禍津姫の放つカマキリ娘

作者:なちゅい

●そのカマキリは妖艶に笑う
 高知県某所。
 そこまでやってきた蜘蛛の姿をしたローカストが、同じくカマキリ型のローカストを連れてきた。
 いずれのローカストも、女性のような体躯をしているのが確認できる。
 だが、その知性には大きな差があるようだ。蜘蛛……女郎蜘蛛型のローカストは、『上臈の禍津姫』ネフィリアと呼ばれている。対して、カマキリ型は、どうやら一兵卒のような扱いの個体らしく、言葉を操る知能もないようだ。
「最近は、どなたもグラビティ・チェインを集める前に、ケルベロスに殺されているようですが……あなたは、上手にやってくださいますね?」
 かろうじて、ネフィリアの話す言葉は理解できるようで、こくりとカマキリ娘は頷く。
「それでは、殺してきてくださいませ」
 カマキリ娘が小さく笑みを浮かべるのを確認すると、ネフィリアは満足げに笑ってからこの場を去っていく。そして、カマキリ娘もまた、獲物を求めてこの付近をさまよい始める。
 運悪く、彼女の目に入ったのは、この周辺にやってきていた観光客。ご老人の一行だ。
 カマキリ娘はその客を捕らえようと体内からアルミを飛ばし、3人の老人と捕らえてしまう。そして、くすりと笑い、ゆっくりとグラビティ・チェインを吸収していくのだった。
 
 ビルの屋上で、唸りこんでいたリーゼリット・クローナ(シャドウエルフのヘリオライダー・en0039)。彼女は少し浮かない顔でケルベロスに問いかける。
「女郎蜘蛛型のローカストを、皆は知っているかな?」
 知っている者、初耳である者、その反応は様々。リーゼリットはその反応を見つつ、話を進める。
 このローカストの名は、『上臈の禍津姫』ネフィリア。どうやら、このローカストは知性の低いローカストを地球に送り込み、グラビティ・チェインの収奪を行う作戦の指揮を執っているようだ。
「彼女は配下である知性の低いローカストを放って人を襲わせ、グラビティ・チェインを収奪しようとしているよ」
 放たれているローカストは知性が低い分、戦闘能力に優れた個体が多いようなので、戦うときは注意が必要だろう。
 今回、解き放たれたローカストは、カマキリ型のローカスト1体。どうやら、女性タイプらしい。なお、ネフィリアの姿は確認できない。
「敵は見た目通り、両腕の先の鎌を中心に攻撃してくるようだよ」
 鎌の先端から相手にアルミを注入し、鎌を振るってくる。また、頃合いを見て相手に食らいつくこともある。
 このローカストが降り立った場所は、観光地のようだ。
「自然公園って名前の場所でね。高原では牛も放牧されているんだよ」
 四国カルスト。四国でも指折りの絶景ポイントだ。
 それだけに、団体客がやってくることがある。今回も運悪く、観光目当てでやってきたご老人一行20人ほどがいるらしい。
「カルストについて学ぶことができる、学習館って建物があってね。そこにいるご老人方が狙われることになるよ」
 残念ながら、すでにローカストによって3人のご老人がアルミの縄のようなもので捕獲されている。ローカストは、グラビティ・チェインを『ゆっくり吸収しなければ吸収できない』為、すぐさま食われるということはないが、放置すると弱ってしまうのは確かだ。
 スタッフ数人や他の客を避難をさせつつ、捕まったご老人の解放、さらにローカストの討伐に当たりたい。
 状況の説明を終えたリーゼリットは、依頼に臨むケルベロスの表情を確認してから最後にこう告げる。
「女郎蜘蛛型のローカスト……厄介な相手が暗躍しているようだね」
 そちらも気にはなるが、今は目の前に迫った惨劇を防ぐのが先だ。
「キミ達なら食い止めてくれるとボクは信じているよ」
 彼女はそのまま、自身のヘリオンに乗るようケルベロス達に促すのである。


参加者
星黎殿・ユル(聖絶パラディオン・e00347)
ニーナ・トゥリナーツァチ(死神を食べた者・e01156)
鷺宮・晃士(地球人の刀剣士・e01534)
神野・京介(森人の後継ぎ・e03208)
トゥレス・ピサロ(コンキスタドール・e09885)
白城・優生(猛虎焔舞・e10394)
プルミエ・ミセルコルディア(フォーマットバグ・e18010)
篠・佐久弥(塵塚怪王・e19558)

■リプレイ

●石灰岩が点在する高原で
 高知県某所。
 そこは、四国カルストと呼ばれる日本の三大カルストの一つ。
 カルストは、水に溶けやすい岩石でできた土地が、雨水などで侵食されることでできた地形だ。
 ここは、石灰岩が多い特殊な高原。足場が悪いとあって、星黎殿・ユル(聖絶パラディオン・e00347)は足を取られない様なトレッキングシューズを履いてきている。
 白城・優生(猛虎焔舞・e10394)もここを踏破できるような靴を履く。高所とあって、防寒に優れたインナーを着こみ、防水のハンドライドを所持している。
「冬山に比べて、多少滑る程度なら大丈夫。油断する気はないけどな」
 サバイバルを行う彼にとっては、こんな場所は苦にもならない。
「バレンとはまた違った景色が見れるのだろうなァ。いや、楽しみだ」
 世界中を放浪していた、トゥレス・ピサロ(コンキスタドール・e09885)。彼が言っているのは、アイルランド、バレン高原のことだろう。
 とはいえ、景色を楽しむ前に、ローカスト退治をせねばならない。
「さって……、餓鬼堂さん因縁の相手……に連なっている相手か」
 その相手『上臈の禍津姫』ネフィリアについては、手足から削いでいくことでいつかそいつの情報を出てくるのではと、篠・佐久弥(塵塚怪王・e19558)は考える。
「また厄介な奴が出てきたもんだな……」
「んー、ローカストも冬場にはきちんと冬眠してくれると、助かるんだけどね」
 敵の存在に、鷺宮・晃士(地球人の刀剣士・e01534)はやや面倒そうに告げると、ユルもそれに対して淡々と相槌を打つ。
(「知性がないのはとても残念ね。その分、魂に混ざり気がなさそうだけれど。どんな味がするのかしら」)
 ニーナ・トゥリナーツァチ(死神を食べた者・e01156)は1人、仲間から外れてそんなことを考える。
「女郎蜘蛛……ローカスト退治。とにかく、捕まった老人と周りの一般人を助けないとな」
 神野・京介(森人の後継ぎ・e03208)が言うように、今回は人質となるご老人がおり、その数人は、贄とされかけているのだ。
「害虫駆除と一般人の救助。両方やらねばならんのが、ケルベロスのつらいところだな」
「ケルベロスって、安全確保もしなきゃいけなくてダルいですね」
 トゥレスの意見に、プルミエ・ミセルコルディア(フォーマットバグ・e18010)が同意する。無表情の彼女は、ピクニックすらも疲れるだけではないかと主張していた。
「今回も十分気をつけて頑張ろうな!」
「まぁ、見過ごしておく訳にはいかないし、気合入れて頑張るとするか!」
 意気込む京介、晃士。 佐久弥もそれに頷いた。
「いい土産話を持ち帰れるように、頑張ろうか」
 ご老人方の土産話もそうだが、ネフィリアを追う彼へいい土産話になればと、佐久弥は考えるのだった。

●ご老人方の退避を
 メンバー達は学習館にそっと近づく。
 真正面から館内へと入っていくユル。彼女はローカスト……カマキリ娘の注意を引き付けるべく、青く長い髪を舞い踊らせながら躍り出ていく。
「鬼さん、こちら、手の鳴る方に、かな?」
 すると、カマキリ娘は敵の出現を察し、ユルの方へと駆けていく。
 トゥレス、佐久弥もその後ろから続き、同じく敵を抑えようとする。
 京介がそれを補佐するように飛び込み、仲間へと声掛けを行う。
「敵が来るぞ、ユウも頼む!」
 さらに、京介はそう呼びかけると、ウイングキャットのユウは、指示通りにカマキリ娘にガッツリと張り付く。
 その隙に、館内に入っていく別動隊。
 捕まっている人々がいる状況に、熱血漢な晃士はメラメラと闘志を燃え上がらせていて。
「少し待っててくれ、今助けるからな!」
「今助けに行くから、暴れないでくれな。大丈夫だ」
 晃士は館内スタッフや、客であるご老人方へと呼びかけを行いながら移動する。同じく、優生も老人達を勇気づける為にと声を掛けていた。元気づけられた人々は、外へと飛び出していく。
 その間にも、カマキリ娘はケルベロス目がけ、アルミの牙を突き立ててくる。
 それを、できる限りカバーリングをと動き、前に出たトゥレスが受け止めた。
 佐久弥も速攻をかけて敵を抑える。仲間達の立ち回りによって、彼が狙う通りに、一般人から多少なりとも敵の引き離しに成功はしていたが。それ以上に、敵の攻撃に耐え続けることが重要だ。
 もちろん、カマキリ娘の注意を引きつける事も必要。佐久弥は2本の鉄塊剣を一体化させ、刀身を燃え上がらせてローカストの体を焼いた。
 さらに、ユルが仕掛ける。
「我が魔力、数多の富と不朽の名声齎す、紅玉持つ魔獣に捧げ、其の真紅の煌きで、仇敵を誑かさん!」
 彼女がクレカ型のシャーマンズカードをばら撒くと、それに応えて、額にルビーが埋め込まれたカーバンクルのエネルギー体が現れ、光を放つ。
 ルビーの輝きを受けたカマキリ娘は、攻撃の矛先ならぬ鎌先をユルに差し向ける。そのカマキリ娘の後ろからは、ニーナがそっと忍び寄っていた。
「背後にも気を付けましょうね。じゃないと、死神が貴方の魂を刈ってしまうわよ?」
 ニーナはくすりと微笑み、愛用の大鎌を振るいつつ、オーラの弾丸を敵へと食らいつかせた。
 やや離れた場所では、捕まっているご老人方に優生が接触し、隣人力を使いつつ安心させていた。
「斬ることにかけては一家言あるぜ。実家が古流剣術やってるんでな」
 そして、日本刀に手を掛けた彼は絡んでいる鋼を結ぶ部分を狙い、瞳を閉じて集中する。所詮アルミ。自分の力量なら……。
「断つ!」
 優生は刀身に空の霊気を帯び、それを一閃させた。
 プツリと切れる音。ただ、断ったのはあくまで、敵と繋ぎ止められた部分。今だ3人の老人は拘束から逃れてはいないが、晃士が1人に優しく声を掛け、抱えて避難を行う。
 残る2人はプルミエが怪力を使い、2人のご老人を抱える。彼女はディフェンダーが庇いやすいよう移動した。
 敵が入口方面にいたことから、彼女は敢えて上階へと上がる。そして、窓を蹴破り、外へと飛び出した。
 2人のご老人はかなりびっくりしていたようだったが、その2人に怪我がないよう、彼女は自身の体を下にして落下、そのまま地面へと激突する。
 ケルベロスであるプルミエに、ダメージはない。もちろん、ご老人方も怪我はなく、無事だ。
「ここから避難を願います」
 プルミエは平然としつつ、老人をアルミの縄から解放し、戦いに加わるべく館内へと戻っていくのだった。
 その頃、館内では、状況を確認していた京介が仲間へと呼びかける。
「もう大丈夫、やっつけるだけだ! 頑張ろう!」
 すでに館内には、一般人の姿はない。救出は完了したと京介は仲間に告げ、同時に励ましていた。
 それを受け、ニーナが殺界を展開するのだが、周囲に霧散している死を集め、いくつもの魂の集合体にして、学習館を包み込むように放つ。
「ごめんなさいね。ちょっと手伝って頂戴。後でちゃんと送ってあげるわ」
 その魂に周囲を徘徊、そして、近づく者の魂に恐怖を与え、館外に逃げるよう頼んだ彼女もまた、戦列へと加わっていくのである。

●全力で害虫駆除を
 捕らえた人間が逃げたことに気づき、カマキリ娘は腹を立てていたようだ。鎌を振りかざし、羽を逆立たせたその姿は、野生のカマキリとなんら変わることは無い。
 その怒りが自らに向けられていることを気にするユル。アルミの刃がこちらに向けられていたが、それを佐久弥が身を挺して受け止める。
 無表情顔の鉄面皮のユルは、それにも眉すら動かすことない。高く飛びあがって白衣の裾を舞い上がらせた彼女はそのまま落下し、重力を宿した蹴りを叩きつけた。
「害虫駆除、ってな!」
 続く優生は仲間の立ち位置を見つつ、仲間と共にカマキリ娘を包囲しつつ仕掛ける。
「地獄の重さを食らってみやがれ!」
 優生は日本刀に敵を引き込む地獄の重力を乗せる。そして、刃を大きく振りかぶり、敵を斬り、割り、断ち切らんとした。
「とっておきを見せてやろう」
 仲間を庇う立ち位置のトゥレス。彼は敵にそう告げると、一直線に敵に近づき……あっという間に敵を投げ飛ばしていた。よく分からぬままに地を這っていたカマキリ娘。なぜか神経に痺れを覚えていたようだ。
「空気混合開始――燃焼最大」
 普段は、恐竜の姿で使う技だが、今回は人型で佐久弥はグラビティを行使する。
(「ご老人を驚かせちゃ危ない」)
 そんな配慮をする彼だが、人型だと深呼吸でより多くの空気が必要となる。そして、口から地獄の業火を吐き出した。それにより、アルミでできたカマキリ娘の鎌が若干溶けていたようだ。
 さらに、前に出たユウが果敢に尻尾のリングを飛ばしている後ろで、京介は仲間の状況を逐一確認し、仲間達へと指示を飛ばす。
(「今までの依頼でも、そこそこ上手くやってきているんだ」)
 初依頼から、連続メディック7回目。メディックの役割の1つに、状況判断指示出しがあると、京介は考えている。
「木々よ、友を守る盾となれ!」
 自分に出来る事は、戦う仲間を守る事。京介は仲間を守るように、幻想樹海の結界を展開していった。
 仲間達に守られながら、ニーナは敵を興味深く観察する。カマキリ娘の鎌は肉体に物理的な損傷を与えるものだ。
「私の鎌は、魂に直接損傷を与えるのだけれど。どちらが上かしらね?」
 ニーナは先程とは別の死……黒く蠢く死を内包した本来の姿に変え、自身の鎌に吸収させる。そのまま彼女は敵へと斬りかかり、敵の肉体でなく魂だけを削り取った。
 そこで、一般人の避難を済ませた2人が孵ってくる。
「さーて、俺らがいる限り、好きにやらせると思うなよ……!」
 斬霊刀を握りしめた晃士は、仲間が与えた傷目がけて斬りかかる。
「一刀両断ってね。……斬り裂けぇ!」
 大きく傷を抉ると、カマキリ娘が叫び声を上げる。プルミエはそれに構うことなく、電光石火の蹴りを叩き付けた。
 次々に襲い来るケルベロスの攻撃に、カマキリ娘は苛立ち、両目を爛々と輝かせるのである。

●眠りの時
 一直線にケルベロスへと向かってくるカマキリ娘。直情的に向かってくるその姿を見ると、やはり知能は低いのだろう。
 佐久弥、トゥレス、そして、ウイングキャットのユウが敵の攻撃を抑える。一撃が重いが、それをできる限り当分して受けるようにと配慮し、交替して受け止めていたようだ。
(「アルミ化液とやらが怖いでな」)
 トゥレスは鎌の一撃に注意する。その先端を突き刺すことで、アルミ化液を注入してくるのだという。事実、それを受けたユウの体の一部が石のようになっていた。
 ケルベロス達はその後も畳み掛ける。ニーナが投げつけた大鎌が、敵の表皮を裂き、ユルが投げつけたカードから現れた氷の騎士が突撃し、その箇所を凍らせる。
「砕け……散れぇ!」
 晃士は精神を極限まで集中させ、その部分を爆破させた。身体のあちらこちらから体液のようにアルミを流れ出したカマキリ娘は、カマキリの刃を振り回す。
 それを受け止めた佐久弥は体内に深く刃を突き入れられ、体力を吸い取られてしまう。
「危ない!」
 京介はすかさず声を掛け、鎧に変形させた御業で佐久弥の体を包み込む。それで少し持ち直した佐久弥。しかし、回復は追いついていないと判断したのか、全身を地獄の炎で包む。それによって己の傷を癒し、力を高めていたようだ。
 ケルベロスの攻撃の手は止まらない。トゥレスのナイフが的確にカマキリ娘を刻み、その箇所をグラビティによって氷に包めば、プルミエもまた仕掛ける。
「本気で拘束する気しかない者の恐ろしさを、目の当たりにするがいいです」
 プルミエが召喚したのは、緑髪ロングの女性。しかし、それが何かする様子はなく。カマキリ娘がにやりと笑う。
「何、調子に乗ってるんですか? それ、『召喚物』ですよ」
 プルミエの言葉の同時にその女性は消えた。だが、彼女は再度、敵の背後に同じ姿の女性を召喚していた。クールビューティーな女性は、麻袋を手にして敵を詰め込んでしまう。
 そこに、納刀した優生が迫る。
「虫なら冬眠してろ!」
 彼は居合で敵を斬り伏せる。アルミを撒き散らしながら、真っ二つになるローカスト。床に転がったそいつが動くことはもうなかった。

●四国カルストを見ながら
 敵を倒したメンバー達。
 ニーナはそれを確認すると、殺界を形成していた魂を集める。
「ご苦労様、ありがとうね」
 軽くご褒美のキスをした後、ニーナはそれを飲み込む。
 さらに彼女は、先ほど刈り取ったカマキリ娘の、緑色球体のような魂を取り出し、それも口の中へと放り込む。
「……まぁまぁだったわね」
 微妙な反応をしつつ、彼女はそれをかみ砕いていた。
 外では、避難を行っていたスタッフやご老人達へとトゥレスが近づき、避難中に負ってしまった傷を癒す。
「これだけケルベロスに邪魔をされてるから、そろそろ敵さんも本腰を上げて自ら出てくるかもしれないね」
 黒幕が動く事を期待しながら、ユルも戦闘によって破壊された学習館の補修に動く……が、自分用のグラビティの為、やむなく仲間の補佐に動くことにしていたようだ。それを聞いていた佐久弥は、因縁の相手を追う彼にとって、今回も一件が少しでも有益な情報となればと、願うのである。
 程なく。ケルベロス達はピクニックを始める。
 腰を下ろすメンバー達は、のんびりとしたひと時を過ごし、戦闘の疲れを癒す。
 晃士は両手を広げて寝転がろうとするが、石灰岩が邪魔で大の字にはなれなかった様子だ。
「しかしまあ、牧歌的というか、懐かしいというか」
 一行の視界には、石灰岩がむき出しになった大地が広がる。遠くには放牧されている牛の姿も確認でき、トゥレスは何か望郷のような感慨を覚えていた。
 そんな中。雰囲気ぶち壊しなメンバーが1人。
「おやつ持ってきました。おやつ食べます。おやつ食べます。疲れるだけの行動はいやです。おやつ食べます。絶対食べます」
 ピクニックは疲れると主張していたプルミエは、持ってきたお菓子を片っ端から食べまくっていたのだった。

作者:なちゅい 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年2月24日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 5
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