裂壊の黒

作者:雨音瑛

●月明かりの下
 夜の相模湾を月が照らす。静かに寄せては返す波がひときわ大きくなれば、やがて波間が盛り上がる。そこから姿を現したのは、青白い戦艦竜。それも、ひどく傷ついた姿で。
 生えていた砲塔は切り落とされ、背や尾を覆っていた流氷はいくつかが砕けている。また、体表の一部からは黒い体液が滲んでいた。
 冷たい氷色の目は獲物を探す。やがて視界に映ったのは、夜釣りをする人の船。戦艦竜はすぐさま潜行し、海中から船へと体当たりした。
 揺れる船から釣り人たちは逃げ出す。海中へ落ち、泳ぎ逃げる人々を戦艦竜は追わない。再び静かに沈み、どこかへと去って行った。
 
●意気込み十分
「皆で集めた情報で、あの忌々しい寒冷戦艦を倒すのよ!」
 リリー・リーゼンフェルト(耀星爛舞・e11348)が、ヘリポートで声を張り上げる。そんな彼女を頼もしく思いながら、(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)は作戦の概要を説明し始めた。
「今回もクルーザーを利用して相模湾に移動し、そこから戦艦竜の撃退をお願いすることになります」
 戦艦竜は強力な戦闘力と引き換えに、ダメージを自力で回復する事ができない。そのうえ海中、海上での戦いということもあり、簡単に撃破することはできない。だが、ダメージを積み重ねることできっと撃破できるはずだ。そう信じて、ここまでやってきたのだ。
「今回も厳しい戦いになると思いますが、よろしくお願いします」
 と、セリカが頭を下げた。
「リリーさんのおっしゃる通り、戦艦竜の撃破を……と言いたいところなのですが、戦艦竜の体力は、現在50%ほどと推測されます」
 かなり無理をすれば倒せないこともないが、危険が伴うのは確実。堅実にダメージを重ねることも検討して欲しい、とセリカは厳しい表情で言う。
「戦艦竜の攻撃方法は三つ。これは、皆さんの集めてくれた情報によるものです」
 一つ目の攻撃方法は流氷の生えた尾による攻撃。一回目の戦いで判明した二つ目の攻撃方法は体表の流氷を伸ばし、貫く攻撃。そして前回の戦いで判明した三つ目の攻撃方法は、砲塔の生えていた場所から放つ毒の霧。どれも強力なグラビティだ。
 さらに頑健属性の攻撃が回避されづらいこと、弱点は魔法属性の攻撃ということも、これまでの戦いで判明している。
「戦艦竜は攻撃してくるものを迎撃するような行動を取ります。戦闘が始まれば撤退することはありません。……場合によっては、誘き出してみてもいいかもしれませんね」
 また、戦艦竜は敵を深追いすることもない。ケルベロス側が撤退しても、追いかけてくることはまず無いだろう。
「やっと撃破の見通しが立った、ということかしら。何にせよ油断は禁物よね、しっかりと作戦を立てなきゃいけないことには変わりないわ」
 リリーは集まったケルベロスたちを見つめ、うなずいた。


参加者
双刃・炎希(朧浮雲・e00195)
織神・帝(レイヴンドマーセナリー・e00634)
サルヴァトーレ・ドール(赤い月と嗤う夜・e01206)
干支・郷里(紅夜の亡霊・e03186)
深緋・ルティエ(紅月を継ぎし銀狼・e10812)
リリー・リーゼンフェルト(耀星爛舞・e11348)
クレーエ・スクラーヴェ(白く穢れる宵闇の・e11631)
アーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895)

■リプレイ

●夜戦開始
「……えー、これより夜戦を開始する。あと、寒い!」
 クルーザーに乗ったリリー・リーゼンフェルト(耀星爛舞・e11348)が宣言する。胸元に「莉理威」という字が殴り書きされている競泳用水着を着用し、盾のようなサーフボードを背負っている。
 やがてクルーザーのエンジンが停止すると、織神・帝(レイヴンドマーセナリー・e00634)の先導のもと、牽引してきた無人の船を放った。だが、すぐには戦艦竜の反応は得られないようだ。
 今のうちにと、干支・郷里(紅夜の亡霊・e03186)がクルーザーからロープを垂らす。撤退時の救助に使用するためだ。それが終わると、クルーザーの音で戦艦竜が近づいてこないようにと、ケルベロスたちは小舟へ移動した。
 無人線を注視していた帝が、ふいに目を細めた。揺れている——のは、気のせいではない。次第に大きくなる揺れは、間違いなく戦艦竜だ。帝がすぐに仲間へと注意を促す。
「来るぞ!」
「三度目の正直……になればいいけど、無理は厳禁だよね」
 すかさずクレーエ・スクラーヴェ(白く穢れる宵闇の・e11631)が、ブラックスライムを変形させて撃ち込む。聞こえてくる悲鳴は、直撃の証拠だろう。
「私の知人も少々お世話になったみたいですし……これ以上好きにはさせられません」
 続くアーニャ・シュネールイーツ(時の理を壊す者・e16895)はアームドフォートの主砲を向けてエネルギー弾を、郷里は黒い弾丸を放った。続けて衝撃音と、戦艦竜の咆吼が聞こえる。
「十獣が一匹、干支郷里。お前を噛み殺す」
 とはいえ、相手には聞こえないだろうし、理解できないかもしれないが。やらないと収まりが悪い、と、郷里が静かに言い放った。
 グラビティの撃ち込まれた方向から判断したのか、戦艦竜はすぐさまケルベロスたちに向かってきた。サルヴァトーレ・ドール(赤い月と嗤う夜・e01206)は、余裕の笑みを浮かべながら観察する。
「撃破出来ない事はない……O la va o la spacca. 俺は存外諦めが悪いぜ」
「ここで奴との戦いにケリを付けて、少しでも戦力を削りたいな」
 双刃・炎希(朧浮雲・e00195)もうなずき、戦艦竜を見据える。
(「今度こそ倒すんだから……!」)
 リリーも固い決意を胸に秘め、颯爽と海に飛び込んだ。
「全力は尽くす……けど、無理はしないで……絶対に」
 深緋・ルティエ(紅月を継ぎし銀狼・e10812)が、全閉へ向けて祈るように呟く。
 戦闘、開始だ。
 見る見る間にケルベロスたちに近づいた戦艦竜は、小舟に体当たりをするような形で停止した。続けて後衛目がけて、毒の霧を放った。そのダメージに覚悟を決めるルティエの前に、アーニャが割り込む。
(「仲間の盾ですか……普段は後方支援が主でしたから、初めてですね……。それに、私も一応、女性なんですけどね……」)
 もっとも、と呟くアーニャの視線は真っ直ぐに戦艦竜だけを捉えている。
「任されたのであれば、やり遂げますけどね……!」
 体を侵食する毒の痛みに耐えながら、アーニャは声を張り上げた。
 それを見てルティエの思考は停止し、体は硬直する。だが、それも一瞬のこと。
「……っ!! ……あの時とは……違う……癒す術は得たのだから」
 首を振り、改めて戦闘に集中する。どことなく安心した表情で、ボクスドラゴンの紅蓮は主を見た。もう、大丈夫だろう。
 アーニャは急ぎ体勢を立て直し、アームドフォートから光の弾丸を撃ち出す。毒を受けてはいるものの、まだ致命的なダメージを受けているわけではなさそうだ。リリーはそんな彼女の状態を心配しつつも、水中から螺旋掌を放ち、内部からの破壊を試みる。サルヴァトーレも同じ技を見舞い、感触を確かめる。弱点属性に加えて、クラッシャーの攻撃力。戦艦竜の鈍いうめき声が、確実にダメージを与えられていることを物語っている。

●海中の暗転
「かの強行偵察と制圧戦に続いて3度目の竜退治、あの頃の妾とは一味違うでね!」
 帝が、ヒールドローンの群れを操り、前衛の仲間たちを警護する。とはいえ、前衛は6人。全員をうまく護れるわけではないが、護れた場合はかなりの効果を発揮するだろう。
 郷里も、まずは自らに魔法の木の葉を纏わせて能力を高めた。
 今回初めての前衛を担うというクレーエは、緊張を見せながらも竜の幻影を放ち、戦艦竜の背の氷を溶かす。これまで後衛で見てきた仲間の活躍を、そして今は共に前衛で戦う仲間を見ながら、引けをとらないようにと立ち回るのだ。
 メディックをつとめるルティエは、紅蓮をちらりと見る。
「……いくよ、紅蓮」
 続けて守護星座を描き、仲間を守護する。紅蓮は帝へと属性をインストールし、状態異常耐性を高めた。
「手負いの状態でこれだけのタフネスと戦闘能力……! まるで要塞だな……!!」
 炎希の撃ち込んだ達人の一撃。だが、それとてダメージを与えられているのかどうか。戦艦竜は、静かに潜行した。炎希は急ぎ戦艦竜から出ている流氷の一部を掴む。
「逃がすかよっ!」
 戦いの場は水中へと移る。戦艦竜は、まだ流氷の残る尾で前衛をなぎ払った。水圧をものともしないその攻撃は、郷里とリリーにとりわけ大きなダメージを与える。
 リリーはすぐさま自らを癒やし、続くルティエは郷里にヒールを施す。紅蓮は少し前に受けたダメージを嫌そうと、自らに属性をインストールした。
 リリーと分担しながら手早く回復をするルティエを横目に、クレーエは両手の剣に二つの星座の重力を宿す。
(「無様なところは見せられない、よね」)
 重力の流れをその手に感じながら海中へと潜り、戦艦竜に十字の傷を負わせた。続くアーニャも、爆炎の魔力を込めた大量の弾丸を戦艦竜へと連射してゆく。数多の水泡が生まれる中、戦艦竜に肉薄したサルヴァトーレが手をかざす。
(「Addio.」)
 瞬間、現れたのは凄まじい寒気を感じさせる嘆きの川。ただでさえ低い水温が、よりいっそう低く感じられるほどだ。奔流が戦艦竜を飲み込んだところで、郷里はバトルガントレットの「獣拳【寅】」と「獣拳【辰】」を両手に構える。片方の拳で戦艦竜を引き寄せ、次いでもう片方に漆黒を纏わせれば、尋常では無い衝撃が戦艦竜を襲う。敵が海中で身をよじらせているうちに、帝は前衛の背後に色とりどりの爆発を起こし、士気を向上させる。目的は防御を固めることによる長期戦と、前衛の攻撃で状態異常を与えて敵戦力を漸減すること。
 そしてあわよくば——戦艦竜の撃破だ。
 炎希はアームドフォートの主砲を戦艦竜へと向け、一斉発射する。悲鳴と同時に海上へと首を出したのは、既に出来ている傷跡に当たったからだろうか。
「卑怯とは言うなよ。これも、戦術だ」
 海上へと顔を出した戦艦竜は、近くにいたサルヴァトーレへと体表の氷を伸ばす。貫かれる痛みは相当のものではあるが、サルヴァトーレはただ静かにハンドサインで回復を求める。対応するのは、すぐそばにいたリリーだ。
「ルティエさん、こっちの回復は受け持つわ!」
 そう言ってリリーがサルヴァトーレへ施すのは、代々歌い継がれた妖精伝承歌を宇宙を巡る螺旋の秘伝で強化した奥義。
「我等に慈悲を、彼等に罰を、古と螺旋の盟約に従い生命の選択を」
 この「耀星伝承・第一節【鉄宮】」は、伝承歌で活性したグラビティチェインを螺旋の舞で練り上げ、鋼の如き抵抗力と治癒の力を付与する肉体強化の技だ。紅蓮も援護するようにサルヴァトーレへと自らの属性をインストールする。
「攻撃役の剣が折れてちゃ意味がねぇからな。精々足掻こう」
 サルヴァトーレはリリーを、そして戦艦竜を見た。戦艦竜は、どうやらまだ倒れてくれそうにないようだ。

●一線
 ルティエは仲間たちの状態を確認し、まだ大きくダメージの残る郷里を癒やした。今回は攻撃には回らず、ひたすらに回復と補助を担うのだ。慣れないポジションではあるものの、戦況の把握につとめ、的確なヒールを施している。
 体力の回復を確認した郷里は素早く海面に出ると、戦艦竜目がけて電光石火の蹴りを繰り出した。
「撃破……どうだろうな。無理はしないで、撤退も視野に入れた方がいいよね」
 ぽつりと呟く郷里に続き、アーニャがアームドフォートから弾丸を撃ち出してゆく。そこへ、サルヴァトーレが恐ろしいまでの殺気とともに達人の一撃を撃ち込む。
「さて、次はどう出るかのう……」
 別のドラゴンを倒した経験がある帝は、敵の出方を見極めようとしていた。もちろん、防御を厚くするのが優先だ。帝はヒールドローンの群れを再び前衛へと向かわせる。
 そういった援護があるからこそ、前衛は——クレーエは、遠慮無く戦うことができる。ブラックスライムを槍のような形に変形させ、戦艦竜を穿っては毒を流し込む。
 それに乗じて炎希は体内のグラビティ・チェインを武器にのせ、叩きつけた。
「お前の弱点はもう知っている。油断はしない!」
 ケルベロスたちの猛攻に抵抗を示すように、ひときわ大きな戦艦竜の咆吼が響いた。

 そうして、どれほど応戦が続いただろうか。疲弊しているのは両者ともに変わりない。ケルベロスたちの中には、既に肩で息をしている者も何名かいる。
 戦艦竜は、砲塔だった場所から毒の霧を前衛へ向けて放射した。クレーエはとっさにサルヴァトーレをかばい、大きなダメージを受ける。しかし、それよりも大きなダメージを受けたのは炎希だった。
「……っ、すまない、あとは頼む……!」
 小舟の破片に手を伸ばし、炎希は意識を失った。すかさずリリーが仲間の状態を確認する。
(「撤収ライン……危険な仲間は……?」)
 撤収するのは、サーヴァントを除く半数が戦闘不能となってから、と決めていた。リリーはサルヴァトーレを急ぎ癒やし、仲間の状況を確認する。
「前衛が結構まずいわね……回復できないダメージも蓄積されているわ」
「なるほどな。斃せりゃ嬉しいが、削れるだけでも満足だ」
 サルヴァトーレは両手のゾディアックソードを構え、十字に戦艦竜を切り裂く。続くアーニャはフォートレスキャノンで戦艦竜の体力を削ってゆく。
「軌道計算、進行方向予測……。私の火器から逃しません……!」
 重なる攻撃に顔を背ける戦艦竜を見て、郷里は奇襲の際にも使用した影の弾丸を放つ。弱点属性でもある攻撃だ。
 戦艦竜の体表からはとめどなく体液が流れ、目は痛みのせいか時折強くまばたきをしている。ここまで来たのだ、まだ倒れるわけにはいかない。帝は痛む腕をおさえ、ヒールドローンを前衛へと飛ばした。
 本来、物事にはあまり執着しない方であるクレーエも、まだ戦闘続行の意思を見せる。個人的に「アイスベルク」——氷山、と名付けた戦艦竜を睨み、紫色の蝶を放った。
「さあ、遊んでおいで」
 蝶はクレーエのしなやかな指先が示す敵へと近寄り、切り裂く。流氷のかけらが海に落ちると同時に、クレーエの体力がいくらか回復した。
 この戦艦竜には、借りがある。何気なく視線を遣った先にいるのは、大切な人。ルティエは小さくうなずき、溜めたオーラでクレーエを癒やした。紅蓮も帝へと炎の属性をインストールし、癒やしてゆく。

●次の戦いへ
 戦艦竜は不意に体を回転させると、続けざまに前衛を尾で薙ぎ払った。リリーと郷里が吹き飛ばされ、意識を失う。だが、戦艦竜も同時に尾の氷をいくつか失っている。
 ケルベロスたちに残された時間は少ない。あと一人が戦闘不能となれば、撤退だ。
「全く笑えないぜ」
 そう言いながらも、どこか余裕を見せる態度でサルヴァトーレが達人の一撃を見舞う。続けざまに追い打ちをかけるのは、アーニャ。彼女は大量のグラビティを用いて『時』に干渉し始めた。
「絶対に逃がさない……! 時よ、凍れ!」
 そして、体感としてはわずか数秒ほどの時間が止まる。その間にチャージを完了したアーニャは、隙をつくることなく最大の攻撃を叩き込んだ。
「回復の必要はない……か」
 それも喜べる状況ではない。帝は一瞬だけ苦渋の表情を浮かべたのち、鎖として視認できるほどの超高濃度のグラビティ・チェインを出現させた。
「竜血により命ずる! 魂をも縛り堕とす重力鎖よ、捕えよ!」
 高い命中精度をもって、鎖は戦艦竜を束縛する。1Gの重力が戦艦竜を襲う中、クレーエが竜の幻影を放った。
 そしてルティエと紅蓮がサルヴァトーレをヒールする中、戦艦竜の砲塔跡から霧が立ち上り始めた。
 残るケルベロスたちは、その狙いに気付く。後衛、つまりルティエと紅蓮だ。気付いた時には、霧は眼前へと迫っていた。
(「これで、撤退……」)
 ルティエが覚悟を決め、目を閉じる。だが、いくら待てども毒が自分を侵食することはない。ただ、紅蓮が一時的に消えたのだけは理解した。目を開けて顔を上げると、自分の前に立ちはだかるクレーエの背中が見えた。
 もっと自分に力があれば、何か変わっていたのだろうか。しかし今は戦闘中、悔やむよりもやることを優先させなければ、と。
「これ以上は無理だ……撤退しよう」
 震える腕でクレーエを抱きとめ、宣言した。
(「次は必ず、この手で……」)
 血がにじむほど拳を握りしめ、ルティエは戦艦竜を睨む。
 アーニャはバスターライフルで海面をなぎはらう。戦艦竜が追ってこないよう、目くらましを狙ってのことだ。戦艦竜は撤退を始めたケルベロスたちに何の興味もない様子で背を向けると、静かに潜行していった。

 残ったケルベロスたちは、戦闘不能になった仲間を連れてクルーザーへと帰還する。郷里の垂らしていたロープを伝ってクルーザーに戻ると、ヒールグラビティを持つケルベロスがヒールを開始した。
 やがて意識を取り戻したクレーエを、ルティエがのぞき込む。
「……今回は俺、ちゃんと守れた?」
 返答は、言葉にならない。だからただ、ルティエは黙って何度もうなずいた。

「ふぅ……こんな敵が、後何体いるんだ……?」
 炎希が、まだ痛む体を引きずってデッキに出る。空を見上げて戦慄するのは、今後の敵勢力に対してだ。
「戦艦竜ってドラゴンよりも格下なのかなぁ……これだけ強くてそうだったら、ドラゴンどんだけだよ、て感じだよね」
 続けて出てきた郷里も、扉を背にまだ鈍痛を覚える肩を押さえる。
 打撃を受けたのは、ケルベロスたちだけではない。戦艦竜もまた、ケルベロスたちの猛攻を受けて被害を被っているのだ。
 だから次こそは、と、炎希が誰に言うともなしに呟いた。

作者:雨音瑛 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年2月25日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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