●七大審問官
「《甦生氷城》ヒューム・ヴィダベレブングの制圧に向かったケルベロスの皆さんも、ご無事に帰還できて何よりでありますよ~」
小檻・かけら(麺ヘリオライダー・en0031)が、ホッと胸を撫で下ろしたようすで伝える。
「ケルベロスブレイドを襲った巨大死神も撃破できましたし、まずは一安心でありますけど……戦いはまだ終わっていないであります」
何せ、《甦生氷城》の制圧へ成功したため、ついにデスバレスへの突入口を開くことができたのだ。
「《甦生氷城》で戦っていらしたケルベロスたちから、聖王女エロヒムの声を聴いたという報告もありましたし、同じものを『グラビティ・チェインレーダー』でも確認したので、解析を行っているのであります」
その解析情報と強化された予知能力によって、突入口の向こう側——デスバレスの情報及び死神の防衛作戦について、新たな情報を得られたという。
これはまさに、千載一遇のチャンスである。
「そんなわけで万能戦艦ケルベロスブレイドには、デスバレス回廊を突破したのち、冥府の海潜航能力を使って聖王女エロヒムが囚われていると思われる『デスバレス深海層』を目指していただきます。危険な任務になりますが、死神との決着をつけるためにも、皆さんのお力添えをお願いしますね」
頭を下げるかけら。
「さて。その深海層ではヴェロニカ軍団という死神の最精鋭軍が、防衛にあたっているであります」
ヴェロニカ軍団は、撃破された軍団をサルヴェージして戦い続ける不死の軍団であるらしい。
加えて、『七大審問官』を従える『イルカルラ・カラミティ』の力によりその不死性が強化されているせいで、撃破された軍勢がすぐに蘇生して再出撃してくるという、恐ろしい能力を発揮する。
「そんなヴェロニカ軍団を相手に消耗戦を行えば、いつか、力尽きて敗北してしまうのは必定……」
それを防ぐには、ヴェロニカ軍団を防衛している間に、蘇生再出撃の儀式の最中にあるイルカルラ・カラミティを撃破するしかない。
「イルカルラ・カラミティは、配下の『七大審問官』を率いる傍ら、ヴェロニカ軍団の遥か後方の安全地帯で儀式を行っていて、通常の方法では到底接近できません」
とはいえ、万能戦艦ケルベロスの『強化ケルベロス大砲』を使えばヴェロニカ軍の軍勢を一気に飛び越えて、イルカルラ・カラミティの儀式を直接攻撃できるという。
「ですが、イルカルラを攻撃するためには周囲の『七大審問官』を倒す必要がありますので、皆さんはケルベロス大砲を使って『七大審問官』を奇襲して撃破、その後、イルカルラ・カラミティの元へ向かって戦闘を仕掛けてくださいね」
『七大審問官』は、イルカルラの周囲に6体、そしてイルカルラの戦場に副官として1体が配置されているようだ。
「皆さんに倒していただきたい七大審問官は『ジェミニ・フィリア』であります。つるんとさした白いお面と、黒いフードつきマント、道化師っぽいスリップドレスが特徴的な死神であります」
ジェミニ・フィリアは、サルベージした肉体の持つ失伝の力を頼りに、様々な禁呪を駆使して攻撃してくる。
「双炎縛鎖……ブラックウィザードの暗黒縛鎖に似ていますが、こちらは頑健性と破壊力には優れているのが特徴であります。また、虚無双球なるディスインテグレートの亜種も使ってくるであります」
さらには、虚無魔法による質量のない楔を打ち込んで、体力を奪って自らへ還元することもあるようだ。
「ヴェロニカ軍団によってケルベロスブレイドが撃沈される前に、なんとしても、イルカルラ・カラミティを撃破しなければなりません」
かけらはそう説明を締め括って、彼女なりに皆を激励する。
「万能戦艦ケルベロスブレイドへの被害を抑えるためにも、できるだけ早い勝利を期待してるであります。頑張ってくださいね」
参加者 | |
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日柳・蒼眞(落ちる男・e00793) |
氷霄・かぐら(地球人の鎧装騎兵・e05716) |
タクティ・ハーロット(重喰尽晶龍・e06699) |
ユグゴト・ツァン(パンの大神・e23397) |
ラーヴァ・バケット(地獄入り鎧・e33869) |
夢見星・璃音(輝光構え天災屠る魔法少女・e45228) |
リリエッタ・スノウ(小さな復讐鬼・e63102) |
ジークリット・ヴォルフガング(人狼の傭兵騎士・e63164) |
●
数多のケルベロスと彼らを収容したヘリオンを載せて、万能戦艦ケルベロスブレイドがデスバレスへ向かって今飛び立つ。
8人の役割は『強化ケルベロス大砲』を使ってまずは七大審問官のジェミニ・フィリアを撃破、そして他の5班と協力して、イルカルラ・カラミティを直接攻撃することである。
「手早く突破したいところだけど、何だかそうも言ってられない感じね」
氷霄・かぐら(地球人の鎧装騎兵・e05716)は、白い球体型のレスキュードローン・デバイスを牽引しつつ、ケルベロス大砲の砲口を見上げる。
「この先に用事もあるし、決戦の足掛かりにもしないとだから、頑張っていくわよ」
と、発射される決意も新たに、清楚な黒髪女子大生が自ら砲口へ詰まりに行くのは何とも不思議な光景だが。
「まさか運動会以外でも使うなんてね~……」
膝を抱えて呟くかぐらの声はどことなく楽しそうでもあった。
今まで幾度となく大砲から撃ち出されたケルベロス大運動会の楽しい思い出が、決戦前の緊張感を和らげているのかもしれない。
「ケルベロスブレイドを守っている皆のためにも、一刻も早く儀式を止めるよ!」
リリエッタ・スノウ(小さな復讐鬼・e63102)は、いかにも気合充分といった様子で、大砲の砲口に乗り込みスタンバイしている。
彼女もまた、ジェットパック・デバイスを射出後の着地に備えてしっかり装備している。
(「皆がいるから、きっと大丈夫だよね……」)
そんなリリエッタの唯一の心配は、ジェミニ・フィリウスと戦う班にいる大親友のこと。
何せ、かつての親友を死神にサルベージされた苦い経験から、数あるデウスエクスの中でも特に死神を嫌悪しているリリエッタである。
万能戦艦によって大幅に戦力アップした今となっても、大切な人の身を案じるのは当然の心情だろう。
一方。
「全く――飛ぶのは苦手なのだよ。毎々頭を強打する思いだ」
と、強化ケルベロス大砲へ珍しく臆しているのはユグゴト・ツァン(パンの大神・e23397)。どうやら着地時の衝撃が苦手とみえる。
「兎も角。奴等の不死性に否を叩き付ける時間だ」
しょっちゅう高速回転する遊具を調達しているとは思えぬ発言だが、回転と大砲で宙を跳ぶのは勝手が違うらしい。
それでも乗り物酔いだかアルコール酔いだかをおしてユグゴトも砲口へ入り、一斉発射の時を待つ。
エイクリィも母の胸に抱かれ——否、飛翔時にはぐれないようしっかりベルトで固定され、大人しく待機していた。
「ヴェロニカ軍団は死んでも蘇生されて戦い続けるって……定命の存在には理解しようのない死生観なんだろうな……」
そんな風に使い倒される死神の気分を想像するのは、日柳・蒼眞(落ちる男・e00793)。
ヘリオンごと万能戦艦に乗り込んでいるおかげで、いつものように地面へ蹴り落とされる心配もなく、存分に誰かのおっぱいを堪能してきた模様。
今は素知らぬ顔でジェットパック・デバイスを装着、仲間全員の軌道をなるべく揃えようとビームで繋ぎ合わせている。
「まー何事にも無尽なんてものは無いのだぜ。それっぽく見えることはあるかもだけれど」
タクティ・ハーロット(重喰尽晶龍・e06699)は、ふと妙に深いことを呟くも、普段の楽観的な性質には何ら変わりないらしく、
「さて、それじゃ電撃戦始まりなのだぜ。推し通って真実知りに行きましょうかだぜ!」
実にノリよく勢いよく元気よく、ケルベロス大砲の砲口に詰まった。
ちなみにケルベロス大運動会ではダッシュジャンパーの攻略に力を入れていたようで、大砲の使い方をいまいちよく解ってないとは本人の弁。
とはいえただ撃ち出されるのを座して待てば良いので、タクティにミミック、そしてオウガメタルのxeno Possibility decorationも大層気楽な様子である。
他方。
「自らが砲弾となるとは、まるで人間砲弾さながらだな」
ジークリット・ヴォルフガング(人狼の傭兵騎士・e63164)は、任務で大砲を使える物珍しさに最初こそ感心していたが、
「ん? 待てよ……超会議や大運動会での競技は、もしやこの時のために?」
不意にそんな疑惑が脳裡をよぎって、端正な面に驚愕の色を浮かべる。
「……考えすぎか」
そう努めて笑い飛ばすジークリットは、黒い狼耳や尻尾と抜群のプロポーションが目を惹く鎧装騎兵の美女。
「何れにせよ、着いたらば斬るまでだ」
彼女も他の仲間同様、あらかじめアームドアーム・デバイスを装着してケルベロス大砲に収まっていた。
万一、ジェミニ・フィリアへ突撃するための軌道から外れた仲間を、その巨大腕で引っ張り戻すつもりなのだ。
「まさか、砲台が砲弾役を務めることになるとはねえ」
ラーヴァ・バケット(地獄入り鎧・e33869)は、冷たい砲口の中にいながら、しみじみと感傷に浸っていた。
なんでも、ダモクレス時代は生ける移動砲台のような役目を担っていたらしい。
数多の戦場にて弾を撃ち尽くしてきたからこそ、自分が弾になることが妙に感慨深いのだろう。
「これで前線に楽々飛び出せるのですから、本当に良いものです。ケルベロスの武装はたのしいですねえ」
我知らず声を弾ませるラーヴァはとても満足そうで、バケツ兜の内から覗く地獄も煌々と燃え盛っている。
「さて、大一番だね。後ろで頑張っているみんなのためにもなんとかしないと!」
と、夢見星・璃音(輝光構え天災屠る魔法少女・e45228)もやる気満々でケルベロス大砲の砲口へ自ら飛び込む。
「聖王女、今助けにいきます!」
やはりオラトリオである璃音にとって一番の関心事は、聖王女エロヒムの安否のようだ。
●
強化ケルベロス大砲が一斉に撃ち出された。
50人近い『人間砲弾』たちが、高度数kmを保ちながらヴェロニカ軍の上空を一瞬で通り過ぎていく。
飛距離が8kmに及ぶ頃、一行はザルバルクが剣化し続ける境界線へと到達。
そのまま、ザルバルクの海へ突入した。
「んっ、大砲でどかんと飛んでいくよ」
リリエッタは砲口が爆ぜた衝撃と全身を襲う水圧に耐えつつ、七大審問官へ切り込んでいく。
「弾からさらに弾を撃つ……変な感じかも」
そう呟く彼女の初手は、LC-X12 Type ASSAULTで放つゼログラビトン。
膨れ上がるエネルギー光弾がジェミニ・フィリアを呑み込み、グラビティを中和して弱体化させた。
「これが地獄の風景……。まぁ、こっちの世界とは似ても似つかない雰囲気ね」
かぐらは、今しがた掻い潜ったザルバルグの剣化波動——様々な大きさの剣が生まれては空洞を流れ落ちて海水に戻る奇妙な光景に感じ入りながら、小型治療無人機を展開。
超小型の群体は海の中でもすいすいと泳いでリリエッタへ取りつき、攻撃の精度を高めた。
「任務は早期撃破でございます」
ラーヴァも矢筒に収めたArrow of Night Visionの力を解放。
銀色の矢から光輝くオウガ粒子を撒き散らして、蒼眞ら前衛陣の超感覚を覚醒させた。
「さあ、笑えよ。全ては夢だったってな!」
煌めく小さな結晶を無数に生み出すのはタクティ。
それらが映す鏡像をフィリアへ見せつけて、半ば強制的に精神を磨耗させていく。
「……フン」
奇襲を食らったジェミニ・フィリアは、確かに心身共に消耗しているはずなのだが、その挙動から焦りは一切感じられない。
「我らはイルカルラ様の儀式さえ維持できれば、何度でも甦る」
それがフィリアのみならず、七大審問官らを好戦的にしていた。
「この身体が生前得意とした虚無魔法とやらを受けるが良い」
フィリアの携える魔導書が水中と思えぬ速度で捲れ、無数の炎を生じさせる。
「危ない!」
すかさずジークリットがかぐらの前へ飛び出し、全身を炎に焼かれながら仲間を守った。
「ふーん、奇遇だね、それと似たグラビティ、私も使えるんだ」
璃音はバトルオーラから『物質の時間を凍結する弾丸』を精製。
「まあ、君には見せないけどね!」
放たれた時空凍結弾が空——否、水を切って駆け抜け、フィリアの腿を撃ち貫いて凍てつかせた。
「チャージ完了、全弾発射!」
ジークリットは海中でなお衰えぬ速度を保ちながら、アームドフォートの主砲を一斉発射。
フィリアの身体へ吸い込まれるように降り注いだ砲弾の雨が、奴を爆炎に包んだ。
「俺の道はおっぱいダイブ、そして落下と共にある!」
蒼眞はワイルドスペースからヘリオン石英の残霊を召喚。
操縦者の残霊に蹴られることで勢いをつけ、フィリアの豊かな胸目掛けて突撃をかました。
「……あの弾力、肌のキメ細かさ、ここが水中でなければもっと楽しめたものを」
ジェミニ・フィリアの胸の感触を事細かに報告するあたり、日に日に変態の度を強めているかもしれない。
「母から生じたものは何れ還るのだよ。何者でも運命は受け入れねばならぬ。おいで――抱いてやろう」
と、フィリアを挑発するのはユグゴト。
蟹座の形に並べた醜悪なる母体の偶像からザリガニのオーラを放って、フィリアの腹部へぶち当てた。
エイクリィも懸命に牙を剥いて、少しでもフィリアの動きを止めるべく太ももへガブリと噛みついている。
戦闘開始から12分。
様々な魔法を駆使して抵抗するジェミニ・フィリアだが、元よりイルカルラの儀式の影響で弱体化している身。
そのせいもあって、8人の猛攻へずっと耐えられるはずもない。
「死の海に集え、生命の輝き!」
エクスカリバールに魔力を集めて、虹色の巨剣を拵えるのは璃音。
「この力で、そしてみんなの希望の結晶で! 私たちは前へ進むんだ!」
渾身の一太刀を袈裟懸けに喰らって、ジェミニ・フィリアはついに命を落とした。
「……」
つるりとした面からは死の絶望も敗北の悔しさや驚愕も、一切感じられない。
ある意味死神らしい、淡々とした死に様であった。
●
ジェミニ・フィリアを倒した一行は互いのヒールもそこそこにイルカルラや副官の元へ急いで駆けつけた。
「イルカルラ・カラミティと副官だけかと思っていたら、なんかやたらと数多いんだけど……」
とは、ゴットサイト・デバイスを覗き込み、索敵しながら進む璃音の弁。
果たしてそこには、イルカルラが喚び出した深海魚型死神の大群へ包囲され、次第に防戦一方と化す2班の姿があった。
それぞれ、クストディア・マーロとウィルゴ・マーテルを撃破した班である。
他の4班は2班ずつに分かれて、それぞれ副官ポロス——こちらは古代魚型死神である——とイルカルラ・カラミティと戦っていた。
深海魚型死神——魚カラミティに苦しめられているのは、直接イルカルラと対峙している方だ。
だが、幸い8人とほぼ同時に、アクアリウス・ムリエル班も到着。
2班は目配せを交わして頷き合うと、どちらからともなく叫んだ。
「深海魚は我々に任せて、皆様はイルカルラを倒すのです!」
宣言通り、魚カラミティの群れと相対する8人。
「この弾丸は――お前を滅ぼすまで追いかけるよ! ホロゥ・バレット!」
まずはリリエッタがLC-X12 Type ASSAULTを構えて、実体のない虚ろな弾丸を撃ち出す。
弾は魚カラミティ1体をどこまでも追尾した挙げ句、奴の命そのものを削ぎ落とした。
「同じ魚類型死神でも、わたしたちが見慣れてるのと少し違うわね……」
かぐらは魚カラミティの深海魚に似た姿を見つめる傍ら、ドラゴニックハンマーをぶん回す。
砲撃形態の頭部より繰り出された竜砲弾が、魚カラミティの肥大した額を貫き、激痛を与えると共に平衡感覚を失わせた。
「貴様らが舞台上の魔物ならば、私は物語上の夢魔だろう。貴様らが死を選択出来ないならば回帰を示そう」
魚カラミティ1体の存在を否定し、証明を混濁させるのはユグゴト。
混濁した『もの』は自身の在り方をみるみるうちに見失い、回避行動すら放棄する羽目に陥った。
「この魚たちもイルカルラの護衛なのかな? なんか向こうで召喚もしてるっぽいし」
首を傾げつつも全力の投げバールをかますのは璃音。
「ギシャァァアア!!」
魚カラミティたちもその太い尾を振り回したり、水中ながらグラビティによる雷を落として反撃、一行を苦しめる。
だが、かぐらの小型治療無人機やユグゴトの桃色の霧のおかげで、戦線を充分に維持することができた。
「最後の七大審問官を倒したようだな」
蒼眞は周囲の戦況を気にとめつつ、魚カラミティへの攻撃も忘れない。
流石に魚類相手におっぱいダイブをするつもりはないのか、真面目に卓越した剣技を披露して1体ずつ確実に仕留めていく——それはそれで魚の解体ショーのようだなどとは言ってはいけない。
「副官が胎内に回帰したか……嗚呼、私の視界を示そう」
ユグゴトは今しかだ目視で確かめた副官ポロスの撃破を他班に伝えるべく、そっと戦線を離れてマインドウィスパー・デバイスで映像を共有させる。
七大審問官の全滅こそ、イルカルラ・カラミティへ攻撃を通す絶対条件であり、好機だからだ。
大勢の魚カラミティを相手にしつつも、偶然副官との戦いを目視できる位置にいてそれをいち早く報せることができたのは、8人の幸運であった。
「GYAAA!」
子狐や子狸のように見える何かの総突撃を受けて、ポロスの身体は奴を象徴する粘土板ともども砕け、消えていった。
それを見たリリエッタが、思わずユグゴトの視線の先を振り仰ぐ。
決して近い距離でなく海水の膜にも阻まれているものの、大親友はすぐリリエッタに気づいて、力強く目線を合わせてくれた。
(「無事で良かった」)
安堵の息をつくリリエッタ。
エイクリィも、デバイス使用による連絡のために一時離脱した主の穴を埋めるべく、エクトプラズムを武器化して奮闘している。
「何匹でもかかってこいなんぜ!」
ligula Lunatic desireのドラゴニック・パワーを噴射し、突撃をかけるのはタクティ。
加速したハンマーの勢いに乗って、力いっぱい魚カラミティを叩き潰した。
ミミックも偽物の財宝を海中にばら撒いて、魚カラミティたちを惑わせんと奮闘している。
「我が名は熱源。余所見をしてはなりませんよ」
地獄の炎纏わせたオウガメタルを、上空から滝のようにぶちまけるのはラーヴァ。
炎は連鎖的に成長し、魚カラミティへ更なる害を植えつけていく。
「風よ……揺籃より柩にまでの生を冒涜せしり死神を打ち倒せ! 烈風!!」
ジークリットは体内にてグラビティ・チェインを練り上げ、斬霊刀の刀身に集中させる。
剣圧で撃ち出された重力を纏う真空の刃が、ザルバルクの海水など物ともせずに魚カラミティを切り裂き、トドメを刺した。
その後も、2班は魚カラミティの抑え役を継続し、イルカルラ・カラミティと戦っていた班員が勝鬨を上げるまで、全員で耐え抜いたのだった。
作者:質種剰 |
重傷:なし 死亡:なし 暴走:なし |
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種類:
公開:2021年4月19日
難度:やや難
参加:8人
結果:成功!
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