。
「すまないが、倒させてもらう」
 そうすることでしか救えないから。グラビティ・チェインで破壊力の増した一撃がタケルの右腕を捉えゴキリと鈍い感触が伝わる。反対側からブレイブが畳み掛けるように幻影刃を放つ。
「喰らい尽くせ!」
 双剣から繰り出す魔力を帯びた斬撃を無数に繰り出し攻性植物ごとタケルに傷を増やしていく。
「ガ、ハァッ、ギャハハハ!!」
 呼吸を乱しながらタケルは攻撃の手を止めずブレイブに反撃を試みるが数センチ横を過ぎる。
「ホッパー、後に続いてください」
(「もう皆、覚悟はしているでしょう」)
 ジョンはメディカルレインをメルキューレ達に放ちながら思う、もうかけられる言葉はないのだと。唇を噛み締めながら負傷した若者達の方へジョンは走り出す。
「乃々くん、ここは私に任せてください。メディックは私一人ですから」
「……うん」
 ジョンは負傷者に近づかないか警戒していた乃々にこの場を任せるよう伝えると乃々も小さく頷き、大斧を握り締め走り出す。高飛びするように大斧を地面に突き立て助走の勢いを利用し大きく跳ね上がる、その間にノアとホッパーがボクスブレスとガトリング掃射で支援攻撃をしかける。
 灼熱の炎と弾丸の嵐を見舞う中、ゼフトが追随してさらなる火炎地獄に見舞おうとする。
「元から分の悪い賭けだったんだ。悪く思うなよ」
 ゼフトの熾炎業炎砲による御技の一撃が炎弾を生み出し、攻性植物ごと焼き尽くそうと燃え上がる。
「いっけぇぇぇぇっ!!」
 乃々は滞空時間いっぱい振り上げていた大斧からスカルブレイカーを放つ、叩き割るように落とされた重すぎる一撃に攻性植物は新芽を伸ばす速度が遅くなりだす。
「……残念です。花が咲く前に物語を閉じるなんて」
 ガクガクと崩れ落ちそうになる体を必死で支えるタケルにトドメを刺そうとメルキューレとヴォルが動く。
 メルキューレが大斧を振り上げルーンを発動させると雪の結晶のように光り輝く、ルーンディバイドで縦一閃振り抜くとすかさずヴォルが肉薄。
「こいつでェ、くたばりやがれッてンだァァッ!!」
 黒い雷が閃光を放ち、タケルの胴を横薙ぎで一閃。
「……痺れるだろ?黒い雷の力はよ」
 十文字に大きく斬られたタケルは膝をつき、うつ伏せに倒れると地面に赤い水溜りが広がり始める。
「タケルくん!」
 ジョンはすぐさま倒れ伏すタケルの元に駆け寄った、腕に生えていた蔓は萎びて肉体も熱を失っている。ジョンの項垂れる姿にタケルが息を絶えたとゼフト達は理解し、キリトは一瞥すると破壊された廃工場の修復に向かう。
「力の正しい使い方を知らなかった、知ろうとしなかった……タケルさんの弱さはそこにあったのだと思います」
 オーフェはかつて自分が弱く、人の為にと学び強くなった。それ故にタケルの感情には共感できることも少なからずある。
「世の中はままならないことばかりです」
 メルキューレは呟くと、疲れたように大きく溜め息を吐く。ジョンは離れた場所で呆然としている若者達に物言いたげな視線を向けるがトンと肩を叩かれる。
「負傷者も居るし保護しよう」
 そう言って歩き出すブレイブにジョンは小さく頷く。
「……早く帰ろうぜ」
 ヴォルの提案にゼフト達が頷くと若者達を保護してその場を後にする。修復した一部に鉄の花が咲いていた。

作者:木乃 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2015年9月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 9
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