深夜某所。
「しかしなんて言うかほんと地味な任務よねぇ。私は、なんかこうもっとガッツリ戦ってパーッと殺しまくって、さっくりグラビティ・チェインを集める方が好みなんだけど」
チームの紅一点、ピンクの鎧を纏うスターローズが、肩を竦め唇を尖らせる。そのローズに向き直った黒い鎧のスターノワールが、
「確かにお前の言う事は最もだが、敵が居なければ戦えまい。ケルベロスと戦うのは、奴らが俺達の存在に気づき攻撃してきた時でも遅くは無いだろう」
と宥め鷹揚に頷くスターノワールに、蒼い鎧……スターブルーが同意する。どうやら彼は参謀的なポジションの様だ。
「スターノワールの言う通り、今回の任務は戦闘によるグラビティ・チェインの確保では無く、オーズの種の回収だからね。襲撃されない限りケルベロス供と戦う必要は無いよ」
2人に諭され、唇を尖らせたまま頬を膨らませるスターローズ。
「もう、言われなくてもわかってるわよ。……ほら、見つけたわよ」
暫くすると、スターローズが空き地の地下にオーズの種を見つけ声を上げる。
「よし、グラビティ・チェイン注入開始。皆、グラビティを高めるんだ」
紅い鎧のスタールージュの鎧が言葉と共に輝くと、他のエインヘリアル達の鎧も輝き始め、その輝きは黄色い鎧を纏うスタージョーヌの武器であるバズーカ砲の中へと吸い込まれてゆく。
「ほな、景気よーいきまっせー……せーの、どっかーん!」
スタージョーヌの言葉と主にバズーカ砲が火を吹き、空き地の地面を撃つと、地面を突き破って巨大な攻性植物が現れた。
「かすみがうら市から飛び散ったオーズの種なんやけど、エインヘリアルの部隊が回収を始めてるみたいなんや」
ケルベロス達を前に杠・千尋(ドラゴニアンのヘリオライダー・en0044)がそう切り出す。
「奴さんらは5人組のエインヘリアルで、なんか特殊な方法で場所を特定した地下に眠るオーズの種に、グラビティ・チェインを大量に与えて強制的に発芽させとるみたいや。
発芽したオーズの種は、全長7m程の大型攻性植物なんやけど、発芽直後に核たる『オーズの種』の部分を、エインヘリアルの部隊に取られてしまいよるんや。
オーズの種を回収したエインヘリアルの部隊はその場から撤退するんやけど、残された攻性植物は、失われた『オーズの種』分のグラビティ・チェインを早急に補完しようと、近くの一般人を虐殺して回るっちゅー行動に出よるんや。
この攻性植物の戦闘力はかなり高いんやけど、核である『オーズの種』を取られてしまいよるから、見掛けの割に耐久力が低く、グラビティ・チェインを補給する前に攻撃を仕掛けるんやったら、勝機は十分にあると思う」
千尋は今回の事件のあらましについて一気に語ると、喉が渇いたのかカップに入った紅茶を口に運ぶ。
「攻勢植物はさっきも言うた通り1体だけや。ここの空き地に出て来よる。
空き地は戦うだけの十分な広さがあるし、街灯もそれなりにあるから暗くて見えへんって事は無い筈やけど、気になるんやったら、照明も持って行ってもえぇと思う。
出て来た攻勢植物は7mとでかいけど、エインヘリアルの部隊に『オーズの種』を無理やり抜かれて、ダメージを負った状態やから耐久力は低うなっとる。
ただ、攻撃力は下がってないみたいやから、油断しとったらえらい目に合うで。振るわれる蔓触手や地面から棘の様な根を出しての攻撃、光を束ねての光線も放ちよるから、ほんま油断せんように注意せなあかんで」
「エインヘリアルがなんでオーズの種を回収しとんのかわかれへんけど、この攻性植物をほっといたら被害が拡大するのは明白やし、グラビティ・チェインを補われたら倒すのも大変になりよる。
あぁ、エインヘリアルの5人組に手を出して攻性植物まで相手したら流石に手が回らん様になるから、奴さんらが撤退してから作戦開始した方がえぇと思うで、ほな頑張っていこか」
千尋はそう言葉を締め括ったのだった。
参加者 | |
---|---|
カルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084) |
ミチェーリ・ノルシュテイン(フローズンアントラー・e02708) |
嵐城・タツマ(アンヒンジド・e03283) |
狐村・楓(闊達自在な螺旋演舞・e07283) |
ドクター・オリュンポス(自称悪の天才科学者・e10743) |
楠森・芳尾(めんつゆ・e11157) |
御船・瑠架(紫雨・e16186) |
獅子鳥・狼猿(ジャガーノート・e16404) |
●
「星霊戦隊アルカンシェル……遂にその姿を現したのか」
「フハハハ! 我が名は世界征服を企む悪の秘密結社オリュンポスの大幹部、天才科学者ドクター・オリュンポむぐぐぐ!」
その姿を確認し目を細めた獅子鳥・狼猿(ジャガーノート・e16404)の隣、急に立ち上がり名乗りを上げるドクター・オリュンポス(自称悪の天才科学者・e10743)を、皆が押え込みその口を塞ぐ。
「何か聞こえなかった?」
「ん? 聞こえんぞ? それより早くグラビティ・チェインを注入しろ」
スターローズがきょろきょろと辺りを窺うが、スタールージュに急かされ、バズーカ砲への注入へと意識を向ける。
「むぐ……何をする……離せ……」
「見つかったらどうするんですか? 確かに目の前の敵をみすみす見逃すのも癪ですが、今回はそうも言っていられません、少し静かにして下さい」
もがくドクターを御船・瑠架(紫雨・e16186)が諭す。
見つかったらどうするか? ドクターはそんな事は考えない、顧みない、考慮しない。だって天才科学者(自称)だから、彼はそんな次元で生きていないのである。(大迷惑)
「……あー確かに不満だね。みすみす敵を見逃すなんざ、地獄の番犬が聞いて呆れる」
だが同じく押さえつけながらも同調する嵐城・タツマ(アンヒンジド・e03283)の発言に、ドクターがそうだろう? という視線を向ける。
「敵の実力が分らんなら、どうにかできるだけの戦力を叩き込めばいい。いくら未来予想ができても、腰が引けてたら何もできんだろうが」
タツマは手の甲でドクターの背を叩きながら、小声で愚痴をこぼした。
因みにドクターも戦いたい訳ではなく、もったいぶって上から目線で逃がしてやる形にしたいだけの様だ。
「あちらは正義の味方の様な5人組。という事はこちらはさしずめ悪役という事になるでしょうから、その行いを全て打ち砕いて最後に倒すと言うのが王道でしょう」
「確かに……悪の秘密結社の科学者さんも居る事ですし」
ドクターが負けフラグと予想して、いの一番に抑え込んだカルディア・スタウロス(炎鎖の天蠍・e01084)が2人を諭すと、ミチェーリ・ノルシュテイン(フローズンアントラー・e02708)も同意を示して大きく頷く。
「そうそう。ライバルキャラは最初すぐには戦わず、因縁を匂わせるに留めるのが戦隊モノのお約束。まずはその……」
「えーっと、お取り込み中のところあれっすけど、攻性植物が出て来るっすよ」
その様子に楠森・芳尾(めんつゆ・e11157)が口を開くが、全て言い終わらぬ内に、狐村・楓(闊達自在な螺旋演舞・e07283)が上げた声に皆が視線を向けると、スタージョーヌの放ったハズーカの弾が地面に当たったところで、地面を割って巨大な攻性植物が現れた。
伸びをする様に蔓触手を伸ばす攻性植物から、体液に塗れたオーズの種が抜き取られると、アルカンシェル達はその種を持って撤退する。
「オーズの種を持ち去ったか……ここは君たちの勝ちの様だ。また会おうアルカンシェルの諸君」
その後ろ姿を見送った狼猿の向こう。体液を撒き散らし項垂れる様に萎れた攻性植物だったが、咆哮する様にその身を伸ばすと、狂った様に蔓触手を振るい暴れ始めた。
●
「星霊戦隊の『喰いカス』が相手とはまったくムカつくが、獅子、欺かざるの力を以って相手しよう」
纏ったオーラの残滓を棚引かせ一気に距離を詰めたのはタツマ。
その動きに気付いて槍の如く伸びて来た蔓触手を、首を傾げる最小限の動きでかわし、オーズの種を抜き取られ露わになっている傷口に容赦の無い一撃を叩き込む。
その一撃にビクン! と震える巨大な攻性植物に、
「ヒーローにはヒーローの、悪党には悪党の正義があるだけ……殺しに流儀など必要ない、相手を屍に変えればそれでお終いなのですから」
紡ぐ言の葉と共に掲げた番傘の内から煌めく剣閃。
攻性植物の斬り裂かれた傷がら飛び散る体液を、向けた番傘で受け瑠架が跳び退く。
その瑠架を追う様に、地面から幾重もの棘が跳び出してケルベロス達に襲い掛るが、
「みんな守ってやるさ」
気合を入れた狼猿や、ミミックの『ドクターの工具箱』らディフェンダー陣がその棘を叩き潰して味方を守る。幾人かがその棘に貫かれるも、狼猿はその豊富な髪の毛を貫かれただけで、怪我は無い様だ。
「こいつは重畳」
自らの髪の毛をポンポンと叩いて整えた狼猿が、鷹揚に微笑む中、芳尾と楓が挟み込む様に攻性植物に攻撃を仕掛ける。
「グオオオオオオオオオオ!」
それらの攻撃と、オーズの種を抜かれた際に出来た傷口から流れる体液……それとも樹液か? は地面を濡らし、ちょっとした沼の如き様相を呈している。そして迫るタツマに向けて放たれる光線。……を割って入った狼猿、更にミチェーリが、顔の前に掲げた重厚なガントレットで受けると、
「肩借りるぞ。俺が止められない俺を、お前が止めれると言うのか!?」
その狼猿の肩を足場に跳躍したタツマが、卓越した一撃を緑瞳で睨みつけた攻性植物に叩き込んだ。
「やるのぅ、重畳、重畳」
狼猿が賛辞を贈る中、ドクターの援護を受けた瑠架が、カルディアとタイミングを合わせ、
「ただ……前のめりに、斬って斬って斬り刻むのみです」
烈風の如き勢いで刃を振るい、攻性植物の身に次々と傷を穿っていった。
「さぁ、ヤツは手負いです。取り囲んで殺ってしまいなさい! ……こ、こういう感じですか?」
悪の女幹部っぽく、攻性植物にクルシファイ・レサトの切っ先を突き付けたカルディアが、ちょっとだけ小首を傾げて見せると、
「では私はトナカイ怪人でしょうか。サンダーフォックスに合わせるなら、さしずめフリーズレインディア……響きがいまいちですね」
マフラーの様に纏う冷気のオーラを棚引かせて跳躍したミチェーリが、鋭い蹴りで攻性植物の胴を裂くが、カウンターの如く地面から跳び出した棘が、ミチェーリを初め前衛陣を串刺しにし、ドクターが慌てて果実を光らせる。
「あの攻撃だけはいただけないです」
ドクターの工具箱を貫く棘を斬り折ったカルディアがぼやく。
光線と蔓触手はある程度予備動作的なものがあり、味方を庇えるのだが、突如地面から跳び出す棘は予備動作がない上に、基本的に人数の多い前衛を攻撃してくる為、自分達にも攻撃が襲い掛かり、仲間を庇いきれていなかった。
「くっ……まだ、負けはしないのです」
この棘の厄介なのはその催眠効果だ。思考に掛るもやを払う様に隣のミチェーリが頭を振り、シャウトしてそのもやを払う。
後ろから飛んで来た楓の放つ氷の螺旋が攻性植物を凍らせると、タツマと芳尾が血を流しながらも、気力を奮い立たせて襲い来る蔓触手に得物を振るい、
「一撃が痛い、これでグラビティ・チェインを補充されたら……」
芳尾に溜めた気力を飛ばしつつ、氷を纏って暴れる攻性植物を見上げるカルディア。
狼猿の飛ばした光の盾を拠り所に瑠架が攻勢を掛け、
「そうさせない為にも、ここで討ち滅ぼすのみです」
それにタイミングを合わせたミチェーリが、気合を漲らせたガントレットの拳を攻性植物に叩き込んだ。
「くっ、離しやがれ!」
撒き付いた蔓触手に振り回された芳尾が、ぎりっと歯を噛んで2本のライトニングロッドをその蔓触手に突き立てると、生じた雷が迅雷の如く蔓触手を伝って崩れ、攻性植物の身が焦げる。
「だいぶボロボロになってきたっすね。さぁ楓さんと一緒に踊るっす」
くるっとトンボをきって着地する芳尾を傍目に、突っ込んで行く楓に攻性植物は新たな蔓触手を槍の如く突き立てようとするが、直前に楓が宙に撒いた刃が、あらぬ軌道を描いてその蔓触手と胴体を切り裂くと、攻性植物の表面を覆う氷がその勢いを増して動きを縛る。
「フハハハ、我らオリュンポスの宿敵、星霊戦隊アルカンシェルはこの俺に恐れをなして逃げおおせたが、その手先如きで俺達を止めれると思うな」
高笑いするドクターの口調はふざけていたが、高い攻撃力を持つ攻性植物の猛攻に対し、メディックとして的確に回復を飛ばし続け、ある意味一番働いているといった有り様だった。
(「くそっ、これでは真面目なドクターではないか、ボケている暇が……」)
そんなドクターの内心の焦りを余所に、仲間達は信頼を寄せ少しでも早く倒そうと、猛攻を仕掛けている。
「楓さんが樹氷に変えてあげるっすよ」
刃を飛ばして楓が踊る度に、攻性植物を覆う氷が雨後の筍の如き勢いで広がっていく。
「グオオオオォォ!」
攻性植物が震えるが、飛び出た棘が僅か2cm程で止まってしまう。
ジャマーである楓のジグザグ攻撃は、カルディアはミチェーリが刻んだ麻痺や、タツマや瑠架による服破りの効果も増大させ、回復手段を持たぬ攻性植物の動きを阻害し、与えるダメージを増大させていた。
「フハハハ、なんと哀れな姿よ。さぁお前達、はやくこの哀れな……おごう!」
その様に高笑いしたドクターが光線撃ち抜かれ、もんどりうって地面に叩きつけられ、狼猿が慌てて回復に回る。
「悪口に的確に反応するんじゃねぇの? さァ、ゆっくりと息をしな。そして拭い去れないその匂いに、大いに心を乱すといい」
致命傷ではない事を見て軽口を叩いた芳尾が焚いた香の匂いが攻性植物を包むと、暴風に晒された柳の如く振るわれていた蔓触手がその勢いを失い、それをかいくぐった瑠架とカルディアの攻撃が、攻性植物の身を大きく裂いた。
「わっはー、ここは押し時っすよ!」
そして楓が振るう空の魔力を帯びた一撃が、更に攻性植物に刻まれた各障害を増大させ、攻性植物がのたうち回った。
●
「ククク、悪の秘密結社の大幹部は、その程度では倒れん!」
ドクターがむくりと起き上がって哄笑するが、誰も見ておらず、のた打ち回る攻性植物が、先頭を切って駆けて来るミチェーリに蔓触手を振るう。
その触手を重装甲のガントレットに巻き付かせる形で受けたミチェーリ。
「全てを呑み込み白き怒涛……! 露式強攻鎧兵術、“雪崩”!」
声と共にガントレントが展開され、絡まっていた蔓触手を引き千切ると、高密度に圧縮された冷気のオーラが放たれ空気を震わせた。
「まだまだー、震えてないで楓さんと踊るっすよ!」
「さぁ、最後はド派手に決めてやるとするかィ!」
宙に刃を躍らせた楓と、狐尾を躍らせた芳尾が、ミチェーリの攻撃に怯む攻性植物に、前のめりの攻勢を仕掛けて一気に屠りに掛る。
「ゴルグウルゥゥゥアァ!」
咆えた攻性植物が身を震わせるが、麻痺の影響かなにも起こらず、ドクターの工具箱がその幹に食らい付く。
「哀れな……これぞ、かって世界を震撼させたカバ王家の超奥義が一つ!!」
「往生際が悪いぜ、とっととくたばりやがれ!」
憐憫の視線を向けた狼猿の体を怪力無双の力でタツマが放り上げると、それを見送る事無くタツマが強烈な一撃を叩き込む。その一撃に折れる様に体を曲げた攻性植物に、
「切り裂いてやるぞ、ズタズタにぃぃ! ル・クール・デュ・スコルピヨン!!」
「散り際ぐらい、美しく飾って差し上げましょう」
前後から挟み込む形でカルディアと瑠架。
振るわれるカルディアの双剣が攻性植物の体を乱雑に斬り刻み、ポニーテールの先が突き入れられ、瑠架の投じた簪が刺さった場所が爆発し、肉片と共に赤い花弁を散らす。
そこに一斉に攻撃を仕掛けるケルベロス達。そして上から復讐心に燃える狼猿が降ってくると、攻性植物に頭突きを浴びせ、攻性植物を掴むと二度三度と連続で頭突き浴びせ続ける。
「あれは……ヒポポタマス属科の三大最終奥義……」
「知っているのか雷電」
ドクターが回復を飛ばしつつ一人二役でボケをかましているが、誰も聞いていないし雷電も居ない。
狼猿に額を打ちつけられ、囲んだケルベロス達の攻勢に蔓触手を振るっていた攻性植物だったが、
「戦えない獣はただの家畜だ。出来る獣は頭を使うのだ」
頭を使う意味が間違っている気がしないでもないが、そう言って狼猿が大きく振り上げた頭を叩き付けた一撃を最後に、攻性植物はその生命活動を終え大きな屍を晒し、その屍をバックにケルベロス達は決めポーズをとるのだった。
「しかし、勝手に発芽させられて早急にあの世に送られるなんて、敵ながらツイてないですね」
瑠架が嘆息交じりに憐みの視線を向ける先、
「何か手掛かりになる様なものは残ってないでしょうか?」
「奴らはどうやってオーズの種を見つけているのだろうか?」
ミチェーリとタツマが攻性植物の骸を丹念に調べている。
「どっちに逃げたとか、わからないっすかねー。早くエインヘリアルの方も倒せるように頑張るっすよー!」
「一応あっち側に行くのは見たが、その後なにもないところを見ると魔空回廊を使った可能性がたけェな」
キョロキョロと辺りを窺う楓に、芳尾が諭す様に口を開いた。
「まぁ、オリュンポスの大幹部であるこの俺が手を下すにはまだ早い。今回は大目に見て見逃してやるとしよう!」
腕を組み白衣の裾を翻し笑うドクターを余所に、
「そういや獅子鳥さんは、あいつらと何かあったのですか?」
「……それはまだ語る時ではない。でも今は、そんな事はどうでもいいんだ。重要な事じゃない」
カルディアの問に、大きな口を一文字に結び、脳裏に浮かんだ何かを払う様に頭を振る狼猿は遠い眼をしていた。
こうして巨大な攻性植物は倒された。だが、星霊戦隊が暗躍し続ける限り同じ様な事件が起こるのだろう。
(「止めてみせる」)
ケルベロス達はそう決意し、戦場となった空き地を後にしたのだった。
作者:刑部 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2016年3月31日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 6/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 2
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