郷土愛は還らぬ町へ

作者:baron

 とある町に、他所の町から来たという、似顔絵描きの男が居た。
 腕は良いので一か所に留まれば良いのに、男は転々と場所を移して、背景付きの似顔絵を描く。
 いつも何気ない風景の場所で、とても懐かしそうな顔をして絵を描いていたという。
 その日も誰かに声をかけて、許可が出れば描こうとしていたところ……。
『もしかして、あんたの町の人たちでも描いてるつもりなの? もう有りもしない、行けもしない町なのに?』
 少女の形をしたナニカは、一言で絵描きの心を切り割いた。
 口にしたつもりはない、決して、口にするつもりも無かった言葉なのだろう。
 驚いた男に、少女のようなナニカは、追い打ちをかけた。
『あんたの愛って、気持ち悪くて壊したくなるわ。でも、触るのも嫌だから、自分で壊してしまいなさい』
 気が付けば、鍵の様な何かで胸を突き刺されていた。
 男が崩れ落ちるのと同時に、その脇へ、絵描きのようなナニカが立っていたのである。
 胸にモザイクを持ち、町を見下ろせそうなビルを燃えるような瞳で睨みつけながら……。


「見返りの無い無償の愛を注いでいる人が、ドリームイーターに愛を奪われてしまう事件が起こっているようです」
 セリカ・リュミエールが苦々しい顔で話しかけて来た。
 愛を奪ったドリームイーターは『陽影』という名のようだと告げながら、彼女の正体は不明であること、奪われた愛を元にして現実化したドリームイーターが、事件を起こそうとしているということを説明し始める。
「報われない思いを核にしているというのでしょうか? いずれにせよ、愛を奪われる悲しい被害者を、これ以上増やさない為にも、是非ともドリームイーターを撃破して下さい」
 届かない思いを持ちながら、それでも届かせたいと手を伸ばす悲しい人々。
 彼らの事を不必要に語る必要も無く、同情も不要。
 だがしかし……一連の事件の黒幕は、そんな思いこそを利用するのである。

「ドリームイーターは背の高い建物のある場所を徘徊しているようです。どうやら、町全体を眺めることのできる場所を破壊したいのか、あるいはそこから、手当たり次第に破壊行為を繰り広げたいのかもしれませんね」
 セリカが地図で示したのは、高いビルが有る中でも、老舗の百貨店が有った場所である。
 そこは町の中で背が高いこともさることながら、店舗の立地条件的にも見晴らしが良い場所でもあった。
 そこからならば町の様子が手に取るように判るし、万が一違ったとしても、ドリームイーターを発見する事とも可能かもしれない。
「ドリームイーターを倒す事ができれば、愛を奪われてしまった人も、目を覚まします。助ける意味でも、凶行を止める意味でも、是非とも撃波をお願いいたします」
 セリカはそう言って、軽く頭をさげるとみなの相談を邪魔しないように、出発の準備に入った。


参加者
アトリア・フォーマルハウト(灰摺り剣誓・e00577)
石馬・無明(疾風の剣牙虎・e02609)
ヴェルセア・エイムハーツ(無法使い・e03134)
勢門・彩子(悪鬼の血脈・e13084)
夜殻・睡(記憶を糧に咲く氷刃・e14891)
アテナ・エウリュアレ(オリュンポスゴルゴン三姉妹・e16308)
鳳・朱璃(紅き蜃気楼・e18714)
鳴神・御琴(神鳴りの巫女・e23197)

■リプレイ


「デウスエクスに滅ぼされた町から来た人、ですか……」
 ビルの屋上に立った鳴神・御琴(神鳴りの巫女・e23197)は、町を見下ろしながら呟いた。
 拡がる景色はのどかな田舎町と言った風情で、農村でこそないものの、平和な日常が広がっている。
「彼のような犠牲者を増やさないためにも、ここで止めないといけませんね。……この町に似ていたのかな」
 御琴は双眼鏡で寝心地のよさそうな景色を眺めた後、町中に目を移して、周囲の様子を確認した。
「(絵描きを今の地獄から救ってやらねばな)」
 言葉には出さず勢門・彩子(悪鬼の血脈・e13084)は両目を閉じた。
 思い出せるのは、茜色の空。
 荒涼として、既に何も無い……全てが燃え尽きた空だけ。
「(記憶があるだけマシじゃないかと思うが……。逆だと言うの者もいるな。だが、いずれにせよ、此処でするべきことは同じだ)」
 故郷の記憶が何も無いことが前提の彩子にとって、有ることからの落差。感情の絶対値などは判らない。
 だがしかし、目の前の光景全てが、地獄と思える様な現状をなんとかしたいという意味では同じであった。
「(せっかくの戦いなのに、お陰でちっとも愉しめない)」
「故郷を奪われた悲しみはよくわかるわ……だから、彼にはこんな事させちゃダメなのよ。私たちで止めてあげなきゃね」
 彩子の気持ちを知ってか知らずが、鳳・朱璃(紅き蜃気楼・e18714)が素直な気持ちを吐露した。
 一見、弱音を吐いたように見えて、今を肯定して目的に繋げている。
 まるで代わりに、言葉に出来ない思いを口にしたかのように。
「古い悲しみにはさようなら。新しい愉しみにコンニチワってね。さてと、ここに来るかしらねえ。でないと、探しにいかなくちゃ」
 朱璃もまた故郷を失った者であり、目の前の光景が無色に思え、砂を噛むような食事を味わった事もある。
 だが、それを乗り越えようと言う意思もまた、持ち続けているのであった。
「ここでビンゴならいいんだけど……違ったらちょっと厄介だよね」
 アトリア・フォーマルハウト(灰摺り剣誓・e00577)は軽く身を乗り出すと、『ひぇ、高いところあんまり好きじゃないんだけど……』と身をすくめた。
 正直な話、こういう場所での戦いは遠慮したい。
 高い所は苦手なので、グラビティ以外では死なないと判って居ても、走りまわった末に地面とキスというのは避けた所である。
「それですけど。来てると思いますよ。普通の人には見えないですもん」
「あ、なら念のために殺界形成しとこっか」
 御琴が双眼鏡を渡しながら、見ますかと問うとアトリアは手を振って遠慮することにした。
 できるだけ下界の様子に関わらないようにしつつ、できれば途中で迎撃したいなーとか思いながら殺意の結界を拡げて行ったのである。
「見つけた……♪」
「さーて、お仕事だよ鳴砂!」
 拡がりゆく殺意の結界の中で、朱璃とアトリアの楽しげな声が、静けさの中で響く。
 まもなく訪れる、戦いを告げるかのように……。


「殺意の領域の中を逆行するエレベーター……。間違いありませんね」
「ああ。念の為に他のビルを確認したが、それらしき姿はどこにもない」
 まっすぐ屋上を目指す灯火に、アテナ・エウリュアレ(オリュンポスゴルゴン三姉妹・e16308)は翼を畳んだ。
 石馬・無明(疾風の剣牙虎・e02609)も双眼鏡を降ろし、周囲の探索を打ち切る。
 この期に及んで戦場が他と言う事もあるまいと、鎧を完全展開して迎撃の準備を整え始めた。
「見返りの無い無償の愛を狙う者ですか……。愛は何人たりとも穢されるべきものではありません! 奪われたものは返して貰いましょう」
「他人の愛を奪って壊すやり方……反吐が出るな」
 前へ出て一同の壁と成ろうと言うアテナに続いて、無明もまた並び立つ。
 そして最上階を通り越して屋上へと光が灯った時、得物を構えて歩み出たのである。
「思い出が美しいままであるなら、それを第三者が汚すなんて事はあっちゃならねぇ。 だからこそ、奪ったモノを取り返させてもらうぜ!」
 無明は両手の刀が共鳴するかの如き刃の冴えを見せた。
 踏み込んだ瞬間に切り裂いて、込めておいた重力の揺らぎが、空間を歪ませることで剣閃を描く。
 だが……。
「チッ、腕の一本ぐらい持っていく心算で斬ったんだけどなぁ。やっぱそう上手くはいかんか。……世話を掛けたな」
「構わない。やらなきゃ、俺がやっていた」
 右から左に無明が駆け抜けた時、いらついたような言葉を残し、代わりに夜殻・睡(記憶を糧に咲く氷刃・e14891)が軽く膝をついた。
 逆方向から飛び込んだ彼は、無明とX字を刻みつつ、彼の代わりに攻撃を受けたのである。
 顔色は変えず。ただ一言だけ言葉を紡いだ。
「幾ら失くしたものへの想いが強くても、他のものを壊させるわけにはいかなくてな」
 睡は掌底を叩き込んだ相手……、敵を振りかえって眺める。
 胸にモザイクを持つ、愛を奪いしドリームイーター。手にはペンを持つ怪人のような姿。
 郷土愛を奪ったというのならば、その記憶はさぞ克明に違いあるまい。睡もまた、故郷の記憶を持たぬことから、少しだけ……少しだけ羨ましかった。
 普段、言葉の彼の言葉に、少しだけ熱がこもる。
「(ウーン……トラウマを具現化するドリームイーターの鍵……。興味あるネ。是非とも俺のコレクションに加えたいもんダ)」
 ヴェルセア・エイムハーツ(無法使い・e03134)は目の前の敵に執心する仲間を裏腹に、周囲こそを確認した。
 言葉を呑みこんだまま、この状況を作り出した対象への興味も同時に飲みこもうとする。
 しかし、本命があるとすればそっちの方だ。周囲に『鍵持つ敵』が隠れていないか探しつつ、やっぱり居ないかと落胆していたのだ。
「(やっぱり本命の『鍵持ち』はまた逃げたのかヨ……。ハァ……やる気おきねェ……適当にやるカ……。しかシ、敵さんは高いところ登って何するつもりなのかねェ……)」
 そして敵の思惑を舌先に載せて味わうように様子を窺いつつ、お義理だけ果たすように石化の魔力を放つ。
 まあ周囲に見える光景をあらいざらい灰にする気なのだろうが、あのペン先が魔法のペンならばもっとやる気が出るのにと、本気になるのは仲間に任せておくことにした。
「奪われし愛を取り戻す為、皆さんの守護の癒しとなるべく、オリュンポスが聖騎士アテナ参ります!」
 ダウナーな彼に対して、純情なアテナは最も積極的に行動した。
 傷を受けた仲間が心因性で癒し難いと悟ると、電極で強制的に肉体を活性化させて、健全な身体から活力を取り戻させる。
 そして愛を取り戻させるために、仲間達の周囲にドローンを展開させ始めた。


「さぁ、そろそろこの悪夢も終わりにしましょ」
「境遇には同情するけど。今の存在は、認めるわけにはいかないからね」
 アトリアと朱璃は同時に飛び蹴りを放つと、着地した瞬間に陰と陽に融けた。
 ぶっきらぼうに接近しつつ、朱璃は拳を繰り出し、アトリアは影を固めて機会を窺う。
「少し、大人しくしてろ。……用があるのは、お前なんかじゃない」
 蔑むように放つ視線も、穿つ為に放つ鉄拳も敵の為ではないのだ。
 全ては奪われし、哀れな絵描きの為。そしてなにより、ウサを晴らそうとする自分の為である。
「芸術はわからないんだよね。わからないけど……効くよ。貴方の心が、沁みこんでくる」
 アトリアは影の弾丸を叩き込みつつ、仲間を庇った時に、奪われた記憶の影響で少しだけ顔を歪めた。
 そして次の攻撃として描かれ始めるキャンバスに、少しずつ心がささくれ立つのを感じる。
 時間無く速記だからか、表面上だけを捉え描いたアトリアの肖像画、似て無い……と最初だけは思っていたのだ。
 だが貌の無い肖像画と何処かで見たような背景は、自分だけにしか見えないナニカを想起させる。
「(誰も居ない未来で、独り微笑む私……かな)」
 ソレは表面上だけの笑顔。
 表面上だけ微笑んで、遠巻きに大事な物を作らないで居る自分。そのせいで、友人や大切な人を作れずに、何もかも無くした自分。
 貌の無い肖像画に想像したのは実に、乾いた笑顔、であった。
 苦しいのならば愛など要らぬ……と。ありうる未来に少しだけ心が痛んで、知らず胸を抑えて気力を活性化しようと結構な量のグラビティを注ぎ込んでいた。

 トラウマは、他人には、見えない。
 突如胸を抑え、荒い息をつきだし出した仲間に、ケルベロス達は猛攻と治療に別れた。
「心を抉ったか! 底意地の悪い!」
「こっちでなんとかしておくよ『巣食いし厄を祓い清めよ』だから今は、心を、凍らせる」
 獄炎を漏らして切り込む彩子と裏腹に、睡は眠そうな瞳で、冷蔵庫か何かを開けるような仕草を始めた。
 鉄塊が叩きつけられる衝撃が炸裂した時、冷たい白風が仲間の元を訪れる。
 全てを凍らせる冷気の中で、大蛇の様なナニカが、存在しない歪な記憶を食らってどこかに持ち去ってしまった。
 持って悪鬼(気)感情を祓い、遣れ、と宣る。
「いいネ。一瞬で夢を描いたのカ。そのペン先に、ちょっとだけ興味が湧いタよ。どこかに代筆できる本物があったラ。教えてくれないカ?」
「そんなのあるんですか? 凄いなー。あるなら私も見て見たいです」
 ヴェルセアは少しだけ興味をそそられた顔で、ナイフを引き抜いた。
 おそらくはこんな感じだろうと、刃に映した幻影を見せる。その様子に御琴は機体をふくらませつつ飛び込んだ。
 先ほど放ったカードの騎兵が戻って来るのと入れ違いに、重力を込めた飛び蹴り放って相手を縛り始める。
 一人では止められぬ相手であっても、数人で協力すればこの通り、すっかり相手の脚を止めることに成功したのである。


「もう大丈夫ですよ。ホラ、彼も心配しています。しっかりと手を握ってあげてください。わたくしの声が聞こえますか?」
「あ、うん。……もうちょっと伸びないの、エクトプラズム」
 アテナの声がした時、アトリアは大きな息をつく。
 そして気が付けば冷たい風の中を、形の無い手が自分の手を取って居た。
 握り返す指に、確かな反応が返って来る。
「鳴砂カバー入って! 味方に攻撃通さないように! 今度こそ、全員守るよ」
「(……大丈夫みたいですね。それではわたくしは他の方の援護に回ります)」
 ミミックの手を握り返したアトリアが攻勢に出ると、アテネは別の仲間の治療に入った。
 どうやら睡が要因を払った事もあり、自分で奮い立たせた心が、偽りのトラウマを解消したようだ。
 グラビティによる印象の連結を取り払えば、貌の無い肖像画を自分だと思う者は居るまい!
「さてと。泥仕合はそろそろ終わらせねえとな? お礼もしたいしよ!」
 敵の攻撃が直撃していた事もあり、無明は頭を抑えながら刀を握り締める。
「さあ、この疵の痛みを知るがいい『木っ端微塵に……砕け散れッ!!』代償はでけえぞ!』
 握り締めた指先が痛いほどの速度で振り、返す刀で更なる追撃を掛ける。
 零距離から放ったソニックブームは、刃を取り巻いて直撃し、まさしくソニックブレードというべき状態となった。
 それを強引に振り抜いて、後から訪れる大砲の様な轟音を何度も響かせる。
「底を割った、かな?……速攻っ」
「任せておけ。存分に、喰らわせてやる!」
 先行した睡は、後ろから聞こえてきた彩子の声に、更なる速度で進軍。
 疾風のような斬撃を浴びせた後、掌底を食らわせようとしたが、軽く握って指を拓く様な仕草に置き換える。
 銀の指輪は蒼い軌跡を描き、放たれたモザイクの威力を半ば空中で防ぎ止めた。
「行ってください。援護します」
「もらった! その記憶、元の持ち主に返してもらう!」
 御琴が空間ごと敵の守りを切り裂くと、彩子は手刀で敵のガードを跳ねあげるように打ちこみ、返す刀というには巨大だが、鉄の塊を軽快に叩きつけた。
「消え失せろ。お前は不快……いや、そう思う価値すらない」
 朱璃は囁くように語りかけると至近距離からハイキックを叩き込む。
 スリットの中身が見えないほどの速度とはいえ、蹴りあげただけで敵がタタラを踏む姿は、おそらく最後の時が近いのだろう。
「トドメいくよ『集え! 星の輝き!』それじゃあ、終わり……灰剣」
 鈍い光を宿しアトリアの身体は独りでに駆けだす。
 どこかで覚えた斬戟は、斬劇となって無数の刃の跡を的に刻む。
 ただ、思うのだ。先ほど貌の無い絵を見せるなら、思い出せない誰かを思い出させてくれればいいのにと。それとも……思い出したくないから、心に蓋をして守り切ったのだろうか?
『ガガっ。ぐ、あ!』
 その日、終始無言であった敵が、僅かに言葉を漏らした。
 やってくる死を免れようと、必死で自分を構成する力を奮い立たせた時……。
「珍しいものを見せてもらったガ。もうイいよ『お前ハたちまち消え失せテ 二度と誰にモ会うことはなイ』……お前のやり方は、十分に見せてもらったからなア」
 ほぼ、確実にトドメを刺す技を脱却し(単純に倒し切って無かった可能性もあるが)、死を凌駕したはずのドリームイーターは、何者かの声を聞いたような気がした。
 ソレは陰に潜んだヴェルセアの声。
 いかに偶然の確率を生き延びた存在も、二度目があるはずもない。
 命を奪われ、速記する技のコツを盗まれ、今度こそ確実に倒れたのである。


「おウ、ナイストドメ。そんじゃあ、返りますカね」
 死にゆく敵にだけ本性を見せたヴェルセアは、素早くいつもの表情で、仲間の技をトドメという事にして己を隠した。
「怖かったわね……ヒールしたら帰りましょっか」
「そうですね。その後は買い物しても良いかもです」
 朱璃が優しく語りかけると御琴は修復作業に参加した。
「町の方は、大丈夫かな」
「ああ。いい眺めだ。一戦終えた後にこういう場所で飲むココアも中々乙な物じゃないか」
 睡が下の方を覗きこむと、無明は設置された自販機で温かい飲み物を買って寛ぎ始める。
「ふう。よく平気で居られるよね。高いところあんまり好きじゃないなあ……ね、鳴砂?」
 高い場所から平然と見下ろす彼らに対し、アトリアは少しだけ身を引いて出来るだけ下を見ないようにヒールしていた。
 隣にいるミミックが、これほどに心強いと思ったことは無い(イザというとき、しがみつく面積的にも)。
「終わったようだし、あとは絵描きの様子でも確認してくるか? 彼の絵に興味ある。私達が被写体になるかは別にして」
「それも良いかもしれません。願わくば、彼の心に平安が訪れますように。そして……」
 予め地図をもらっていたらしき彩子が周囲の地形を整合すると、アテネは微笑む。
 脳裏には、新しい家族と、愉快に笑いあう仲間達。
「新しい出逢いに、幸あらんことを」
 誰に、とは言わずアテネは仲間達に続いて百貨店を後にした。

作者:baron 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年2月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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