
「城ヶ島制圧戦により、城ヶ島のオーク、螺旋忍軍、ドラゴンを一掃することが出来ました。その後、レフィス・トワイライト(灰色ノ死神・e09257)さんの調べで、城ヶ島大橋で戦った竜牙兵は、自主的に動かないものの、その多くが役目を失ったまま城ヶ島にまだ残っていることが判明しました」
この竜牙兵達は、城ヶ島に近づくものを自動的に迎撃するだけなので、当面の危険は無いが、この竜牙兵がいる限り、城ヶ島に人が近づく事ができず、再開発も進まない。
そこで竜牙兵と戦い、数を減らす仕事をお願いしたいと、セリカ・リュミエールは説明を始めた。
「城ヶ島大橋から城ヶ島に向かえば、多数の竜牙兵が城ヶ島大橋に向かってやってきますので、できるだけ多くの竜牙兵を撃破したあと、撤退してください」
竜牙兵の基本方針は防衛であり、敵が逃走してしまえば、戦闘を終了して元の場所に戻っていくので、追撃される恐れはないらしい。
ただ、敵の数が非常に多くなる為、敵の大群の中に取り残されてしまえば、撤退を試みる事もできなくなる。
絶えず周囲の状況を確認し、常に退路を確保するように戦う必要があるだろう。
「城ヶ島大橋は片側1車線の比較的狭い橋です。城ヶ島制圧戦での戦闘が参考になるでしょうが、今回は単独作戦となるので、連携などは考える必要はありません。また、長時間戦線を維持する必要もありませんので、敵の数が増えて圧迫される前に、数体の竜牙兵を撃破して撤退するというのがスマート……なのかもしれません」
セリカはそこで息を整えると、城ヶ島の地図を簡単に描いた。
細い城ヶ島大橋があり、造船所の工場を中心に無数の竜牙兵が待機しているということである。物見や巡回のような例外的な存在が居るかもしれないが、大多数は待機状態なので、入念に接近すれば戦える数をコントロールできるとのことであった。
「その上で、退路の確保さえできれば、比較的安全に大群との戦いを経験する貴重な機会でもあります。戦闘に自信があるのならば、どこまで戦えるか・どのように戦うのか、試してみるのも良いかもしれません」
そう言ってセリカは締めくくると、一同が話を飲み込むまで待った。
大橋の前から動かず確実にしてもいいし、あるい撤退路を入念に確保して数を狙っても良い。あるいは最初は数を絞ってタイムアタックを行い、その後は橋の前で……。エトセトラ・エトセトラ。
班を組む仲間の意見と実力次第で、色々な事が試せるだろう。
「ただ、気を付けていただきたいのは、竜牙兵は愚かであっても多数ということです。特に連携も無く数で押してくるだけですが、数は力であり侮る事はできません。充分に注意してくださいね」
セリカはそういって、みなさんが怪我しては試す意味がありませんから……と付け加えた。そしてみながどうやって戦うかを話し合う間に、移動の準備を始めるのであった。
参加者 | |
---|---|
![]() ヒルダガルデ・ヴィッダー(弑逆のブリュンヒルデ・e00020) |
![]() ウィセン・ジィゲルト(不死降ろし・e00635) |
![]() 八王子・東西南北(ヒキコモゴミニート・e00658) |
![]() 小山内・真奈(ドワーフの降魔拳士・e02080) |
![]() ヴェルセア・エイムハーツ(無法使い・e03134) |
![]() 百鬼・澪(澪標・e03871) |
![]() ブランシュ・ヴァルディアブ(おめんやさん・e08260) |
![]() ノイアール・クロックス(ちぎり系ドワーフ・e15199) |
●
「ヒュゥ、ガイコツどもがわんさかいるゼ……どっかのゲームの世界みてぇだナ」
ヴェルセア・エイムハーツ(無法使い・e03134)は小さく口笛を吹いた。
なにせ骸骨……竜牙兵が無数に鎮座しているのだ。
「……って、おいでなすっタ。幸い俺たちを熱烈歓迎してくれるようだシ、向こうから来てくれんのはありがてぇ話だ、主人公よろしくバッタバッタと薙ぎ払ってやりますカ」
「りゅっ、竜牙兵との戦闘ですか……」
ヴェルセアと違い、八王子・東西南北(ヒキコモゴミニート・e00658)はおっかなビックリ。
唾を呑む音が喉から聞こえてきそうで、足の武者震いは今にも怯えに変わってしまいそうだ。
「飴ちゃんいるか? まったく竜牙兵って気味悪い見た目よな。戦いたくない理由も判らんでもない」
「……フォローは良いですよ。ボクだってケルベロスの一員、戦場で無様な背中を見せる訳にはいきません」
ダン!
小山内・真奈(ドワーフの降魔拳士・e02080)のちっちゃな手が、東西南北の背中を豪快に叩く。
背は低いのにお母さん世代の反応だなあとか思いつつ、少年は気合いを入れ直した。
焦土と化し滅び去った彼の故郷である八王子と違い、この城ヶ島は今から再生するのだ。
「(ボクはケルベロスになった……。夢は故郷の奪還。その夢への第一歩なのに、遙か遠い目標を達成する為にも絶対退けません。正直ちびりそうに怖いけど、もうへタレチキンは卒業したんです)」
大事な人を……誰かを守る為には戦わなきゃいけないんです。
少年は内心を秘め、震えて噛みあわない歯を食いしばる。
この地に立つ人々の生活を守る為に、決意を新たに闘志を燃やしたのである。
「(ほうっ。表情が変わったな。……ならば後は残党狩りか。まあ、掃除もしっかりせんとな)」
真奈はニヤリと可愛らしい外見に似合わぬ不敵な笑みを浮かべた。
誰もが最初から強いわけでは無い。少年が怯えるのも一人前になろうと立ちあがるのも、大人になるための一種の通過儀礼である。
頼もしさを覚え気分が良くなった段階で、みなと意識を揃えておくことにした。
「退路が塞がれないよう、全体に気を付けながら戦うぞ。寄ってくる敵を倒したら撤退じゃ」
「団体行動は趣味じゃねぇガ、ナ」
「了解! この地を取り戻す尖兵として、万全を尽くしますっ」
真奈の確認に周囲のケルベロス達から様々な返事が返って来る。
思いは様々で、ヴェルセアは壁役を押しつける気マンマンだし、東西南北は逆に最前線で戦い抜くつもりであった。
●
「(やっぱりおんなじか)」
『採算の範囲』での作戦に対し、不満を覚えるモノや、個人の目標を設定するモノもいた。
「(ま、いっか。暴れるだけ暴れようっと)」
ブランシュ・ヴァルディアブ(おめんやさん・e08260)は内心の不満を秘めつつ、『仲間達の総意には』逆らわないでおくことにした。
今回の戦いに数を減らす以外の目的は無く、消耗戦の為の戦いだ。
何かしらの戦果を期待するでもなく、ただ闘う事に不満はあるが……。
決定を覆すだけの説得力を用意できなかった以上、従うべきだと『理解は』していた。
「大橋の前から大きく動かず確実にしとめる感じかな。なら花火で派手にいくよっ! 冬だけどね!!」
ブランシュは先ほどまでの不満が嘘のように、賑やかな笑い声を上げて爆竹を投げる。
少女は鬱憤晴らしをするかの如く、今度は次々にネズミ花火を投げた。
派手な動きと物音に、竜牙兵は少しだけ足を止めた後……警戒は不要と再び接近を開始する。
「景気良いな」
「アハハ、ドーゾドーゾ」
ウィセン・ジィゲルト(不死降ろし・e00635)がそんなブランシュに笑いかけると、彼女はやりたいことは終わったとばかりに、花火をくれた。
竜牙兵に警戒心を抱くだけの知性があり、何も無ければ進む程度の知能と判れば十分だ。
一体二体と敵がやって来るが、ケルベロスは道を塞ぐように陣形を展開する。
退路の確保は既にした、あとはド派手に戦うだけだ!
「守りは二の次!! ぶっ飛ばすよ!!」
「新年一発目、派手に行くぞ!!」
ブランシュが飛び上がって斧を叩きつけると、ウィセンは重力を乗せた鉄拳を叩き込む。
軽くステップ踏んで骨継ぎの部分を指で抉り、動きを止めると、その場を仲間達に譲った。
ウィセンにとってこの戦いは、多数の敵とスムーズに戦う為の訓練だ。まずは個人技、次は今は連携に移行する。
「手加減したつもりはなかったが、流石に強いな。……訓練相手としては申し分ない。油断せずにいこう」
「ういーっす。『弱いとこ、みーっけた!』こんな風に、一体ずつ確実に行かせてもらうっすよ」
ウィセンが倒し損ねた相手に、ノイアール・クロックス(ちぎり系ドワーフ・e15199)はナイフを突き立てる。
にぱっと笑って陽気に取り繕いながら、次の敵を呼び込んだ。
「このままだとジャンジャン倒しちまいますよー」
グリグリとナイフで傷口を(骨相手なので、ヒビと言うべきか)、ノイアールは怒りを描き立てるように抉っていく。
一体目にトドメを刺しているのだが、その様子はまるで竜牙兵全体をおちょくっているかのようだ。
『コロコロセ!』
「うまい事釣れたみてえっすね! ミエミエっす! ……あ」
『シネ!』
新しい敵に潜りこんで切り裂くノイアールは、鉄拳乱舞を華麗に避けながら……。
視界の端に大鎌の刃が煌めくのが見えた。
どうやら正面の敵の攻撃からは避けれたが、別の敵の射線に乗ってしまっていたようだ。
「させません」
「守ってくれたから敵の攻撃を見切れた、ありがとう。んで、この子はどういう名前すか? お礼いいたいんすけど」
百鬼・澪(澪標・e03871)の声と共に、ノイアールの頭にちょこんとドラちゃんが飛びのった。
彼の動きをボクスドラゴンが修正する事で軌道が変わり、投げつけられた鎌から首が守られる。
「花嵐と申します。私の妹分なんですよ」
「そっかー。へへっ花嵐ちゃんもよろしくっす」
そして即座に澪が、傷を負ったサーバントを抱きすくめる。
ノイアールを庇うことで傷ついた瞬間に、澪が即座の治療を施したのだ。
まるで楽器が共鳴するかのようで、中々に良いコンビネーションと言えよう。
●
「ありがとうですって。……それはそれとして、竜牙兵にもお返しをしないといけませんね」
「なれば援護くらいはしよう」
澪が仲間達に向けるのとは違う、冷たい瞳で敵を見据えると、ヒルダガルデ・ヴィッダー(弑逆のブリュンヒルデ・e00020)がニヤニヤと笑って前に出た。
様子を窺っていたのだろう、『話は聞いた』とばかりにグラビティを練りあげ、一足先に討って出たのである。
「先の例ではないが、無闇矢鱈に動かれては厄介なのでな」
ヒルデの杖がコン! と大きく鳴った。
その瞬間に彼女の籠手が明滅し、練り上げられたグラビティが光を放つ。
ソレは回りこもうとした敵を含め、奥側をまとめて薙ぎ払ったのである。
「数だけは多いゆえ、報復するなら今だぞ?」
「そうさせていただきますね。その後は、後ろから支えますけど……みなさん、無理はしないで」
ヒルデは周囲を眺めつつ、澪が負傷者が居ないかどうか確認していたのを見て、続けてやってくる敵集団を顎でしゃくった。
もう時間が無いぞという言葉に頷きながら、澪は鎖を手繰って敵の足を止めに掛る。
「お前達を同時に相手できるほどタフではないが、そちらに行かれるのは困るなぁ」
駆け付けてくる敵に攻撃を浴びせたとはいえ、目の前に敵が並べば、その後ろに次々と溢れるだけだ。
ヒルデは目ざとく後方に回り込もうとした敵に、流し目を送ると今度はピンと指を立てた。
指輪が煌めき戦輪を放つと、仲間達に声をかける。
「すまない、余裕があればあちらも頼む」
「了解したゼ。先にあっちを倒したいトコロだが、包囲されるのはかなわんからなァ」
ヒルデの要請に従って、残骸を漁って居たヴェルセアはガトリング砲を唸らせる。
それは戦輪の輝きを追いかけ、回り込もうとした敵に連続して着弾する。
「面倒だけど仕方無いかなー」
ブランシュもそれに続いて攻性植物を伸ばし、蔦状に変えて捕まえにかかる。
今の所は、二人も回れば速攻で倒せるだろう。
しかしこれ以上増えたら……?
「まだまだいけるで、ここはまかせとき! あんたはゴツイの叩いたってや」
「はいっ、行きます! ボクは腰抜けなんかじゃない、負け犬に成り下がりたくない。やってやるんだ!!」
真奈は片手を上げて敵の攻撃を防ぎつつ、斧で既にボロボロの敵を討ち砕く。
ディフェンダーの利点を活かして相討ちを勝利にすげ変え、クラッシャーである東西南北は無傷の敵に向かわせた。
少年は強烈な飛び蹴りかまして着地すると、仲間が駆け付けるのと同時に、チェーンソーを強引にブチあてて前進する!
「あまり無理したらあかんで。全員で無理せず確実にや」
「ええ、これが今の……。これがボクの全力です! 次はきっと、次はもっと!」
真奈が新手を食いとめ、東西南北の背中を守っている間に、彼は切り裂いて行く。
「そうだ、最初から強い奴なんていない。『敵を見て核を見抜きそこを砕かぬように敵を砕く、これぞ造踊活食の有り方なり』少しずつ強く、少しずつ強い男になれ」
そんな様子をウィセンは、少年が男になる姿だと優しく見守った。
努力家である彼の目には、最初は弱気だった東西南北の稚拙な手捌きが、慣れるに従って確かな『技』になるのが見えていたのだ。
「なんというか、男になる少年と見守る女や先輩達って言う感じっすが、見た目には逆っすよね。自分が言う事じゃないっすけど」
「げほげほっ。ボクはロリでもおねショタでも腐男子でもありませんってば!」
ノイアールが敵に殴りかかりつつ、ドワーフらしい冗談を口にすると、東西南北はむせるほどに咳こみ、戦いにのめりこんでいた事に気が付いた。
危ない危ないと冷静を心掛けつつ、知らない人には良く判らないスラングで切り返したのである。
●
「もうちょっとジックリお宝探したいってのに、忙しくテ、そんな暇がネエ」
ヴェルセアは今にも倒せる目の前の敵を放置して、後方の敵を叩かざるを得ない面倒さにヘキヘキする。
どちらも優先度が高いという感じだが、回り込まれると命の危機に陥りかねないから仕方無い。
後ろに回り込もうとした個体を潰したことで、その一呼吸を使って、戦場を眺めた。
「まだまだ十重二十重というニャ、遠い数だガ……。戦果に焦って無茶するなんてのは愚の骨頂だからナ」
ヴェルセアは今の内に逃げ支度でも整えようかと思い始める。
他の連中は冷静に判断出来るか、いいや、できなきゃ置いて行きゃいいかと冷静に、撤退路を確認し始めた。
その頃には、他の仲間達も流石に同様の思いを抱き始める。
数体ほど追加で倒したが、こちらは動けなくなったサーバント含めて前衛が大きく傷つき、敵は無傷の個体が追加されるのだから当然とも言える。
「わんこそばみたいに次々来るな。……こんな時にすまん」
真奈が身体を張って新しい敵を食いとめたが、前衛が減っていることもあり、次々に攻撃を食らって膝をつく。
数の勝負というものは、一度坂を転げ落ちると、どうしようもなくなるものだ。
一人減るたびに加速度が付き、次は一気に絶望的な状況に成る。
「構いませんよ。でも本当にきりがありませんね、次々と……」
澪が優しく薬液の雨を降らせて、他の仲間と同時に治療を開始する。
それは患者と共鳴するウイッチドクターの本質なのかもしれない。倒れて居ないものには再び戦える力を、深く傷ついた真奈には安らかな呼吸をもたらした。
だが、それでも命を救えた重傷ではなくなったと言うレベルで、戦闘不能という意味では同じである。
「やれ、そろそろ潮時かね? 名残惜しいが幕を卸すとしようか」
ヒルデはこれは勝てん、と口にして、ふてぶてしく笑った。
敵に対して意識を残したうえで、踵を返して仲間達に告げる。
「余裕がある内に動くとしよう。これ以上留まると、逃げるに逃げられんからな」
「ズィフェルス達も落ちてるし、仕方無いな。スコアを稼ぐのはここまでだ」
ヒルデが倒れた仲間に肩を貸して逃げ支度を整えると、ウィセンは傷を抑えながら切りつけて来た竜牙兵を殴り飛ばして距離を取った。
拳に巡らせたグラビティが傷を癒すが、今まではともかく、ここから先は足りそうにない。
先ほどまではディフェンス陣がカバーに入り、彼が傷を負うことは滅多に無かったのだ。
その壁役が居なくなれば、どうなるかは火を見るよりも明らかである。
「追って来る奴と回り込んだ奴は倒しても構いませんよね? どこまでいけるか自分の力を試します。いざ東西南北ここに在り!」
東西南北は息を吸い込んで気合いを入れると、『世界の中心東西南北ここに在り!』と道を切り拓いた。
二重螺旋を描くグラビティ・チェインと炎の柱が、不死鳥の幻影と共に、追って来た敵を薙ぎ払う。
よし、ここで撤退だ……。
一人を除く全員がそう思った時、残る一人は、ようやくその時が訪れたことに狂喜した。
作戦が無事終了するまで、『待って』いたのだ。
「これで思う存分戦える。ちょっと陽動してきまーす」
ブランシュは誰にも見えないように黒竜のお面に付け替える。
そして息を吸い込むと同時にグラビティを肺から喉に、一気に送り込んだ。
「そこ行く骸骨さんたち『雑魚は引っ込んでなよ』そーれっ」
「ちょっ!」
止める暇も有らばこそ、ブランシュは竜語魔法を歌を奏でるように解き放ち、敵陣の隙間めがけ飛び込んだ。
「なんてことを……」
「突撃したい奴は放っとケ。作戦後まで付き合いきれねえヨ。それになんだ、戦艦竜って減ってんダロ? ならワンチャンあるサ」
ヴェルセアは苦笑一つ浮かべ、一足先に安全地帯から出迎えの射撃を寄こした。
一同は撤退し易い橋の近くで戦っており……、それは、海も近いということでもある。運が良ければ助かるだろう。
「狙いを付ける必要もないのはいいねー。でも、ちょっとこれはヤバイかな? じゃ全力!」
暫くしてブランシュが悪鬼の如く敵を蹴散らし、海に向かって飛行し始めるのが見えた。
だが、それでも無数の敵からは逃れることはできまい。
正面を避けるだけなら簡単だが、足元から背中から無数に攻撃を撃ち込まれ続ける。
「死ぬよりはまし……だろうけどさぁ。仕方無い、行ってくるッすよ」
ノイアールはにっこり笑って、危険の中に駆けて行く。
注意は確かにブランシュの陽動に引きつけられつつあり、彼が後ろから襲撃する事で、二人とも逃げられる可能性は増えたのかもしれない。
「無茶しやがって」
そして死地に消えゆく彼の雄姿に、仲間達はせめてもの援護射撃を続けながら、見送るのであった。
作者:baron |
重傷:ブランシュ・ヴァルディアブ(おめんやさん・e08260) ノイアール・クロックス(菫青石の枯草色・e15199) 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
![]() 公開:2016年1月15日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
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得票:格好よかった 0/感動した 0/素敵だった 1/キャラが大事にされていた 5
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