ミッション破壊作戦~十字架の重み、解放旗は誰が為に

作者:ほむらもやし

●熟した時
「ダモクレスのミッション破壊作戦をするのです! せいいっぱい、がんばるのでよろしくおねがいしまーす!」
 笹島・ねむ(ウェアライダーのヘリオライダー・en0003) はぺこりと頭を下げると、ゆっくり顔を上げる。
 そしてチャームポイントの黒いパンダ耳をかわいらしく動かした。
「ダモクレスのミッション地域は、のこり3つなのです。これから向かう先は、みんなで相談してきめて下さいです!」
『33-4 徳島県小松島市』
『38-5 滋賀県守山市』
『40-2 長崎県佐世保市』
 明るい色合いの日本地図には3つの赤リボンがくっつけてある。
「どうしても行きたい場所があるなら急いだ方がいいのです。決めきれないなら、ダーツを投げてきめてもいいかもしれません。あ、でもねむは投げてあげられません。みんなで決めて下さーい!」

 現在、ミッション破壊作戦はヘリオンデバイスの実装により、以前よりも有利に進められるようになっている。
「で。魔空回廊への攻撃は、これまで同じなのです。ふつうヘリオンが飛ぶよりも高いところから降ります。ヘリオンから降りたあとは、迎えには来られないので、じぶんたちだけでミッション地域から脱出して下さい」
 なお退路に立ち塞がる敵は、公開されているミッションの敵データに類似している。
 防護バリアは強襲型魔空回廊の上に浮遊している。
 たいていは半径30メートルほどのドーム型であるが、その印象は見る人によって異なる。
「グラディウスの使い方は魔空回廊を守るバリアに刃を触れさせるだけでオッケーなのです! でも、ご注意なのです。投げたり、落としたりするような、手から放すような使いかたをすると、無くしてしまいます!」
 グラディウスを使うときに、叫んだり、強い気持ちを込めると、破壊力向上に役立つと言う豆知識がある。この仕様は『魂の叫び』と俗称される。
 他、グラディウス行使の余波である爆炎や雷光は、グラディウスを持たないものに襲いかかる。すなわち敵を大混乱に陥れる。同時に発生する爆煙(スモーク)は敵の視界を奪い、しばらくの間、組織的行動をできなくする。
「それから、じぶんで、使ったグラディウスを、じぶんで持って帰るのも、大事なお仕事なのです」
 グラディウスは1回使用するごとにグラビティ・チェインを放出して主要な機能を失うが、1ヶ月程度グラビティ・チェインを吸収させれば再使用できる。
「そうやって、みんながいままで、だいじにがんばってくれたおかげで、ミッション地域の残りもあと少しになったのです!」
 みんながその気になってくれさえすれば、すべて開放される日も近いはず。
「とっても大事なことなのです。撤退できる時間が実は少ないのです! だから何をするのも、できるだけ急いで下さーい!」
 撤退そのものや、出会った敵との戦いに時間をかけ過ぎると、敵の増援が集まってきて脱出できなくなる。
 ミスが重なって数え役満のようになると、全滅という信じられない事態も起こるかも知れない。
「時間のめやすはスモークの濃さなのです。スモークが薄くなるまえに脱出できるよう、がんばってくださいなのです!」
 敵のひしめくミッション地域の中枢に大胆な攻撃を掛けた以上、一度も戦わずに逃走はできない。
 それは回廊の破壊が出来ても、出来なくても、変わらない。
 ここまで話すと、ねむは言い忘れがないかを、確認するように口を閉じる。
「――もう何年も、おうちにも帰れないままの人が、たくさんいるのです!」
 連戦連勝。
 景気のいい話が続く一方で、救いの手が差し伸べられないままの人たちがいる。
 目の前に見える世界が平和に見えたとしても、遍く危機が解決したわけでは無い。
「だから、助けて下さい。ねむからのお願いなのです!」
 ケルベロスには、その危機に立ち向かう力を持っている。


参加者
セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)
オペレッタ・アルマ(ワルツ・e01617)
リリエッタ・スノウ(小さな復讐鬼・e63102)
ルーシィド・マインドギア(眠り姫・e63107)
賽賀・ひとな(剣闘の炎・e76271)

■リプレイ

●守山市上空
 白き人形さながらの容姿、オペレッタ・アルマ(ワルツ・e01617)が、眉ひとつ動かさずに外の闇に目を向けている。
「あの燃えている筋が野洲川ですか」
「そうだね。琵琶湖は本当におっきな湖、……でも川を使って、街を焼くなんてゆるさないよ!」
 見渡せる燃え続ける野洲川と市街地は赤黒く輝いている。
 リリエッタ・スノウ(小さな復讐鬼・e63102)の憤りを孕んだ声に、オペレッタは感情を感じさせない表情で頷く。
 直後、東側、鈴鹿山脈の稜線から太陽が覗いた。
 青暗いトーンの風景が透明感を増しながら、色を帯びて行く様が、紫水晶色の瞳に映る。
 同時、降下開始を告げるサインが切り替わり、扉が開かれる音がする。
「時間です。あちらの班も動きだす頃ですわね」
 攻撃決行は夜明け。
 今回、守山市のミッション地域には、特別に、2班同時に攻撃を掛ける計画となっている。
 開かれた扉から、流れ込む寒気。ルーシィド・マインドギア(眠り姫・e63107)は、素早く視線を巡らせる。
 ヘリオンから次々と機外に飛び出して行く仲間たち。
 全員が降下を開始するタイミングを待っていた、ねむはコマンドワードを叫び、ヘリオンデバイスを発動させた。

 琵琶湖大橋で結ばれた、対岸の堅田では街が動き始めているのに対して、守山市側には動きは見られない。
「本当にすてきな場所でした」
 ルーシィドはダモクレスに襲われる前の街の風景に思いを巡らせながら、大空に飛び出すルーシィド。
 脳裏に浮かぶのは、歴史ある格調高い街の風景、人の手が行き届いた穏やかな緑が広がる景色、それら恵みを享受する人々の笑顔。
 それは、故郷と言える場所のないルーシィドが、憧れてしまうほどに。
 ネットの上ではまだ平和だったころ、そこで人々が暮らしていた証が、色あせないデータとして閲覧出来る。
「あなたが奪ったそのすべてを、返して頂きます!」
 身につけていたグラディウスを突き出す。高空からの降下でも時間は短い。
「進化がただ一人強くなることと思っているなら、その限界を思い知らせてあげますわ!」
 間近に迫る、防護バリアの頂点付近を狙って、ルーシィドはグラディウスを突き出す。
「一人ではない、たくさんのケルベロスが手にした、その思いを束ねたこの刃で!」
 すさまじい衝撃に耐えながら、グラディウスを握る手に意識を集中させる。解き放たれた力が閃光と共に爆発的な破壊力を生み出す。
「私は皆の手助けになりたい」
 手にしたグラディウスの重みを感じながら、セレスティン・ウィンディア(墓場のヘカテ・e00184)は思う。
 いつも何もできない私がいる。
 けれどこの想いは確かだわ。
 ひとりで全て解決できるわけじゃない。
 ちょっとでいい、少しでいい。ここなら確かな一歩を刻める。
 今なら、目的を同じにした仲間が集まっている。
 だから、皆に繋がる一手になろう。
「邪魔だっ! そこをどけろおぉぉ!!!」
 セレスティンは己の身を一本の槍のごとくにイメージし、構えたグラディウスを突き付ける。
 ――固い。
 手の感覚が無くなりそうなほどの激痛が来るが、力負けすること無く突き続ける。
 放出されるグラビティ・チェインが橙色に輝く炎の奔流となって、破壊の力を生み出している。
 だが、防護バリアはバイブレーターのように小刻みに振動しているが健在だ。
 攻撃の余波である数え切れない程の雷光は樹枝状に伸びながら、グラディウスの加護のないありとあらゆるものに襲いかからんとし、爆炎と爆煙は赤と黒のマーブル模様を描きながら、津波の如く広がって行く。
 噴き上がってくる上昇気流に態勢を崩されそうになりながらも、リリエッタはグラディウスを構えて、半球状のバリアの上部に狙いを定める。
「お前達の自分勝手な進化なんてここで行き止まりだ!」
 炎の輝きに照らされるバリアは、堂々としていて小さく振動を続けているだけ。
 だがその一点に刻まれた小さな傷を見逃すリリエッタでは無い。
「心のないデウスエクスなんてここにはないよ! さっさと出ていけ!!」
 憂いを断ち切らんと、グラディウスを振り上げ、そして振り下ろした。
 爆発。
 次いで、ローレライ・ウィッシュスター(白羊の盾・e00352)もグラディウスを抜き放つ。
「何度見てきたんだろう明日を見れない人達を!」
 差し伸べた手が届く前に果てた人たちがいる。
「何度聞いてきたんだろう明日への嘆きを!」
 いくら救っても、助けを求める手は増えるばかり。
 しかし手は2本だ。
「もういい加減終わらせましょう!」
 がんばりには限界がある。だから原因を絶たなければいけない。
 助けられなかった。何も出来なかった。
 同じ様な思いをもつみんなを思い浮かべながら、ローレライはグラディウスを繰り出す。
「私達の手で取り戻すのよ! みんなが笑っていける未来を!」
 閃光で視界が白くなる刹那、
 ――ピシリッ……。
 と、突き付けたグラディウスの先から小さな音が響いた。
 その音がどの範囲まで届いたかは分からないが、賽賀・ひとな(剣闘の炎・e76271)とオペレッタの耳には確かに届く。
「何ですかね?」
 ――キリキリキリキリ……。
「音は続いています」
 指摘されなければ、気づけないほどの小さな振動が煙と炎の渦巻く空間に細い糸を敷くように続いている。
 音の出所であるバリアを見据えるが、その音の原因を思案する時間もないまま、ひとなとオペレッタは目で合図すると、グラディウスを抜き放つ。
 次の班の攻撃もはじまっている。時間は掛けていられない。
「更なる進化ですか……多くの人々の命を犠牲にしてまで、自分たちだけが進化するのは身勝手ですね」
 鋭い叫びと共に、ひとなのグラディウスが激突する。
 猛烈な上昇気流に巻き上げられた黒い何かの影が、鏡のように滑らかなバリアの表面に映る。
 黒い影は、まるで四肢を破壊された黒い機械少女のダモクレスように見えた。
 ひとなに続いてグラディウスを突き付けるまでの一瞬に、オペレッタの頭の中で万感が溢れる。
 それはリミッターが外れたかの如くに知覚と思考が加速させる。
 加速された思考の中で、加速は知覚にも反映され、1秒に満たない刹那が長く静止した時間に見える。
 バリアに映る機械少女の影、思いがけない邂逅にオペレッタは思いを向ける。
 『これ』は、しりません。
 嘗ての『これ』が、なにをしていたのか、
 アナタ達となにが、異なるのか、
 それでも、
 違うと、言ってくれた方々がおりました。
 この地球を、人々を、
 『愛しむ』ことを、しっているのです。
 『これ』は、オペレッタ。
 ケルベロスとして、みなさまと生きるもの。
 それゆえに、
 アナタ達とは、異なります。
 次の瞬間、加速されたオペレッタの思考の中にノイズのように自分の考えでは無い言葉が紛れ込む。
『イツクシ……ム。サラナル……進化カ……サラナル……機能ッ……!!』
 愛しむことは、機能として再現できるのか?
 何か話しかけようと思考した瞬間、会話を阻むように飛来した雷光が機械少女を貫いて灰も残さずに蒸発させる。
 仮に千倍に加速された知覚の中であっても光が突き抜ける時間は一瞬だった。それと同時に知覚も通常にもどり、再び時が動き始めたように見えた。
『これ』は、ひとふりの鋼。
 地球のみなさまの、『剣(つるぎ)』
 それゆえに、
 ――すべて、すべて、つらぬきます。
 機械少女の影が映っていた辺りを目掛けて、オペレッタは踊るような動作でグラディウスを振り下ろす。
 爆発。固いバリアであるはずなのに、衝撃は返ってこない。びっくりするほど手応えが無かった。
 手応えがないと感じていたのは、ひとなも同様だった。
「人々が受けてきた苦しみ、今度は貴女達が受ける番ですよ!」
 蓄えられたグラビティ・チェインを放出しきるまでグラディウスを振り上げ、振り下ろす、動作を繰り返すが、終に、バリアが砕け散るということはなかった。
 だが、気になる音は複雑さを増しながら続いていて、止まることはなく。
 そして、ひとなとオペレッタが、撤退のために仲間と同流を果たして間も無く。
「何ッ!?」
 まるで力尽きたかのようにバリアが崩れ落ち、その下に位置する魔空回廊を巻き込んでゆく。
 そして、視界が白く弾け飛ぶほどの大爆発が起こった。

●撤退
 こうして、2つのパーティの攻撃により、守山市に設置された魔空回廊の破壊に成功したのだった。
「で、オペレッタ。どっちに行けばいいのよ?」
 ジェットパック・デバイスの牽引ビームを繋ぎながらひとなが問いかける。
「野洲川周辺は敵が多いです。南に向かいましょう」
「なるほど。敵の密度が少ない方なんだね」
「異論はないわ」
 リリエッタはオペレッタに目を向けて、ある程度の方針を察し、セレスティンも頷きを返す。
 ゴッドサイト・デバイスにはもう一つのパーティの動向も捉えている。
「そうと決まれば、急がないとな」
 頷きつつ、ひとなも前に出ると、チェイスアート・デバイスを起動する。
 空中なら道に拘らずに撤退できる。そしてチェイスアート・デバイスや隠密気流の効果まで考慮すれば、敵と遭遇せずに撤退できても不思議はなかったかも知れない。
 しかしダモクレス『ワールドウェルダー』は空から降ってくるようにして現れ、一行の行く手を阻もうとする。
「オマエラヲ……斃シテ……ココハ……通サヌ……!!」
 瞬間、両肩から炎が噴き上がり、千切れていたように見えた腕が再生して行く。
「それなら容赦はしないわ」
 セレスティンは口を開き、ブレイブマインを起動。カラフルな爆発が巻き起こり、背中を圧すように爆風が吹き抜ける。次いでローレライはリリエッタに向けて祝福の矢を放った。
「まずはその機動力を、奪ってあげますよ」
 初手で大量の足止めを重ねられれば、一挙に有利になるはず。
 博打に近いひとなのスターゲイザーが空を切った。
「くっ、やはり甘くはありませんね」
 この一撃が当たるようなら、瞬殺できる算段も立ったのだが……。
 ひとなの言葉に頷き合う、ルーシィドとリリエッタ、前衛の2人。
 そして後衛のローレライとオペレッタ、セレスティンの3人。
 セレスティンは積み重ねた戦闘経験の勘から、オペレッタは確率から判断して、2人ともまずは威力よりも命中を重視する方針をとる。
 2人の攻撃はオペレッタが予想したとおり外れることはなく、短期での撃破は充分に可能そうだ。
「データ通りの攻撃ですわね――これなら想定内、私の方は大丈夫ですの」
 想定以上の敵だったならば、あるいはデータに無い攻撃をする敵であったなら、現状のディフェンダーの陣容は心もとなかったが、それは杞憂だったと、攻撃を受けてみて、ルーシィドは判断した。
「それなら、遠慮は要らないね。ルー、力を貸して!」
「わかりましたわ」
 高らかに言い放つ。そしてリリエッタは手を伸ばし、ルーシィドはその手を確りと握りしめる。
 手のぬくもりと同時、自分の魔力が流れ出し、代わりにルーシィドの魔力が流れ込んできて、循環が始まる。
「行こう――――これで決めるよ、スパイク・バレット!」
 放たれた魔弾は回避を試みた敵の動きを追って、吸い込まれるように命中、深く突き刺さり棘の魔力を発現する。加えて、破剣のエンチャントが発動して、妨アップの効果を消し去った。
 強烈過ぎる一撃を耐え凌いだ、ダモクレス『ワールドウェルダー』は大きく姿勢を崩す。
「我は、支援に徹したほうが良さそうだな」
 テレビウム『シュテルネ』に指示を出しつつ、ローレライはヒールドローンを召喚する。
 リリエッタの攻撃を耐えきったが、敵の力量の底は見えた。
「それなら、もう一度です」
 ひとなの繰り出した2度目の正直のスターゲイザーが命中して、ワールドウェルダーは動きを鈍らせる。
「何ダト!」
 ケルベロスと戦って生き残れたデウスエクスは稀だ。
 このままでは破壊される。逃走はできない。当然ダモクレスは生き残るための最善手を選ぼうとするが、弾きだせた確率はどれも極端に低いものばかりだった。心は無くても勝ち目のない戦いの継続を選択していると、ワールドウェルダーは理解する。
 満身創痍のワールドウェルダーに飛び蹴りを叩き込むオペレッタ、仰向けに倒れ行く機械少女の如き身体。
 その炎に包まれた炭のような手を掴もうと腕を伸ばす。
『シャ――ッ!』
 その腕を払いのけるようにして、ウェルダーブラスト、溶融金属を暴風に乗せてプラズマと共に放った。
「?!」
 ダメージは耐えられるものだったが、一瞬にして、オペレッタの片腕が融け落ちる。
 そして破壊のダメージ属性を持つウェルダーブラストは、セレスティンとローレライにもプラズマの閃光と共に襲いかかり、瞬時に全身を燃え上がらせる。
「?!」
 ルーシィドやテレビウム『シュテルネ』が庇う間も無かった。
 ここに来て、敵にとって閉ざされていた勝利への道筋が、ごく僅かではあったが、出来上がった。
 だが、その道はすぐに閉ざされる。
「見くびらないで……」
 一撃で体力の大部分を削りとられたセレスティンが感情を露わにする。
 だが敵も、瀕死の状態だ。
 時間に余裕があったなら、ゴーストヒールで状態を整えるのが先だったが、今なら敵を仕留められる。
 短期決着を狙っている以上、セレスティンは攻勢の手を緩めない。
「その身全てを……すべてを……チョウダイ?」
 祈りの声とともに自分自身を闇に溶かせるセレスティン。
 出現した白い骨が、鋭い刃となって、ワールドウェルダーに襲いかかる。
 その機械少女の身体が白く埋め尽くされると同時に、ワールドウェルダーの命は尽きるのだった。

「さあ飛ばして行くよ!」
 リリエッタはジェットパック・デバイスから伸びる牽引ビームを確認すると、よく通る声で呼びかけた。
 生々しい傷の残る、セレスティン、ローレライ、オペレッタが即座に頷きで返す。
 新たな敵が現れれば、対応は難しい。
 スモークはまだその効果を残しているが、一刻も早く、この場所を離れることが重要だった。
「急ぎましょう」
 皆、身体も心も疲労していたが、不思議と意識は澄み渡っていた。
 かくしてミッション攻略中のケルベロスに出会えたのは間もなくのことであった。
 この日、夜明けと共に現れた、二筋の光条が、琵琶湖周辺の各地で目撃された。
 それらは守山市の魔空回廊破壊の為に戦うケルベロスの魂の輝きとして、人々の記憶に留められる。

作者:ほむらもやし 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2021年2月16日
難度:普通
参加:6人
結果:成功!
得票:格好よかった 5/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 1
 あなたが購入した「複数ピンナップ(複数バトルピンナップ)」を、このシナリオの挿絵にして貰うよう、担当マスターに申請できます。
 シナリオの通常参加者は、掲載されている「自分の顔アイコン」を変更できます。