開花前線殲滅戦

作者:雨乃香

 人々の姿のない深夜の並木道の空気はどこか生暖かく、四月も程近いとはいえ気味の悪さを覚える。
 昼間でもあまり人の通らないその場所に、怪しげな五人組の姿があった。
 ただその五人組の姿はこの闇の中、遠目にも異常なものであることがわかる。それぞれが色とりどりの鎧を身に纏う、巨躯の集団。
「もういい加減飽きてきたんだけどこの任務」
 集団の桃色の鎧に身を包んだ唯一の女性がそう気だるげに呟くと、それを宥めるように黒い鎧に身を包んだ男が声をかける、
「スターローズ言いたいことは十二分にわかるが、今しばらくの辛抱だ。我々の撒いた種にケルベロス達もやがて気づくだろう」
「スターノワールの言うとおり。こうして種を回収して回っていればいずれケルベロス達が襲撃をしかけてくる。それまでは真面目にこの任務をこなしていればいいよ」
 後を続けて同意したのは青い鎧の男はメガネをかけなおす姿に、スターローズと呼ばれたエインヘリアルは溜息を一つ吐いて、すぐさま、何かに気付いたように表情を変えた。
「と、見つかったわよ」
 発見の報告を聞き、赤い鎧の男は、黄色い鎧の男に目配せをして、一つ頷く。
「よし、グラビティ・チェイン注入開始、皆グラビティを高めるんだ」
 赤い鎧の男の言葉と共に、彼らの鎧が徐々に輝き、暗闇の中鮮やかな日からの柱が立ち上り、黄色い鎧の男のか構えた武器、巨大な砲へと集まっていく。
「ほな、いきまっせー」
 黄色い鎧の男のどこか魔の抜けた言葉の後、凄まじい発射音が辺りに響く。
 舞い上がる砂埃が収まり、そこから現れたのは彼等よりもさらに大きな、触手をくねらせる巨大な植物の化け物。

「花粉が辛い季節ですが、花粉症の病魔もいたりするんですかね?」
 ニア・シャッテン(サキュバスのヘリオライダー・en0089)はそんな風に雑談から話を切り出しつつケルベロス達を迎え入れる。
「春先なせいなのかわかりませんが、最近はどうにも攻性植物絡みでいろいろ起きているようですが、今回もその類、ですね。どうやら五人組のエインヘリアルの部隊がかすみがうら市の飛び散ったオーズの種を回収して回っているみたいです」
 そこで一度言葉を切り、ニアはふむと頷いて手元から顔を上げる。
「彼らは何らかの方法で地下に眠るオーズの種の位置を特定し、グラビティ・チェインを与えて強制的に発芽させ、オーズの種の部分だけを回収していくようです。彼らが撤退したあとも発芽した攻性植物は依然として残り、オーズの種を失い消失したグラビティチェインを回収しようと市街地の人々を襲い出す事はまず間違いないでしょう。この攻性植物は全長七メートルとかなりの大型で相応の戦闘力を持ちますが、オーズの種を失っている関係から耐久力が低く、グラビティ・チェインを補給する前であれば撃破することは可能と思われます」
 ニアはそこまで言うと、ケルベロス達へ笑みを向けて続ける。
「そんなわけで、皆さんにはこの攻性植物が人々を襲う前に撃退して欲しい、というわけです。
 通常の攻性植物に比べ段違いの戦闘能力を誇りますが、幸い敵はこれ一体、万全な状態ではありませんから、何とかなると思います。見た目は顔のついた枯れた大木、といったところでしょうか、無数の根の様な触手で移動し、多彩な攻撃を繰り出してきます、見た目通りのパワーファイターというわけではないので十分注意してかかってください」
 指で唇をなぞり、悩むようなそぶりを見せながらニアは最後に付け加える。
「エインヘリアルの目的はわかりませんが、意味のないことをしているというわけではないはずですし、かといって五体のエインヘリアルに加えて攻性植物まで相手というのは無謀以外の何物でもないでしょう。エインヘリアルが去ったあと、攻勢植物だけを叩くのが得策と思われます。くれぐれも無理はしないようお願いしますね?」


参加者
喜屋武・波琉那(蜂淫魔の歌姫・e00313)
アニエス・エクセレス(エルフの女騎士・e01874)
森沢・志成(なりたてケルベロス・e02572)
武田・由美(空牙・e02934)
虹・藍(蒼穹の刃・e14133)
ナナセ・リュミエール(朱き翼の狂走歌・e17439)
ヒストリア・レーヴン(鳥籠の騎士・e24846)
グレイシア・ヴァーミリオン(夜闇の音色・e24932)

■リプレイ


 深夜の並木道に人の姿はなく、整備のされていないその場所には街灯すら見当たらず、月と星の光りだけが地上を照らしている。
 四月を間近に控えているとはいえ、気温は生暖かく、どこか不穏な空気が辺りには漂っていた。
 遠目に見えるのは人ではないと人目にわかる、色とりどりな鎧を身に纏う五つの巨体。
「なんだか妙ちくりんな集団ですね……」
 十分な距離を取り、敵に気付かれないよう隠れつつその様子を眺めながらアニエス・エクセレス(エルフの女騎士・e01874)は呟く。
 言葉ではそう強く言いながらも、五人のエインヘリアルという強大な敵を前に、その表情は硬く、思わず息を飲む。
「やつら、コソコソといったい何を考えている……」
 アニエスとは対照的に、ヒストリア・レーヴン(鳥籠の騎士・e24846)は耳元のピアスに指で触れつつ、大きく息を吸っては、吐いて、昂ぶる気持ちを抑えようと、自制の心を働かせている。
 過去の因縁もあってか、彼はエインヘリアルに対し並々ならぬ憎悪を抱いていたが、個人的な感情によって仲間を危険にさらすわけにはいかないと、身を乗り出したくなる衝動を抑え、帰りを待つ弟の為にもと、息を殺し、彼らが去っていくのを待っている。
「焦る必要はねぇ、あいつ等がこの行動を繰り返しているうちはやろうと思えばいつでもこっちから仕掛けられる。戦力を揃えた上であいつらをやりあうこともあるだろう」
 ヒストリアの様子からその気持ちを読み取ったのか、ナナセ・リュミエール(朱き翼の狂走歌・e17439)は咥えていた火の点いていない煙草を箱に戻しつつ、笑い飛ばすようにそう話しかけ、軽く視線を空へと向けた。
 エインヘリアル達が集結していた方向からは、鮮やかな光の柱が立ち上がり、周囲を煌々と照らしている。
「アレの後始末は私たちがしないといけないんですね……」 
 光の柱が消えたその向こう、エインヘリアル達よりもさらに巨大な枯れた大木をみつめ、アニエスは武装を整えながら、表情を強張らせる。
「ああ、どっちもわかってるさ、こちらは敵の姿を確認した」
 答えながらヒストリは別ポイントで待機する仲間達と連絡を取り、エインヘリアルが撤退していったことを確認すると、その旨を二人も伝える。
「それじゃ、いくか」
 ナナセの言葉と共に三人は待機ポイントからそびえたつ巨木をめざし、夜の街を駆けはじめる。


 月明かりだけが照らす並木道に、巨木は文字通り長い影を落としながら、地を揺らし、歩いていく。
 オーズの種から発芽し、その種だけを持ち去られた巨体の攻性植物は失われた多量のグラビティ・チェインを求め、根から変化した無数の触手で地を滑るように移動し、市街地を目指してゆっくりと移動していく。
「おぉぉ……なんかやったらデッカイ攻性植物だ……これで完全じゃないんだから、驚きだねぇ……」
 グレイシア・ヴァーミリオン(夜闇の音色・e24932)は視線を上げ、遥か高みにある目標の枝先までを見上げ、感嘆の声を漏らす。七メートルを超える巨木が動いているのを間近で目にすればその反応も当然と言える。
「えぇ、さすがに大きいわね。皆、油断しないで行こう!」
 虹・藍(蒼穹の刃・e14133)も直に間に当たりにするその姿に驚きながらも、周囲に散開し敵を追いかける仲間達に声をかけ、仲間を自らを鼓舞しながら巨木の進行ルートに先回りするように道を駆けていく。
「植物なんだから、植物らしく火に弱ければいいのに」
 エインヘリアル達が飛び去って行った空の方角に一時だけ不安そうな視線を送った森沢・志成(なりたてケルベロス・e02572)であったが、すぐに攻性植物へと向き直ると腰だめに構えたガトリングガンの照準を合わせ、容赦なくトリガーを引く。
 重いモーターの音が夜の静寂を破り、無数のマズルフラッシュが視界を焼き、炎の魔力を込められた弾丸が攻性植物の樹皮を貫き、その乾いた木の体に炎を灯す。
 しかし、攻撃を受けたところで、その巨体は揺るぐことなく、周囲のケルベロス達の存在に気付きながらも、攻性植物は市街地に向けて歩を進める。
「こちらはお構いなし、ですか」
 敵がこちらに攻撃を仕掛けてくる前にと、アニエスは武器に宿る力を引きだし、周囲に守護の陣を展開し、敵の攻撃に備え、有利な戦場を構築する。
「残念だけど……ここで厄病の花を咲き誇らせるわけにはイかないんだよね……」
 市街地へ向けて前進を続ける攻性植物に対し、喜屋武・波琉那(蜂淫魔の歌姫・e00313)はその進行の足止めを狙い古代語の詠唱を開始。淡く輝く文字に照らされなが彼女の髪が浮き上がる。すぐに文字は寄り集まり光の線となると、攻性植物の根の一部を石化させる。
 それでも尚前へと進もうとする巨木の前、その進路を妨害するように藍が立ちはだかる。
 鋭い呼気と共に踏み込み、体を捻る。斜めに傾いだ体を回し上から振り下ろすような蹴りが重力の煌めきを伴い、巨木の体の洞を捉えた。元より重たいその体に重力の楔を打ち込まれた攻性植物もついにその足を止める。
「考え事は苦手でね」
 朱い炎の翼から散った火の粉が、夜の闇に消え行くよりも早く、数多の魔術を込めた武器を、ナナセは振り下ろす。衝撃に、巨木の枝が震え、乾いた音を立てる。
 それは歪な人の顔を歪め、周囲を走り回るケルベロス達をついに外敵と判断した。
 攻性植物は他の枝よりも低い位置にある太い腕の様な枝を振い、攻撃を仕掛ける。枝の先は枯れ枝から形を変え、ハエトリグサのように変化し、手近にいたグレイシアを丸呑みにしようと、急激に襲い掛かる。
「さて、しっかり守るよー」
 だがその攻撃をあらかじめ見切っていた武田・由美(空牙・e02934)がすぐさまその一撃に対し、割って入る。牙の様な無数の棘を手甲で受け止めつつ、体を回すことで衝撃を逃がす。とはいえ、その巨体から繰り出される桁違いな威力を全て殺し切ることなどできはしない。全身に強烈な圧力がかかり、体が弾き飛ばされる。だが由美はその一撃を受けても、膝をつくこともなく、器用に地の上を滑るだけでなんとかやり過ごす。
「まだまだぁ! あたしを倒したいならもう少し気合の入った攻撃をしてきなさい」
 叫びと共に、由美は自らの体に活を入れる。あらかじめ予期し、受け流す準備ができていらからこそこの程度で済んではいたが、まともに受けてしまえば回復が間に合わないのは目に見えていた。
 それは事前にわかっていたこと、そのためにも、短期決戦で押し切るための作戦を考え、ケルベロス達は準備してきていたのだ。
「派手にやってこい、お膳立てはしてやる」
 ヒストリアの言葉と共に周囲に派手な色の爆風が巻き上がると同時、彼の愛猫であるリィクが羽ばたき、ケルベロス達にグラビティの力を与える。
「木だから燃えやすい……とか言うのないかな?」
 グレイシアがそんな風に呟きながら、炎を乗せた蹴りを放つ。数本の枝を砕き、攻性植物の体に新たな炎が灯るものの、その火勢はまだまだ小さい。
「生木なのかな……? だったらこっちの方がよさそうだ」
 距離をとりつつグレイシアは槍を構え、敵の方を見据える。
 枝先を燃やす炎が煌々とあたりを照らし、ケルベロス達の影を色濃く地に落とす、幻想的なその光景を誰一人気にする余裕もなく、戦いの音が夜の闇に響く。


 脚を止め、文字通り地に根を張るように戦い始めた攻性植物の戦闘能力は高く、周囲には流れ弾や敵の外した攻撃によって戦闘の爪痕が広がっていく。攻性植物が身じろぎするたびに被害の広がる道は特にひどく、あたりは一般人であれば歩くのもままならないであろう悪路を、アニエスは瞬時にルートを見出し、エアシューズによる高速移動を駆使し、敵の死角へと潜り込んでいく。
 勢いのまま敵へと接近したアニエスが振るう両の剣が光を帯び、攻性植物の樹皮に大きな十字の傷を刻み込む。
 怒り狂い我武者羅に暴れる攻性植物の巨体は、それだけで予測不能な攻撃となり、周囲のケルベロス達は、否応なく距離を取らされる形となる。
「近距離ばかりに気を配って、遠距離兵器の力を舐めない方がいいですよ?」
 一挙動では敵の攻撃の届かない距離を維持しながら、志成は一方的な攻撃を行う。
 樹皮の弱い個所を狙うように弾痕が下から上に舐めるように走り、人の顔でいえば目の位置となる怪しい輝きの灯るその場所に、集中的な射撃を続ける。
 的確なその攻撃に、攻性植物は顔の前面を覆うように枝で遮りつつ、地に降ろした根から、大地を侵食し、志成とその周囲一帯に対し攻撃を仕掛けていく。
「ひょわ!?」
 と、奇声を発しつつ、志成は何とかその範囲の外へと逃げるが、数人のケルベロス達は、突如泡立つ沼地と化した地に足を捕られ、吹き上がるガスを吸い込み咳き込み、頭を押さえる。
「敵は任せて、今のうちに治療を!」
 言葉と共に敵の注意を引くように踏み出した藍を援護するように、波琉那の操るオーラの弾丸が攻性植物の体を直撃、その弾丸を盾にしつつ前進した藍は斧を振り上げる。光り輝くルーンを帯びたその武器は、堅固な攻性植物の樹皮を容易く切り裂き、敵を打ち倒すための起点を作り上げる。
「しっかりしろ、もうひと踏ん張りだ前を向け!」
 波琉那と藍の二人が攻性植物の気を引く間に、ナナセが翼を広げ、赤みがかったオーロラを展開し、仲間達のすったガスの効果を打ち消し、正常な判断力を取り戻させる。
 由美の体力は敵の攻撃を受け、ヒールで回復できない程に削られていたが、彼女の中からその闘志が消えることはない、沼地と化した道を避け、正面から攻性植物へと切り込んでいく。
 当然敵もその姿に気づき、迎撃を試みる。ただその鋭い枝を突き出すだけの動きさえも、体格差の前には必殺の一撃となる。
 その攻撃を由美はしっかりと見ている、正面から迫ることであえて敵の攻撃を誘導し、選択肢を狭め、カウンターの一撃を狙う。手甲で枝を軽く逸らす、強く踏み込み流れそうになる体をしっかりと地に縫いとめ、前へ。体格差から敵の体勢を崩すことまではできないが、弱点は既に仲間達が開けてくれている。
「これがあたしの全力!」
 藍のあけた大きな傷口へと加速と体重、グラビティをを乗せた拳の一撃が重く突き刺さる。
「流石に一撃必殺は虫がよすぎるか」
 攻性植物はメキメキと音を立てその体中に亀裂を走らせてはいたが、倒れることなく踏みとどまり、その体の内から目の眩みそうなほどの光りを放ち、力を貯めはじめる。残った力全てを集め、次の一撃に全てをかけようとしているのは誰の目にも明白であった。
「させるかよ、これ以上手間を増やされてたまるか」
 ヒストリアの振るった斧が攻性植物の亀裂へと突き立ち、そのまま亀裂を広げるように斧を捻ると、樹皮が剥がれ落ち、沼地と化した地へと突き立つ。装甲をはがされた無防備なそこに、グレイシアが迫っている。
「槍が一番扱いやすいんだよねぇ、これで決められないっかなっと」
 握りなおす槍の先、鎖が音を立て、彼はその尊敬する姉の姿を思い浮かべる。
 脳裏に思い浮かべたその影が槍を扱う姿をトレースし、突撃の勢いのまま、神速の突きを攻性植物のむき出しの体に突き立てた。
 攻性植物はその一撃に体を震わせ、突如硬直したかと思うと、その体からは急激に光と力が失われ、まるでそれは最初からそこに生えていた木だったかのように、静かに動かなくなってしまった。


 広範囲にわたる破壊を振りまいた現況は既に片付き、ケルベロス達は朝が来る前にと戦闘により目も当てられない惨状となった並木道を修復していく。
「あの人達が帰ってくると厄介ですしね。というか怖いですし。手早く撤収したいですね」
 志成の言葉に、眠たげに眼をこすりながらグレイシアは頷きつつ、作業を続ける。
 もとより人のあまり通らない道、多少手を抜いたところで誰も困りはしないだろうが、皆一様に、黙々と作業を続けていく。
 その合間、担当する区分を終えた波琉那と藍の二人は、それぞれ、戦闘の跡を軽く調べていく。
 攻性植物の抜け殻を調べる波琉那は入念に大木を隅々まで調べていくが、オーズの種の痕跡は見当たらず、きれいさっぱりに全てを持ち去られたことしかわからない。
 対して藍は攻性植物の発生地点を入念に調べ、エインヘリアルがどのようにオーズ種の在処を特定しているのかその手がかりを探ってみるが、同様にそれらしい手がかりは見つけられなかった。
 次第に他のケルベロス達も作業を終えると二人の元へとやってくる。
「何かめぼしいことはわかりましたか……?」
 アニエスの問いかけに二人は一様に首を横に振って返す。
「エインヘリアルどもの後始末をさせられてるみたいで、なんだか癪だな。あいつ等何を企んでるんだ」
「ここの所後手回りっぱなしだし、どこかで巻き返せればいいんだけど」
 忌々しげに顔を歪めるヒストリアとこれまでの経緯に顔を顰め唸りを上げる由美。二人が頭を悩ませるのももっともであったが、ナナセはそれを一笑に付し、周囲の不安を晴らすように自信をもって言って見せる。
「考えたってどうしようもないことはあるもんだ、悩んでるより、いつでも売られた喧嘩を買える準備をしとくほうが得策ってもんだ。だから今は、とっとと引き上げて体を休ませることだ」
 ナナセの言葉にケルベロス達は緊張した顔を緩め、それもそうだ、と、頷きを返す。
 悩み考えることも必要ではあるが、時に休み備える事もまた必要なのは間違いないこと。
 区切りのついた今は、またいつ訪れるともわからない戦いに備え休息をとる。いつでも万全な状態であるために。
 修復され、幻想を含んだ並木道は、おとぎ話の中に出てくるような美しい桜を散発的に咲かせ、その花びらを散らす。
 夜の闇に浮かぶそれらを眺めつつ、ケルベロス達はゆっくりと帰路へとついた。

作者:雨乃香 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年3月28日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 4/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
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