ヒーリングバレンタイン2016~カラフル・ポップ

作者:志羽

●カラフル・ポップ
 人馬宮ガイセリウムが東京に侵攻したことにより、東京都内に被害が出ている。そして、このままだとさらに大きな被害が出ることが予測されていると、夜浪・イチ(サキュバスのヘリオライダー・en0047)はその場にいたケルベロス達へと紡いだ。
「最善の結果が出ても、ガイセリウムが通過した市街の被害は大きいだろうし……最悪首都消失までありえる状況だけど……」
 だからこそ、こういうことは必要なんだと思うとイチは紡いだ。
「戦後の東京都心部の復興と、それと一緒にバレンタインのプレゼント作りとかどうかなーって」
 目的の一つは、東京都内の被害が大きかった場所の建物などのヒールになる。
 そしてバレンタインが近いということもあり、おそらくヒールされた建物の一部はお菓子のような雰囲気になったり、お菓子を作るのに相応しいような建物として修復されると思われる。
「だから、その建物でチョコとか、プレゼント作ろうってことなの!」
「うん、そういうこと。俺たちだけじゃなくて、周辺の人達も参加できるイベントにしちゃって、皆にも楽しんでもらって……不安とかなくなればいいなって思って」
 市街地の復興、そして被災者の心のケアをしつつ、バレンタインの準備を同時に。
 楽しい時間になればいいよねと言って、ヒールする場所についてイチは話始めた。
「ヒールするのは住宅街の一部になると思うよ」
 道路や公園、そういった場所になるだろう。そういった場所には公園があるので、ヒールを行った後、そこでイベントを行おうとイチは言う。
「そのイベントはね、ロリポップケーキを作ろうっていう、皆で楽しく簡単にできるイベントにするの!」
 ロリポップケーキ。
 それはパウンドケーキを崩し、クリームチーズ、はちみつといったものとあわせ形を作る。それを長い棒にさして、チョコレートでコーティングしていこうというものだ。
「合わせるのはクリームチーズとかはちみつじゃなくても、とにかく一度崩したパウンドケーキが固まる感じのものなら良いの。それを好きな形にしていくのよね」
 形は丸がポピュラーだが、四角でもいい。またうさぎや犬、猫といった形も工夫次第でつくることができるだろう。
「こっちで、その形を作る前のタネまでつくって、皆には形をつくって棒にさしてもらうとこからしてもらおうかなって」
 形をつくるのは、粘土細工のようなものだ。だから小さな子でも楽しく作れるだろう。
 材料のひとつ、コーティング用のチョコレートは基本のものから、白やピンクといった着色されたものも。それにチョコペンなどもありさらにそこに模様を描いたりといったこともできる。
 また、他にも小さな星やハートのクッキー、一般的な製菓材料も用意するつもりだとイチは続けた。
「ケルベロスさん達には、ヒールもなんだけど、イベントにきた人達の相手もしてもらえたら。もちろん、自分のものも作ってもらって大丈夫」
「ラッピング道具もたくさん用意してもらうから、チョコからまったらかわいく包むのも楽しみ!」
 ロリポップケーキは見た目も楽しい。透明の袋をかぶせて、リボンなどで括るのがオススメとザザは言う。
「なんにせよ、楽しい気持ちになれる時間にできればいいなぁって俺は思うよ」
「私も。皆で楽しいこと、いっぱいしましょ!」
 楽しいバレンタインの準備。
 もらった人が幸せな気持ちになれるよう、自分の想いも込めて。


■リプレイ

●バレンタイン色
 東京防衛線――その影響は人々の居住場所にも及んでいた。
 集まったケルベロス達は破壊された住宅街の一角をヒールしてゆく。
「責任を取って修復していかねーと」
 東京中を駆け廻って一刻も早く、と泰地は張り切っていた。
 ボディビルのポージングを繰り出しつつ癒しの波動を周囲へと向けてゆく。
「雷蔵はどんなん作るかもう決まってるん?」
 傍らの相棒に春次は問う。
 スイーツ男子ではないが、図工系は得意。テンション上がると笑いながら修復作業。
 今日のヒールは町並みをお菓子のように変えてくる。
「おぉっ、何か、夢のようねっ」
 そう言って、雷蔵を見れば。
「……雷蔵、これは食べたらアカンよ」
 後で食べれるからと笑う声に、雷蔵はハッとしてキリっとした表情で強く頷いた。
 そんな姿に吹き出し乍ら、作るものの姿を春次は描いていた。
 何を考えているのかと、不審そうな視線には気づかずに。

●想い込めて
 ヒールが終わった町並みは、どこかファンシーな様相。
 それはイベントの場所にある公園も同じ。
 ハートやチョコレート色と言ったバレンタインのような雰囲気の遊具たち。
 そこへ机をおいて、これから作るロリポップケーキの材料などがずらっと並んでいた。
「棒の先端に造形していくんだね」
 飴職人として鍛えた腕を活かしてスプーキーは次々と手早く作っていく。
「んん、まずはまん丸……」
 ガサツな私にもできるかしらぁと零しカロンが作っていたのは。
「う、兎に見えるかしらぁ……」
 瞳はどこを向いているのか。右耳はちょっと曲がり、小さなお口はどことなくニヒルな笑み。
 唸りつつお隣みれば。
「流石スプーキーちゃんは上手ね!」
 ストロベリーチョコのナノナノ、夜空色のブルーベリーチョコに星のアラザンのテレビウム。
 作業に没頭しそうになったよとスプーキー。
「ミアちゃんはどう? 可愛いのできたぁ?」
「今の気分で、ハートよ」
 ハートにバタークリームで花の形。まるで花束みたいになっている。
「皆も当日、このケーキを誰かに配るのかな?」
 私はどうなのかしら、とその言葉にミアは思いつつ、カロンは皆にという。
 好きな人にあげるんでしょ? と。
 それなら大好きな皆に。
 秘密基地の、皆に。

 可愛くて素敵。お菓子は大好きだけど作り方はわからないので。
「俺にもよくわかんないけど」
 ヴァニラがはしゃぐの横目に哭は頬をかく。頼られたならちょっと張り切りたい。
 哭の林檎を三角に切って耳に。
「ねーこ、どう?」
「魔法みたい! ちっちゃんが魔法使いでなんかの案内人みたい!」
 普段からわりとそれっぽいけれど、林檎をひょいぱく。
 頑張って心こめて、カラフルにヴァニラも作る。
「……可愛く、できたかな?」
「うん、よくできてる!」
 色とりどり。ヴァニラは妖精っぽいっすねと哭も笑んで。
「この調子でみんなの分作って今度持ってこ」
「お店の皆で、いっしょに食べれるといいよねっ」
 楽しみと笑みつつ沢山。
「これ、お礼っ!」
 ヴァニラはチョコプレートにこっそり哭の似顔絵。
 びっくりしたけれどにやけて、さんきゅーねと笑む。

「ロリポップケーキこんなお菓子もあるのか……!」
「頑張って、可愛いのつくろ!」
 じょしりょくが試されている。
 シエラといちるは頷きあって作業開始。カフェいく約束したりとおしゃべりしつつなかなか進まない。
「じゃーん。パンダに見える、かな?」
 見える、かわいいと頷いて。シエラもまた作り上げた一個目を見せると。
「わぁ、可愛い狸さんだね」
「こ、これは狸じゃなくてクマ……!」
 ごめん、と謝りつつもぷんすかするシエラが可愛く、いちるは思わず笑ってしまう。
「せっかくだから、交換しよう」
「うん、でも」
「わかるよ」
 勿体無くて食べれないね、と声と笑顔が重なる。

 お揃いのおばけかぼちゃのエプロンに、一緒が嬉しいねと笑顔で向き合って。
「ぴー。ネロちゃんこれおいしーよ!」
 タネをちょっと摘み食い。おや、とネロもまた誘惑につられて。
「――ん、美味しい!」
 並んで一緒にタネを丸めて。
 チラチラと感じる視線に気づいて、ネロは丁寧に丸めて見せる。
「ほらシア、こうやれば綺麗に出来るよ」
「すごーい! まんまるきれー!」
 見よう見まねで手を動かせば、シアの口から歌が零れ。
「じょうずにまるをーくるくるまるまるー」
 即興の歌と一緒に丸め、できたと棒にぷすっと刺して掲げて、得意げに。
「ばっちりまん丸タネさん!」
「くるくるまるまる、ネロも歌おう」
 二人で歌いながらまん丸増えてゆく。

 ロリポップケーキは故郷のフェスティバルで作ったもの。
 懐かしっス! とコンスタンツァは丸めて二つを重ね。
「スノーマンっス。チョコペンで目鼻を……」
 うーんと唸り声の後に、あっ! と響く。ファルケがどうしたのかと覗き込めば。
「口がはみだしちゃったっス~」
 横にさけてオバケのような。でもこれはこれできもかわいいい。
「ファルケはどう思うっスか?」
「大口だけどかわいいね」
 その言葉に笑って、ラッピングして青いリボン。
「はい、ファルケにあげるっス! アタシからのプレゼントっス!」
「それじゃ僕からも」
 と、赤いバラ。それはさっきまで作っていたものだ。
「花弁でボリュームあるから、君も大口あけて食べてね、な~んて」
 コンスタンツァは笑ってそれを受け取る。

 腕よりもセンスが問われそうと小町は材料とにらめっこ。
「センスかぁ……美的センスには自信がない!」
 けれど、日頃お世話になっているお客さんにと雪斗は作り始める。
「店長、見て下さい! 小さなハートクッキー5つ並べると桜柄に、4つだとクローバー柄になるんですっ」
 と、小町の声に覗き込む。
「わ、凄い!大発見やね!可愛いなぁ。……あ、俺も思いついた。こうやってハート2つ並べると……ほら、蝶ネクタイみたいに見えへん?」
 それにすごいと小町は声あげて、ハートの無限の可能性と瞳輝かせる。
 お客さんへ配る為の準備を二人でして、そのほかにも贈り物を。
「大切な想い、いっぱい詰め込んで伝わるといいですね、店長!」
「ん、きっと伝わるはず」
 皆に渡すの、楽しみやね! と雪斗は笑む。

 なんだか可愛くて、一口サイズで食べやすそう。
 今年のわたしのトレンドに、とイルヴァは作り方を覚える気満々。
 丸くして、ホワイトチョコ纏わせれば。
「こうしてみると、シュネーバルにちょっとだけ似てますね」
 やさしくて甘い思い出をふと振り返って、イルヴァは瞳伏せる。
 この気持ちは、どういう名前なんだろう。
 一緒にいるとあったかくて、世界がきらきら輝いている。
 同じものを持っている気がするから?
 まだ答えは分からなくて――イルヴァは少しずつそれを探しながらいこうと、続きを。
 ずんぐりとした楕円形。
 不器用とばかりに視線向けてくるカトルへと心外ねとオルテンシアは紡ぐ。
「わざとこの形なんだから」
 ホワイトチョコにレモンパウダー。チョコペンで縞模様。そして翅に見立てたラングドシャクッキー。
「ほら、カトル。何に見える?」
 渾身の出来栄えの蜜蜂ケーキを差し出せばかぱりと口開いて、オルテンシアは慌てて手を引っ込める。
 これは、甘い香り纏う私の大切な友人へ、と零せばカトルは頷くようにその口閉じる。
「ああ、そうね。彼女のことはあなたも大好きだったわね」
 喜んでくれると、いい。
 そう小さく落とせば傍らで大丈夫というように一跳ね。
 子供達に教えながらホワイトチョコとミントチョコ。
 白うさぎと水色くまに顔をかくペシュメリア。と、チョコペンがきれていて。
 ペシュメリアはこの場に誘ったザザへと声かける。新しいものはこれ、と様々な色をもらって、ありがとうと。
「こうしてお菓子を飾るのは初めてですが楽しいですわね」
「うん、色んなの作ってるの」
「ザザさんは誰かに贈られるのでしょうか」
 問えば驚きの声に日本では友達にも贈る習慣があると聞いたのだとペシュメリアは言う。
「出来上がったらザザさんも、お近づきの印にお一つ、受け取っていただけますか?」
 瞬いて、うんとザザは頷く。私も一つ、準備しておくねと。
 その足元では仲良しサーヴァントがころころと。
 お茶会しましょのティーポットにカップ。おもてなしのうさぎとくまに、ゆきだるまふたつ。
 キアラの作るものにザザはすごいと瞳輝かせる。
「ザザは誰にあげるんかな?」
「えっ!? な、ないしょーっ」
 思わず気になるおとめごころ。そういうキアラちゃんは、と返されて。
「うちはね……あとのお楽しみ!」
 そっと隠したゆきだるま。キアラはスゥとこっそり目配せしあう。
 あとでびっくりさせよね! と思うのは――実はお互い同じ。
 ザザの手のものがスゥっぽいとキアラが気付くのは少し後。
「よし!」
 頼犬は桃色兎を手に。けれどそこに顔はまだない。
「あ、う、ん――難しいねこれ……」
 そこへ目と鼻とチョコペンで乗せるのだがどことなく何か違う。
「……ザザ、絵は上手? 顔だけ」
 と、近くで作業していたザザへ頼犬は言うのだが、贈り物は自分でと言いつつ、あげると自分のウサギを。
 頼犬は瞬いて、お手本ありがとうと自分のと並べてにらめっこ。
 賑やかな雰囲気にメロゥの表情は緩む、その手には星の形。
 ホワイトチョコに潜らせてチョコペンで顔を。
「……我ながら、なかなか上手にできたの」
 完成しても無表情。けれど瞳はきらきら輝いていた。
 ふと今日誘った二人を見つけてメロゥは傍に。
 どんなもの作ったのか、教えてくれる? と尋ねれば。
 色々な動物を見せてくれるザザと、全部丸だが一つずつ違うイチ。
 沢山あるからとメロゥの手に二人から一個ずつ。

「作るとしたらやっぱりライドキャリバー型でしょうかー?」
 令佳はそう言って、形を。するとそれは改造バイクっぽく、なってゆく。
 丸い形はタイヤ、ハンドルを作り、ウェハースの三段シート――というところで。
「ああっ! 色んな所がポキポキとっ!」
 そんな様子に雪彦は笑いつつ簡単なものから。
 簡単な雪だるまから、犬、猫と成れていって。
「よし、本命だ」
 三角の耳にミルクチョコ。顔を描けば。
「よっしゃあ、出来たぜ! オオカミ型……あれ? 犬っぽい。茶色だからか?」
 雪彦は、いいやとそれを令佳の口元へ差し出した。
「令佳、お一つどうぞ?」
 そして、手元をみて思わず笑う。
「……っくく、お互いあんまり上手くないなぁ」
 けれど、折角そこにあるのだから。
「そのライドキャリバーは貰っていいか? 令佳が作った物だ、食べてみたいんだ」
「えっ!? これをですかー? その、こんなので良ければー……」
 令佳はしぶしぶとそれを渡すが、納得は出来ない。それは失敗したところが沢山のもの。
「帰ったらもう一度チョコ作り頑張らないと!」
 次は上手にできるといいなと雪彦が紡げば、見ていてくださいよと明るい声。

「おん? こら、つまみ食いはあかんで」
「なんだよ? ダメ? ……ちぇっ」
 そんな様子にせやなぁと、ラッピングしてくれたらと和貴は言う。
「スタンが誰かにあげる分も一緒に作ったるで?」
「……え、ラッピング? オレもやんの? うーん、しゃあねぇやるか!」
 ラッピングしつつ、スタンはメッセージカードを見つけ。
 和貴を見れば気づいていない。ちょっと書いといてやるか、と『いつもありがとな』と書くが、やっぱり恥ずかしくて。
 ゴミ箱どこだと探しているうちにひらりと落ちたカードは和貴の足元に。
「おん? カード? どれどれ」
 スタンははっと、それが自分が書いたものだと気づき。
「ってうわッ! 何勝手に見てんだ和貴! わああちょっと待て返せ見んなーーーッ!!」
「うんうん、スタンからはこれでええで。後生大事に財布に入れとくわ!」
 からりと楽しげな笑い声と焦る声が響く。

 花喰鳥の皆で集まって。
「ふっふっふー……何を作るかって?」
 もちろん猫! とアニーが思い浮かべるのは路地裏に居る可愛い猫。
「はは、アニーはぶれねぇな」
 ロリポップケーキは
「食べるのもったいないような……まあ食べるんやけどね」
 リュシカは料理は得意やもんね、と言って。でもお菓子はあまり作ったことはなく。
「何を作るかは出来上がるまで秘密」
「――……ん、俺の品はもうすこしナイショ……ってね」
「ヒィさんにリュシカさんは秘密なの?」
 でも、なんとなく何を作るか解るかもと息吹は笑む。
 ふんふんと鼻歌交じりに作るリュシカ。
 その手の中では鳥の形。チョコチップの嘴、目を描いて烏だ。
「中々ええんとちゃう? ただの真っ黒な塊やないし!」
 そこでできたと次なる声。
 猫にとって髭は紳士淑女の証、たぶん。と、アニーが言うのはぐにゃりとまがってしまったから。
「こ、こ、こんな猫もいるんだよ!」
「曲がったお髭が寝癖みたいでキュートよ」
「アニーさんの猫さんは寝癖やったんかーなるほど」
 そう言ってリュシカは息吹の手の中を見て。
「イブさんめっちゃ上手……!」
「イブのはスゴイ存在感。手先、器用なんだな。羨ましいぜ」
 息吹のは白トナカイ。ホワイトチョコの角は立派なものだ。
 そしてヒコもできたという。目と嘴を書き足し、丸々とした鶯鳥だ。
 同じ鳥でもリュシカとは大分違う。
「ちょっーとでぶっているが、中々に愛嬌あるだろ」
「ヒコさんと鳥さんおそろー嬉しい」
 目つきが悪いと笑う声。なんとなく皆本人に似ているようなとリュシカは言う。
 そして作ったからには、食べなければと交換を。
「イブはどなたの可愛子ちゃんを頂けるのかしら」
 どの子が来ても、きっと食べられないって悩む。
 それは幸せな、悩み。
 甘味。けれどそれを食べるには惜しく。

 わくわくとする。その心を現すようにこねこね。
 エリオットが模ったのは猫。ちょっと尖らせて耳つくり、髭を描けば白猫と黒猫。
 出来上がった者に上出来と頷いて。
「弟にも、一本土産に持って帰ってやろうかなー」
 その猫を見て可愛いわねと怜四郎は笑む。
 可愛いもの好きな怜四郎はハート。チェリー味の真っ赤なチョコ纏わせて白やピンクのハートのトッピングシュガー。最後の仕上げに『LOVE』の文字。
 マサムネはウサギ型を。クリッとした目と丸い尻尾を。
「うん、可愛いのできた!」
「マサムネ君は兎ですか? 可愛いですね」
 コウの言葉に今時男子も料理できないと女にモテないんだからねっとマサムネが言うと。
「料理が出来てもモテないから男子会で参加しているのでは」
 そう夜は言うのだが自分にも返ってくると気づいて。
「あ、夜君も鳥なんだー! かわいいよねえ、鳥!」
 ひょいと夜の手元覗き込んでアルベルトはぱっと笑顔向ける。
 アルベルトの手には、飼っている猫のくろたまと世話になっている家にいる鴉の子を模したもの。
 鳥を眺めるのが好きでね、と夜は笑む。
「ついとり関係のアクセを集めてしまう」
 手を動かしながら、話も弾む、そんな時間。
 皆が作っているものをみて、コウは丸めるだけなら出来そうと作るものを決めた。
「皆上手ですね……僕は雪ダルマ型にしましょうか」
 頭にははちみつを、体にはミルクとオレンジピール。それをホワイトチョコにくぐらせて。
「……うん、いい感じじゃないですか?」
 出来上がりに満足。
「……お菓子作りなんて何年ぶりかなぁ?」
 清四郎は皆を参考にし感心していたが自分もと。皆が動物なのでそれに合わせて。
「……これは何を目指していたんだっけ?」
 動物、だったはず。
 その隣では。
「……シンプルに犬にするか」
 材料とにらめっこ中のアロン。白と茶のチョコで豆しば風。
「オメメは可愛く丸っこいのだ」
 イメージにあう材料を選びアロンは出来上がったものを見詰める。
「うん、我ながらうまくできた」
 こういう工作みたいなのは得意なんだと、見せてと言う儚へドヤ顔。
 それに負け時と、儚も。
 丸めて少し潰してミルクチョコに。平たい部分にクッキー、小さなチョコに耳を。
(「あとはお髭と顔……よし」)
 儚が作り上げたのはてれ。友チョコ用にはいろんな顔、そして本命にはハート。それをひょいっと覗き込んだ怜四郎はふふりと意味ありげな笑み。
 そして皆でたくさん作って。
「みんなで交換会して食べちゃう?」
 もちろん、贈るものはキープしておいて、とマサムネは言う。
「てっきり自分用だと思ってた。そうだよな、交換しよう」
「それって友チョコ? それとも本命チョコ?」
「とっ友チョコに決まってるだろ!」
 マサムネの言葉にアロンは動揺。本命の奴は羨ましいなと。
 その提案にそれぞれが賛成。
 いびつどころかかるく怖いけど、と言いつつ清四郎のものも。
「誰のが当たるかな、わくわくするなあ!」
 やるやる! とエリオットは準備完了。
 皆で輪になって手にはそれぞれのポップケーキ。
「私の気持ち……受け取ってー!」
 怜四郎の声を合図にくるくると回していってストップ。
 自分のつくったものがどこにいったか。答え合わせはこれから。

作者:志羽 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2016年2月13日
難度:易しい
参加:38人
結果:成功!
得票:格好よかった 1/感動した 0/素敵だった 5/キャラが大事にされていた 4
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