オウガメタル救出~絆を心に

作者:狐路ユッカ

 山陰地方の山奥。
 人跡未踏の山肌には、働きアリローカストによって作り出された異形の建築物が立ち並んでいる。
 異形の建築物はそれ自体が生命体のように有機的に積み重なっており、更に、上空や周辺から完全に隠蔽される構造となっていた。
 この異形の建築物の中心にある宮殿には、アリ系ローカストの支配者たる、狂愛母帝アリアが鎮座し、ローカストのゲートの地球側出口を守護していた。
 そのアリアの元に、兵隊アリローカストの一体が駆け込んでくると、緊急の報告をする。
「大変です、アリア様! ゲートから大量のオウガメタルが出現、我等の制御を受け付けず、都市区域から逃走しようとしています!」
 大量のアルミニウム生命体『オウガメタル』がゲートから現れ、そして、逃走しようとする。
 この事態は、狂愛母帝アリアにも予測不能だった。
 だが、最も重要なゲートの守護を任された実力者であるアリアは、すぐに打開策を考え実行に移す。
「今すぐゲートに向かい、ゲートを一時閉鎖する。お前達はただちに出撃し、逃げ出したオウガメタルを一体残らず殲滅するのだ。奴らが、他のデウスエクスやケルベロスの元に逃げ込めば、我等のゲートの位置が割り出されてしまうやもしれぬ」
 その言葉に、弾かれるように退出した兵隊アリローカストに見向きもせず、アリアはゲートへと向かった。

 秦・祈里(ウェアライダーのヘリオライダー・en0082)は集まったケルベロス達に早速説明を始めた。
「えと、黄金装甲のローカスト事件を解決したケルベロス達が、黄金装甲化されていたアルミニウム生命体と絆を結ぶことができたって話は知ってる? 絆を結んだ結果、アルミニウム生命体は、本当は『オウガメタル』という名前の種族で、自分達を武器として使ってくれる者を求めているって事がわかったんだ」
 その言葉のあと、祈里は嬉しそうな顔を曇らせる。
「今オウガメタルを支配しているローカストは、グラビティ・チェインの枯渇を理由に、オウガメタルを使い潰すような使い方をしているんだって。特に、黄金装甲化はオウガメタルを絶滅させる可能性すらある残虐な行為なんだって……」
 ひどいよね、と祈里は眉を寄せた。そのことで、オウガメタルが助けを求めているということも、既に分かっている。
「オウガメタルと絆を結んだケルベロス達が、オウガメタルの窮地を感じ取ったんだ。もう、限界だ! ってオウガメタル達は、ケルベロスの皆に助けを求めてローカストの本星からゲートを通じて脱出、地球に逃れてきたようだよ」
 ついに、彼らも動き出した。けれど……。
「でも、ゲートには当然ローカストの軍勢がいるよね。放っておけばそのローカスト達によってオウガメタル達は遠からず一体残らず殺されちゃう」
 折角絆を結ぶことが出来たのに、そんなのって悲しすぎるよ、と祈里はかぶりをふり、そして真剣な眼差しでケルベロス達を見つめた。
「オウガメタル達がローカストに追われている場所は、山陰地方の山奥だよ。ヘリオンで連れて行くから、オウガメタルの救助とローカストの撃破をお願いします!」
 深く頭を下げる祈里。この作戦に成功すればオウガメタルを仲間に迎えるだけでなく、ローカストの最重要拠点であるゲートの位置も特定する事が可能になるかもしれない。それはとても大きな収穫になると言えるだろう。しかし、ゲートの位置に関わる事から、ローカスト達の攻撃も熾烈になるに違いない、と祈里は不安そうに俯いた。そして、手元のファイルを開く。
「戦地の状況を説明するね。兵隊蟻ローカスト1体が働き蟻ローカスト2体を率いて山地の広範囲を探索して、逃走するオウガメタルの殲滅を行っているみたい。ヘリオンが現地に到着するのは夜半過ぎ。逃げているオウガメタルは、銀色の光を発光信号のように光らせるんだ。それを目標に降下すれば、オウガメタルの近くへ降下する事ができるよ!」
 操縦は任せて! と胸を叩き、そしてあっ、と付け足した。
「えと……降下には誤差があるから、すぐそばに降下できるわけでは無いんだけど……百メートル以内の場所には降下できると思うから! 合流はできるとおもうよ、安心して」
 で、敵の戦闘能力だよね……と祈里はファイルをめくる。
「追っ手の兵隊蟻ローカストは、強いよ! ゲートを守るって役割があるから、どんなに不利な状態になっても絶対退かない。働きアリの方は戦闘は本職ではないけど、それでもケルベロス数人分の戦闘力がある。……ただ、働きアリについては、兵隊蟻ローカストが撃破されて状況が不利だって感じたら、逃げ出す可能性もあるね」
 ぱたん、とファイルを閉じると、祈里はギュッと手を祈るように組んだ。
「ケルベロス達を頼って逃げてきたオウガメタルを見殺しになんて出来ない、よね。危険な戦いになるかもしれない。でも、信じてるから……無事を、祈っているよ」


参加者
エルフリーデ・バルテレモン(鉾槍のギャルソンヌ・e24296)
リルン・ブランエール(クライフェネクス・e24337)
レラージュ・ヴァーミリオン(朱染めの輪舞・e24938)
小柳・玲央(剣扇・e26293)
ディーヴァ・アマルティア(華胥ノ艶夢ニ遊ブ・e27178)
エルディス・ブレインス(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e27427)
西洞院・百鬼(ガンマニア・e28342)
藍凛・カノン(過ぎし日の回顧・e28635)

■リプレイ


 真っ暗闇の森の中、いくつかのランプの光が行く。レラージュ・ヴァーミリオン(朱染めの輪舞・e24938)と藍凛・カノン(過ぎし日の回顧・e28635)はその隊列の先頭を行き隠された森の小路で道を拓いていった。リルン・ブランエール(クライフェネクス・e24337)は、オウガメタルの境遇を他人事に思えなかった。なんとなく、ヴァルキュリアと似ていると感じたのだ。だからこそ、助けてあげたいという気持ちも強かった。
(「絶対に守ってやる」)
 どこだ。光るオウガメタルをケルベロスは目を凝らし探す。
「オウガメタル……見つけた」
 同じく、己の境遇とオウガメタルの境遇とを重ねてみていたレラージュが声を上げた。強く発光した場所へ、皆で駆け寄る。ふるりと震えたスライム状のオウガメタルに、ディーヴァ・アマルティア(華胥ノ艶夢ニ遊ブ・e27178)は優しく声をかけた。
「捕獲ではないの。優しくしたいの……きっとお友達になれるわ」
 助けが来たと理解したのか、救難信号は必要ないと判断したようにオウガメタルは発光をやめた。ぼやりとしたランプの光の中、エルフリーデ・バルテレモン(鉾槍のギャルソンヌ・e24296)は力強く語り掛ける。
「待たせてすまなかった。貴殿の安全は、私達が責任を持って守らせてもらうぜ!」
 レラージュは、問う。
「逃げるか、一緒にいるか、君はどうしたい?」
 答えは得られなかったが、オウガメタルは静かにケルベロス達の輪の中に入った。守られることをよしとしたのだろうか。
 ――そのとき。
「クソッ……! どこへ逃げた!」
 がさがさと草木をかき分ける音とともに、追手の声が響いた。……ローカストだ。エルディス・ブレインス(ヴァルキュリアのガンスリンガー・e27427)はオウガメタルに叫ぶ。
「離れてください、戦闘に巻き込まれない位置へ……!」
 さっと前衛に躍り出て仲間とオウガメタルを守る位置へ立つと、一度だけオウガメタルを振り返り小柳・玲央(剣扇・e26293)は真摯な声で告げる。
「折角私たちに助けを求めてくれたんだ。無事に連れ帰るよ。……できることは、すべて試すから」
 安心して、と。


 一体の兵隊蟻、二体の働き蟻が木の陰から姿を現した。
「貴様らは……!」
 ケルベロス達を認識し、その背後に隠れるようにして滑り込んだオウガメタルを見つめる。
「……そこを退いてもらおうか」
 兵隊蟻ローカストが低く告げると、エルフリーデはずいと前に歩み出て呆れたように返す。
「逃亡者を寄ってたかってタコ殴りとは情け無ぇ連中だなぁおい?」
「なんだと……!」
 働き蟻が怒りに任せて飛び掛かろうとするのを御し、兵隊蟻は低く笑う。
「このアリア騎士アープルマン、そしてアリア様を侮辱した罪は重いぞ。……死を以て償え!」
 そう叫ぶと、兵隊蟻アープルマンは高く飛び上がりエルフリーデ目がけてローカストキックを放った。玲央がすかさずその着地点へと滑り込み、エルフリーデを庇う。
「ぅっ……」
 さすがは騎士と名乗るだけはある。強烈な一撃に、玲央は低く呻いた。エルフリーデは追撃を許さぬとばかりに稲妻突きを繰り出した。
「おらおら、お仕置きの時間だぜ!」
 させぬ、とばかりに兵隊蟻の前に躍り出た働き蟻が、その一撃を引き受ける。レラージュは、後衛の仲間に向けて詠唱した。
「私は問う、貴方は何処へ――。答えは既に手にしているのに」
 ディーヴァとカノンは己の感覚が研ぎ澄まされるのを感じ、それぞれ武器を構えなおす。
「あんまり年寄りを苛める様な事はするものではないぞい」
 カノンは、スッと手を掲げるとトラウマボールを放った。先刻と同様に、働き蟻が兵隊蟻を庇う。トラウマを受けてもがく働き蟻、隙ができたことに今だとディーヴァはマジックミサイルを兵隊蟻に向けて放つ。
「わたくし、手加減しませんわ」
「貴様よくも!」
 トラウマを受けていないほうの兵隊蟻が、ローカストファングを振るう。西洞院・百鬼(ガンマニア・e28342)は、とっさにディーヴァを己の背に庇いその牙を受けた。
「百鬼!」
「ディーバ、大丈夫?」
「もう、ディーヴァ、ですわ」
 互いに顔を見合わせ、無事を確認する。百鬼の肩からは出血が見られるが、まだ立っていられるようだ。兵隊蟻は体内のオウガメタルで自らの身体を包み、傷を癒す。その様子を見て百鬼は叫んだ。
「私達にあなた達の力を貸して! 私はあなた達を助ける為、この地へ降り立ったの。使い捨ての道具の様な扱いをされたお返しを一緒にしましょうよ。私達はケルベロス、その牙の前ではどんな不死者も死を余儀なくされるわ」
 兵隊蟻に使われているオウガメタルは、反応しなかった。しかし、彼女の熱い思いに答えるようにエルディスの後方にいた先刻のオウガメタルが彼女へと寄り添ったのだ。
「協力してくれるのね!」
 答えるように、オウガメタルは光る。
「裏切りものがあぁぁぁあ!」
 叫びながら襲い掛かる働き蟻の刃から百鬼を守り、レラージュはぐっと唇を引き結んだ。入れ替わるようにしてリルンが向かって来ようとする兵隊蟻に制圧射撃を撃ち込む。エルディスは、後衛にむけてブレイブマインを施した。
「ぶち抜くっ!」
 エルフリーデは、働き蟻が庇いに来る前にとフォートレスキャノンを放った。兵隊蟻は衝撃によろめきながらも、両足に力を入れて立ち、その羽を擦り合わせた。耳障りな音波が、前衛のケルベロス達を襲う。
「くっ……エルディス!」
 玲央はエルディスと視線を合わせる。頷いたエルディスは、すぐに後衛へとスターサンクチュアリを展開した。スナイパー達に催眠を受けて倒れられるわけにはいかないと判断したのだ。玲央は、前衛に催眠を受けたものがいる恐れも考慮し、メディカルレインを降らせる。レラージュは、寂寞の調べを歌い上げた。
「頼むよ」
 スナイパー達の力を底上げするための歌は、静かに山中に響く。働き蟻のローカストキックを受けながら、レラージュは後衛に向けてつぶやくのだった。カノンは弓を番え、答える。
「吾輩だって、ちゃんとやる気はあるんじゃよ? そうは見えないかもしれんが、のぉ」
 クイックドロウが、兵隊蟻に刺さりこむ。続けて、リルンもその矢筒から矢をとるとクイックドロウを撃ち込んだ。そこへ、働き蟻が飛び出してくる。
「ぐぅっ……!」
 兵隊蟻がそちらに一瞬目を向けた隙に、ディーヴァはハウリングフィストをその胴へと叩き込む。
「こちらがお留守でしてよ」
 百鬼は、全身を覆うオウガメタルを鋼の鬼と変えて拳を握りこむ。そして。
「余所見は……いけないわよ!」
 激しく、その拳で兵隊蟻の装甲を砕いた。
「ガッ、アアァァッ!」
 痛みに叫ぶ兵隊蟻目がけ、エルフリーデはヴァルキュリアブラストで突っ込んでいく。
「アープルマン殿ォオ!」
 働き蟻の叫びが響いた。ざく、とアルミニウムシックルがエルフリーデの太ももを裂く。がくんと彼女が膝をついたのを見て、兵隊蟻が高く飛び上がった。
「危ない……!」
 ローカストキックを受けに来たのは、レラージュだ。背後に庇ったエルフリーデの無事を確認すると、彼は苦し気に息を吐き、そして大きく叫んで己のダメージを吹き飛ばす。玲央は、エルフリーデへと駆け寄りその傷をウィッチオペレーションで癒してやった。そして、さらなる攻撃に備えてエルフリーデの前に立つ。エルディスの歌う寂寞の調べが、スナイパー達を包み込んだ。


 肩で息をしながらローカストへと向かっていくケルベロス達。前衛への回復が足りていないことは、ローカスト達にも知れていた。
「ほぅれ」
 ドン、と大きな音を立ててカノンのフォートレスキャノンが火を噴く。兵隊蟻を守るべく飛び出てきた働き蟻が、炭となって消えた。敵の守りが薄くなったところを狙い、リルンは稲妻突きを繰り出した。
「……ッ!」
 兵隊蟻は直撃は免れたものの、その装甲に傷をつけられて息を飲む。続けて、百鬼の血襖斬りが命中した。ディーヴァが、Scala eternaを歌い上げる。そこへ、残ったほうの働き蟻がアルミニウムシックルで飛び掛かってきた。
「!!」
 庇いに入ったレラージュが、その刃を受けながら相打つように惨殺ナイフを働き蟻へと突き立て、切り裂く。
「……っ、く……オウガ、メタルを」
 頼む――。ごほ、と血を吐き出し、レラージュはその場に倒れこむ。
「レラージュさん!」
 ぎり、とエルディスは奥歯を噛む。回復が間に合わなかった。そうこうしているうちにも、ローカストは攻撃の手を止めることはない。エルフリーデはゲシュタルトグレイブを掲げると、兵隊蟻に向けて稲妻突きを放った。もはや、働き蟻など相手にするに足らない。こちらから猛攻を仕掛ける相手は決まっているのだ。
「エルディス、頼む……ッ」
 玲央は、百鬼をウィッチオペレーションで癒しながら叫んだ。より傷が深い自分へと大きな癒しを求めるためだ。
「わかりました」
 意図を悟り、エルディスは玲央へと気力溜めを施す。カノンは、兵隊蟻目がけてトラウマボールを撃ち込んだ。
「あ、ああぁ!」
 過去のトラウマを引き出され、兵隊蟻はがくんと膝をつき慟哭する。もがく兵隊蟻に躍りかかり、リルンは絶空斬でその傷を広げてやった。
「ぎゃああぁっ」
 リルン目がけ、働き蟻がローカストファングを振り上げる。
「ぅっ……」
 肩口に食い込む牙にリルンは引きつった悲鳴を上げた。振り払い、後方に下がると傷口から生暖かい感触が伝う。息を荒げる働き蟻を無視するように、ディーヴァは兵隊蟻へと向かった。そして、ハウリングフィストをねじ込む。
「報いを受けるのはどちらかしらね?」
 百鬼は身に着けたオウガメタルから絶望の黒光を照射してみせた。
「う、ぐ、ああぁぁぁぁ!」
 まさか己が使役していたものの力をもってして死へ追い込まれるなど、予想できたろうか。兵隊蟻は悔し気な声を上げ、そしてふらりと立ち上がる。
「生意気な!」
 散々傷つけられたはずの身体を軽々と飛び上がらせて、高い位置から百鬼めがけローカストキックを放つのだった。
「ああぁっ!」
 倒れこんだ百鬼が、苦し気に顔をゆがめる。エルディスのブレイブマインが、百鬼を含む前衛のケルベロス達を鼓舞する。
「畳みかけよう」
 玲央は羽を震わせ怪音波を放つ兵隊蟻に舞うようにして迫り、ハウリングフィストを叩き込む。リルンのクイックドロウは働き蟻に阻まれたものの、働き蟻が次に兵隊蟻を守る動きを阻む。
「友を守り、戦い、メタルさんと帰りますの」
 ですから、負けませんわ。とディーヴァは狙いすまして気咬弾を放つ。
「ぐ、あ……ここ、で退くわけにはいかないのだ……!」
 再度立ち上がった兵隊蟻が足をふらつかせながらこちらへ向かってくる。決死の覚悟で、ゲートを最後まで守ろうとする『アリア騎士アープルマン』に対し、エルフリーデは凛とした声色で告げ、
「貴殿の不退転の覚悟、敬意を表するぜ!」
 迫る黒いボディをGeirscogulで貫き通したのであった。


 頽れるアリア騎士アープルマンを見て、働き蟻はくるりと踵を返す。
「……!」
 自分だけでもゲートを守らねばと思ったのだろうか。
「追うか……?」
 エルフリーデは今戦えるケルベロスが何人残っているか確認した。レラージュと百鬼はひどく消耗しており、歩くことはできるものの今すぐには臨戦態勢には入れなさそうだが、二人程度なら守り切れる。そう判断し、ケルベロス達は働き蟻が逃げ出したほうへ向かって追跡を始めた。
 一定の距離を保ちながら、ついに突き止めたその場所は。
「……山、かのぅ?」
 カノンが小さくつぶやく。ただの山のはずはない。そう感じて、少しずつ距離を詰めてゆき、ある一定のラインを越えた時だった。
「幕……?」
 違和感のある、半透明の幕があることに気づいたのだ。カノンはそっとそこに足を踏み入れる。続くケルベロス達は、その違和感の空間を潜り抜け、そしてローカスト達の隠された拠点とみられる場所を発見した。
「こ……れは……」
 リルンが驚きに目を見開く。遠くから見たときは改造前の『山』であったのに、ふたを開けてみれば、幕に偽装されたローカスト達の『拠点』であったのだ。
「……っ、今は、下がるぞい」
 ローカストが狙うオウガメタル、そして負傷者もいることから、これ以上の探索は危険だ。そう判断したカノンが、声を潜めて仲間たちに告げる。頷きあい、ケルベロス達は静かにその地を後にした。
 ――オウガメタルの感謝の心が、温かく伝わってきたような心地を覚えながら。
 こうして、ケルベロス達はオウガメタルを救出し、新たな情報を持ち帰るのであった。

作者:狐路ユッカ 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年6月22日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 6
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