猛る咆哮

作者:柊透胡

 ――――!!
 異次元の通路に、咆哮が轟く。
 其れは、慟哭か。或いは、憤激か。
 ――――!!
 禍々しき剣を引きずり、黒き影が、叫ぶ。
 其の轟きは、あくまでも音であり、言葉としての意味は成さぬ。
 ――――!!
 いっそ自動的に、機械的に。死者の泉の防御機構『門』は、吼え続ける。
 
「……定刻となりました。依頼の説明を始めましょう」
 時刻を確認したのか、タブレットを一瞥して、都築・創(青謐のヘリオライダー・en0054)は静かに口を開く。
「私からは3度目のアナウンスとなりますが……今回、皆さんには死者の泉の『門』の攻略をお願いします」
 リューディガー・ヴァルトラウテ(猛き銀狼・e18197)が発見した磨羯宮「ブレイザブリク」の隠し領域は、双魚宮「死者の泉」に繋がる転移門だ。
「ご存知の通り、『門』とは、死者の泉は防衛機構です。42体撃破する事で、死者の泉への転移が可能になると予測されています」
 『門』は『死を与える現象』が実体化したような黒鎧のエインヘリアルで、死んでも蘇り転移門を守り続けている。
「皆さんは、転移門の内部……魔空回廊のような異次元の回廊で、『門』と戦う事になります」
 転移門の内部では、『門』の戦闘力が数倍に強化されている。ヘリオンデバイスで強化されたケルベロスであろうと、油断は禁物だ。
「『門』の武器は、両手剣です。ですが、今回の『門』は、主に咆哮を上げて攻撃してきます」
 轟く咆哮は、時に広く体勢を崩させ、時に個体に収束して精神に作用する。
「咆哮自体がグラビティに相当しますので、物理的に耳を塞いだとして、無効化は出来ません。お気を付け下さい」
 更に、両手剣の斬撃は、敵の生命力を吸収するようだ。
「そろそろ、『門』も残り10体程でしょうか」
 死者の泉はエインヘリアルの生命線であり、死神の最優先攻略目標でもある。死者の泉に直通するルートが開けば、エインヘリアルとの決戦は避けられない。
「それでも、42体の『門』を撃破して防御機構を破壊し尽くすまで、エインヘリアル側に露見する可能性は低いでしょうが……攻略に時間が掛かり過ぎて、エインヘリアルに勘付かれれば、ルートを閉鎖されてしまいかねません」
 そうなる前に、撃破を重ねていかなければ。
「引き続き、私も『門』の演算を留意しておきます……皆さんも、どうぞ宜しくお願い致します」


参加者
レーグル・ノルベルト(ダーヴィド・e00079)
エステル・ティエスト(紅い太陽のガーネット・e01557)
ティユ・キューブ(虹星・e21021)
影渡・リナ(シャドウフェンサー・e22244)
ファルゼン・ヴァルキュリア(輝盾のビトレイアー・e24308)
山科・ことほ(幸を祈りし寿ぎの・e85678)
メロゥ・ジョーカー(君の切り札・e86450)

■リプレイ

●門に挑む道行
「ヘリオンデバイス・機動! ――ご武運を」
 ヘリオンデバイス実装から早3ヶ月――ヘリオライダーのコマンドワードにも、デバイスの使用感にも、そろそろ馴染んできた頃合いか。
 そして、今日も、ケルベロス達は磨羯宮ブレイザブリクの隠し領域に足を踏み入れる。
「そろそろ死者の泉への道も開けそうだし、もう一頑張りだよね!」
 メンバーの誰もが、幾度も通って来た道のりだ。ゴッドサイト・デバイスを通して、索敵に余念のない影渡・リナ(シャドウフェンサー・e22244)。その前向きな言葉に、否やはない。
「そろそろ畳み掛ける感じだし。悔いのないよう、きっちり全勝してこ!」
 快活に、強気に頷く山科・ことほ(幸を祈りし寿ぎの・e85678)。口調はノリの良いギャルながら、ライドキャリバーの藍を伴う挙措は愛馬に寄添う令嬢のようで。
「今更、という気もするが」
 これまでの戦歴を思い返したのか、レーグル・ノルベルト(ダーヴィド・e00079)は、淡々と所感を口にする。
「門というよりも、門番だろうか」
 呼称は『門』でも、実際は死者の泉への転移門を護る存在なのだから。
 尤も、ヴォルフ・フェアレーター(闇狼・e00354)にしてみれば、『門』であろうと『門番』であろうと殺す為の対象に過ぎない。デウスエクスは数あれど、彼にしてみれば十把一絡げ。ただ殺害する為に攻撃し、戦闘終了と同時に興味を失う。
(「敵は全員殺す。『奴ら』は死滅させるべき」)
 殺伐に於いては、エステル・ティエスト(紅い太陽のガーネット・e01557)も似たようなものか……否。デウスエクスは「獲物」ではなく、「怨敵」であれば。敵に悪罵痛罵も躊躇せぬ程、彼女の殺意には苛烈な憎悪が根差している。
「さて、撃破を進めていこうか」
「あまり愚図愚図しておれん。時間勝負を念頭に、さっさと倒して次に行くぞ」
 戦う理由も人それぞれならば、戦場に起つ理由を明示せぬ者も又。飄々と呟くティユ・キューブ(虹星・e21021)を見上げ、生真面目そうに頷くボクスドラゴンのペルル。レーグルも同様に首肯する。
「残りも後僅か、ね……」
 果たして、同朋にも似通う『門』とやらは、このままスムーズに通してくれるのだろうか――ファルゼン・ヴァルキュリア(輝盾のビトレイアー・e24308)の思考は、唐突に遮られる。
 ――――!!
 異空間に轟く咆哮。いっそ獣地味た前のめりで、『門』は只管に吼え続ける。
「なんだ、この不快音」
 あからさまにエステルが顔を顰めれば、ファルゼンはボクスドラゴンのフレイヤと並んで肩を竦める。
「まぁ、どうでもいいか」
 どの道、壊さないという選択肢はないのだから。死者の泉に向かう為にも、ヴァルキュリアの未来の為にも。
(「もう終わりも近いから……泣いているのか、哭いているのかな? ……なんて、感情の発露ではないのかもしれないけれど。想像するのは自由だものね」)
「おっと。先に全員、繋いでおこうか」
 今にも飛び出さんとする血気盛んの機先を制し、メロゥ・ジョーカー(君の切り札・e86450)はチェイスアート・デバイスの能力を仲間と共有する。
「連戦は避けたいし……勝ってもスムーズに撤退できるように」
 メロゥの言葉に改めて深呼吸する心持ちで、ケルベロス達は静かに身構える。

●攻防一体
 ――――!!
 咆哮が耳を聾さんばかりの中、ゴッドサイト・デバイスを通して警戒していたからこそ、怪訝そうに眉根を寄せるリナ。
(「突然、湧いて出たね」)
 遮蔽物の無い空間であれば、一方的な奇襲は難しい。だが、一気呵成に打って出れば。
「木深い森に闇あれば、光求めて枝伸びる。はるか高みに枝あれば、樹々の元には神宿る!」
 ヴォルフとレーグル、クラッシャー2名の飛行を見計らい、深緑の磐座を展開することほ。齢重ねた樹々の神秘のパワーを借り、森の清涼なる空気を再現せんと。
 だが、火の玉突撃する藍と魂分け合うことほでは、エンチャントの期待値も5体に対して2体も満たぬ。肝心のクラッシャーらに益が及ばず、少女は悔し気に唇を噛む。
「では、僕が導こう」
 続くティユの極星一至――星の輝きを以て投影された星図は、辛うじてレーグルの頭上に定着する。ペルルは、まずは肩並べるティユに、自らの属性を注いだ。
「……っ」
 『門』の咆哮は、耳を塞いでも脳に直接響くよう。ならば、自らの大声で打ち消さんと大きく息を吸うエステル。
 ―――――!!
 高々と跳躍。裂帛の気合を叫び、ファナティックレインボウを放つ!
 ドゴォッ!
 だが、虹纏う蹴撃は、黒甲冑をぎりぎり掠め、異空間に突き刺さる。
「チッ!」
 怒気も露に舌打ちするエステルだが、戦況が視えなくなる程、頭に血が上っている訳ではない。
「こいつ! キャスター!!」
「そうみたいだな」
 淡々と応じたヴォルフの眼力も、常より命中率の低下を示している。
「馬鹿の雄叫びは聞くに堪えん」
 Toben brutal――『残虐な猛威』と銘する魔法弾を編み上げるヴォルフ。命中すれば、敵の冷静を奪う一撃ともなり得たであろうが。
「……」
 元より、ヴォルフは理力に由る技が不得手の傾向にある。キャスターが相手では尚の事、命中も覚束ない。ついでに、クラッシャーであろうと単体の敵に列攻撃は、ダメージでも厄付けでも残念だ。
 ケルベロスが、ヘリオンからの出撃で単身デウスエクスに挑む事は無い。どれ程実戦の経験を積んだとして、適材適所は常に留意が必要だろう。
 ――――!!
 命中率という点に於いては、レーグルも似たようなものか。それでも、攻撃を強行すべきかという逡巡の隙を突き、『門』は動く。
 ――――!!
「……っ」
 咄嗟に狂猛な音の暴力の只中に飛び込み、身を捩らせるファルゼン。
「フレイヤ……リナを頼む」
 背後のことほの無事に安堵しながら、やはり、藍のボディに庇われた相棒に声を掛ける。すぐさま、咆哮が炸裂した後衛へ、癒しの花を撒いた。
「ありがとう」
 フレイヤより属性インストールされたリナは、息を整えて『門』を見る。
 今回は、サーヴァントの数も少なからず。サーヴァント伴うケルベロス達はディフェンダーとメディック分かれており、手数で戦線を支える作戦だ。
 前衛として『盾』がずらりと5体並ぶ圧巻、又、メディックの回復量にしてもヘリオンデバイスの援けがある。唯一の泣き所は、エンチャントの付与率。特にキュアが万全で無い点に於いて、敵がキャスターであったのは寧ろ幸運と言えるだろう。
 それでも。どんな強力なグラビティも、命中しなければ無為となる。
「君、先にやってくれ給え」
 マジックショー宜しく、シルクハットをクルリと返しながら、メロゥは悠然とリナを促す。
「本日の公演は異常満載! ショーを成功させるには、命中出来るかどうかが肝心だからね」
「うむ」
 レーグルも重々しく頷けば、ファルゼンの動きに息を合わせていた幸いを得て、リナは斬霊刀の切っ先を『門』へ向ける。
「風舞う刃があなたを切り裂く」
 風魔幻舞刃――リナの白刃より迸る魔幻の風刃。喩えその一撃が致命傷と成らずとも、舞い踊る刃は敵の動きを鈍らせる。
「――奏でよ、奪われしものの声を」
 『門』が蹈鞴を踏んだ刹那を逃さず、レーグルの奪われた両腕に纏わる地獄の炎が呪詛を刻み、メロゥのシルクハットから飛び出したブラックスライムがゴバリと大口開けて喰らい付いた。

●心痕を抉る
 初撃でスナイパーの足止め技が刺さった重畳。だが、その一撃で、総攻撃が成し遂げられる程、敵は甘くない。
 ――――!!
 ケルベロスの攻撃を躱しながら、『門』は時に咆哮を轟かせ、時に単体へ雄叫びを収束させる。
 個人を標的にした『叫び』は直截『心』を、『生と死』の痕を鷲掴む。
「う……ぐ……」
 ブレイズキャリバーであるレーグルにとって、生と死の狭間の体験は両腕を失った時。炎の幻影は巨躯のドラゴンを象り、漆黒の竜人を打ち据える。堪えて反撃を振う。
 ――――!!
 咄嗟に、ゲシュタルトグレイブを振り回すリナ。常に異空間を駆け回っていた筈が――十重二十重の竜牙兵の包囲網の只中で、身動きも侭ならぬ。
(「これは……私の悪夢」)
 挫けてはいられない。影の中でも前に進むと、表舞台に引っ張り出された時、決意したのだから。
「この程度平気だよ!」
 怖くない訳はない。それでも、意地でも乗り越えてみせると、声を張る。
 敵の咆哮がリナを抉るならば、呼び覚まされた恐怖は、自身の叫びで打ち払う。
「その先が絶望だとしても、歩みは止めないよ!」
 ――ことほは、オウガだ。
 故郷の惑星プラブータは攻性植物に滅ぼされ、地球に迷い込んだオウガの中には、極度の飢餓状態に陥った者もいる。
(「地球で行方不明なままの同族って、もしかしたら……」)
 漠然とした恐怖は、死と余り接してこなかったが故か。それでも、消沈のことほを励ますように、藍はアクセルを吹かせる。
「……あー、もう! テンサゲ↓↓↓だったー!」
 結局、自らを癒しの拳で殴り、気合いの入れ直し。敢えて明るく、笑みさえ浮かべて。
「……っ!?」
 レプリカントのティユには、過去の記憶が無い。生と死の体験なんて、ケルベロスの激戦くらいしか……。
(「なんだろう、漠然とした不安が、急に増すような」)
 ジワリと、迫り来る『ソレ』の正体すら、判らないのに。
「……大丈夫だよ、ペルル」
 流れ込んできたのは、よくよく知った相棒の属性。心配そうな瞳に頷いて、ティユは自らも気力を溜める。
「あ、ああ……」
 エステルの視界の光景が、変わる――そこは、中学校の教室。見回せば、死屍累々。ほんの数分前まで、笑い合っていた友達の、成れの果て。
(「嫌だ……わからない……」)
 立ち竦む少女の前で、判然としない影が、にたりと嗤う。
(「許せない……認めない……認めたくない……」)
 運がよかったか、奴の気まぐれか。それとも他に目的があったのか。エステルは見逃され、生者がいなくなった教室に取り残された。だから、今のエステルを苛むのはデウスエクスの幻ではない。当時の彼女自身の恐慌だ。
「だから、嫌いだ……消えてしまえ……!」
 ディフェンダーの身で、トラウマを除ける事は叶わない。だが、己の心に壁を巡らせる事は出来る。
(「妥協も馴れ合いもしない。デウスエクスは許されない死滅させるべきなんだ」)
 己の強さは、デウスエクスへの強い憎悪が在ってこそ。足手纏いに堕する恐怖と不安で、拒絶の壁を作り上げる。憎しみの蓋を開ければ溢れ出てしまうモノを、必死に押し隠す。
「落ち着け。合わせろ。呼吸を。意識を」
 そんなエステルに、沈着な声音が囁き掛ける。
 正確には、エステルの叫びは通常の「シャウト」と異なるものの。自身と他者のシャウトを同調させ、治癒を促進する共呼吸――看取りの妖精として慌てず騒がずのファルゼンだからこそ、成し得る応用技法。
(「彼女は、ウェアライダーだけどな」)
 最近は、他の種族の未来も、ほんの少しは思っている事も自覚している。
 そして、妖精8種族に於いて扇動と慰撫を司るメリュジーヌ――種族の特徴である大蛇の尾も、竜の翼も、メロゥが常から顕す事は無い。
 異質な程に純度の高い呪いの力と共に生まれ落ちた少女は、混乱を齎す忌み子として疎まれ、蔑まれ、終には追放された。
(「定命化して、ケルベロスにもなって、今更じゃないか……」)
 生まれた意味を問う事すら疲れた過去を暴かれるのは、けして楽しい事ではない。
(「それでも、ね……やっぱり観客はいないと、ね?」)
 刹那、広げた竜の翼を羽ばたかせ、鎮めの風を吹かせるメロゥ。
(「大丈夫。学んだ事は忘れない」)
 神秘を種と仕掛けに貶めて、パフォーマンスに仕立て上げよう。
「さぁさぁご注目あれ、楽しい手品の時間だよ」
 作った微笑みを顔に貼り付かせ、メロゥはトランプを放り投げる。『門』が視たカードは1枚。パチリと指を鳴らした瞬間、内より黒甲冑を突き破る。
 敵の動きに翻弄されながら、じわじわと厄を刻むケルベロス達であったが――敵のトラウマ攻撃が一巡した事実は、戦闘は長引いた証佐と言えよう。
 その一因には、クラッシャーの機能不全もあるだろう。ヴォルフが活性化したグラビティは、オリジナルグラビティの他は全て敏捷に由る技であり、早々に敵に動作を見切られた。喩え敏捷に長けようと、クラッシャーという立ち位置ではデバイスからも命中率の援けは無い。オリジナルグラビティを挟めば見切りも回避出来るが、元より命中に難ありだ。結果として、与ダメージ半減。グラビティの選択で改善される事態であり、実に勿体ないと言えよう。
 ――――!!
 それでも、弛まず穿ち続ければ――必ずや、時は来る。

●耐戦の果てに
「もう沢山だ、そのモスキート音発生装置、永遠に黙らせてやる!!」
 エステルが叫ぶように歌う「殲剣の理」に、『門』はぶるりと身を震わせる。ゆっくりと首を巡らせた次の瞬間。
 ――――!!
 初めて、『門』は剣を振う。生憎、ドレインはアンチヒールの厄と相関は無い。それでも、エステルへの軌道を遮ったティユは、その斬撃をしっかと受け止める。
「今だよ!」
 虹色真珠の髪が揺れ、鋭い一閃が『門』の足を払う。同時、ペルルのブレスが蹴打を追えば、ケルベロスの攻撃も殺到する。
「さっさと帰るよー!」
 これまでヒールに専念してきたことほが、やはり初めて猟犬縛鎖を放てば、メロゥのカードが喚ばうは【氷結の槍騎兵】。
 奈落を銘した黒き偃月刀が、バチリと爆ぜて空を裂く。ヴォルフの稲妻突きと同時、繰り出された地獄の炎纏う巨大な縛霊手の一撃は、レーグルにとっての最大火力。
 これ以上の反撃を許さず、出鼻を挫くようにファルゼンは爆破スイッチを押す。長期戦の間に貼り付けていった不可視の爆弾が、一気に爆ぜた。
 ケルベロスの猛攻の度、『門』の体躯はビキビキと音を立てて凍り付いていく――。
(「そろそろ、死者の泉に辿り着けそうかな?」)
 傾ぐ『門』の更に向こうを見越し、リナは軽やかに刃を振り抜く。
 ――――!!
 妖剣士に纏わる呪詛を載せ、美しき軌跡は精確に『門』の命脈を斬り払った。

「長居が過ぎたな。撤収する」
 瓦解した『門』は忽ち掻き消えて。レーグルの言葉に否やは無くとも、エステルは憤然と気炎を吐く。
「やっぱり1体だけじゃ殺し足りません」
「まあまあ、気づかれないまま目的達成といきたいよね」
 ティユが宥めるように肩を叩く。
 今回は『怒り』の攻撃が余り機能せず、ダメージもばらけてしまった感はあるが、誰も大怪我せずに済んだのは僥倖と言えよう。
 リナ、ことほ、ヴォルフと次々に踵を返すケルベロス達。最後に、メロゥは肩越しに一瞥する。
「あと何度会えるかな」
 君か、君じゃない誰かかも、分からないけれど……。

作者:柊透胡 重傷:なし
死亡:なし
暴走:なし
種類:
公開:2020年11月22日
難度:普通
参加:8人
結果:成功!
得票:格好よかった 2/感動した 0/素敵だった 0/キャラが大事にされていた 0
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