アーサー・ペンドラゴン

作者:紫村雪乃


 はらはらと降る雪に半ば埋もれるように男が横たわっていた。
 死んでいるのか、ピクリとも動かない。端正な顔立ちは王族を思わせた。
 とーー。
 男の足もと、黒衣が揺れた。女である。不気味なその顔に生気はない。死神であった。
 死神は球根のような『死神の因子』を男に植えつけた。
「さあ、お行きなさい。そしてグラビティ・チェインを蓄え、ケルベロスに殺されるのです」
 死神は告げた。
 瞬間、男の目が開いた。赤光を放つ電子眼である。男はダモクレスであった。
 男はゆらりと立ち上がった。凛然と立つその姿は、ダモクレスというより、まさに王を思わせた。
 彼の機体名はアーサー・ペンドラゴン。伝説のアーサー王を解析、その力を現実のものとしたダモクレスであった。人間を畏怖させることを目的に生まれた、神や伝説の英雄豪傑を模したシリーズの一体である。
「俺に命令をするな」
 傲然とアーサーは言い放った。が、目的である人類の殲滅を行うのにグラビティ・チェインが必要であるのもまた事実であった。
「いくか」
 エクスカリバーと名づけた剣を手に、アーサーは歩き出した。


「死神によって『死神の因子』を埋め込まれたデウスエクスが暴走してしまう事件が起きることが分かりました」
 セリカ・リュミエール(シャドウエルフのヘリオライダー・en0002)はいった。
「『死神の因子』を埋め込まれたのはダモクレス一体。機体名はアーサー・ペンドラゴンといいます。死神が選んだだけあって、強力な個体のようですね」
 ダモクレスが歩む先は東京近郊の市街地。多くの人間が集まる場所を狙っているのだった。
「死神の因子を埋め込まれたアーサーは、大量のグラビティ・チェインを得るために、人間を虐殺しようとします。殺戮が行われるより早く、アーサーを撃破してください」
 セリカはいった。今から行けば森林の中でアーサーを捕捉することができるだろう。
「アーサーの攻撃方法は?」
 問うたのは凄艶な女であった。和泉・香蓮(サキュバスの鹵獲術士・en0013)である。
「バスタードソードです。アーサー王の力を再現し、さらにダモクレスの力も加わった強敵。注意が必要でしょう」
 それと、とセリカはケルベロス達を見た。
「この戦い、普通に戦うだけでは死神の思惑に乗ることとなります」
 アーサーを倒すと、アーサーの死体から彼岸花のような花が咲き、どこかへ消えてしまうのだ。
「死神に回収されてしまうのです。ですが、アーサーの残り体力に対して過剰なダメージを与えて死亡させた場合は、死体は死神に回収されません」
 セリカはいった。そしてケルベロスたちを見回すと、
「人々を殺戮しようとするダモクレスを見逃すわけにはいきません。撃破をお願いします」


参加者
リィン・シェンファ(蒼き焔纏いし防人・e03506)
コクマ・シヴァルス(ドヴェルグの賢者・e04813)
源・瑠璃(月光の貴公子・e05524)
カタリーナ・シュナイダー(断罪者の痕・e20661)
ベルベット・フロー(紅蓮嬢・e29652)
ガートルード・コロネーション(コロネじゃないもん・e45615)
不動峰・くくる(零の極地・e58420)
如月・沙耶(青薔薇の誓い・e67384)

■リプレイ


 解いたシュシュで目の覚めるほど鮮やかな蒼髪をポニーテールに結い直すと、その女は輸送ヘリのドアに手をかけた。吹き荒れる豪風に髪をなびかせ、
「円卓の王と同じ名のダモクレス。英雄の名、血で汚れる前にこの一刃で苦界から解き放つ!」
 きらりとアイスブルーの瞳を煌めかせると、女ーーリィン・シェンファ(蒼き焔纏いし防人・e03506)は空に身を躍らせた。

 ぴたりと白銀の甲冑をまとった男は足をとめた。
 勇壮なる若者。アーサー・ペンドラゴンである。
 舞う雪片の彼方。幾つかの人影が浮かび上がっていた。
「ほう」
 アーサーはニヤリとした。人影から灼熱の殺気が吹きつけてきたからだ。
「そのような殺気を放つ者といえばケルベロスしかあるまいな」
「そうだ」
 カタリーナ・シュナイダー(断罪者の痕・e20661)がこたえた。
「女、良い目をしている。面白い。殺す前に名を聞いておこう」
「カタリーナ・シュナイダーだ」
 冷徹な声音でカタリーナはこたえた。その鋭い目にやどっているのは憎悪の炎である。かつて彼女はデウスエクスの襲撃により部下を死なせたことがあった。
「デウスエクス風情が伝説の王の名を冠するとは、いい度胸をしているな。貴様の実力がその名にふさわしいかどうか、この私が試してやろう」
「いうな、女ーーいいや、カタリーナ。が、俺の実力を見た時がお前の死ぬ時だ」
 アーサーが嘲笑った。
 その時だ。地を削りながら鎖が疾った。意思あるもののように疾走するそれが描くのは巨大な魔法陣である。
「あなたも死神の手駒となるのは不本意極まりないでしょう。全力で立ち向かわさせて頂きます」
 するすると鎖を戻しながら女がいった。
 二十歳ほどだろうか。落ち着いた物腰の、星のように輝く瞳の持ち主である。名を如月・沙耶(青薔薇の誓い・e67384)という。瑠璃の妻であった。
「よかろう。聖剣エクスカリバーの切れ味、みせてやる」
 いうなりアーサーは抜剣した。次の瞬間には踏み込み、エクスカリバーを薙ぎつけている。
 狙ったのは月見草を思わせる穏やかな顔立ちの少年であった。名を源・瑠璃(月光の貴公子・e05524)というのだが、無論アーサーは知らない。
「くっ」
 呻く声。あげたのは、しかし瑠璃ではなかった。
 声の主はコクマ・シヴァルス(ドヴェルグの賢者・e04813)である。瑠璃をかばったのであった。
「さすが騎士王。良い腕だ」
 鮮血にまみれ、ふふんとコクマは鼻を鳴らした。体力の半分以上を一撃でもっていかれている。
「はぁ……」
 コクマはため息を零した。
「が、ワシは貴様がどんな偉大な存在か知らんし興味もない。唯貴様はワシの気晴らしの生贄となればいい。無様に散り…そして破壊されてしまえ」
 コクマは鉄塊のごとき巨剣ーースルードゲルミルを薙ぎ下ろした。大地すら割り砕きかねない一撃である。
 カッ、と火花が散った。衝撃でアーサーの足下の地が陥没する。コクマのスルードゲルミルはアーサーのエクスカリバーによって受け止められていた。のみならずーー。
 アーサーがスルードゲルミルをはねあげた。返す刃でコクマを真っ二つに斬り下げーー。
 唸りをあげて砲弾がコクマのそばを疾り抜けた。さすがのアーサーもこれにはたまらない。エクスカリバーで砲弾を防ぎつつ、跳び退った。
 爆炎にまかれつつ、アーサーが着地。その目は砲撃形態となったブレイヴハンマーをかまえている女の姿を捉えている。
 ややたれ気味の大きな目の娘であった。可愛らしい容貌であるが、その蒼灰色の瞳には強い光がやどっている。
 娘ーーガートルード・コロネーション(コロネじゃないもん・e45615)は嘆くようにいった。
「伝説の王の模造品ですか。見かけや能力を真似しても、その気高い魂や信念まではコピーできなかったようですね。それが……ダモクレスの限界なのかもしれませんが」


「なんだと?」
 アーサーが目を眇めた。
「娘。このアーサーを愚弄することは許さんぞ」
「愚弄しているのではありません。事実を告げているのです。だって、騎士王の気高さを理解できたらーー誰かを守るため、誰かのために戦う心を理解できたら、あなたたちは心を得て、レプリカントとなるでしょうから」
「心か」
 ふふん、とアーサーは嘲笑った。
「心など戦いにおいて何の足しになる? 技量と力、それがすべてだ」
「いったね」
 瑠璃が口を開いた。苦笑を浮かべている。
「キミが敗れた理由がわかったよ。彼の騎士王の名を冠しても高いプライドだけが残って弱き人々を護る騎士道精神はないようだ。その手が血で穢れて偉大な名が辱められる前に止めようか」
 瑠璃が踏み込んだ。次の瞬間、その手から棒状のものが噴出した。
 『玄武轟天【飛水・八相】』。瑠璃の闘気により伸縮変形する武術棍であった。
「ふんっ」
 アーサーが玄武轟天をエクスカリバーではじいた。思わず瑠璃の口から舌打ちの音がもれる。
 こうなることを予想して牽制のグラビティを瑠璃は発動させようとおもっていた。が、連続してのグラビティ発動は不可能であったのだ。
「心がどうしたとかぬかしたか?」
 嘲笑しつつ、疾風の速さでアーサーが襲った。
 一閃。銀光が閃いた後、地にはウイングキャットが落ちている。瑠璃を庇ったのだった。
「お主の相手はこちらでござる!」
 不動峰・くくる(零の極地・e58420)手から闇が迸り出た。ブラックスライムだ。それは空で巨大な顎門に変形、アーサーを飲み込んだ。
 次の瞬間である。ブラックスライムが切り裂かれ、わずかに傷を負ったアーサーが飛び出した。そのまま瑠璃に肉薄。胴斬りした。いやーー。
 雷火のごとき光が散った。横からのびた機械手が受け止めたのである。
「ダモクレスにもエインヘリアルみたいな趣旨で作られたナンバーもいるんだね」
 アームドアーム・デバイスを展開させた娘が可笑しそうに笑った。年齢は二十三歳なのだが十代半ばにしかみえない。それは地獄化した顔ではなく、十七歳当時の偽骸をさらしているからで。
 娘ーーベルベット・フロー(紅蓮嬢・e29652)は続けた。
「英雄王の名を冠する割りにはあっさり転がされてたみたいだけど、でもまあ、弔いの舞くらいは備えてあげるよ」
 ベルベットの身裡で闘気がたわんだ。凄まじいエネルギーが放散され、コクマを癒やす。
 その時、がちゃりと地に機械手がおちた。アーサーが斬り落としたである。
「ふむ」
 くくるが唸った。
「驚くべき剣の冴え……ならばこそ、やはりそれを封じねばならないでござるな」
 くくるは呟いた。おちゃらけているように見えるが、さすがはオウガの娘だけあって戦闘勘は卓越している。
「なるほど、火力に限れば天下一品だな。しかしそれだけで王を名乗るのは気が早いぞ」
 カタリーナがバスターライフルのトリガーをしぼった。迸る白光がアーサーの腕を撃つ。
「なにっ!?」
 アーサーが呻いた。発動しかけていたグラビティが弱まったことを感得したのだ。
 そのアーサーの眼前に、装着したヘッドホンから音楽の調べにのったリィンが迫った。地に炎の亀裂を刻みつつ。じゅうと地に積もった雪が蒸発する。
「英雄の名を冠した人形。所詮人形は人形であると知れ!」
 リィンの足が紅蓮の炎をまとわせて疾った。が、唸る蹴撃はアーサーの頬をかすめただけで空に流れ過ぎた。
「ぬん!」
 ひねった身体を戻す勢いを乗せ、アーサーはエクスカリバーを斜めに薙ぎ下ろした。
 断頭台のギロチンのごとき一撃。袈裟に斬られたリィンが地に転がった。


「させないでござる!」
 再びエクスカリバーを振りかぶったアーサーの刃をはじき、その腕にくくるはヌンチャクと変じた拡張兵装『破砕動輪式旋根【阿】』を叩きつけた。
「沙耶殿、リィン殿を!」
「任せてください!」
 沙耶は叫んだ。
 かつて多くの者を死地に送り込んだ。失わせた命はもう取り戻しようはない。後悔しても遅いのだ。けれどーー。
「だからこそ守ります。もう失わせない!」
 沙耶は身裡にオーラを凝縮させた。物理を超えた力によりリィンの傷が再生されていく。
「余計な真似を」
 舌打ちすると、アーサーがまたもやエクスカリバーを振りかぶった。
 瞬間、リィンの星霊剣がたばしった。蟹座の紋章をやどした鋏を思わせる刃がアーサーを斬る。
「ぬうん」
 鋭い呼気の響きが消えぬうち、コクマが間合いに踏み込んだ。
 戛然。
 空で刃が噛みあった。炎をまたわせたコクマのスルードゲルミルとアーサーのエクスカリバーが。衝撃で空間が震える。
 次の瞬間、コクマのスルードゲルミルが空にとんだ。アーサーのエクスカリバーがはじいたのである。のみならず返す刃でアーサーは刺突を放った。
 咄嗟にコクマは跳び退った。が、間に合わない。刃はコクマの腹を貫いた。いやーー。
 エクスカリバーが貫いたのは機械手であった。ベルベットだ。
 ベルベットはくすりと笑った。
「腕はまだ残ってたんだよね」
「ええい、またしても」
 アーサーが歯軋りした。
 その時だ。弾丸が唸り飛んだ。
 ただの弾丸ではない。瑠璃が凝縮させたエクトプラズムにより練成された弾丸である。
 カッ。
 アーサーが弾丸を切り落とした。
「たしかにアーサーを名乗るだけはある」
 カタリーナがアーサーをガトリングガンでポイントした。
「弾丸を斬り落とすとはな。が、無数の弾丸ならどうだ?」
 ガトリングガンが吼えた。無数の弾丸が撃ち出される。
 怒涛の弾丸の嵐。さすがのアーサーも為す術なく後退する。
「やはりあなたは偽物です」
 ガートルードは叫んだ。
「見かけや技はコピーできても、彼らの魂は……プログラムなんかでは到底再現できないはず。所詮は、そっくりに作った蝋人形と変わらないのですよ」
「なんだと」
 アーサーの顔が憤怒でどす黒く染まった。
「このアーサーを愚弄することは許さん」
「違うというのですか。違うというなら……彼の魂の気高さを、見せてご覧なさい!」
 瞬間、アーサーが爆炎に包まれた。


「な、なにっ!?」
 愕然としてアーサーは呻いた。何が起こったのか、わからない。ただガートルードが何かしたことだけはわかった。
 そう、ガートルードがアーサーを爆破した。彼女は思念のみにて標的を爆破することが可能な能力者なのであった。
 今だ。
 一気にとどめを刺すべき時と判断した沙耶が叫んだ。
「進む道に力の加護を!」
 進め。そうすれば、その彼方に勝利がある。
 沙耶の導きだ。決意したケルベロスたちに身裡に力がわき上がる。
 さらにはベルベットも。舞うようにステップを踏む。
「さあ、やってみなさい。あなたが高嶺まで至れるかどうか見ててあげるわ」
 舞踊魔法第二番。ベルベットがあみだしたオリジナルの魔法である。歩む軌跡に炎が刻まれ、金色の火の粉が散る。
 燃え上がる影。それは六つあった。
 炎におされるように、スルードゲルミルに地獄の業火をまとわせ巨炎剣と化さしめたコクマが躍り上がった。
「ふん。ワシとしては香蓮を堪能する方がよほど有意義だがな」
 コクマがスルードゲルミルを薙ぎ下ろした。またもや空で刃が噛みあう。アーサーがニヤリとした。
「貴様の剣は見切っている」
「そうかもしれん。が、今度はさっきのようにはいかんぞ」
 不敵に笑うと、コクマはスルードゲルミルを斬り下ろした。勢いの止まらぬ刃が地を穿つ。
 そのコクマの傍らを、カタリーナの放った砲弾が疾り抜けた。咄嗟にアーサーがエクスカリバーで防御。
 空で炎の花が開いた。爆発に吹き飛ばされたアーサーが地を削りながら後退する。
「どうだ、王とやら。貴様が見下す者たちの力は」
 カタリーナが問うと、アーサーは苦く笑った。
「たいしたものだ。たとえ犬といえど、群れたなら獅子も油断はできぬということだな」
「何もわかってはいないな」
 リィンは嘆声をもらした。
「今、獅子といったか? もし貴様が獅子なら、私たちは敵わなかったかもしれない」
「この俺が獅子でないというか?」
「ああ。貴様には本当の誇りがない」
「ほざいたな、女!」
 アーサーが地を蹴った。爆裂した土塊を後に残し、接近。ケルベロスですら視認不可能な速度の横薙ぎの一閃をアーサーは繰り出した。
「死ね、女。エクスカリバーで斬られることを誉れと思え」
「誰が」
 横からのびた手がーー正確には巨大な爪がエクスカリバーをはじいた。ガートルードである。
「それがお前の力か? 聖剣とやらの切れ味か。なら、お前はやはりただ木偶人形だ!」
「黙れ、下郎!」
 返す刃でアーサーがガートルードを切り捨てた。が、その時、リィンはすでに攻撃態勢を整え終えている。
「いいや、黙らん」
 リィンの星霊剣が炎をまとわせて舞った。アーサーの剣さばきにも劣らぬ真紅の剣舞である。
「円卓の王と呼ばれし英雄の名、決して血で汚させん! その名はあるべき世界と場所へ帰すのみ!」
 そのリィンの叫びは空で響いた。はっとして見上げたアーサーめがけ、リィンの星霊剣が炎の亀裂を空に刻む。
「ぬうっ!」
 たまらずアーサーが跳び退った。血風に吹きくるまれたその姿を、しかしくくるは逃さない。
「炎か、氷か、雷か……お主の一番いやな手はーー炎でござるな!」
 くくるが襲いかかった。凄まじい疾走で生じた摩擦熱で地に炎の軌跡を刻んで。
 一迅の疾風と化したくくるの蹴撃。それは炎竜のようにアーサーに叩き込まれた。あまりの衝撃にがくりとアーサーが膝をつく。
 なんでそれを見逃そう。瑠璃がグラビティを発動させた。
 裡に秘められた太古の月の女神の力を解放。それを意志の力で一本の剣にまとめ上げる。わずかでも気をぬけば暴走しかねないほどのとてつもない圧力だ。
「うん、ちょっと重いけど、行くよ!」
 瑠璃が剣を振り下ろした。反射的にアーサーがエクスカリバーで受け止める。そのエクスカリバーごと、瑠璃は一気にアーサーを斬り下げた。


「……どうやら終わったようだな」
 太い吐息を零し、リィンは蒼髪を結っていたシュシュを解いた。傍らではコクマが空しいと嘆いている。
「我が嘆き…我が慟哭、我が苦しみはどうすれば晴れるのであろうな」
「どれほどの悩みがあるのか知らんが、お前も手伝ったらどうだ」
 カタリーナが顎で示した先、くくるが倒れた巨木を無造作に肩に担いで運んでいる。化け物じみた怪力であった。
「ふん」
 鼻を鳴らすと、コクマはスルードゲルミルを持ち上げた。二度と死に神に利用されないように完全にアーサーを破壊するつもりである。が、可哀想だとベルベットがとめた。墓でも作ってあげようと提案する。
 苦笑すると、瑠璃は沙耶に微笑みかけた。
「さあ、沙耶さん、家に帰ろう。姉さんと義兄さんが待ってる。心配してるだろうし」
「そうね。早く姉様達に帰って無事を報告しないと。帰りましょう、瑠璃」
 沙耶が微笑み返した。

作者:紫村雪乃 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2021年1月17日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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