桜華の契

作者:朱乃天

 市街地の中心を走る街道は、薄紅色に淡く色付いていた。
 道の両側に植えられた桜の木がどこまでも続いて咲き並び、まるで桜のトンネルの中を通り抜けるような感覚だ。
 夜が訪れ人々の往来がなくなり静寂に包まれた街道は、月明かりに照らされて薄紅色の花が幽玄に浮かび上がっていた。
 自然が織り成す幻想的な光景の中に、不釣り合いな一人の男がいつの間にか立っていた。
「これは何とも美しい! 我ら『マサクゥルサーカス団』に申し分ないステージだ!」
 背中に蛾の翅を生やした黒衣の男が高らかに声を上げると、何もない空間から深海魚のような怪魚達が姿を現した。
「それでは後はよろしく頼んだよ。素敵な新入りを迎え入れ、舞台が整ったらパーティーの始まりだ!」
 男は鞭をしならせて怪魚達に命令し、闇に溶け込むように姿を消してしまう。
 残った怪魚達は空を水中のように泳ぎ回って、全身から発する青白い光が軌跡を描いて魔法陣を創り出す。
 虚空に浮かんだ光の円の中心が一層強い輝きを放った瞬間、一体の新たな生命が歪みと共に産み堕とされた。
 夜風が吹き抜け薄紅色の花弁が宙に舞い、桜吹雪に包まれながら禍々しい漆黒の影が人の姿を形成し、華美な鎧にその身を宿す。
 異形の存在は黒き影の翼を翻し、舞い散る花弁を払うが如く手にした槍を振り翳した。 

「またお前達の力を借りることになる。最近暗躍している『マサクゥルサーカス団』に関する事件だ」
 ザイフリート王子(エインヘリアルのヘリオライダー)が、集まったケルベロス達に向かって予知の内容を話し始める。
 第二次侵略期以前に地球で死亡したデウスエクスをサルベージする作戦。その指揮を執る死神『団長』が、配下である深海魚型の死神に変異強化とサルベージを行わせ、死んだデウスエクスを取り込もうと動きを見せている。
「死神の戦力が増強されるのを見過ごすことは出来ないからな。取り急ぎ、これから現場の方に向かってほしい」
 ザイフリート王子は言葉を続けて、敵の情報の説明に移る。
 今回戦う相手は変異強化されたヴァルキュリアだ。鎧を纏った黒い人型の影のような姿をしている。
 ヴァルキュリアは知性を失っており、ゲシュタルトグレイブを用いて軽やかな動作で舞い踊るように攻めてくる。
 更に三体の死神が、噛みつきや怨霊弾で積極的に攻撃を仕掛けてくるようだ。
「現場は市街地にある桜並木の街道だ。人の気配はないので戦いに集中してくれればいい」
 話がひと通り終わったところで、マリステラ・セレーネ(ヴァルキュリアのウィッチドクター・en0180)が真剣な眼差しで王子を見つめて決意を示す。
「……今回は私も戦います。かつての仲間の魂が弄ばれるのを、放ってはおけませんから」
 彼女の言葉をザイフリート王子は黙って受け止めて小さく頷いた後、ケルベロス達を送り出す為の準備を進める。
「ケルベロスよ、後のことは全て託したぞ。どうかお前達の手で、かの魂に安らかな眠りを与えてやってくれ」


参加者
ディバイド・エッジ(金剛破斬・e01263)
高原・結慰(四劫の翼・e04062)
コンスタンツァ・キルシェ(ロリポップガンナー・e07326)
リン・グレーム(銃鬼・e09131)
三上・菖蒲(深き絶望からの生還者・e17503)
ザフィリア・ランヴォイア(慄然たる蒼玉・e24400)
シルヴィア・アストレイア(祝福の歌姫・e24410)
アイラ・クーゲル(自宅警備員予備軍・e24473)

■リプレイ


 昼間は華やかな薄紅色で景観を彩っていた桜並木の街道は、夜に染まって深い藍色の空間に塗り替えられていた。
 空には雲一つなく、月の光が燦然と輝きを放って世界を眩く照らし出す。
 月明かりを浴びて闇の中に映し出された桜の花は、幽寂たる美しさを漂わせていた。
「こんな綺麗な桜吹雪の夜ならいい夢が見れそうっスけど。大事な仲間が利用されたらたまらないっスね……」
 桜並木が作り出す薄紅色のトンネルを見上げながら、コンスタンツァ・キルシェ(ロリポップガンナー・e07326)はザイフリート王子の辛そうな表情を思い出す。
 銃を持つ手に自然と力が入る。死者の魂を穢す死神のやり方に対して憤りを覚えつつ、復活したヴァルキュリアを必ず安らかに眠らせようとコンスタンツァは改めて決意を強くする。
 ケルベロス達が進む先に待つ複数の影。中天から降り注がれる銀色の光が、深淵の底に沈んだ存在を浮かび上がらせた。
 その身に纏っているのは生前と同じだろう華美な鎧だが、中身は魂を歪められて黒い影だけとなった戦乙女の成れの果てだった。
「……死した後も戦わされるのは……凄く、辛い……。命が巡る循環を乱し、歪な命を作る死神には消えて貰わないと」
 高原・結慰(四劫の翼・e04062)が、視線の向こうにいる怪魚の群れを苦々しく睨む。苛立っているのが自分でもわかるが、それでも死神の行為は到底赦せるものではない。
「かつての同胞が死神に利用されるというのは、見ていられないからな……。もう一度、あの者の魂が穏やかに眠れるようにしよう」
 それが、定命化を果たしてケルベロスとなった今の自分にできることだと、アイラ・クーゲル(自宅警備員予備軍・e24473)は結慰の言葉に大きく頷いて武器を構える。
 アイラにとってはこれがケルベロスとしての初めての戦場であり、それなりに力を付けているという自負はあるものの。初陣であるがゆえの恐怖感からか、武器を持つ手が小刻みに震えていた。
「私達の手で仮初めの命を終わらせることが、あのヴァルキュリアに対する唯一の救いですから。私もお力添えしますので、頑張りましょう」
 マリステラ・セレーネ(ヴァルキュリアのウィッチドクター・en0180)も同じく今回が初めての戦いとなるが、少しでも緊張を和らげようとアイラを優しく励ました。
「第二次侵略期以前のヴァルキュリアっすか……。定命化した今では少し相手にし難い敵っすね」
 リン・グレーム(銃鬼・e09131)は同行している仲間の顔を見回しながら、溜息を吐く。
 今は仲間となったヴァルキュリア。今回の任務にも数人がメンバーに加わっている。彼女達のかつての同胞と戦うのはリンとしても心苦しく感じていたが、それでも自分達が殺るしかないと、覚悟を決めて立ち向かう。
「変わり果てた姿でいるのはあの者にとっても不本意でしょうしね。私達のことは気にしないで……行きますよ」
 そんなヴァルキュリアの一人でもあるザフィリア・ランヴォイア(慄然たる蒼玉・e24400)が、リンに発破を掛けて真っ先に敵陣の中へ飛び込んだ。
 まずザフィリアとリンの二人が敵のヴァルキュリアを引き付けて、その間に残りのメンバーが死神を撃破する。シルヴィア・アストレイア(祝福の歌姫・e24410)も、死んだ同胞を弄ぶ死神に対して強い憤りを感じており、燻る怒りを闘志に変えて死神にぶつけるのだった。
「命を弄ぶ死神……貴方達は絶対に許さないっ!!」
 シルヴィアが熱い想いを込めて派手にギターを掻き鳴らし、耳をつんざくような激しい音が死神の戦意を怯ませる。
「はっはっはぁ、金剛破斬のディバイド・エッジ、ここに見参! 死神共め、この拙者がお相手仕る!」
 時代劇がかった口調で豪快に傾いて死神達の前に立つのは、半機械化形態のヒューマノイド、ディバイド・エッジ(金剛破斬・e01263)だ。
 彼の目立つ振る舞いが計らずも死神の注意を引き付けて、機械の身体を喰らおうと死神の顎門が大きく開かれる。それを迎え撃つディバイドは、闘気を纏った腕を荒々しく回転させて、螺旋の刃と化した鋼の腕を死神に勢いよく捻じ込んだ。
「この金剛破斬は不屈、決して倒れぬ!」


「安らかに眠っていたヴァルキュリアさんを、無理矢理起こして戦わせるなど許せないのです!」
 三上・菖蒲(深き絶望からの生還者・e17503)が込み上げる怒りを闘気に宿し、気を練り上げて生成した弾丸を死神に撃ち込んだ。
 美少女と見紛うほどの容姿の少年の瞳には、凍てつくような青く冷たい光が灯っていた。
「バックアップは私に任せて」
 結慰がゾディアックソードを空に翳すと、星の光が剣に反射して地面に星座が描かれる。星の魔法陣が眩く瞬いて、桜の花弁が絢爛に舞う幻想的な光景の中、番犬達に加護の力が授けられていく。
「アタシの銃で蜂の巣にしてやるっスよ!」
 幼少時から扱い慣れたリボルバー銃をコンスタンツァが巧みに操って、死神の群れに向かって銃弾を絶え間なく撃ち続けて敵の動きを鈍らせる。
「開幕早々だが……最終地獄、ジュデッカだ。貴様ら死神に時間は掛けたくない、手早く終わらせて貰うぞ!」
 一度戦闘が始まれば恐怖を感じている暇すらない。アイラは無我夢中で死神達に突撃し、冥府の冷気を帯びた腕から繰り出す手刀で死神達を纏めて斬り払う。
 死神に相対する一方で、ヴァルキュリアの抑え役に回った二人は苦戦を強いられていた。
「あなたの相手は私です。これでも食らいなさい」
 ザフィリアがゲシュタルトグレイブを回転させて薙ぎ払おうとするが、ヴァルキュリアは流れるような動きで軽々と回避する。機動力に重点を置いたヴァルキュリアは、ザフィリアの攻撃を嘲笑うかのように悉く躱すのだった。
「あっしのことも忘れちゃ困るっすよ」
 ライドキャリバーのディノニクスを駆りながら、リンがバスターライフル片手にヴァルキュリアへ突進する。
「……アンタ程度に銃弾使うのはもったいないな」
 一瞬撃つと見せかけて、咄嗟に銃身を掴んで鈍器のように振り回す。ライドキャリバーの加速力で勢いが増し、渾身の一振りはヴァルキュリアを捉えて銃底を顔面に叩き込む。
 リンの目論見通り、この一撃にヴァルキュリアは怒りを露わにし、他者には見向きもせず彼に襲いかかって刃を振り下ろす。リンは発現させた光の盾で身体を庇い、間一髪のところで戦乙女の攻撃を受け止めた。
 死神との攻防を演じているケルベロス達は、早期の撃破を狙って果敢に攻め立てる。しかし死神も反撃を見せて食い下がり、大地に眠る怨念を呼び覚ます。番犬達を死の世界に引き摺り込もうと、腐臭漂う瘴気を纏わりつかせてケルベロスの生命力を削いでいく。
「四劫が巡り巡る1と0の法則。安住を告げる【住劫】此処に在り――」
 白・黒・紅・蒼と色の異なる四枚の翼を翻し、結慰は制御していた力の一つを行使する。安寧を司る光が天から降り注ぎ、仲間の癒力を向上させる。
 更にマリステラが薬液を散布させて癒しの雨を降らせることで、周囲を覆う禍々しい瘴気を打ち消した。
「今の私の武器は剣じゃなくてこの歌……! 歌をみんなに届けて戦うよ!」
 シルヴィアの強い気持ちを乗せた勇壮な曲調が、仲間を鼓舞させ闘志を奮い立たせる。
「そろそろ仕留めるのです――これで終わり」
 菖蒲の手にした神刀『布都御魂』に月光が映えて、刃が妖しく煌めいた。
 身構える素振りもなく自然体で振るわれる、連続居合の抜刀術。剣を振るう菖蒲の姿は華が舞うかの如く麗しく、納刀すると同時に死神の全身から血飛沫の花が咲き乱れ、その身を斬り刻まれたことすら気付かぬままに一つの命が散り落ちた。
「皆、私の前から退いてくれ……! はぁぁぁ……せいやぁぁぁぁっ!」
 アイラが愛用の『アーストンの鋭槍』を死神目掛けて投げ飛ばす。投擲直後にアイラは高々と跳躍し、気高き戦乙女の槍は一直線に死神に突き刺さる。そこへ空から急降下してきたアイラが槍の柄に蹴りを叩き込み、槍は死神を深く抉って穿ち貫き息の根を止めた。
「はっはっはぁ、皆の衆この場は拙者に任されよ」
 高笑いと共にディバイドが最後に残った死神に正対し、斬霊刀を抜く。霊力によって万物を纏いし神秘の霊剣『空蝉丸』を手に、今ここにて死神と斬り結ぶ。
「纏うは流水、放つは一刀、ご覧にいれよう金剛破斬!」
 ディバイドの全身から蒸気が立ち上り、裂帛の気合を上げながら居合斬りを放つ。刀身に体内から噴出する流水を纏い、水圧を加えて威力を増した一撃は死神を真っ二つに断ち斬った。迸る流水は返り血をも洗い流して、くるりと振り返ったディバイドは親指を突き立てながら白い歯を覗かせた。


 三体の死神を全て打ち倒し、残すは戦乙女の亡霊一体のみとなる。
 ここまで敵ヴァルキュリアの攻撃を凌いできた二人、リンとザフィリアの負った傷は決して浅いものではなかった。
「どうにか間に合ったみたいっスね。ここからはアタシ達も加勢するっスよ!」
 コンスタンツァが二挺の拳銃を水平に構えてヴァルキュリアに狙いを定め、あらん限りの銃弾の雨を連射する。裏稼業で培ってきた卓越した技術によって、確実に攻撃を命中させていく。
「もう感情は残ってないかもしれねっスけど……だけどやっぱ操り人形にされるのは辛いし見てられねっス」
 だから今の自分にしてやれるのは、全力で倒すことのみだ。コンスタンツァは銃口から漏れる硝煙を息で吹き消して、次に備えて新たな銃弾を装填し直した。
「さて、そろそろ私も動いて皆に貢献しないとね」
 ずっと回復役を務めてきた結慰だったが、ここは一気に畳み掛けるべきだと判断して攻め手に回る。指に嵌めたマインドリングが光の剣と化し、桜の木に身を隠すように斬りかかってヴァルキュリアに傷を負わせる。
 戦乙女の亡霊は一瞬怯んだが、すぐさま攻撃態勢に移って槍を上空へと射出する。投げられた槍は無数の黒い刃となってケルベロス達に降りかかる。
「この程度では、ぼく達は倒れないのです!」
 菖蒲が滴る血を拭い取り、溢れる闘気を羽衣のように纏って気弾を放つ。
 ケルベロス達も死神との戦いで体力を消耗しているが、自我を失くして操られるだけの戦乙女の亡霊を前にして、必ず眠らせようと気力を振り絞って耐えるのだった。
 そうした彼等を支える為に参戦したアーニャ・クロエが、月光の加護を与える杖を掲げて癒しの力を使い、淡い光がケルベロス達を包み込んで体力を回復させていく。
「名も知らぬヴァルキュリアよ、すまぬがここで眠るがいい」
 どんな苦境でも決して挫けず弱音は吐かない。ディバイドの信念が雷となって刃に乗り移り、疾風の如き神速の突きが躱す間を与えずヴァルキュリアを刺し貫いた。
 ケルベロス達の猛攻によろめくヴァルキュリア。しかし深手を負っても尚攻撃の手を止めず、一矢を報いようと捨て身の覚悟で特攻を仕掛ける。
「彼女をやらせはしないっすよ」
 リンがすかさず間に入り、身を盾にしてヴァルキュリアの突撃を肩代わりに受ける。仲間を大切に思いやり、守る為に危険を冒して傷付くことも躊躇わない。リンはザフィリアを背にしてニヤリと笑い、戦乙女の槍を押し退けた。
「突きの速さならば、負けない……!」
 攻撃直後に生じる隙を狙って、アイラがお返しとばかりに雷光煌めく突きを繰り出した。アイラの全身全霊を込めた攻撃はヴァルキュリアの胸に深々と突き刺さり、死の淵へと追い詰める。
「私の歌で、貴方をヴァルハラへ送り返してあげる……! それが、今の私が同胞としてできる唯一のことだから……!」
 衰弱しているヴァルキュリアへの餞に、シルヴィアが想いを込めて詠う。静謐で物哀しい歌声が戦場に響き、犯した罪に裁きを下すかのように、ヴァルキュリアの影の身体が音もなく朽ち果てていく。
 崩れ逝く亡霊の幻影を見て、ザフィリアの脳裏に彼女の亡き姉妹の面影が一瞬重なってしまい、懊悩するかのように僅かに眉を顰める。
「……貴方も、逝ききれなかったのですか。我々は誰かの死期は見通せても、自分のそれはわからない。道理ですね」
 せめて最後はこの手でと、対を成す魔槍と魔斧を融合させて巨大な神戟を造り出す。
「我が戟の鋒に命ず。仇為す者を尽く滅し、凱歌を齎せ――壱之魔戟ソロネ!」
 過去の記憶を振り払い、ザフィリアは全ての霊力を注いで一撃に賭ける。戟を薙ぐと凄まじい気流が旋風を巻き起こして薄紅色の花弁を舞い散らし、亡霊の影は桜吹雪と共に一陣の風の中へと掻き消えた。
 名も無き我が戦友よ――どうか、安らかに。
 ザフィリアはその場に唯一遺された一振りの槍を握り締め、戦乙女の魂の冥福を祈った。

「これにて一件落着、で御座るな。はっはっはぁ!」
 閃閃と舞う桜の雨に包まれて、ディバイドが常に変わらぬ高笑いを上げて勝利を告げる。
「……今度こそ、ゆっくりお休みなさい」
 自己満足なのは承知だがせめてもの供養はしておきたいからと、結慰は桜の木の下の土を盛り上げて簡素な墓を作成する。
「安らかにお眠り下さい、なのです」
 菖蒲がその墓に両手を合わせ、目を閉じてヴァルキュリアの魂の永久の安寧を祈った。
 コンスタンツァのガンナーズハットに可憐な花弁が舞い降りる。コンスタンツァは帽子の庇を下げて目深に被り、ギターを抱いて弔いの曲を演奏し始めた。
「こんな綺麗な夜なんスもん……今度こそ穏やかに眠れるっス。夜に抱かれて羽を休めてくださいっス」
 柔らかい月の光が優しく差し込んで、魂の眠る場所に届けるように――切なく儚い葬送曲の調べが風に乗って静まり返った空間に伝播する。コンスタンツァの奏でる音に合わせて、マリステラとシルヴィアが歌を口遊む。
 シルヴィアは同胞の死を悼むと同時に、過去の自分達の行いに罪悪感を覚えていた。嘗て死に瀕した人間をエインヘリアルへと変えて来た自分達は、死神とどう違うのか――。
 複雑な想いを抱きながらも今はその感情を胸の内に仕舞い込み、後はただ安らかなれと、魂を鎮める詩を紡ぐのだった。

作者:朱乃天 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年4月9日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 7/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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